2009年9月17日木曜日

*School Refusal

●娘の不登園

【N県のMさんより、はやし浩司へ】

はじめまして。年長の娘の登園拒否についての相談です。幼稚園に年中から入園して、一週間後から1学期間登園拒否が続きました。
その後2学期以降はうそのように楽しく通園していたのですが、進級して年長になって夏休み明けから再び登園拒否が始まりました。
習い事でも同様です。

夏休み後半には習い事でキャンプに出かけお友達とはじめて親元を離れてお泊りができ、成長したなと思っていたところで、とてもショックでした。
頑張りすぎてしまったのかとも思いましたが、HPを拝見して、分離不安なのでは・・小学生になって通えるのだろうか・・ととても不安です。

幼稚園では先生にも相談しています。先生は「一学期はとても頑張っていたんだと思います。まだクラスに溶け込めていない感じがします。優等生タイプだと思います」「お友達と遊んでいて自分の期待する答えが返ってこないといやみたいです」と話していました。娘にも理由を聞いたりしていますが、その時々で違います。

幼稚園の帰りに友達と公園で遊んだり、近所の友達とは楽しく毎日遊んでいます。
娘は2歳から2年間幼児教室にも通っていたのですが、その時も始めだけは離れられなくて毎回先生に抱っこでした。

どうしても嫌なら幼稚園お休みしてもいいんだよと言ってしまったこともありましたが、明日はOOOがあるから行くと言います。でも幼稚園に入るとうつむいてしまい、離れることができないのです。

どうしたらよいのでしょうか・・どうぞよろしくお願いいたします。

【はやし浩司より、Mさんへ】

M様へ

こんばんは

家族関係がよくわかりません。
相談のお嬢さんは、長女ですか?
下に弟か妹がいませんか。

分離不安かどうか、(赤ちゃん返りかどうか)、
そのあたりの症状がもう少し詳しくわかると、
適切なアドバイスができます。

それともうひとつは、あなた自身が、不安先行型の
子育てをしていないか。
過干渉気味ではないか。
過関心も疑われます。

子どもの問題というよりは、環境の問題と考えてください。

この際、不登園は、あきらめなさい。
まず子どもの心の問題を考え、子どもの心を守ることを
最優先します。

では、
返事をお待ちしています。

【Mさんより、はやし浩司へ】

早速返信いただきましてありがとうございます。

娘は長女で、一人っ子です。
外遊びの大好きな子供です。
朝から夕方までほんとに良く遊びます。
外で遊んでいるときの様子からは、とても想像がつきません。

私自身も一人っ子です。
そしてたしかに過干渉、過関心、不安先行型かもしれません。
口うるさく言ってしまう、怒ってしまっていると思います。
あまり言わないように・・と思っているのですが、
言わないと何もしない娘に、つい口が出てしまいます。

幼稚園行きたくない・・は正確には8月末の夏季保育から始まりました。
キャンプで最初の一日はお休みし、2日目から登園。
その日用事があり、預かり保育をして(迎えの時泣いていました)
そしてその翌日からのことでした。

2学期前日には奥歯が痛いと言い出し、歯科へ行きました。
原因はよくわからず、6歳臼歯のせいではないか・・といわれました。

そして今日まで行きたくない・・が続いています。

娘には幼稚園お休みしてもいいんだよ・・と言っています。
ただ明日はOO先生と約束しているから行かないと・・、
OOちゃんと約束しちゃったから・・と行こうとする気持ちもあるようです。
朝着替えのときになると、もじもじになってしまい、
幼稚園休むのは嫌だけど、でも行くのも嫌・・
今朝もその状態が続き、できるだけ話を聞いて、休むのが嫌だったら行ってみようか・・と。
そして帰りは園に一番でお迎えに行く約束をして送りました。
教室の前まで送り、先生に引き離されてでした。

年中の時は始めての幼稚園で、泣いても仕方ないのかと休むことなく
連れて行き、夏休み明けからは楽しく行ってくれるようになりました。
今も行けば給食も花マル、運動会の練習も頑張っているようです。
娘は1歳のときくらいから、私がいないと、見えないとダメなタイプで、
公園に行っても離れられない子どもでした。

どうぞアドバイスよろしくお願いいたします。

【はやし浩司より、Mさんへ】

●基本的信頼関係

 返事が遅れて、ごめんなさい。
いろいろ心配さなっている様子は、よくわかります。
「不登園ならまだいいが、不登校児になったら、どうししょう?」と、悩んでおられる様子もよくわかります。

が、全体的に判断すると、いわゆる(よくある問題)で、とくに子どもに問題があるとは思われません。

で、このタイプの子どもは、(外の世界)でがんばる分だけ、(つまりそれだけ緊張感を解放できない分だけ)、家の中では荒れるという症状が出てきます。
原因は、母子間の基本的信頼関係の構築に、やや失敗したかなというところです。
つまりその分だけ、外の世界でいい子ぶる、イコール、心を開いて、集団に溶け込めないということです。

さらにその原因はといえば、Mさん自身が、全幅に子どもに心を開いていない、開けないという状態がつづいていると思います。
(詳しくは、「はやし浩司 基本的信頼関係」で検索してみてください。)

●家庭は休む場所

 このタイプの子どもにとっては、「家庭は休む場所」と心得てください。
「うちの子は、外ではがんばっている」と思い直して、家の中では、うんと緩めます。
(1) 暖かい無視と、(2)求めてきたときが与えどきを、大切にします。

 生活態度がだらしなくなったり、ぞんざいになったりしますが、暖かくそれを無視するということです。
また子どもは、その瞬間、瞬間、あなたに愛着表示(愛情を求める行為)を繰り返しますが、そのつどすかさず、抱いてあげるなどの反応を示してあげます。
「待っていてね」「今、忙しい」は、禁句です。
すかさずしてあげれば、たいてい1~2分で、子どもは満足し、あなたから体を離します。

●過負担

 不登園というより、全体に過負担が疑われます。
私が40年前に、幼稚園の世界に入ったころには、1年保育が主流、2年保育がふえてきたという状況でした。
幼稚園へ通わないで、小学校へ入る子どもも10%前後いました。
が、今は、3年、4年保育が主流(?)。
子どもの質が変わったというよりも、幼稚園経営の問題、さらには共働きをしなければならないという社会的状況が変わってきたためです。

 オーストラリアでは、週3回の幼稚園があちこちにあります。
アメリカでは、4歳から子どもを、小学校内部のプレスクールで預かりますが、指導は、きわめてゆったりとしたものです。
どうか日本の基準だけをみて、「幼児教育とはこういうもの」と考えないでください。
また現在の状況をみて、「小学校へ入ってから、心配」というのは、少し酷というものです。
もう少しおおらかに考えてあげてください。
先にも書いたように、この際、不登園はあきらめる。
子どもの心の回復を第一に考えて行動します。

●学校カルト

 「幼稚園など、適当に行けばいいのです」と書くと、幼稚園の園長に叱られそうですが、そういうおおらかさが必要な子どももいるのも事実です。
同じ集団教育でも、子どもによって受け取り方がちがうということです。
Mさんの子どもも、その1人です。

 ですから、適当に休み、適当に様子を見て、子どもをゆとりのある目でながめてあげてください。
Mさんが、カリカリ、ギスギスしても、かえって逆効果です。
「幼稚園とは行かねばならないところ」「学校とは行かねばならないところ」と、もしあなたが考えているなら、そのあたりの(学校神話)(学校カルト)を、ゆるめます。
一方で、そうした信仰は、子どもの心を圧迫します。

●母子分離不安

 母子分離不安については、何らかの精神心的ショックが原因で起こります。
迷子、母親の入院、家庭騒動などなど。
が、これは過去の話。

 基本的には、先にも書いたように、(心の緊張感)をほぐすことができない。
そこへ心配や不安が入り込んでくると、それを解消しようと、心の状態が一気に不安定になる。
グズグズしたり、ネチネチしたり、ベタベタしたりする。

 で、そういうときは、(1)突き放すのではなく、(2)子どもの求めに、そのまま応じてあげます。
無理に引き離せば、いったんは症状が消えたかのように見えますが、(なおった)わけではありません。
私は(潜る)という言葉を使っています。
症状はいったん、潜るだけです。
また同じような状況になったとき、同じような症状が出てきます。

 しかし年齢的には、分離不安であれば、自立期に入っていますので、月ごとに症状は緩和してきます。
自信を失っているようであれば、励まし、自信をもたせてあげます。
また食生活でも、情緒的に不安定な症状がつづけば、(1)白砂糖断ちをする。(甘い食品、アイス、ジュース類、ジャンクフードを避ける)、(2)Mg、K、Caの多い食生活に心がける(海産物を中心とした食生活にする)、(3)リン酸食品を避ける(インスタント食品類)の3つに、心がけてみてください。

 カルシウムを多くしただけで、子どもの情緒はみちがえるほど、安定してきます。
一度試してみてください。

●明るく、さわやかに

 とにかく、今は、あまり深刻に考えないこと。
悪い面ばかりみて、取り越し苦労をすればするほど、あなたの(心配)は、そのまま子どもに伝わってしまいます。
心配そうに、あなたが、「幼稚園へは行きたくなかったら、行かなくてもいいよ」と言うのではなく、明るく、さわやかに、「お母さんと、今日は幼稚園をサボって、動物園へ行こうか?」と話しかけてみます。
そうしたおおらかさが、子どもの心に、風穴をあけます。

 どうして(子どもといっしょにいるという至極の時)を、粗末にしてしまうのでしょうか。
今だけですよ。
楽しいのは!

 小学3、4年生にもなると、子どもは、親離れをしていきます。
その時期は、あっという間にやってきます。
今の私なら、子どもたちを幼稚園など行かせないで、毎日、いっしょに遊びます。
(私の二男が、そういう教育方針をもっているようです。
HPを飾っている写真が、その孫たちです。)

 とにかく今は、無理をしないこと。
泣いていやがる子どもを、無理に幼稚園へ引っ張っていくなどという行為は、少し乱暴すぎます。
1時間でも2時間でも、時間をかけて、ゆっくりと説得します。
根気との勝負と心得てください。
子どもの心を休めることだけを考えて、対処してください。

 それができれば、不登園の問題は、(結果)として、解決します。
繰り返しますが、よくある問題で、それがトラウマになって……というような、深刻な問題ではありません。
Mさん自身が、肩の力を抜いて、もっと子育てを楽しんでみてください。
あなたが楽しめば、子どもも楽しむようになります。
これは幼児教育のコツでもあります。

 私も、みなさんの子どもを教えるときは、(教えよう)などという気持ちは捨てて、子どもたちといっしょに、楽しむつもりで教えています。
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
の「公開教室」をまた見てください。
子どもといっしょに見てくだされば、うれしいです。

 では、今日は、これで失礼します。
メールの掲載許可に、感謝します。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 不登園 母子分離 分離不安 分離不安)

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