2012年6月1日金曜日

Waste of Money

【東海北陸自動車道・4車線化への疑問】
諮問委員会とは何か?

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

私は昨年の秋、福井県の大野から電車に乗り、九頭竜川ダムまで。
そこからタクシーで、岐阜県の白鳥町まで、行った。
グーグルアース上で、直線距離にして、約22キロ。
以前は、バスも走っていたというが、採算が合わず、廃止。
さらにその前は、越美北線(旧国鉄)の建設が予定されていたが、これも中止。
で、その高速道路になった。

豪華の上に「豪華」を、3~4つつけてもよいほど、立派な道路。
白鳥町へ下りるあたりでは、ループ式のトンネルになっていた。

が、料金は、ただ。
無料。
交通量が少なく、料金所に立つ職員の人件費も出ない。
それで、ただ。
無料。

秋の行楽シーズンだったが、すれちがった車は、ほんの数台。
……というか、数えていなかったが、記憶に残らないほど、少なかった。
タクシーの運転手ですら、あきれるほどの、無駄遣い。
料金は、4000円だった。

今、日本全国で、こうした道路を数えたら、キリがない。
無駄というより、今後の維持費を計算したら、ゾッとする。
が、無駄使いは、止まらない。
今度は同じく白鳥町から、飛騨清見までの4車線化。

あのあたりを車で走ったことがある人なら、みな、知っている。
町という町は、ほとんどない。
白鳥町にしても、小さな田舎町。
車で市内を走ったら、3~4分でつき抜けてしまう。
そんな町から、飛騨清見まで、4車線化?
距離は約41キロ※。
地元の土建業者たちは、パーティまで開いて大喜び。
そこへ自民党議員も民主党議員も列席。
費用は、???億円!

費用はもちろん、すべて借金。
さらに借金の上に、借金を積み重ねての、借金。
すでにその額、31兆円以上!

バカげているというより、同じ日本人として、情けない。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●有識者というウソ

 官僚たちは、「諮問委員会」という委員会をたちあげる。
どういう経緯で、どういう委員を選ぶか、それすら明確ではない。
たいていは「YESマン」のみ。
それを称して、「有識者会議」という。

 2002年9月(10年前)に、こんな原稿を書いた。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●諮問機関という、ごまかし

 官僚が世間を動かすとき、きまって使われる手法が、「諮問(しもん)委員会」の設立である。
懇談会、研究会、検討会、審議会などという名称を使うこともある。
(名称は決まっていない。
教育の世界には、中央教育審議会などがある。)

 まずもっておかしいのは、委員を選ぶときの、その人選のし方。
不明確、不明瞭。
どういう基準で、だれが選んでいるかが、まったくわからない。
委員ですら、どうして自分が選ばれたのか、わからないときがある。
関係機関に問い合わせても、「お答えできません」と言われるのみ。
もちろん委員に選ばれるのは、「イエス・マン」だけ。この世界には、こうした諮問機関をつぎからつぎへと渡り歩いている「有識者?」がいくらでもいる。

 そうして委員会は始まるが、(そうした会議はテレビでもよく紹介されるから、みなさんもご覧になったことがあると思う)、会議での討論内容のほとんどは、あらかじめ官僚によって作成される。
そして座長と呼ばれる人が、それを順に読みあげ、「いかがですか?」「ご意見は?」という調子で、会議が進んでいく。
時間は委員一人あたり、約五~一〇分程度。
一方的に意見を述べるだけ。
討論に発展することは、まずない。
大きな諮問委員会でも、回数は五~六回程度。
最後に座長が、官僚の意向にそった結論をまとめて、文書にして、答申する。
それでおしまい。

 あとはいわゆる「お墨付き」を得た官僚は、その答申をもとに、したい放題。
大きな国家プロジェクトの大半は、こうして決まる。
空港も、高速道路も、港も、はたまた博覧会も。
日本が官僚主義国家だと言われるゆえんは、こんなところにある。

 さて今夜も、あちこちの諮問委員会の模様が、テレビで報道されることだろう。
一度、ここに書いたような知識を頭に置きながら、ああいった委員会をながめてみたらよい。
あなたも諮問委員会のもつおかしさに、気づくはず。
(02-10-17)※

●さらにおかしいのは……

 さらにおかしいのは、こうした諮問機関に対して、反対(異議)を唱える機関が存在しないこと。
たいていは、それなりの人物(著名人や学識経験者)を並べる。
まさにそこは水戸黄門の世界。
葵の紋章をかかげ、「控えおろう!」と。
反対運動など、この日本では、起きるはずもない。
国民自体が、キバを抜かれてしまっている。
おとなしく、ハキがない。

 で、またまた借金。

●消費税UPと行政改革

 今の日本の放漫財政を見れば、消費税UPは、不可避。
やるならできるだけ早いほうがよい。
しかし10%程度の消費税では、焼け石に水。
25%でも、きびしい。
モタモタしていると、世界が日本の国家運営に疑問符をつける。
とたん、日本国債は奈落の底に。
「日本政府に危機管理能力、なし!」と。

 が、その前にやるべきことがある。
無駄遣いの是正。
つまりは徹底した行政改革。
公務員の削減と、人件費の削減。
その上で、消費税をUPしないと、国民が納得しない。
公務員だけが我が世の春を謳歌しながら、消費税UPは、ない。
あるとすれば、「国もろとも、奈落の底へ」。

●不気味な静けさ

 しかしこの静けさは、いったい、何なのか。
日本人は、あたかも何ごともないかのように、また何ごとも起きないかのように、のんびりと暮らしている。
国の借金など、どこ吹く風。
少し前、新東名(第2東名)が一部開通した。
それについても、マスコミは、祭騒ぎ。
ただの祭騒ぎ。
またそれを伝えるのが、マスコミの使命と思い込んでいる。

 「これで東名(旧東名)の渋滞は解消されます」と。

 マスコミ自体が、政府の広報機関になりさがってしまっている。
批判精神ゼロ。
追及精神ゼロ。
問題精神ゼロ。

ウソは書かないが(=報道しないが)、本当のことも書かない(=報道しない)。
しかしこの静けさこそ、不気味。
私たちが知らないところで、国政が大きくゆがめられていく。

 どうしてあんな田舎に、高速道路が必要なのか?
超の上に超がつく、超豪華高速道路。
道路にもいろいろな建設の仕方があるのだろうが、あまりにも豪華すぎる。
少しでも外国の道路を走ったことがある人なら、だれにだってわかること。

 もうこういうバカげた土木建設は、やめよう。
2012/06/01記

(注※)
『NEXCO中日本は、東海北陸自動車道(白鳥IC~飛騨清見IC)4車線化事業、東京外かく環状道路[中央JCT(仮称)~東名JCT(仮称)]、名古屋環状2号線[名古屋西JCT~飛島JCT(仮称)]及びスマートIC(6箇所)について、道路整備特別措置法第3条に基づき、2012年4月20日に国土交通大臣の事業許可を受けましたのでお知らせします。


◇事業許可を受けた事業

(1)東海北陸自動車道 [白鳥(しろとり)IC~飛騨清見(ひだきよみ)IC]4車線化    延長:約41km』

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

2010年に書いた原稿です。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●道路の落ち葉(没落する日本、いいのか、このままで!)

+++++++++++++++++++++

このあたりでも、道路の落ち葉を、「ゴミ」と
考える人が増えてきた。
落ち葉といっても、街路樹からの落ち葉。
そのたびに、市の担当課に電話が入る。
「ゴミを何とかしてほしい」と。
が、落ち葉はゴミではない。
自然の循環物。
それが気になるなら、自分で掃除すればよい。
つまりそれをしないから、役人の数ばかり増える。
外郭団体の数ばかり増える。
つまりその分だけ、税金が高くなる。

今、日本の求められている最大の課題は、行政改革。
公務員の削減。
簡単に言えば、公務員の人件費の削減。
本来なら自分たちですべき仕事まで、役所に
させてしまう。
頼んでしまう。
それをよいことに、役所は役所で、どんどんと
権限を拡大し、天下り先としての外郭団体を
増やしていく。

その結果が、今。
日本の法人税の表面税率は、40%(40・7%)を
超えている。
世界でも、最高額!

「日本の論点」(文藝春秋)は、キャノンを例に
あげている。
キャノンの法人税率は、38%。
韓国のLG電子が、19・2%。
アメリカのインテル社が、27・6%(「同書」)。
しかしこれでは勝ち目はない。

はっきり言えば、日本の民間企業は、役人を
食べさせるために金(マネー)を稼いでいるようなもの。
が、これだけではない。
一事が万事。
「日本の論点」は、ほかに、港湾のコンテナ
取り扱い料金、空港の着陸料などの例もあげている。
すべて高額。
ついでに食料品も高額。
他国のそれと比較するまでもない。

さらに悲しむべきことに、東証一部の外国企業は、
とうとう10社になってしまった(2010年9月現在、同書)。
ニューヨーク、ロンドン、シンガポールの
証券取引所には、それぞれ数百社以上もの外国企業が
上場しているというのに、10社以下(同書)。
理由は、翻訳料の負担。

……しかし日本の現状が、ここまで悲惨なものとは、
私も思っていなかった。
想像以上。
あまりにもひどい!

+++++++++++++++++++++

●公務員の給料

 いまだに闇に包まれているのが、公務員の給料。
給料というより人件費。
諸手当を含む、総人件費。

が、いったいいくら使われているのか、使われていないのか、それすらわからない。
 さらに驚くべきことに、公務員の給料をあれこれ書いただけで、批判の嵐にさらされる。
が、何も私は無理なことを書いているのではない。
「公表したらいい」と書いているだけ。
またそれですべての問題が解決する。
どうしてそんな、当然とも言えるべきようなことが、この日本ではできないのか。

●立派なのは……

 もう20年ほど前になるだろうか。
飛騨高山線で高山から名古屋に向かっているときのこと。
断続的に、ひなびた町や農村がつづいた。
農村というより、寒村。
そんな町や村の中に、ときどき場違いなほど立派なビルがあるのを知った。
それが私にはちょうど、虫歯だらけの口の中にある、金歯のように見えた。
おかしな例(たと)えに思う人もいるかもしれないが、私には、そう見えた。

 で、つぎの駅から、私は目を凝らして、そういう建物が何であるかを見た。
結果……。

もうここに書くまでもない。
公共施設の建物である。

 どうしてこの日本では、公共施設ばかりが立派なのか。
豪華というより、札束を敷き詰めて建てたようなものばかり。
会館にはじまって、図書館、公民館、道路などなど。
最近開港した静岡空港にしても、そうだ。

わずかな利用客のために、静岡県は目の玉が飛び出るようなビルや関連施設を建てた。
オーストラリアにも地方空港はあるが、どこも小さなビルだけ。
雑草の中に滑走路が走っているだけという空港も、少なくない。

●おかしな完ぺき主義

 少し前、シドニーでオリンピックが開催された。
そのときのこと。
私はマラソンコースを、テレビで見ていて、唖然とした。
日本ではまず、見かけられない道路である。
スタートやゴール付近の道ですら、でこぼこというか、つぎはぎだらけ。
私の住む団地内の道路でも、それよりもはるかに立派。

 土木技術の差というよりは、金(マネー)のかけかたのちがいということになる。
掘っては埋め、掘っては埋め、それを毎年のように繰り返している。
この状況は、あなたが住んでいる市町村でも同じのはず。
そして意味のない道路標識が、角によっては、5~7本ずつ、立っている。
あの道路標識にしても、1本が120万円前後とか(20年ほど前に聞いた話、伝聞)。

 粗悪なものよりは、良質なもののほうがよいに決まっている。
しかしそれにも限度がある。
「公共」という呼び名がつくと、それが「超豪華」なものに変身する。
これ称して、「おかしな完ぺき主義」。
やらなくてよいようなところまで、完ぺきに仕上げる。
が、これではいくらお金があっても、足りない。
その結果が、今。

●原点

 一方、私は浜松市内と、郊外の山荘での、二重生活をしている。
距離にして20キロ足らず。
車で35~40分の距離。
しかし生活姿勢は、まったくちがう。

 山荘の周辺では、道路工事ですら村の人たちが出て、自分たちでする。
道路沿いの草刈りですら、自分たちでする。
落ち葉など、気にする人はいない。
あっても、自分たちで、清掃する。

 それがその村の人たちの基本的な生活姿勢。
が、どちらが原点かと言えば、当然、こちらのほう。
つまり自分たちの生活環境は、自分たちで守る。

●質素革命

 日本の政府は、お金をかけるべきところを、完全に見誤った。
かけなくてもよいようなところに、無駄なお金をかけ、かけるべきところにかけない。
その結果が、今。

 もう一度、ここを読んでほしい。
「……さらに悲しむべきことに、東証一部の外国企業は、
とうとう10社になってしまった(2010年9月現在、同書)。
ニューヨーク、ロンドン、シンガポールの
証券取引所には、それぞれ数百社以上もの外国企業が
上場しているというのに、10社以下(同書)。
理由は、翻訳料の負担」。
時事通信社は、「日本語による経営情報の開示など企業側の負担が大きく、
コストに見合う上場メリットが見いだせないことも外資の撤退に拍車を
かけている」と報道している(2008年)。
いいのか、このままで!

……と叫んで、この話は、おしまい。
既得権益者、つまり公務員の壁を破るのは、容易なことではない。
 

Hiroshi Hayashi++++Dec. 2010++++++はやし浩司・林浩司

Hiroshi Hayashi+++++++June. 2012++++++はやし浩司・林浩司

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