2009年5月18日月曜日

*Apathy

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子育て最前線の育児論byはやし浩司   09年 5月 18日
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メルマガ(6万3000誌)の中で、2008年度、メルマガ・オブ・ザ・イヤーに
選ばれました!

【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●自分を知る


++++++++++++++++++++++


私の教室(BW教室)のビデオを撮るようになって、
ちょうど2か月。
ほとんど手を加えないで、そのまま紹介している。
「ほとんど」というのは、「選択、カット、編集を
しないで」、という意味。


そのビデオを見ていて、たくさんのことに気づいた。
それまでの私が気がつかなかった部分である。
よい面もあるし、悪い面もある。
ときどき「私って、こうだったんだ」と、自分で
へんに納得することもある。


そういう(私)。
(ジョンハリの窓)理論によれば、私の「盲点領域」と
いうことになる。
それに気づいた。


++++++++++++++++++++++


●ジョンハリの窓


アメリカの心理学者の、ルフトとイングラムの2人が、こんな学説を提唱した。
つまり「私」というときの「私」は、つぎの4つに区分されるという。


+++++++++++++++++++++++++++++++++++
自分も気がついていて     +     自分が気がついていなくて、
他人も気がついている部分   +     他人が気がついている部分 
(開放領域)         +     (盲点領域)  
+++++++++++++++++++++++++++++++++++
自分は気がついているが、   +     自分も気がついていなくて、
他人が気がついていない部分  +     他人も気がついていない部分 
(隠ぺい領域)        +     (未知領域)
+++++++++++++++++++++++++++++++++++
         (参考:深堀元文監修、「心理学のすべて」(日本実業出版社)


2人の学者の名前を取って、「ジョン・ハリの窓」という。
で、私が自分のビデオを見て、再発見した部分は、このうちの(盲点領域)と、
(未知領域)ということになる。


たとえば癖(くせ)。
ビデオを見ながら、「私にはこんな癖があったのだ」と。
これはジョンハリの窓に従えば、(盲点領域)ということになる。
もちろんジョンハリの窓でいう(盲点領域)は、癖のことを言っているのではない。
心の奥深くに潜む、深層心理を言ったものである。
しかし癖は手がかりにはなる。


たとえば私は子どもたちを指導するとき、すぐ「わかった?」とか、「わかったか?」
と言う。
よい言葉ではない。
私はそう言いながら、わからないでいる子どもを無視して、そのまま先へと進んで
しまう。
この言葉は、そういうときの自己弁解として使われる。
つまり、イヤ~~ナ言葉!


で、それを見て、このところその言葉をできるだけ使わないようにしている。
ほかにもある。


●未知領域


自分でも気がついていなくて、他人も気がついていない部分を、「未知領域」
という。
が、中に、「私のことは、私がいちばんよく知っている」と豪語(?)する人がいる。
しかしそういう人ほど、本当のところ、自分のことがまったくといってよいほど、
わかっていない。
というのも、脳みその活動領域をみるまでもなく、私たちが「私」として意識
する部分というのは、恐ろしく小さい。
一説によると、数10万分の1と言われている。


だから謙虚になるのが、よい。
「私は自分のことが何もわかっていない」という前提で、自分を見る。
すべては、ここから始まる。


いろいろな方法がある。
たとえば私のばあい、幼児を教えることによって、始終、自分を見つめることができる。
これには、2つの意味がある。


よく幼児の中から、幼児期の私に似た「私」をさがすことがある。
「私も幼児のころ、こういう子どもだったんだなあ」と。
そういう子どもを手がかりに、自分を知る。
あるいは自分と同じような生い立ちをもった子どもを知る。
そういう子どもを手がかりに、自分を知る。


たとえばこの方法で、私はいつだったか、私も、帰宅拒否児であり、愛情飢餓の状態
だったことを知った。
そしてそれがいまだに尾を引いているのを知った。


もう一つは、相手が幼児のばあい、容赦なく、私を批評する。
「先生の口は臭い(=口臭がする)」に始まって、「先生は、ジジイだ」というのまで
ある。
子どもというのは、そういう意味で正直。
私の盲点を、ズケズケと指摘する。
頭にカチンと来ることもあるが、そこはそこ。


そういう意味では、私は、職場を通して、いつも自分を見つめなおすことができる。


●私を知る


最近の研究によれば、「私」と言える部分は、実はほとんどなく、そのほとんどは、
脳みその中の別の部分に操られているだけということがわかってきた。
条件反射運動を例にあげるまでもない。


愛煙家は、タバコの臭いをかいただけで、あるいはアルコール中毒の人は、
酒のコマーシャルを見ただけで、猛烈な欲求がわくのを感ずる。
そういう人たちは、「私は私だ」「自分で考えて行動している」と思いがちだが、
実際には、ドーパミンという神経伝達物質によって操られているにすぎない。


これが「性欲」となると、人間の活動のほとんどの部分にまで、影響を及ぼしている。
中学生や高校生が、スポーツでがんばるのも、あるいはファッションに興味をもつのも、
その原点にあるのが、「性的エネルギー」(フロイト)ということになる。
私たちは操られるまま、操られているという意識ももたず、操られている。


だから「私」がわからない。
自分の心を解剖してみたとき、どこからどこまでが「私」で、どこから先が「私」
でないか、それがわからない。
実際には、「私」と言える部分というのは、ほんのわずかかもしれない。


話が脱線したが、「私を知る」ということは、それほどまでにむずかしいということ。


●どうすればよいか?


未知領域があるとして、では、どうすればその未知領域を知ることができるか。
このことは、病識のない認知症の人たちを観察してみると、わかる(?)。


私の近くに、このところどうも(?)という女性(60歳くらい)がいる。
……いた。
(最近になって、アルツハイマー病と診断されたようだが……。)
最初は平気で約束を破ることが気になった。
しかしそのうち、その女性は約束を破るのではなく、約束そのものを忘れてしまう
ことに気がついた。


日時を忘れる。
モノを忘れる。
支払いを忘れる。
預かったお金を忘れる。
計画を忘れる、など。


その一方で、その女性は、こまかいことにたいへんうるさく、私にあれこれと
指示をした。
一言ですむような話を、くどくどと1時間くらいかけて話したりした。
で、私がやんわりとその女性の会話をさえぎった。
「私は、そんなバカではないと思います」と。


するとその女性は何を勘違いしたのか、突然、ヒステリックな声を張りあげて、
こう叫んだ。
「私だって、バカではありません!」と。


これには驚いた。
驚くと同時に、「この女性は自分のことがまるでわかっていない!」と。
私は何も、その女性のことをバカと言ったつもりではない。
で、しばらくして、こうも思った。


「この女性が未知領域について気がつくときは、あるのだろうか?」と。


しかし答は、わかっている。
その女性がそれに気がつくよりも早く、認知症は進む。
つまりその女性は生涯、自分の中の未知領域に気がつくこともなく、人生を
終えるだろう。


……と考えたとき、それはとりもなおさず、私自身の問題であることを知った。
認知症にならなくても、この先、脳みその活動は、加齢とともに、ますます
鈍くなる。
(その女性)イコール、(私自身の近未来の姿)と考えてよい。


●心理学の世界では……


「心理学のすべて」(深堀元文監修)によれば、未知領域を知るために、いろいろな心理
テストが用意されている。
しかしここでは割愛させてもらう。
というのも、これはテストによってどうこうという問題ではなく、日頃の私たちの
生き方に、深く関係しているからである。
またこのエッセーを書く、目的でもない。


先にも書いたように、「私の中には、私が知らない部分のほうが多い」を知り、
自分自身に対して、謙虚になる。
それによって、私たちは自分のことをより深く知ることができる。
またそういう視点を常にもつ。
つまりは日頃の心がけの問題ということになる。


繰りかえしになるが、もし今、あなたが、「私のことは、私がいちばんよく知っている」と
思っているなら、あなたは、かなりあぶないと考えてよい。


さらに蛇足になるが、もし今、あなたが、「私の子どものことは、私がいちばんよく
知っている」と思っているなら、それも、かなりあぶないと考えてよい。
それについては、あちこちで何度も書いてきたので、そちらを参考にしてほしい。


(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司
ジョンハリの窓 ジョン・ハリの窓 ジョンハリ学説 心の盲点 盲点領域 未知領域
はやし浩司 私とは 私を知る)


【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【非行】


【子どもを伸ばすコツ】


子どもを伸ばす最大のコツは、(子どもがしたいと思っていること)と、(子どもが現実に
していること)を、一致させてあげることです。とくに乳幼児期は、遊びを通して、それ
を実現します。


「ぼくは、これをしたい。だからこれをする」「私はこれをしたい。だからこれをする」と。


こうして(子どもの中の私)と、(現実の私)を一致させます。これをアイデンティティの
確立といいます。


こうしてその子どもは、自分の進むべき道を、自分でさがし求めるようになります。


ただ一つ、誤解してはいけないのは、(したいこと)は、そのつど、変化するということで
す。たとえば、幼児のことは、「ケーキ屋さんになりたい」と言っていた子どもが、小学生
になると、「パン屋さんになりたい」「お花屋さんになりたい」などと言うようになるかも
しれません。


しかしそのときでも、(自分がやりたいことに向って努力する)という、思考プロセス(=
思考回路)は、頭の中に残ります。この思考プロセスこそが重要なのです。


中身は、そのつど、変わります。変わって当然なのです。


ここでは、「非行」をテーマに、この問題について考えてみます。子どもの非行というのは、
子ども自身が、(やりたいこと)を見つけ出せなくなったとき、その代償的方法(あるいは
自己防衛的方法)として、始まります。


++++++++++++++++++++++


●非行のメカニズム


 子どもの非行。その非行に子どもが走るメカニズムは、意外に単純なもの。言いかえる
と、子どもを非行から防ぐ方法も、簡単。


【第一期・遊離】


 (したいこと)と、(していること)が、遊離し始める。「ぼくは、サッカーをしたい。
しかし塾へ行かなければならない」など。「私はケーキ屋さんになりたいのに、親は、勉強
をして、いい大学へ入れと言う」など。


 (~~したい)と思っていることと、(現実にしていること)が、遊離し始める。つまり
子ども中で、アイデンティティ(自我の同一性)が、混乱し始める。


 アイデンティティが、混乱し始めると、子どもの心理状態は、不安定になる。怒りっぽ
くなったり(プラス型)、反対にふさぎやすくなったりする(マイナス型)。


 この状態を、「同一性の危機」という。


 この段階の状態に対して、抵抗力のある子どもと、そうでない子どもがいる。幼少期か
ら、甘やかされて育った子どもほど、当然、抵抗力がない。遊離したとたん、一気に、つ
ぎの(同一性の崩壊)へと進む。


一方、幼少期から、家事の手伝いなどを日常的にしてきた子どもほど、抵抗力が強い。子
どもの世界では、(いやなことをする力)を、「忍耐力」という。その忍耐力がある。


 アイデンティティが混乱したからといって、すぐ、つぎの第二期に進行するわけではな
い。個人差は、当然、ある。


【第二期・崩壊】


 (したいこと)と(していること)が、大きくズレてくると、子どもは、まず、自分を
支えようとする。
がんばる。努力する。が、やがて臨界点にさしかかる。子ども自身の力では、それを支え
きれなくなる。


「野球の選手をめざして、もっとがんばりたいのに、毎日、勉強に追われて、それもでき
ない」「勉強はおもしろくない」「成績が悪く、つまらない」と。


 こうして同一性は、一気に、崩壊へと向う。子ども自身が、「自分は何をしたいのか」「何
をすべきなのか」、それがわからなくなる。


【第三期・混乱】


 アイデンティティが崩壊すると、精神状態は、きわめて不安定になる。ささいなことで、
激怒したり、突発的に暴れたりする(プラス型)。


 反対に落ち込んだり、家の奥にひきこもったりする(マイナス型)。外界との接触を断つ
ことによって、不愉快な気分になるのを避けようとする。このとき、無気力になり、ボー
ッとした表情で、一日を過ごすようになることもある。


【第四期・非行】


 アイデンティティが崩壊すると、子どもは、主につぎの5つのパターンの中から、自分
の道を模索する。


(1)攻撃型
(2)同情型
(3)依存型
(4)服従型
(5)逃避型


 このうち、攻撃型が、いわゆる非行ということになる。独特の目つきで、肩をいからせ
て歩く。独特の服装に、独特の暴言などなど。暴力行為、暴力事件に発展することも珍し
くない。


 このタイプの子どもに、「そんなことをすれば、君は、みなに、嫌われるんだよ」と説い
ても意味はない。このタイプの子どもは、非行を通して、(自分の顔)をつくろうとする。
顔のない自分よりは、嫌われても、顔のある自分のほうが、よいというわけである。


 アイデンティティそのものが、崩壊しているため、ふつうの、合理的な論理は通用しな
い。ささいなどうでもよいことに、異常なこだわりを見せたりする。あるいは、それにこ
だわる。自己管理能力も低下するため、自分をコントロールできなくなる。


 以上が、非行のメカニズムということになる。


 では、子どもを非行から守るためには、どうすればよいか。もうその答はおわかりかと
思う。


 つねに(子どものしたいこと)と、(子どもがしていること)を、一致させるようにする。
あるいはその接点だけは、切らないようにする。


 仮に受験勉強をさせるにしても、「成績がさがったから、サッカーはダメ」式の乱暴な、
指導はしない。受験勉強をしながらも、サッカーはサッカーとして、別に楽しめるワクを
用意する。


 言うまでもなく、(自分のしたいこと)と、(していること)が一致している子どもは、
精神的に、きわめて安定している。どっしりしている。方向性がしっかりしているから、
夢や希望も、もちやすい。もちろん、目的もしっかりしている。


 また方向性がしっかりしているから、誘惑にも強い。悪の世界からの誘惑があっても、
それをはねかえすことができる。自己管理能力もしっかりいているから、してよいことと、
悪いことの判断も的確にできる。


 だから……。


 今までにも何度も書いてきたが、子どもが、「パン屋さんになりたい」と言ったら、「そ
うね、すてきね」「こんど、いっしょにパンを焼いてみましょう」などと、答えてやる。そ
ういう子どもの夢や希望には、ていねいに耳を傾けてやる。そういう思いやりが、結局は、
自分の子どもを非行から守る最善の方法ということになる。


(はやし浩司 非行 子どもの非行 子供の非行 非行から子供を守る方法 非行防止 
アイデンティティ アイデンテティ 自我同一性の崩壊 顔のない子ども 子供 はやし
浩司 非行のメカニズム)


●スチューデント・アパシー


 無気力、無表情、無感動の状態を総称して、「アパシー」という。そのアパシーが、若者
を中心に、部分的に現れることがある。とくに、男子学生に多い。それを、「スチューデン
ト・アパシー」(ウォルターズ)という。


 このスチューデント・アパシーが、燃えつき症候群や、荷おろし症候群とちがう点は、
ここにも書いたように、学業なら学業だけというように、アパシーになる部分が、かぎら
れているという点。学業面では、無気力でも、アルバイトや、交友、遊びは、人一倍、活
発にする。


 が、大学の講義室に入ったとたん、別人のように、無気力状態になる。反応もなく、た
だぼんやりとしているだけ。眠ってしまうこともある。


 こうした症状も、(本人がやりたいこと)と、(現実にしていること)のギャップが、大
きいことが原因でそうなると考えると、わかりやすい。「大学へは入ってみたが……」とい
う状態である。とくに、目標もなく、ただ点数をあげるためだけの受験勉強をしてきたよ
うな子どもに、多く見られる。


 このタイプの学生は、まず本人自身が、何をしたいかを正確に知らなければならない。
しかしたいていのケースでは、それを知るという気力そのものすら、消えていることが多
い。


 「君は、本当は、何をしたいのか?」
 「わからない」
 「でも、君にも、何か、やりたいことがあるだろ?」
 「ない……」
 「でも、今のままでいいとは、君だって、思っていないだろ?」
 「……」と。


 こうした症状は、早い子どもで、小学校の高学年児でも、見られるようになる。概して、
従順で、まじめな子どもほど、そうなりやすい。友だちと遊ぶときはそれなりに活発なの
だが、教室へ入り、机に向かってすわったとたん、無気力になってしまう。


 こうした症状が見られたら、できるだけ初期の段階で、それに気づき、子どもの心を取
りもどす。よく誤解されるが、「いい高校に入りなさい」「いい大学に入りなさい」という
のは、子どもにとっては、(したいこと)ではない。一見、子どものためを思った言葉に聞
こえるかもしれないが、その実、子どもの心を破壊している。


 だから今、目的の高校や大学へ入ったとたん、燃え尽きてしまったりして、無気力にな
る子どもは、本当に多い。市内の進学高校でも、5~10%が、そうでないかと言われて
いる(教師談)。大学生となると、もっと多い。
(はやし浩司 アパシー スチューデントアパシー 無気力な子ども 自我の崩壊 同一
性の危機 同一性の崩壊)


+++++++++++++++++++++


少し前、こんな相談がありました。再掲載します。


+++++++++++++++++++++ 


【E氏より】


甥(おい)っ子についてなんですが、小学二年生でサッカークラブに入っています。とこ
ろがこのところ、することがないと、ゴロゴロしているというのです。


とくに友だちと遊ぶでもなく、何か自分で遊ぶのでもなく……。サッカーもヤル気がない
くせに、やめるでもない。こういう時は、どこに目を向ければいいのでしょうか。


やる気がないのは、今、彼の家庭が関心を持っている範疇にないというだけで、親自身が
持っている壁を越えさせることがポイントかな、と思ったりしたのですが……。 


【はやし浩司より】


●消去法で


 こういう相談では、最悪のケースから、考えていきます。


バーントアウト(燃え尽き、俗にいう「あしたのジョー症候群」)、無気力症候群(やる
気が起きない、ハキがない)、自我の崩壊(抵抗する力すらなくし、従順、服従的になる)
など。さらに回避性障害(人との接触を避ける)、引きこもり、行為障害(買い物グセ、
集団非行、非行)など。
自閉症はないか、自閉傾向はないか。さらには、何らかの精神障害の前兆や、学校恐怖症
の初期症状、怠学、不登校の前兆症状はないか、など。


 軽いケースでは、親の過干渉、溺愛、過関心、過保護などによって、似たような症状を
見せることがあります。また学習の過負担、過剰期待による、オーバーヒートなどなど。
この時期だと、暑さにまけた、クーラー病もあるかもしれません(青白い顔をして、ハー
ハーあえぐ、など)。


 「無気力」といっても、症状や程度は、さまざまです。日常生活全体にわたってそうな
のか。あるいは勉強面なら勉強面だけにそうなのか。あるいは日よって違うのか。また一
日の中でも、変動はあるのかないのか。


こうした症状にあわせて、何か随伴症状があるかないかも、ポイントになります。ふつう
心配なケースでは、神経症による緒症状(身体面、行動面、精神面の症状)が伴うはずで
す。たとえばチック、夜驚、爪かみ、夜尿など。腹痛や、慢性的な疲労感、頭痛もありま
す。行動面では、たとえば収集癖や万引きなど。


さらに情緒障害が進むと、心が緊張状態になり、突発的に怒ったり、キレたりしやすくな
ります。この年齢だと、ぐずったりすることもあるかもしれません。


こうした症状をみながら、順に、一つずつ、消去していきます。「これではない」「では、
これではないか?」とです。


●教育と医療


 つまりいただいた症状だけでは、私には、何とも判断しかねるということです。したが
って、アドバイスは不可能です。仮に、そのお子さんを前に置いても、私のようなものが
診断名をくだすのは、タブーです。資格のあるドクターもしくは、家の人が、ここに書い
たことを参考に、自分で判断するしかありません。


 治療を目的とする医療と、教育を目的とする教育とは、基本的な部分で、見方、考え方
が違うということです。


 たとえばこの時期、子どもは、中間反抗期に入ります。おとなになりたいという自分と、
幼児期への復帰と、その間で、フラフラとゆれ戻しを繰りかえしながら、心の状態が、た
いへん不安定になります。


 「おとなに扱わないと怒る」、しかし「幼児のように、母親のおっぱいを求める」という
ようにです。


 そういう心の変化も、加味して、子どもを判断しなければなりません。医療のように、
検査だけをして……というわけにはいかないのですね。私たちの立場でいうなら、わかっ
ていても、知らないフリをして指導します。


 しかしそれでは、回答になりませんので、一応の答を書いておきます。


 相談があるということから、かなり目立った症状があるという前提で、話をします。


 もっとも多いケースは、親の過剰期待、それによるか負担、過関心によって、脳のある
部分(辺縁系の帯状回)が、変調しているということ。多くの無気力症状は、こうして生
まれると説明
されます。


 特徴としては、やる気なさのほか、無気力、無関心、無感動、脱力感、無反応など。緩
慢動作や、反応の遅延などもあります。こうした症状が慢性化すると、昼と夜の逆転現象
や回避性障害(だれにも会いたがらない)などの症状がつづき、やがて依存うつ病へと進
行していきます。(こわいですね! Eさんのお子さんのことではなく、甥のことというこ
とで、私も、少し気楽に書いています。)


 ですから安易に考えないこと。


●二番底、三番底へ……


 この種の問題は、扱い方をまちがえると、二番底、三番底へと落ちていきます。さらに
最悪の状態になってしまうということです。たとえば今は、何とか、まだサッカーはして
いるようですが、そのサッカーもしなくなるということです。(親は、これ以上悪くならな
いと思いがちですが……。決して、そうではないということです。)


 小学二年生という年齢は、好奇心も旺盛で、生活力、行動力があって、ふつうなのです。
それが中年の仕事疲れの男のように、家でゴロゴロしているほうが、おかしいのです。ど
こかに心の変調があるとみてよいでしょう。


 では、なおすために、どうしたらよいか?


 まず、家庭が家庭として、機能しているかどうかを、診断します。


●家庭にあり方を疑う……


 子どもにとって、やすらぎのある、つまり外の世界で疲れた心と体を休める場所として
機能しているかどうかということです。簡単な見分け方としては、親のいる前で、どうど
うと、ふてぶてしく、体を休めているかどうかということです。


 親の姿を見たら、コソコソと隠れたり、好んで親のいないところで、体や心を休めるよ
うであれば、機能していないとみます。ほかに深刻なケースとしては、帰宅拒否がありま
す。反省すべきは、親のほうです。


 つぎに、達成感を大切にします。「自身が持っている壁を越えさせることがポイント」と
いうのは、とんでもない話で、そういうやり方をすると、かえってここでいう二番底、三
番底へと、子どもを追いやってしまうから注意してください。


 この種の問題は、(無理をする)→(ますます無気力になる)→(ますます無理をする)
の悪循環に陥りやすいので、注意します。一度、悪循環に陥ると、あとは底なしの悪循環
を繰りかえし、やがて行き着くところまで、行き着いてしまいます。
 

「壁を越えさせる」のは、風邪を引いて、熱を出している子どもに、水をかけるような行
為と言ってもよいでしょう。仮に心の病にかかっているということであれば、症状は、こ
の年齢でも、半年単位で推移します。今日、改めたから、明日から改善するなどというこ
とは、ありえません。


 私なら、学校恐怖症による不登校の初期症状を疑いますが、それについても、私はその
子どもを見ていませんので、何とも判断しかねます。


 ただコツは、いつも最悪のケースを考えながら、「暖かい無視」を繰りかえすということ
です。子どものやりたいようにさせます。過関心であれば、親は、子育てそのものから離
れます。


 多少生活態度がだらしなくなっても、「うちの子は、外でがんばっているから……」と思
いなおし、大目にみます。


 ほかに退行(幼児がえり)などの症状があれば、スキンシップを濃厚にし、CA、MG
の多い食生活にこころがけます。(下にお子さんがいらっしゃれば、嫉妬が原因で、かなり
情緒が不安定になっていることも、考えられます。)


 子どもの無気力の問題は、安易に考えてはいけません。今は、それ以上のことは言えま
せん。どうか慎重に対処してください。親やまわりのものが、あれこれお膳立てしても、
意味がないばかりか、たいていは、症状を悪化させてしまいます。そういう例は、本当に
多いです。


 またもう少し症状がわかれば、話してください。症状に応じて、対処方法も変わります。
あまり深刻でなければ、そのまま様子を見てください。では、今日は、これで失礼します。

(はやし浩司 バーントアウト 燃え尽き あしたのジョー症候群 無気力症候群 自我
の崩壊 回避性障害 引きこもり はやし浩司 行為障害 買い物グセ 集団非行 非行 
学校恐怖症 初期症状 怠学 不登校の前兆症状)


【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【極東アジア情勢(常識的な見方)】


++++++++++++++++++++++++

極東アジア情勢について、常識的な見方をまとめると、
つぎのようになる。

++++++++++++++++++++++++


●迎撃ミサイルは無用の長物


テポドンやノドンに対して、現在日本が保有している迎撃ミサイルは、まったくの
無用の長物。
不意打ちをくらったら、おしまい。
仮に迎撃できたとしても、現在の能力では、数発程度。
320~800基とも言われるノドンに対しては、まさに「打つ手なし」。


金額もバカにならない。
迎撃ミサイル1基、170億円~。
装備一式(既存設置分)だけでも、7000億円~1兆円。
今後、その装備費用は、天文学的数字になる可能性がある。
だったら、最初から、(飾り)程度にしておくこと!


●アメリカの対日政策の変更


この10年で、アメリカの対日政策は、大きく変わった。
アメリカにとって、「アジア」といえば、そのまま「中国」をさす。
日本ではない。


やがて日米安保条約も死文化するだろう。
時間の問題と考えてよい。


アメリカにとってK国の核兵器など、痛くもかゆくも、何ともない。
アメリカが心配しているのは、核兵器の拡散。
核兵器が中東の(テロ組織)に流れること。
イスラエル(ユダヤ国家)が危険にさらされること。


アメリカは基本的には、ユダヤ国家と考えてよい。


●6か国協議


アメリカは、結局は米朝会議で決着を図ろうとしている。
しかしこれは日本にとっては、最悪のシナリオ。
仮に米朝間で、「相互不可侵条約」のようなものが結ばれれば、日本は万事休す。
K国は、日本に対してやりたい放題のことができるようになる。


アメリカ本土が攻撃されないかぎり、アメリカはK国に対して何もできなくなる。
仮に日朝戦争が始まっても、傍観するのみ。
が、それこそが、まさにK国の最終目標。
日本が今まで、2国間協議に反対してきた理由は、ここにある。


●K国の国内事情


軍部ですら、すでにガタガタという状態。
そのためK国の金xxは、緊張感を高めるため、外に敵を作る。
挑発をつづける。
崩壊過程国家の常とう手段である。


重要なことは、日本は、そのワナにはまってはいけないということ。
これから先、韓国や日本に対して、局地的な戦闘をしかけてくる可能性がある。


韓国よ、日本よ、その挑発に乗るな!


●K国の核兵器+ミサイル


K国全体が、巨大なカルト国家とみなしてよい。
その本尊が、核兵器ということになる。
金xxによる独裁政治の、力(=パワー)のシンボル。
ミサイルは、その運搬手段。
だからK国は、ぜったいに核兵器を放棄しない。
金xxが政権の座にあるかぎり、放棄しない。


そういう前提で、K国の核兵器開発を考える。
アメリカもまた、それを認める方向で、動きつつある。


●日本の立場


『触らぬ神に、たたりなし』を貫く。
軍事評論家(韓国)たちは、10月までに、2回目の核実験をするだろうと
読んでいる。
ミサイルの発射実験も、そのころ併せてするかもしれない。


で、今となっては、何もかも手遅れ。
C・ヒルという、あの外交官のおかげで、K国に「5年」という年月を与えてしまった。
その間に、K国は、核兵器の小型化に成功し、今度はICBMの実験までしてみせた。


今、日本にできることは、K国の自然死を待つだけ。
ぜったいに、あの国に手を出してはいけない。
ミサイル迎撃など、もってのほか。
ミサイルの発射実験を再度したら、また国連という場で、ワーワーと騒げばよい。


この日本は、丸裸以上の丸裸。
それを忘れてはいけない。
勇ましい好戦論に、まどわされてはいけない。
ここは『負けるが勝ち』。


日本は、あんな国を相手に、ぜったい心中だけはしてはいけない。
「バカだ」「臆病だ」と言われても、気にしてはいけない。


●中国の立場


アメリカに対して巨大債権国となった中国。
その中国にしても、本音を先に言えば、K国の核兵器にせよ、ミサイルにせよ、
そんなものは、痛くもかゆくもない。


中国はこうした危機(?)を、うまく利用して、自国の発言権をましてくるだろう。
言いかえると、日本は、反対に、それを利用する。
K国問題は、中国問題と置き換えて、中国と交渉する。
K国を無視してもよい。


K国を自然死させるにしても、中国の助けが不可欠。
朝鮮半島北部を、中国領にしてもよいという思い切りが、中国を動かす。
(当然、韓国はそれに猛反発するだろうが……。)


事実、中国はK国内の鉱山採掘権のほとんどを、手中に収めている。
中国が心配するのは、K国が崩壊して、それらの既得権を失うこと。
「国境での混乱」は、口実。


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以上、常識的な範囲で、極東アジア情勢をまとめてみた。
(09年4月15日記)



Hiroshi Hayashi++++++++April. 09+++++++++はやし浩司


●前意識(好子vs嫌子)


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先週、近くのパソコンショップで、
アウトレットのデジタルカメラを買った。
1万8000円だった。


P社のFX-500。
現在FX-550というのが売りに出されて
いるので、そのひとつ前の機種ということに
なる。


が、このカメラの頭のよさには、驚いた。
ミニター画面がそのままタッチパネルに
なっていて、ピントや露出を合わせたい
点を指先でタッチすると、タッチした
ところに自動的に、ピントや露出を
合わせてくれる。
それだけではない。


カメラを動かしても、自動的に追尾する!


ほかにもいろいろあるが、デジタルカメラも、
ここまで進化した!
驚いた!


ますますP社のカメラが好きになった。


ところで今、C社のカメラを修理に出している。
そのことで昨日、電話があった。
実にインギン無礼な言い方で、結局、「修理できません」
とのこと。
理由は、「水滴が入ったことが原因です」と。
つまり使用者である私に過失があった、と。


何度も「水をかけた覚えはない」と主張したが、
だめだった。
こういうのを「水かけ論」という。
前回のときも、ああでもない、こうでもない
と理由をつけて、修理してもらえなかった。
よい機会だから、そのカメラを最後に、
C社との縁を切ることにした。


(C社といっても、日本には2社ある。
カタカナで書くと、3文字の会社である。)


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●前意識


意識と無意識。
実際には、その中間に、「前意識」というのがある。
前意識というのは、意識としては自覚しなくても、いつでもスタンバイになっている
意識をいう。
たとえば古いデジタルカメラを手にしたとき、その使い方を思い出すなど。
図示すると、こうなる。


(意識)
  ↓
(前意識)
  ↓
(無意識)


で、人はいやなことや、不愉快なことがあると、それを抑圧し、どんどんと無意識の
世界に放り込んでしまう。
無意識の世界は、いわば、巨大な心のゴミ捨て場と思えばよい。
たまたま昨夜も、ある母親と電話で話した。
その母親が自分の子(小学4年女児)をさして、「あの子は、がまん強い子ですから」
と言った。


しかし子どもの世界では、「がまん強い子」というのは、警戒したほうがよい。
その分だけ、心に別室を作り、そこへ本来の自分を押し込めてしまう。
結果として、心をゆがめてしまう。
が、それだけではない。
何か機会があると、突発的に、キレたりする。
ふつうのキレ方ではない。
たいてい錯乱状態になる。
「どうして、オレをこんなオレにしたア!」と。
それまでにたまった不満を、一気に爆発させる。


教える側からすると、ワーワーと自己主張を繰り返す子どものほうが、教えやすい。
何を考えているか、よくわかる。
そういう意味でも、幼児教育では、(1)まず自分をすなおに表現させるところから、
始める。


「すなお」というのは、(1)心(=情意)と、表情がいつも一致していること。
(2)心のゆがみ(いじける、ひねくれる、つっぱる、ぐずる)がないこと。


具体的には、思っていることを、大声ではき出させる。


一方、前意識は、先にも書いたように、そのつど必要に応じて、意識的に取り出す
ことができる。
「今日は何を食べるかな? 昨日、寿司を食べたので、今日は刺身をやめよう」
とかなど。
あるいは「あの店へ行くのはやめよう。先日行ったとき、女将さんの態度が悪かった」
とかなど。
そのときは意識しなくても、簡単な条件をつけると、そのまま意識として脳の
中に浮かび上がってくる。


で、子ども、とくに幼児の教育では、この前意識がどのように形成されているか、
それにいつも注意を払うことが重要。
(できる・できない)ではなく、(前向きな前意識が育った・育ってない)をみる。
たとえば現在、年中児で、「名前をかいてごらん」と私が言っただけで、体を
こわばらせてしまう子どもが、何割かはいる。
中には、涙ぐんでしまう子どもさえいる。


文字に対して、恐怖感をもっている子どもである。
どうしてそうなったか、理由など、改めて、ここに書くまでもない。


しかし一度、こうした症状を示すようになると、子どもの心をほぐすのは、容易な
ことではない。
発達心理学の世界にも、「好子」「嫌子」という言葉がある。
一度、嫌子ができてしまうと、それを好子に転換するのは、容易なことではない。
もっとわかりやすく言えば、「子どもをつぶすのは簡単。しかし伸ばすのは難しい」
ということになる。
「つぶれた子どもの心を修復するのは、難しい」でもよい。
いわんや、それが前意識から、無意識の世界に入ってしまったら……!


今、ふえているのが、「おとな恐怖症」の子どもたち。
赤ちゃん返りならぬ、幼児返りを起こす。
中学生とか高校生になっても、幼児期のおもちゃを取り出し、それで遊ぶなど。
一見すると、精神的な未熟性が気になるが、「おとな恐怖症の子ども」と理解すると、
納得できる。


さらにひどくなると、言葉の使い方そのものまで、幼児ぽくなる。
「ドウチェ、ダメだと、言うんデチョ、こんな本は、ダメだと、言うんデチョ」と。


私がその子ども(小6男児)の中に、ボロボロになった雑誌を見つけたときのことだった。
「これは何?」と聞いたとたん、その子どもは、そう言った。
原因は、すぐわかった。
母親に相談すると、中学生の兄がいて、毎晩、父親と、「勉強しろ!」「いやだ!」の
乱闘を繰り返しているという。
その子どもはそれを傍で見ていて、中学生になることに恐怖心を抱いてしまった!


一方、英語には、『Happy Learners learn Best』というのがある。
『楽しく学ぶ子は、よく学ぶ』という意味である。
「楽しい」という思いが、前意識(無意識でもよいが)の中に、「好子」を作る。
この好子が、子どもを前向きに引っ張っていく。


「BW教室(=私の教室)」という名前を聞いただけで、「行きたい!」となる。
またそういうふうに、指導する。


「私」の中に、「私」と言える部分は、ほとんどない。
いつも「私」は、(私でないもの)によって、動かされている。
同じように、「子ども」もまた、(子ども自身でないもの)によって、動かされている。
幼児教育では、その(子ども自身でないもの)を、どう作っていくか。
それが重要なポイントということになる。
「前意識」にからめて、幼児教育はどうあるべきかを考えてみた。


(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司
前意識 好子 嫌子 無意識 幼児返り 幼児がえり がまん強い子 はやし浩司
抑圧 幼児教育の要)


Hiroshi Hayashi++++++++April. 09+++++++++はやし浩司


●中国のキリスト教信者
(More and more believe in Christianity in Red China, totaling one tenth of the
population! On the contrary less and less Japanese believe in Buddhism.)


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中国というと、仏教国と思っている人は多い。
しかし実際には、仏教を信じている人は、
驚くほど、少ない。
ほとんどいない?


一度、中国の友人に直接確かめたことがあるが、
そのときは、「中国では黄帝信仰が中心」と
聞いた。
10年ほど前のことである。


が、である。
その中国で、今、キリスト教が急速に勢力を
伸ばしているという。


香港の「南華早報」によれば、中国国内には、
現在、合わせて1億2500万人の
キリスト教信者がいるという。
その数は年々、急速にふえているという。


1億2500万人といえば、
「人口13億人の中国でも、約10%が、
キリスト教信者」ということになる。
そしていわく、「その数は、中国共産党の党員の数、
7400万人よりも多い」と。


ヘ~~エ!


無神論が原則の「共産主義」。
その中国で、キリスト教信者の増大。
こうした現象を、いったい、どのように理解
したらよいのか。


かたやこの日本は、仏教国のまま。
釈迦には悪いが、現在、仏教国と言われる国は、
東南アジアのいくつかの国と、この日本だけ。
その日本でも、たとえば近郊の山村では、無住の
寺がふえている。
「経営(?)が成り立たない」のが、その
理由とか。


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●小悪を暴露して、大悪を隠す


小ずるい人がよく使う手が、これ。
『小悪を暴露して、大悪を隠す』。
現在の、韓国前大統領のノ大統領もその一人。
6億円の収賄容疑が身辺に及んでくると、
突然、「妻が……」とHPに書いた。
つづいて、「私は知らなかったが、妻の
したことには、私も責任がある」と、
かっこよく謝罪。
昔、こんなことがあった。


●町内会の旅行で


町内会で、どこかへ旅行に行ったときのこと。
私たちはどこかの寺の本堂に泊まった。
私が小学4年生か、5年生のときのことだった。


朝、私ともう一人が、だれかと積み上げられた
布団の上に登って遊んでいた。
そのとき何かの拍子に、窓ガラスの下のほうが割れた。
バリッと音をたてて、窓ガラスにヒビが入った。


そのあとのことは記憶がぼんやりとしているが、
そのとき世話役の女性(40歳くらい?)が私たちのところへ
やってきて、こう言ったのを覚えている。


「黙っていなさいよ。オバチャンが、何とか
するから」と。


で、そのあと。
寺が出るときになったときのこと。
みなが礼を言っていたと思うが、そのとき、その女性が突然、
住職を呼びとめて、こう言った。
「あの、すみません……。実は……」と。


私は胸がキューンと、凍りつくのを覚えた。
「叱られる……」と思った。
が、その女性は、こう言った。


「実は、本堂にある、~~を、子どもたちが、
倒してしまいました。
もとのようにしておきましたが、どうか
許してください」と。
それに答えて住職が、たしか「いいですよ」と
いうようなことを、笑いながら言っていたのを
覚えている。


私はほっとすると同時に、子どもながらに、
その女性の小ずるさに感心した。
つまりその女性は、わざわざ言わなくてもよい
ような小悪を暴露しながら、大悪を隠した。
小悪を暴露しながら、「私は正直な人間です」と
言いながら、「だから大悪をするはずは
ありません」と。


●ノ前大統領


ノ前大統領も、同じ手を使った(?)。
つまり先手を打った。
が、これが裏目に出始めている。
何しろ金額が、6億円。
日本の経済規模に換算すると、10億円以上!
そんな額を妻が受け取って、ダンナである
ノ前大統領が知らなかったでは通らない。


だいたい、どうして妻がそんな現金を、
もらうことができるのか。
大統領の妻だから、もらえた(?)。
聯合ニュースですら、『常識からみて、
家族による(巨額資金の)取引を、
(前大統領が)知らないことがあり
えるのか』(4・17)と書いている※。


隣の韓国の話とはいえ、小ずるさというより、
薄汚さを感じさせる事件である。
前大統領という元最高権力者でも、こんな
姑息(こそく)な手を使う。


が、さらに追い詰められると、今度は、
こう言った。


「事実と違う話が、事実として報道されており、
釈明と防御が必要なようだ」(毎日新聞)と。


かっこいい。
かっこよすぎる。


が、へたにあがくから、墓穴を掘る。
へたに小細工をするから、墓穴を掘る。
しょせん、ノ前大統領という人は、
その程度の人だったということになる。


(注※)毎日新聞より


『韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領への不正資金提供疑惑を捜査中の検察当局が、
逮捕状を請求する方針を固めたと報道されている問題で、韓国メディアは17日、検察内
部に「在宅起訴して法廷で疑惑を立証すべきだ」との慎重論があることを紹介した。前大
統領側は疑惑否定の姿勢を崩しておらず、今後、長期間の法廷闘争が続く可能性も指摘し
ている。


 報道によると、検察当局は、前大統領の有力支持者から、権良淑(クォン・ヤンスク)
夫人や親類に渡った計600万ドル(約6億円)の資金が、事実上、職務に関連して前大
統領に贈られたものである可能性が強まったと判断した。


 検察当局は17日、資金の一部を受け取った疑いが持たれる、前大統領の長男、建昊(ゴ
ンホ)氏に対する4回目の参考人聴取を実施し、金の流れについて証拠固めを試みた模様
だ。


 聯合ニュースは「常識からみて、家族による(巨額資金の)取引を、(前大統領が)知ら
ないことがありえるのか」という検察幹部の発言を紹介し、収賄容疑での立件が近いとの
見方を示した。


 各メディアは、全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)両元大統領に続き韓
国で3人目となる大統領経験者の逮捕に発展するかどうか、捜査は最終局面を迎えている
と報じている。


 一方、前大統領は夫人に資金が渡っていたことは認める一方、自身の関与については全
面否定している。12日に自身のホームページで「事実と違う話が、事実として報道され
ており、釈明と防御が必要なようだ」と述べ、疑惑捜査に対し、徹底対決の姿勢を強調し
ている』と。


Hiroshi Hayashi++++++++April. 09+++++++++はやし浩司

●スケベ力


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YOU TUBEのほうで、動画を紹介している。
指導風景や子どもたちの様子など。
そのYOU TUBEを使って、ときどき育児論をそのまま、
私の声で話すこともある。
「言葉教育について」とか、「作文指導について」とか、
など。


で、YOU TUBEでは、閲覧してくれた人の数
(=アクセス数)が、そのままわかるようになっている。
いわば、人気投票のようなもの。
その数字が大きければ大きいほど、人気があるという
ことになる。


そのYOU TUBEを通して、改めてスケベ力の
大きさに驚く。
たとえばほかの動画が、1か月で、10回前後しか
アクセスがないのに、たとえば「子どもの自慰について」
というのは、1か月で、200~300回前後も
アクセスがある。


どういう人たちが、どういう検索ワードを使って、
アクセスしてくるかは、容易に察しがつく。
期待に添えなくて申し訳ないが(?)、それにしても……、
と思う。


Hiroshi Hayashi++++++++April. 09+++++++++はやし浩司


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 はやし浩司のホームページ http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
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