2009年8月23日日曜日

*Crayon Shin-Chan

●クレヨンしんちゃん

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ある高校生から、掲示板のほうに、
こんな書きこみがあった。

【Tさんより、はやし浩司へ】

私は、高校2年生の遠山です。
今私は放送部に所属しています。
毎年秋のアナウンス大会では、「自分の住んでいる県または市について」という題で
原稿を書いています。そこで今年は私が住んでいる埼玉県の話ということで春日部市が
舞台になっているクレヨンしんちゃんについて書こうと思っています。

理由は、私自身が昔からしんちゃんが好きだという気持ちもあるのですが、しんちゃんの
育児教育についてテレビで目にしたからです。この大会の原稿というのは、ただ単に地元
話題を書くだけではなく、その話題の内容を含めて日本の社会のありかたなど、誰が聞いてもためになる話であったり、理解され受け入れてくれる話でなければいけないのです。

私は、クレヨンしんちゃんの面白さ以外の意味をこの年になって初めて知りました。このしんちゃんのもうひとつの意味をみんなに知って欲しい(特に同年代の人に)と思っています。

もしよければはやし先生にクレヨンしんちゃんの親と子の関係の良さと、現代の日本の教育との関係などについてお答えいただければと思っております。

せっかくの子供の教育についてのご相談の場所においてこのような質問をし、大変申し訳ございません。是非ともお答えのほうよろしくお願いいたします。

【はやし浩司より、Tさんへ】

 クレヨンしんちゃんについては、大きな誤解があります。
テレビのアニメ番組について、「子どもに見せたくない番組」のワーストワンに
あげられることもしばしばです。

 しかしもしあなたが、コミック本のほうの、Vol.1~12前後まで読まれたら、印象は
大きく変わるでしょう。
そういう点では、テレビのアニメ番組のほうは、ギャグ化され、しんのすけ君の悪い面ばかりが、おもしろおかしく、誇張されすぎています。
とても残念に思っています。

 いくつか、よい点をあげてみます。

(1) 最近、しんのすけ君のようなたくましい男児が、減っている。(男児の女児化が問題になって、すでに20年以上になる。母親中心の育児環境が、男児の女児化を促進してしまった。)
(2) みさえさんの育児観がすばらしい。(夫に対しても、しんのすけ君に対しても、全幅に心を開いている。基本的信頼関係の構築という点では、世の母親たちは、おおいにに見習うべき。言い換えると、心を閉ざした育児ほど、子どもに悪影響を与えるものはない。)
(3) 育児のたいへんさをうまく表現している。(育児は、それ自体重労働。たいへんな重労働。それを世の男性諸君は、知らなさすぎる。『男は仕事、女は家庭、育児』と安易に考えすぎている。)
(4) みさえさんの生きざまは、新しい母親像の見本。(とくに新潟と九州の父親とのやり取りが、おもしろい。相手が舅(しゅうと)といっても、遠慮する必要はない。今、舅、姑との確執問題で悩んでいる若い母親が多い。おおいに参考にしたらよい。)
(5) 友だち親子。(みさえやヒロシは、しんのすけを、1人の人間として、その人格を尊重している。こうした育児観は日本人にはないもの。つまり日本の親たちは、「友」として子どもの横に立つという習慣をもっていない。そういう点で、野原家の育児論は、参考になる。
(6) 子どもらしい性への疑問と関心。(コミック本のほうでは、しんのすけ君の、性への疑問と関心が、実にうまく生き生きと描かれている。Vol1~12あたりまでは、臼井家族の実体験的なコミックと考えてよい。私も幼児を教えて40年以上になるが、読んでいて、違和感がないのは、そのため。ただし繰り返すが、テレビのアニメ番組のほうは、たしかによくない。制作を担当しているプロダクションが勝手に料理しすぎているためでは!)

 ほかにもいろいろよい点はたくさんあります。
小生の「野原家の育児論」を参考にしてください。
なおこの文中では、急いで書いたため、固有名詞、名前など、まちがっているところがあるかもしれません。
(はやし浩司曰く……)と断りを入れてくださるなら、ここに書いた原稿を、自由に使っていただいて、結構です。

参考……
http://shizuoka.cool.ne.jp/bwhayashi/page065.html

 では、はやし浩司

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 クレヨンしんちゃん・野原家の子育て論)

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