2011年10月16日日曜日

*How the Education should be in the future?

●10月16日(破綻後の日本の教育)

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先週、証券会社に預けておいた債権の大部分を処理した。
来週中に、わずかに残った債権も処理する。
銀行への預金も必要最小限にとどめ、残りは引き出す。

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●日本の将来

 日本の将来を考えると、教育どころではなくなってしまう。
昨日も、ワイフと旧姫街道沿いを車で走ってみた。
20年前には、町工場がズラリと並んでいた。
が、今は見る影もない。
最後まで残っていた工場がひとつあったが、それも閉鎖。
赤い紙で、「貸し工場」とあった。
「今どき、工場を借りる人もいないだろうな」と思いつつ、その張り紙をながめた。

 日本がこうなった第一の理由は……。
行政改革(官僚制度の是正)の遅れ。
公務員の人件費だけで、26兆円余り(「週刊「ダイアモンド」誌・10・15)。
人件費だけだぞ!
国家税収(44兆円)の約60%!

 行政改革が叫ばれ、もう20年以上になる。
が、その間も、国の借金は増えつづける一方!

●旧国鉄

 私が現在の入野町という町に移り住んだのは、今から32年前。
その当時のこと。
町から入野町までの街道沿いの一か所に、国鉄の工場があった。
(今でも、ある。)
新幹線の定期検査、修理をする工場である。

 その工場の前では、毎日夕方5時になると、帰宅の労働者たちが柵の前にズラリと並ぶ。
5時の開門を待つためである。
そして5時の合図とともに、門が開き、どっと労働者が外に出る。

 が、実際の仕事は、午後4時(記憶によるものなので、不正確。4時15分?)。
帰宅前に「入浴時間」というのがあって、労働者たちは、入浴を済ませてから、門の前に並ぶ。

 が、それだけではない。
検査工場といっても、「午前、1仕事。午後、1仕事」と決まっていた(隣人の証言)。
つまり新幹線の検査は、1日、2列車(16x2車両)だけ。
たったの2列車だけ。
それ以上はしない。
「どうしてか?」と聞くと、「仕事が多すぎると、それだけ検査がおろそかになるから」(隣人)と。

 隣人は、検査の中でも車輪検査を受け持っていた。
新幹線が車庫に入ってくると、数人1組で、車輪を金槌で叩いて往復する。
その音で、車輪の不具合を確認する。
「だいたい1車両、30~40分で済む」とのことだった。

 「では、みんな空き時間には何をしているか」と聞くと、こう教えてくれた。
「詰め所で、遊んでいる。酒を飲んでいるのもいたよ」と。
何も旧国鉄の職員を責めているのではない。
それがその当時の、旧国鉄の労働者たちの常識だった。

 なお、この「酒を飲んでいた」という話は、ほかの人たちからも聞いた。
「酒臭いのはいくらでもいたよ」(ワイフのテニスのコーチ、元旧国鉄職員)と。
その旧国鉄は、17兆円(当時)という莫大な債務を国(=私たち)に押しつけたまま、そのあと民営化された。
17兆円だぞ。
そのあとすぐ、債務が20兆円に膨らんだという話までは、新聞か何かで読んだ記憶がある。
そのあと、それがどうなったかは、私は知らない。

●年金、月額30~35万円

 で、その隣人も、55歳で退職。
私が住むこの町内は、当時、旧国鉄村と呼ばれるほど、旧国鉄からの退職者が多かった。
そのこともあって、月末になると、近くの郵便局には、年金を受け取る人の列ができた。
が、それは異様な光景だった。
それぞれの老人たちが、100万円近い札束を、鷲づかみにして、もって帰っていく。
年金は3か月ごとに、まとめて支払われることになっていた。
(今でも、この光景は変わらないが……。)

 で、私が郵便局長に聞くと、こう教えてくれた。
「国鉄だけは、退職日を、4月1日にしているのです。
ほかの三公社五現業は、3月31日ですがね」と。

 つまり1日、4月1日にずらすことによって、旧国鉄の労働者たちだけは、勤続年数を1年長くしていた。
(これは事実だから、疑う人は自分で調べてみたらよい。)
こうして旧国鉄の労働者たちは、平均して、月額30~35万円の年金を手にしていた。

 旧国鉄の人に責任があるわけではない。
が、この傾向は、公務員社会では、そのまま今でも引き継がれている。
(詳しくは、週刊「ダイアモンド」誌、P30~。)

●歴然とした官民格差

 旧国鉄の労働者の人、1人ひとりに責任があるわけではない。
しかし旧国鉄は、その当時の、そして今に到る公務員天国を象徴していると言ってもよい。
週刊「ダイアモンド」誌によれば、こうある。

「守衛、運転手、用務員……同じような仕事をしていても、公務員は民間企業の2倍の給料がもらえる。
官民格差は歴然としてある。給与だけではない。退職金も公務員なら、ばっちりだ」(「週刊ダイアモンド・10月15日号)と。
P27には、8職種についての比較が、棒グラフで示されている。
一例として、「役所の運転手の平均年収は、なんと民間の2・3倍」とある。

 もちろん退職金も高額。
「首都圏では、埼玉県が2151万円。
関西の兵庫県も2130万円と高水準だ。
対象を一般行政職を含む、全職種にまで広げると、その退職金額は、両県を含む多くの都道府県で2700~2800万円台と、大手企業も凌駕するレベルに達する」(同、P28)と。
3000万円を超える退職金など、公務員の世界では珍しくも何ともない。

 こうした退職金については、「退職手当債」なる地方債の発行で、それに充てている。
 
●年収500万円の人が、1億1500万円の借金

 一方で少子高齢化。
産業の空洞化。
さらに今回、(2011年8月以降)、日本は、通貨の切り下げ戦争で打つ手もないまま、敗れてしまった。
今の円高が、その結果。

 この先、この日本がどうなるか?
国の借金だけで、800兆円というが、先にも書いたように、地方の自治体がかかえる借金もある。
それらを含めると、すでに1200兆円を超えているという説もある。

 国の国家税収が、44兆円前後だから、1000兆円としても、約23倍!
年収500万円の人が、1億1500万円の借金をかかえているに等しい。
もちろんそんな借金、返せるわけがない。

●日本の外貨

 8月1日に始まった株価の大暴落は、一連の大不況の序章にすぎない。
「経済収縮」という言葉を使う人もいる。
で、今は、EUがかかえる債務問題、アメリカがかかえる貿易赤字問題だけが、大きくクローズアップされている。
しかし最終的にその行き着く先は、この日本と言われている。
日本がもつ、「外貨(ほとんどがアメリカ・ドル)」は、現在、中国についで世界第二位。

 よく「外貨」は、貯金にたとえられる。
が、外貨など、必要以上に多く持っていても、どうしようもない。
言うなれば、タンス預金のようなもの。
海外に投資して、はじめて生きる。
が、その外貨は、戦後ずっと塩漬け状態。

5%でも使おうものなら、アメリカの経済が破綻する。
つまりアメリカが使わせてくれない。

 世界は、今、虎視眈々とその日本の外貨にねらいを定めている。
「最後は、日本の外貨を奪え」と。

 ……その結果、もし日本の経済が破綻し、仮に1ドルが200円とか300円とかになれば、もう日本には未来はない。
働く工場もない。
街には失業者があふれ、タクシーの初乗りが、1万円。
今度は日本人が、外国へ出稼ぎに行く番になる。

●「がんばろう、日本」?

 「がんばろう、日本」という言葉が、よく目につく。
3・11大震災について言った言葉だが、それもこのところ、虚しく聞こえる。
正直言って、「わかっていないなア」と。

 書斎の座右に、現在、チェルノブイリ事故に関する本が、数冊、ある。
そのどれを読んでも、放射線被害が表面化するのは、これから。
「2~5年ごろから被害が出始め、10年後にピークを迎える」と。
つい数日前には、静岡県の伊東市で、規制値を超える乾しシイタケが見つかった。
「湯で煮て食べれば問題はないはず」などという、きわめて非科学的なことを、テレビカメラに向かって、ある役人が言っていた。

 湯で煮ても、その湯がまたシイタケにしみこめば、同じこと。
つまり350キロも離れた伊東市でも、そういう被害が出ている。
相手が放射性物質では、がんばろうにも、がんばりようがない。
それに今回の大不況が、拍車をかけている。
何を、どうがんばればよいのか!

●自衛あるのみ

 週刊文春誌によれば、三菱UFJ銀行、ならびに野村ホールディングズの2社が、経営的に「危ぶまれている」状態にあるという(「週刊文春10・20日号、P24、P25)。
(記事の内容については、週刊文春誌に責任を取ってもらう。)

 銀行はつぶれないというのは、もはや神話でしかない。
証券会社にいたっては、山一証券の倒産劇を見るまでもなく、国の支援はありえない。
我が身は我が身で、守るしかない。
(だからといって、あなたも同じことをしたらよいと書いているのではない。
私がここに書いたことを参考に、あなたはあなたで、自分で調べてみたらよい。
ネットで検索をかければ、即座に事実が把握できるはず。)

●最後に教育論

 ……ということで、今は、教育どころではない。
そんな思いが、心を塞ぐ。
考えるとしたら、破綻後の日本は、どう再起したらよいかということ。
その方法はあるのか。
またそのときに備えて、今の日本の教育は、どうあるべきなのか。
言うまでもなく、日本の資源は、「人」。
人しかいない。

 私はあの「ゆとり教育」を通して、自由な教育が生まれるものとばかり期待していた。
が、結果は、ご存知の通り。
「ゆとり」は「ユルユル」になってしまった。
が、一度緩んだバネは、元には戻らない。
戻すとしても、その何倍もの時間とエネルギーを消耗する。

 教育というのは、いつも20年後を見据えてする。
また20年後に結果が出てくる。
が、今のままでよいとは、だれも思っていない。
カリキュラムの段階から、大改革をする。
日本の未来は、それで決まる。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●私の実践

 私の教室でしていることが正しいとは思っていない。
革新的だが、問題はある。
しかしひとつの例として、現在、私のしていることを、「公開教室」として、公開している。
このあたりまで、教育を、カリキュラムの段階から改革する。
それを日本が、先行する。
世界と同じことをしていて、どうしてこれからの日本が生き残っていくことができるのか。

【BW公開教室】

興味のある方は……

http://bwopenclass.ninja-web.net/page018.html

★小1児に正負の計算を教える



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Hiroshi Hayashi++++++Oct. 2011++++++はやし浩司・林浩司

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