2010年3月29日月曜日

*One Night Stay at Tuma-Koi YAMAHA resort center

●掛川へ

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今、掛川へ向っている。
電車の中。
今日は、YAMAHAリゾート・センター、「つま恋」で一泊するつもり。
軽く運動をし、温泉につかる。
そう、今日から春休み。

で、今日のお供は、TOSHIBAのダイナブック(MX33)。
純白のパソコン。
それにワイフと長男。

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●日本破綻

 相向かいの席の男が、週刊誌を読んでいる。
「週刊現代」。
その表紙に、「日本破綻……2012」と並んで、「人生は60歳から」とある。
それを見て、「ありえるなあ」「何言ってるんだ」と思う。

 日本破綻については、たいへん(ありえる)。
へたをすれば、2012年度ではない。
2011年度の国家予算すら、あやうい。
組めなくなる。
しかし日本破綻は、日本だけの問題にとどまらない。
世界を巻き込む。
日本破綻イコール、世界破綻と考えてよい。
正確には、「日本発、世界破綻」。

もっともそれ以前に、世界にばらまいた(円)が、日本へ逆流し始める。
そうなったとたん、ハイパーインフレが、日本を襲う。
が、これはきわめて短期間のうちに起こる。
たとえば逆流が土曜日に始まったとする。
その2日後の月曜日には、日本の経済は破綻する。
リーマンショック、ドバイショックのときもそうだった。
「あぶないぞ」とうわさが出ている段階では、まだだいじょうぶ。
「まだ、だいじょうぶかな?」と思っているときが、あぶない。

「逆流」という言葉で思い出したが、私はときどき逆流性食道炎になる。
今朝、知り合いの漢方医(薬剤師)に、たまたま電話でそれについて相談したところ。
「水気(すいき)逆上だから、半夏(ハンゲ)……半夏写心湯かな?」と。
漢方医の彼は、そう言った。
半夏厚朴湯(ハンゲコウボウトウ)なら、毎晩、眠る前にのんでいる。
これはもともとは、胃腸薬。
女性の精神安定剤としても、効く。
量を多くして、しばらく半夏厚朴湯をのんでみることにした。

 つまり、言うなれば、日本経済が、逆流性食道炎状態になる。
あまりよいたとえではないかもしれないが、そういった状態になる。
が、ほんとうに心配なのは、中国経済。
バブル経済はバブル経済だが、そのバブル経済が狂乱じみてきた。
つい先週末も公定歩合(貸し出し金利)をあげたが、まさに焼け石に水。
猛烈な勢いで、元が、市中に流れ込んでいる。
ドドーッ、ドドーッ、と。
近く、何か恐ろしいことが起きるような気がする。

●人生は60歳から
 
 「人生は60歳から……」という言い方には、大きな違和感を覚える。
お世辞?
励まし?
慰め?

何も「60歳」という数字にこだわる必要はない。
あえて「60歳」にする必要もない。
「30歳」でもよい。
「40歳」でもよい。
「60歳」としたところに、意図的なイヤミを感ずる。
裏を返して言うと、つまり裏から解釈すると、「人生は60歳で終わる」となる。

また記事の内容など、読まなくても、おおよその推察がつく。
いろいろな人の老後の設計図を示しながら、60歳を過ぎても、こうして
がんばっている人もいるという内容。

 しかし実際には、私の年齢の人は、だれも「人生は60歳から……」とは思っていない。
この年齢になると、自分を支えるだけで、精一杯。
私も「人生は60歳から」と思いたいが、それ以上に強いパワーで、
容赦なく、押し戻されてしまう。

 ただこういうことは言える。
「人生の結論は、60歳で出る。
あとはその結論を、どう生かして生きるか」と。
その結論が、60歳以後の人生の内容を決める。

●論理

 論理学を使って、もう一度、「人生は60歳から……」を考えてみよう。
つぎのような問題がある。
あなたは、どう考えるだろうか。

【問】

 ここに4枚のカードがある。
表には、(△)か(□)が描いてある。
表が(△)のときは、裏には赤の(●)が、かならず描いてある。
このことが正しいことを証明するために、あなたはつぎの4枚のカードのうち、
どれをめくってみるか。

1枚目……(△) 
2枚目……(□) 
3枚目……赤の(●) 
4枚目……青の(●)

 単純に考えれば、1枚目と3枚目をめくればよいということになる。
1枚目をめくってみて、赤の(●)。
3枚目をめくってみて、(△)。

 しかしこれでは先の命題を、正しいと証明したことにはならない。
1枚目をめくったとき、裏に赤の(●)があれば、命題の条件に合致する。
3枚目の赤の(●)をめくってみたときも、そうだ。
表に(△)があれば、命題の条件に合致する。
が、これでは十分ではない。
だからといって、「(△)のカードの裏は、赤の(●)」ということが、証明された
わけではない。
つまり先の命題が、正しいことを証明したことにはならない。

 この命題が正しいと証明するためには、この命題はまちがっていない
ことを明らかにしなければならない。
が、その前に書いておかねばならない。
3枚目は、めくっても意味はない。 
仮に3枚目をめくったとき、表に(△)が描いてなくても、(つまり(□)で
あったとしても)、この命題の証明には、影響を与えない。

 では、どれをめくればよいのか。

 1枚目をめくって、赤の(●)が出てくることは、命題の証明には必要。
しかし十分ではない。
そこでこの命題はまちがっていないことを証明しなければならない。
それを決定するのは、4枚目のカードということになる。
4枚目は青の(●)。
もしこのカードをめくってみて、(△)が出てこなければ、この命題はまちがって
いることになる。
そこで4枚目をめくってみる。
表に(△)が出てくる。
この段階ではじめて、命題は、まちがっていないということになる。

 これが「論理」である。

●言葉の遊び

 話を戻す。
「人生は60歳から」というのは、一応正しいと仮定しよう。
「一応正しい」というのは、一応必要な条件を満たしているということ。
しかしこの命題が正しいというためには、「ほかの年齢からは人生は始まらない」という
ことを証明しなければならない。

「人生は、30歳からではない」
「人生は、40歳からではない」
「人生は、50歳からではない」と。
 それを証明しなければ、十分とは言えない。

 しかし人生は何も、60歳だけから始まるわけではない。
さらに言えば、「人生は70歳から」と言っても、何もおかしくない。
「人生は80歳から」と言っても、何もおかしくない。

 つまり「人生は60歳から」というのは、論理学的には、きわめて非論理的な
言い方ということになる。
わかりやすく言えば、ただの言葉の遊び。
人目を引くための、ただのキャッチフレーズ。

●掛川駅

 あっという間に、電車は掛川駅に着いた。
私のばあい、こうしてパソコンのキーボードを叩いていると、あっという間に時間が
過ぎていく。
電車に乗っているときは、とくにそうだ。
そういう意味では、退屈しのぎには、よい。

 そうそう、あえて言われなくても、60歳台の人たちは、みながんばっている。
「人生はこれからだ」と、自分をだましながら、がんばっている。
が、実際には、どうにもならない。
あっちを見ても、壁。
こっちを見ても、壁。
壁、壁、壁……。
それだけではない。

電話番号を聞いても、「覚えておられるだろうか?」という不安が、頭の中を、
ふと横切る。
「本当は人生は、終わっている」と、だれもが心のどこかで、感じている。
が、それを認めるのは、敗北。
だから、「まだまだ……」と。

 最後に、私はこう思った。
「あの原稿を書いた人は、本当に60歳なのだろうか」と。
本当に60歳なら、ラッキーな人だと思う。
私も、もうすぐ63歳になるが、とてもおこがましくて、そういう言葉は出てこない。
私がラッキーであるとするなら、よけいに、そうでない人たちに申し訳なくて、
そういう言葉は出てこない。
それはたまたま健康な人が、病気の人たちを前に、「健康は大切ですよ」と言うに
似ている。
励まされているというよりは、先にも書いたように、どこかイヤミに感ずる。

 もうひとつの「日本破綻……2012」というほうの記事は読んでみたい。
が、「人生は60歳から」という記事のほうは、読みたくない。
読む前から内容がわかる。
そんなことを考えながら、そそくさと電車を下りた。

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●つま恋

 敷地面積、55万坪!
約170万平方メートル。
総合健康スポーツ施設。
環境は最高。
ちょうど桜が満開のころで、感激!

 YAMAHA製品というと、高級ブランドイメージが強い。
それもあってか、施設内は、全体になにもかも、豪華+高額。
私たちは古いほうのホテル(サウス・ウィング)に泊まった。
それでも料金は、1人1泊、1万2000円(夕食なし、朝食のみ)。
部屋は都市のビジネスホテルの、約2倍ほど。
高いね!

 しかし本来なら、公共団体が開発、運営してもおかしくない施設。
それを一企業が、ここまで成し遂げたというところが、すごい!
さすがYAMAHA!

 ただし温泉(つま恋温泉・森林之湯)は、星が2つの、★★。
料金を考えると、星は1つの、★。
脱衣用のロッカーは、数がたいへん多い割に、化粧室は、たったの4席しかない。
脱衣用のロッカーは、200~250個。
化粧室は、6畳間くらいの部屋に、4席だけ。
たまたま春休みの日曜日ということで、入浴客で、中はごったがえしていた。
子どもが10~15人前後、走り回っていた。
ゆっくり、静かに……というわけにはいかなかった。

 食事は、中央棟(SMC)のレストランで。
スパゲッティ、カレーライスが、1800円前後。
おいしかった!

 ……今、ワイフと長男は、DVDを観ている。
私は背中を向けて、エッセーを書いている。


Hiroshi Hayashi+++++++March. 2010++++++はやし浩司

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