2009年6月28日日曜日

*Narrow Angle of Vision

● パソコンの修理

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昨日、1テラバイトのハードディスクを買ってきた。
1テラバイト=1000GBである。

ちょうど10年前、10GBのハードディスクのパソコンが売りに出された。
それを知って、私たちは驚いた。
が、今は、1テラバイト!
それを現在、メインで使っているパソコン(ビスタ)の
ハードディスク(300Gバイト)と、つけ替えることにした。

で、夜になって仕事が一段落したところで、作業、開始!
(その前に、元のハードディスクのエラーチェックと、
新しいハードディスクへのコピーを、すませておいた。
かかった時間は、3時間+2時間の、計5時間。)

そこからは、ハードディスクを入れ替え、配線をしなおすだけの
簡単な作業のはずだった。
が、ここでまたまた失敗。

不自然な姿勢で、ぐいと力を入れて配線を押し込んだとたん、端子が割れてしまった。
ゾ~~~ッ!
マザーボードのばあい、ほんの一部でも欠けたら、マザーボードごとすべて、
取り替えなければならない。
破損したのは、コネクターのコードほうだった。
しかしマザーボードのほうも、同時に、破損したかもしれない。

恐る恐る電源を入れる……。
ハラハラ、ドキドキ……。
やはり、パソコンが、立ち上がらなくなってしまった。
いろいろ試してみたが、やはりだめだった。

……冷や汗、タラタラ……。
……冷や汗、タラタラ……。

途中からワイフが手伝ってくれたが、ウンともスンとも動かない。
1年半ほど前にも、同じ失敗をした。
そのときは、マザーボード側の端子を破損してしまった。
ピンが一本、折れただけだったが、マザーボード全体を交換しなければならなかった。

そのときの悪夢が、フラッシュ・バック!
修理には最低でも、2~3週間はかかる。
仮にリカバリーということにでもなれば、すべてイチから再セットしな
ければならない。

ドキドキ、ハラハラ……。

しかたないので、隣に置いてある、別のパソコン(XP)に電源を入れた。
しばらくそれ使うしかない。
ア~~~ア!

(こういうときのため、データは、2重、3重と、べつの場所に保存してある。
だからデータが失うということはない。
しかし気分は重い。)

 で、今日は日曜日。
朝起きると一番に、もう一度、パソコンを点検。
古いパソコンのコネクターを抜いてきて、壊れたコネクターと交換してみた。
が、何と、である!
あっさりとパソコンが起動したではないか!

 これには驚いた+うれしかった!

 ……ということで、今日は、ついでに書斎を大掃除。
書斎の机の位置を替えた。

 パソコンという化け物は、それなりに、ほどほどに動いているなら、
けっして冒険してはいけない。
いじってはいけない。
いちばんこわいのは、知ったかぶり。
知ったかぶりして、あちこちいじると、とたんに故障する。


Hiroshi Hayashi++++++++June09++++++++++はやし浩司

●視野の狭い女性

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あるとき、1組の夫婦が、ある寺にやってきた。
そして寺の住職にこう言った。
「私の家は、何かに、たたられている。
ついてはお祓(はら)いをしてほしい」と。

そこで住職がその夫婦の話に、耳を傾けるところとなった。

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●つづく不幸(?)

 たいした不幸という不幸ではない。
どこにでもある話である。
しかしその夫婦には不幸だった。
こういう話である。

 その夫婦には、2人の息子と1人の娘がいた。
が、2人の息子は、それぞれ高校時代に、傷害事件を起こし、2人とも強制退学。
1人の娘は、やはり高校を卒業すると、15歳年上の男性と、駆け落ち。
よくある話である。
それを「たたり」と言うには、少し無理がある。

 で、それからほぼ10年。
2人の息子は結婚。それぞれ2人の子どもをもうけた。
その夫婦にとっては、孫ということになる。
娘は、そのまま静岡市に定住。
2人の子どもができた。
が、ここから、つぎの「たたり?」が始まる。

 息子の両方とも、結婚後5~7年で、離婚。
そのまま定職にも就かず、実家を出たり入ったり……。
その夫婦が養育費の連帯保証人になっていたこともあり、夫婦のところに、
養育費の督促が届くようになった。

 が、「世間体が悪い」という理由で、その夫婦は、2人の息子を自分の家には住まわせ
なかった。
もちろん養育費も払わなかった。

● 私のところへ

その住職は、私を紹介した。
住職と私は、20年来のつきあいがある。
で、それからしばらくして、その夫婦は、私のところへ、相談にやってきた。
夫婦の年齢は、ともに58歳(当時)。
夫の職業は、大手の自動車会社勤務。
妻は、パートで、当時できたばかりの老人ホームで、給食の手伝いをしていた。

 が、相談といっても、相談にならなかった。
妻のほうは多弁だった。
一方的に、ペラペラと、しゃべりつづけた。
が、その妻とは正反対に、夫は静かな人だった。
長い間、東北地方にある研究所へ単身で赴任していたという。
3人の子どもたちは、少年、少女時代、父親との接触は、ほとんどなかった。

 妻はこう言った。
「これだけ苦労して、育ててやったのに……」
「あれだけ、いろいろ世話をしてやったのに……」
「私は、どれほど苦労したかわからない」
「息子の嫁や孫たちは、私に苦労ばかりかけていた」と。

 2人の息子が、高校を強制退学になったことについても、
「息子たちは悪くない」
「学校の教師の誤解によるもの」
「警察が私たちの言い分を聞いてくれなかった」
「大きな怪我をしたのは、むしろ息子たちのほうだ」と。

 妻のほうは、本当に、よくしゃべった。

●反論

 子どもは家族の(代表)にすぎない。
子どもに問題が起きたら、家庭環境のどこかに問題があると考える。
それが2例、3例とつづいたら、なおさらである。

 私の印象では、父親の存在が、たいへん希薄だった。
とするなら、原因は、母親の育児姿勢にある。
が、母親は、「私は正しい」、
「私はまちがったことは何もしていない」の一点張り。
聞く耳すらもっていなかった。
私が何かを問いかけると、即座に、その数倍の反論がはね返ってきた。

私「養育費は払ったほうがいいですね」
妻(私の話をさえぎって)、「私は孫の世話を、xxxxx」
「誕生には、xxxxx」「病気になったときには、xxxxx」と。
それをことこまかく説明した。
つまり「私には、払う必要はない」、
「むしろ私のほうが、慰謝料をもらいたいくらいだ」と。

しかし先にも書いたように、一度しゃべり始めると、止まらない。
それを聞いている私のほうが、気が変になりそうだった。

●視野

 それぞれの人には、それぞれの視野というものがある。
その視野は、みなちがう。
と、同時に、その視野には、広い、狭いのちがいがある。
もちろんその視野は広ければ広いほどよい。
しかしその妻は、異常なまでに、狭かった。

 一方、夫のほうはというと、かなりの権威主義者。
話の随所で、「男だから……」「女だから……」「親だから……」という
『ダカラ論』を、ときどき、口にした。

 こういうケースのばあい、「相談」と言いながら、実際には、相談にならない。
私は黙って、妻の愚痴を聞くだけ。
「そうですね」「そうですね」と。
で、「お祓い」ということになった。

●住職への報告
 
 その夜遅く、私は住職に電話した。
報告の電話である。
その夫婦にとっては深刻な問題かもしれないが、教育的には大きな問題ではない。
今どき強制退学にしても、離婚にしても、珍しくもなんともない。
おおげさに考える必要はない。
それに袋小路に入ったわけではない。
妻が勝手に袋小路に入ったと思い込んでいるだけ。
問題になるとしたら、「世間体」ということになる。
夫も妻も、その世間体に苦しんでいた。

 ただ気になったのは、夫のほうは一見静かな人のようだったが、キレやすく
一度キレると、自分をコントロールできないようなタイプの人だったということ。
住職がそれを私に話してくれた。
「あの方は、怒ると、『テメエ!』『このヤロー』という言葉を使いますよ」と。
私が「信じられませんね」と言うと、住職は、カラカラと笑った。

 つまりこういうことらしい。
夫は権威主義者。
昔からの男尊女卑思想を強くもっていた。
妻は、多動型の多弁性がり、人の話を聞かない。
万事にこまかく、うるさい。
過干渉ママに加えて、情緒がかなり不安定だった。
精神安定剤を常用しているという。
そういった家庭環境が、長い時間をかけて、3人の子どもして、そういう子どもにした。

●では、どうするか?

 視野を広くするためには、より賢くなるしかない。
日ごろから、自分の文化性を磨き、高めていく。
より多くの情報に接し、見聞を広めていく。
これは世間体と闘うための鉄則でもある。

 が、残念ながらその母親には、その教養もあやしかった。
人格の完成度が低く、ものの考え方が自己中心的で、それに加えて、わがままだった。
ああでもない、こうでもないと、愚痴を並べるだけ。
話にならなかった。
私が、「~~してはどうでしょうか」と何かを提案しても、「そんなのは無駄」
「やってみた」「息子は黙っているだけで、返事もしない」と、
間髪を入れず、それを否定した。

 で、住職は乞われるまま、その数日後、その夫婦のためにお祓いをした。
私が「ご住職もたいへんですね」と言うと、「はあ、これもお努めの一つですから」と。

 視野の狭い人というのは、そういう女性のことをいう。
そうそう何かの話のついでに、「ビデオなんかは、見たことがありますか?」と
聞いたら、「見ません」ときっぱりと言った。
「本も読んだことがない」とも。
理由を聞くと、「読むと、頭が痛くなるから」と。
自分で自分の視野を狭くしている。
そのことにさえ、その女性は気づいていなかった。

 が、これは何も女性だけの問題ではない。
男性もまた、結婚して子どもをもうけたら、そのときから、ただひたすら学習、あるのみ。
その努力を忘れてはいけない。
忘れたとたん、その女性のようになる。

(09年06月記)
(注:この話はフィクションで、いくつかの古い話をひとつにまとめたものです。)


Hiroshi Hayashi++++++++June09++++++++++はやし浩司

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