●5月11日
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昨日、群馬県のある町では、気温が33・5度
になったという(5月11日)。
真夏日である。
「5月に33・5度とはねエ」と。
何度も同じ言葉を、ワイフと繰り返す。
この浜松市でも、けっこうな暑さだった。
昼ごろ散歩から帰ってきたが、2人もげんなり。
そのまま倒れるようにして、昼寝をしてしまった。
原因は、「太平洋上の高気圧が……」(NHK)という。
が、そんなことはどうでもよい。
地球が温暖化しているのはだれの目にも明らか。
それを疑う人は、もうだれもいない。
しかし……。
どうして「地球温暖化のため」とは言わないのだろう?
言うと、何かまずいことでもあるのだろうか。
私たちが子どものころには、気温が30度を超えるのは、
梅雨が明けた7月中旬以後のことだった(岐阜県)。
そのころから夏休みが始まった。
それが今では、5月!
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●二男の仕事
先日三男がアメリカから帰ってきた。
アメリカでは、二男の家に世話になった。
その二男の話をした。
「あいつはどんな仕事をしているんだ」と聞くと、三男は、目を輝かせてこう言った。
「S君(=二男)は、すごい仕事をしているんだよ、パパ」と。
二男の嫁は、現在、インディアナ大学のロースクールに通っている。
昨年、日本でいう司法試験に合格した。
夫の二男は、同じ大学で、コンピュータ技師をしている。
自宅から、ロースークールまでは近いらしいが、そのロースクールから
二男の職場までは、車で2時間ほどもかかるという。
2時間!
大学の中を、車で2時間!
私が驚いていると、「町全体が大学のようになっている」と、二男が教えてくれた。
日本人の私たちには想像もつかない広さである。
「車で、2時間ねエ~?」と。
「現在、S君(=二男)は、2つの仕事をしているんだよ。
ひとつは、全世界のスーパーコンピュータをネットでつなぐという仕事。
もうひとつは、今度EUが開発した量子加速器のデータを、衛星通信で得て、解析する
という仕事」
「あいつは学生時代、10台くらいのパソコンをつないで、超高速パソコンを作って
遊んでいたからな。
それが役立っているのかな?」と話をつなげると、「S君は、簡単な仕事だと言っている
けど……」と。
三男は二男のことを、いつも、「S君」と、尊敬の念をこめて、「君」づけで呼んでいる。
子どものころから、三男にとっては、二男はよき兄だった。
で、勤務は、週1回。
残りの仕事は、家でしている、と。
「それで給料が出るのか?」と聞くと、「出るみたいだよ」と。
「週に一度くらい会議があってね、そこで仕事をいろいろと指示されるみたい。
大学へ行くと、交通費が5000円、支給されるそうだよ」とも。
話を聞けば聞くほど、脳みその中で、火花が飛ぶ。
私の常識では、理解できない。
大学構内を車で、2時間?
週1回の勤務?
あとは家で仕事?
それでちゃんと給料が出る?
量子加速器のデータを分析?
世界中のスーパーコンピュータをネットでつなぐ?
「全世界のスーパーコンピュータをつなぐっていうけど、多くは国家機密に
なっていると思うよ。
S(=二男)のような外国人に、そんな重要な仕事を任せて、アメリカ政府は
平気なのかな」と聞くと、「平気みたいだよ」と。
こういう時勢である。
仕事があるというだけでも、御の字。
感謝しなければならない。
今、現在、仕事がなくて困っている人には申し訳ないが、とりあえず、我が家は平和。
3人息子たちは、それぞれにがんばっている。
その三男も、今月の中旬からいよいよB777の操縦訓練に入る。
日本ではB747と並ぶ、大型最新鋭機。
言い忘れたが、長男も、社長の片腕として、中堅だが、製造会社で自分の地位を確保
しつつある。
で、残ったのは、私たち夫婦。
現状維持が精一杯。
健康を大切にし、息子たちには心配をかけないよう、何とか今のこの不況を自力で、
乗り切りたい。
(付記)
二男を通して、アメリカの教育制度を知るたびに、驚く。
自由というより、実にフレキシブル。
その分だけ競争もはげしいのだろうが、(力)さえあれば、まわりがそれを認め、
どんどんとその人を起用していく。
このダイナミズムこそが、アメリカの底力ということになる。
改めて……、「アメリカって、すごい国だなあ」と感心する。
●二男の経歴
小学3年生のときに、BASIC言語をマスター。自分でゲームを作って遊んでいた。
市販のゲームソフトを、自分で改造して遊んでいた。
中学生になるころには、C++言語をマスター。当時、中学校でもやっとパソコンが
並び始めたころで、二男は、学校の先生たちにパソコンの使い方を教えていた。
ヘンダーソン州立大学を学位卒。
州内のコンピュータソフト会社に入社。
大学の教授の推薦文には、「この男はNASAでも通用する」とあった。
現在、インディアナ大学、コンピュータ技師。
私は二男には、惜しみなく、そのつど、最高性能のパソコンを買い与えた。
しかしもし二男が日本へ戻っていたら、日本では、パソコンショップの店員程度の
就職先しか見つからなかっただろう。
(だからといって、パソコンショップの店員の仕事が上とか、下とか、そういうことを
言っているのではない。
パソコンショップの店員の中には、大学の教授よりも、すぐれた能力をもっている
人も多いはず。
一方、大学は大学で、学閥と学歴で、たがいに自分たちの職場を守りあっている。
つまりそういうすぐれた能力を個人がもっていても、日本の社会は、それを見出し、
伸ばすことができない。
私はそういう日本の社会のしくみそのものが、おかしいと言っている。
どうか誤解のないように!)
Hiroshi Hayashi++++++++May・09++++++++++はやし浩司
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