2012年4月16日月曜日

●What is "Hashimoto" for us?




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 子育て最前線の育児論byはやし浩司     4月 25日号
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【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

(前号からのつづき)

【橋下大阪市長の暴走】

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

長い前置きになった。
さて、本題。
私は、「維新」という名前に違和感を覚えながらも、橋下大阪市長の言動に注目してきた。

が、このところ、どうも様子がおかしい。
「維新の会」といい、自らを平成の坂本竜馬と位置づける(?)。
先にも書いたが、「維新」イコール、「革命」ではない。
そんなことを念頭に置きながら、橋下大阪市長の言動を分析してみたい。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

が、その前にもう一作。
道州制についても、自分の考えを再確認してみたい。
日付は、2006年5月になっている。
内容が一部、先に書いた原稿とダブるが、
許してほしい。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●最近の話題から

++++++++++++++++

憲法改正、それに道州制の導入など。

このところ、世間の動きが、
急にあわただしくなってきた。

++++++++++++++++

 憲法改正の焦点は、何といっても天皇制。
現在の「象徴天皇」から、「国家元首」としての位置づけを、明確にしようというもの。

 しかしこれには、私は、明確に、反対しておきたい。
そもそも、どうして現行の「象徴天皇」ではいけないのか? 
日本が、本当に民主主義を、標榜(ひょうぼう)するなら、「天皇元首制度」は、まさに、その民主主義の理念を根底から、否定するものと考えてよい。

 つぎに道州制の導入だが、当然のことながら、各道、各州には、「長」が選ばれることになる。
この世界では、「首長(くびちょう)」という。
これについて、「道州に、国の権限を大幅に移譲し……」とあるが、それを額面どおりに読んではいけない。

 現在の今ですら、全国の都道府県知事の大半が、元中央官僚。
副知事の大半も、国会議員の大半も、また大都市の市長の大半も、元中央官僚。

 明治時代には、士族、華族、とくに元大名の師弟は、こぞって東大から自治省をめざした。
そしてその自治省から、全国へ県令(現在の県知事)となって散っていった。

 それから100年。この図式は、今も、何も変わっていない。

 仮にもしここで道州制になったら、道、州の「長」は、さらに元官僚たちによって、独占されることになる。
わかりやすく言えば、「国の権限を大幅に移譲し……」というのは、選挙で選ばれた政治家たちの影響力を弱め、官僚たちによる国の支配を、さらに強固にしようというものである。

 その頂点に、元首としての天皇を置く。

 日本が民主主義国家だと思っているのは、日本人だけ。
私が学んだ、オーストラリアの大学でのテキストでは、「日本は、官僚主義国家」となっていた。
「君主(ロイヤル)官僚主義国家」となっていたのもあった。

 当時の私は、それに猛反発したが、今は、ちがう。
「なるほど、そうだったのか」と思うようになった。
同じ「民主主義」という言葉を使うが、オーストラリアでいう民主主義と、日本でいう民主主義とは、まるでちがう。
どうちがうかということについて書き出したら、キリがないが、ともかくも、ちがう。

 今、ここで天皇を元首にした道州制を導入したら、それこそ、まさに「王政復古」。
1660年にチャールズ2世が、なしとげたあの王政復古そのものということになる。

 英語では、その「王政復古」を、「the Restoration」という。
同じく、明治維新も、外国の文献では、「the Meiji Resoration」と翻訳されている。
日本では、「維新」というが、それはいわば、言葉の煙幕のようなもの。
時の政府は、その煙幕を張って、国民をだました。

 そこで、もしここで、天皇が元首になり、今の状態のままで、道州制が導入されたら、外国では、「the Heisei Resoration(平成王政復古)」と呼ばれるようになるだろう。
またまた明治王政復古に、逆戻り!

 戦後、日本は、当初は押つけられたものであったかもしれないが、アメリカ型西欧文明を、受け入れた。日本国憲法も、その過程で生まれた。

 しかしここにきて、急速に、復古主義が、台頭してきた。
その種の本も、よく売れている。
(その本の売れ方も、どこか不自然だが……。)
「武士道こそ、日本が誇るべき精神の根幹」と説く人も多い。
憲法改正も、道州制の導入も、その流れの中にある。

 行政改革、つまり官僚制度の是正は、ことごとく暗礁に乗りあげてしまっている。
なぜそうなったのかということについては、今さら、改めて書くまでもない。

 もちろん私も、みながそれでよいと言うのなら、それで構わない。
が、それには前提がある。
「それでよい」と言う前に、みなが、もっと考えなければならない。
考えた末に、「よい」というのなら、私も従う。

 しかし、みなは、考えているのか? 
本当に考えているのか? 
大半の人たちは、政治の話を口にしただけで、顔をそむけてしまう。
そういう状態の中で、「まあ、いいだろう」というように、安易な結論を出すことは、日本の将来にとって、たいへん危険なことである。

 そのツケを払うのは、結局は、つぎの世代の人たちということになる。
今、官僚となり、わが世の春を謳歌している人たちも、「つぎの世代」、つまりあなたの子ども、あるいは孫の立場になって考えてみてほしい。

 本当に、それでよいのか、と。

(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司 憲法改正 天皇元首制 道州制の導入 日本の民主主義 民主主義)

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

2007年12月の原稿を、もう1作。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●何か、おかしいぞ、教育再生会議!
(The regenerated consultative conference of the
education)

*The Liberalization of the Education

The Japanese government has been trying to control our minds all the time since the end of the WW2. There they have two main consultative organs, conducted by the government.
How can they choose the members of the organs under what kind of standard they choose with? The Japanese government is heading toward conservatism or the way to the right-wing like way of thinking. We need more freedom! Or do they want the Restoration of the Imperial Rules?

+++++++++++++++++

「空理空論」という言葉がある。
「まず、国家統制ありき」という姿勢もある。

この両者がからんで、「教育再生会議」となった。

世界の流れは、「教育の自由化」。

それに向かって、まっしぐらに進んでいる。

なにゆえに、日本の政府は、そして文科省は、こうまで教育の自由化を恐れるのか?

国民を、どう統制しようとしているのか?

とくに気になるのが、道徳教育(?)。

「道徳を(徳育)として教科化する」という。

これに対して、日本教育再生機構のY理事長は、「実現すれば道徳の時間に、おかしな平和や人権などを教えることができなくなる」と、さっそく歓迎の意思表示。

「教科書がないから道徳は形骸(けいがい)化している。
教科書があれば何を教えるのかのコンセンサスが得られ、教育内容の水準が確保できる」とコメントを寄せている。

しかし政府は、いったい、どういう基準で、諮問機関のメンバーを選んでいるのか?

自分たちにとって都合のよい、YESマンばかり集めて、あらかじめ用意したお膳立てに従って、結論を出す。

あとはそれをもとに、「控えおろう!」と。

日本というより、日本政府は、またまた右寄りの路線に向かって、舵を切ろうとしている。

いいのか、日本! このままで!

++++++++++++++++

 「自由化」イコール、「バラバラ」という意味ではない。
またそうであってはいけない。
しかしそんなことは、常識。
明治の昔なら、いざ知らず、国民は、そんなバカではない。
アホではない。

 教科書の国定(検定も同じ)にしても、それをしているのは、先進国の中では、この日本だけ。

 「まず、国家統制ありき」……それがこうした諮問機関の大前提。
そのおかしさに、私たち日本人が、まずそれに気づくべきではないのか。

 無数の試行錯誤の中で、失敗もあるだろう。
挫折、頓挫もあるだろう。
ときには、はげしい衝突もあるだろう。
しかしそういう山坂を越えて、日本人も、「自由」の意味を知る。
「自由」を手に入れることができる。

 いくら政府や文科省が、日本人を統制しようとしても、日本人の心は、もう別の方向を求めて、歩き出している。
それがわからなければ、尾崎豊の「卒業」を、一度でもよいから、聴いてみることだ。

 何が、徳育教育だ! 

教科書ができれば、「実現すれば道徳の時間に、おかしな平和や人権などを教えることができなくなる」(?)。

 「おかしな平和や人権」とは何か? 
それを「おかしい」と言うほうが、おかしい。
「平和」や「人権」は、守って守って、守り抜いてこそ、平和であり、人権なのである。
戦時中は、「平和」とか、「人権」という言葉を口にしただけで、「非国民」と呼ばれ、問答無用に、逮捕、投獄された。
多くの人は、拷問まで受けた。

 そういう歴史を、日本よ、日本人よ、忘れたか! 
またそういう反省もなく、「おかしい」とは、何ごとか! 
恥を知れ!

 「道徳」についても、世界の心理学者たちは、もっと科学的な視点から、考え始めている。
マズローの「道徳論」に、一度は目を通してみればよい。
しかし「孔子」だの、「論語」という言葉が出てくるところが、恐ろしい。
さらに「武士道こそが、日本が世界に誇るべき、精神的バックボーン(背骨)」と説く人までいる。
またそうした本が、売れに売れまくっている。

 さらにさらに、天皇を「象徴」から、「元首」にという動きもある。
憲法改正は、おおむね、その方向に向かって進みつつある。
どうして21世紀の現在、「王政復古」なのか? 
しかもこの日本で!

 だいたい「再生」とは何か? 
何からの「再生」なのか? 
まさか戦前の状態にもどることを言っているのではないだろう。
このところ、私は、この言葉に、不気味さを覚えるようになっている。

【参考:以下、ヤフー・ニュース・07年12月26日版より】

 政府の教育再生会議(座長・野依良治理化学研究所理事長)は25日、首相官邸で開いた総会で第3次報告を正式に決定し、福田康夫首相に提出した。
社会人教員の増員や校長の権限強化、現在の学制「6・3・3・4制」の弾力化などの項目の実現を掲げ、6月の2次報告でも提言した徳育の教科化を再び盛り込んだ。

 安倍前内閣時代の昨年10月に発足した再生会議は一通りの検討作業を終え、来年1月にも総括的な最終報告をとりまとめる。

 首相は総会後、記者団に対し、「よくまとめてくださった。
3次報告でまとまった基本的な考え方を、中央教育審議会(中教審)で具体化することになる」と述べた。

 「社会総がかりで教育再生を」をテーマにした3次報告には、「学力の向上に徹底的に取り組む」などの7つの柱が掲げられた。

 小中一貫校の制度化検討や小学校からの英語教育実施なども提言されたが、当初目玉となっていた、児童・生徒が自由に学校を選択し、その数に応じて学校に予算配分する「教育バウチャー(利用券)制」は、モデル事業としての実施を検討することにとどまった。

 第3次報告は、採用者の2割以上を教員免許を持たない社会人とする▽徳育の教科化▽大学の授業の3割以上を英語で行う-などを求めているが、専門家からは賛否の声が上がった。

 教員免許を持たない社会人を教員に採用することについて、日本教育大学院大学の河上亮一教授は、「実現すれば教育現場の意識改革になるのではないか」とみている。
教育学部を卒業した教員が多い現状よりも多様な人材が教壇に立つ方が活性化するとの考えからだ。

 文部科学省によると、全国の小中学校の教職員は70万人おり、再生会議の報告通りにするなら総数で14万人の社会人を迎え入れなければならないが、河上氏とは対照的にある県の教育委員会幹部は「民間は善、公務員は悪という発想による提言だ。
待遇面で教員は決して恵まれていない。
優秀な人材が多数集まるとは思えない」と批判する。

 道徳を「徳育」として教科化することについて、日本教育再生機構の八木秀次理事長は「実現すれば道徳の時間におかしな平和や人権などを教えることができなくなる」と歓迎。
「教科書がないから道徳は形骸(けいがい)化している。
教科書があれば何を教えるのかのコンセンサスが得られ、教育内容の水準が確保できる」としている。

 一方で河上氏は「徳育を教科にするのなら、自分のためだけでなく、人のために尽くすことは大切だということを社会の共通認識にする努力が必要だが、現実的には難しい」と教科化には懐疑的だ。

 大学の授業の3割を英語で行うことは可能か。

 福島県立会津大学はコンピュータ理工学部の単科大学で、教員の4割が外国人。
授業の多くは英語で行われ、卒業論文も英文だ。
第2外国語をなくし、英語の時間を増やしている。
同大は「コンピューターは米国で発展したもの。
プログラムを理解するために英語に習熟することは不可欠な対応」と英語での授業の必要性を説く。

 一方で、横浜国立大学の鈴木邦雄副学長は、「3割の授業を行うのは大学院なら可能だろうが、学部で行うのは難しいのではないか。
英語の授業を用意しても、学生が履修しなかったら意味がない」と話している。

 再生会議の委員の一人、中嶋嶺雄氏が学長を務める国際教養大学(秋田県)は、すべて英語で行う。
しかし、英語に関心の高い学生が多く入学する一方で、授業についていけない学生もいるという。(櫛田寿宏)

(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司 
Hiroshi Hayashi education essayist writer Japanese essayist 教育再生会議 第3次報告)

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●さて、本論

 2012年2月に入り、新聞各紙は、橋下大阪市長の言動を、いっせいに報道し始めた。
そのまま紹介する。

『維新の会、遺産全額徴収も検討 「国家元首は天皇」明記

 橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会が事実上の次期衆院選公約「維新八策」で掲げる相続税強化策に関し、不動産を含む遺産の全額徴収を検討していることが9日分かった。
資産を残さない「一生涯使い切り型人生モデル」を提唱、消費を促す税制に転換し、経済活性化を図る狙い。
ただ内部に異論もあり、協議を継続する考えだ。

 国家元首は天皇と明示することも判明。
同会は10日、大阪市で開く全体会議で協議した上で、八策の概要を公表する方針だ。
現段階で数値目標はほとんど打ち出していないほか、実現可能性が疑われる項目もあり、24日開講の政治塾でも精査を続ける』と。

●船中八策?

 さらに産経新聞は、つぎのように伝える。

『橋下氏「元首は天皇陛下」 参院議員に「船中八策」説明

 地域政党「大阪維新の会」を率いる橋下徹大阪市長は17日、参院予算委員会のメンバーと会談。
橋下氏は、維新が次期衆院選公約として策定中の「維新版・船中八策」(維新八策)に盛り込んだ首相公選制について、実現後も「あくまで国家元首は天皇陛下だ」との考えを示した。

 維新八策の骨子公表後、橋下氏が国会議員と議論したのは初めて。
日本では憲法上、国家元首の規定はないが、内閣法制局の見解で天皇陛下とされており、大統領制と同じ国民の直接投票となる首相公選制導入後の元首の規定について、疑問の声が上がっていた。

 会談では、外山斎委員(民主)が首相公選制について「大統領制とほとんど変わらない。
国家元首は首相になるのか」と質問。
橋下氏は「国民が直接選ぶことと(選ばれた首相が)国家元首であるということに論理的な必然性はない。
天皇制のもとにおいて、国家元首は天皇陛下だ」と明言した。

 一方、維新八策で示された参院廃止についても質問が集中した。
片山虎之助委員(たちあがれ日本)は「廃止するなら衆議院がいい」と冗談を飛ばし、「改憲が必要で簡単にはいかない」と牽制(けんせい)。
山本一太理事(自民)は「衆院も参院も廃止して一院制にすると言ってほしい」と要望した。

 橋下氏は「大阪府庁と大阪市役所が100年戦争をやってきたのと同じ状況が、衆院と参院でもあると感じた」と皮肉り、「衆参という形は国民が望んでいない」と持論を述べた。
(産経新聞 2月18日(土)7時55分配信)

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●結論

 橋下大阪市長については、もう少し言動を注意深く追いかけてみたい。
冒頭に書いたように、橋下大阪市長は、ひょっとしたら、ジャンヌダルクの再来かもしれない。
そうであれば、こんなうれしいことはない。
が、同時に、ひょっとしたら、ヒットラーの再来かもしれない。
そういう心配も、ないわけではない。

 けっして油断してはいけない。
ゲーテやシラーを生んだドイツで、その後、ヒットラーが誕生している。
第一次大戦後のドイツをうまく誘導し、ヒットラーはヒットラーになった。
今の日本の現状とよく似ている。

 失われた10年が25年になった。
社会は疲弊し、工業も先細り。
おまけに3・11大震災。
1000兆円を超える、国の借金。
あのギリシャの、100倍!

 貿易も赤字。
笛吹けど踊らずの日本経済。
どこもかしこも、不景気。
さらに少子高齢化。
『♪右を見ても、左を見ても、真っ暗闇じゃ、ござんせんか』と。

 こういうときほど、人々の心のスキをついて、超過激な政治集団が勢力を伸ばす。
英語には『悪魔は善人の顔をしてやってくる』という諺がある。

 もちろん橋下大阪市長については、わからない。
わからないが、慎重であるに越したことはない。
浮かれてブームに乗れば、やけどをするかもしれない。
ただのやけどではない。
大やけど。

 そういう警告の念をこめ、このエッセーを書いた。

 たとえば天皇の元首制と、官僚制度の是正は、基本的な部分で矛盾している。
奈良時代の昔から、官僚たちは、「天皇」という絶対的な権威者を頂点に置き、日本の政治を牛耳ってきた。

 一方で天皇の元首制を唱え、他方で官僚政治の是正(=民主主義の完成)を説くのは、論理的に矛盾している。
橋下大阪市長は、それに気づいているのだろうか?


Hiroshi Hayashi+++++++March. 2012++++++はやし浩司・林浩司


【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【菅直人前首相、ありがとう! あなたこそ、日本の英雄だ!】

●3-11(3・11大震災から1年)

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

ときどき、……というか、折につけ、よくこう思う。
「あの日さえ、なければ……」と。
あの日を境に、日本は大きく変わってしまった。
日本という「国」よりも、日本人という「人」が変わってしまった。
「人」が集合され、日本という国が変わってしまった。

いまだに晴れやらぬ、悶々とした閉塞感。
やりようのない、怒りと空しさ。
心の奥は、どんよりと曇ったまま。

本当に、あの日さえなければ……。
その思いは、だれしも、同じだろう。
ワイフも、いつもそう言っている。

が、この日本が、かくも小さな国であったとは!
この日本が、かくもぜい弱な国であったとは!

何をしても、すぐ壁に突き当たってしまう。
自信喪失?
ときに絶望感?
先の見えない不安感?
そのつど、「日本はこのまま、だめになってしまうのか」と。
そんなことまで考えてしまう。

そう、「がんばれ、日本!」とは、言う。
しかし何を、どうがんばればよいのか。
がんばるといっても、目標が見えてこない。

このところ毎晩のように、3・11大震災の報道ばかり。
それを見るたびに、気が重くなる。
あの日の悪夢が、よみがえってくる。

……私はあのあと、一日中、テレビをつけっぱなしにしていた。
それが7日ほどつづいた。
そのときのこと。
気力を支えるだけで、精一杯。
気が変になりそうだった。

今、そのときの気持ちが、そのままよみがえってくる。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●3・11大震災

 そのとき私とワイフは、教室にいた。
ゆっくりとした揺れを感じた。
「地震!」と声をあげると、ワイフは、笑いながら、「あなたが揺らしているんでしょう」と。
ワイフは、揺れを感じなかった。
私は椅子に座っていた。
ワイフは立って、レッスンの準備をしていた。

私は壁を指さした。
壁にかかった絵が、ゆっくりと、本当にゆっくりと揺れていた。

 そのとき年中児だったY君が教室へ入ってきた。
いつもどおりのY君だった。
私は椅子を蹴って立ち、玄関口まで走った。
Y君を抱いた。
そのまま3階から1階へ。
「靴がない!」と、Y君は何度も叫んだ。
体をばたつかせた。
私は構わず、1階まで走り下りた。

 1階には、Y君の親がまだいた。
ほかの親たちも、そこまで来ていた。
「地震ですね」
「地震ですね」と。

 長い揺れで、30~40秒はつづいた。
横揺れだった。
そのことから、私は遠くで大地震が起きたと察知した。
関東大震災の話を、父や母から聞いていたこともある。
そのときも、岐阜県でも、長い横揺れがつづいたという。
私は1階までおりたとき、関東地方での大地震を想像した。

●津波

 3時から、通常のレッスンを始めた。
が、異変が起きたのは、そのあとからだった。
4時15分から、つぎのレッスンがあった。
が、つぎつぎと欠席の連絡が入った。
が、私はこう思った。
「たいした地震でもないのに……」と。
そのときはまだ、津波の被害のことは知らなかった。

津波の被害を知ったのは、夕方、家に帰ってから。
テレビでそれを見た。
体がガクガクと震えた。
それはまさに、私の想像を絶する光景だった。

 その夜は朝まで、一睡もせず、テレビの画面を見つづけた。

●カリアック浜名湖(ホテル)

 暗い話は、やめよう。

 カリアック浜名湖……恐らく浜松に住んでいる人でも、このホテルのことは知らないだろう。
私も、ごく最近まで知らなかった。
ネットであちこちを検索していて、はじめて知った。

 場所は、浜名湖ガーデンパークのすぐ北側。
ガーデンパークからは、車で2~3分。
住所は、村櫛町4597。
電話は、053-484-4155。

日本商工会議所関連の施設らしいが、どういう関係なのかはわからない。
見た感じ、バブル時代に官費で建築された(?)、旧豪華ホテル。
内風呂も職人による、タイル張り。
「旧」というのは、豪華だが、それなりに疲れた部分もあるという意味。
が、料金に照らしあわせるなら、文句なしの星4つの、★★★★。
 
 浜名湖をはさんで反対側に、ローヤルホテルもある。
そちらもよいが、静かに、のんびり……という方には、このホテルを勧める。
私たちは、いつもつぎのようにして、利用している。

 夕食は、同じ村櫛町にある、大村屋でとる。
このあたりでも、本気度120%の、和食料理店。
ときどきこの店に行くようになって、もう30年。
沼津にある魚市場の魚料理店に、ひけをとらない。
豪華で、安い。
もちろん、おいしい!

で、その足で、このカリアックへ。
大村屋からカリアックまでは、車で、5~7分程度。
朝食のみのコースを頼めば、1人1泊、8000円程度。
大村屋での夕食代を含めて、9200~300円程度。
(大村屋の定食がお勧め。量も多い。)
 
 なお村櫛町の北が、舘山寺。
舘山寺温泉のある舘山寺。
パルパルという遊園地もある。
子どもと来れば、1日中、楽しめる。

 今夜は、そのカリアックで1泊する。
パソコン三昧、読書三昧。
私にとっては、至極の時。

(はやし浩司 教育 林 浩司 林浩司 Hiroshi Hayashi 幼児教育 教育評論 幼児教育評論 はやし浩司 カリアック 村櫛 ホテル)

●「まるわかり・時事用語」(新星出版社)

 ここへ来る途中、書店で本を買った。
「まるわかり・時事用語」(新星出版社刊)。
パラパラと適当に読んでいるだけで、楽しい。
たった今、「38:ゼロ金利政策」(P78)というページを読んだ。

 経済の世界は、知らないことだらけ。
それだけにおもしろい。
興味深い。

 考えてみれば、最近は、買う本といえば、この種の本ばかり。
実用的でもあり、実用的でもない。
事実のみを並べた本。
辞典のようでもあるが、辞典でもない。
「読んで、判断するのは、あなたですよ」という本。
そういう本が楽しい。

 その「ゼロ金利政策」。
今は、そのゼロ金利政策も効果がないほど、日本の経済は沈んでいる。
そこで日銀は、「量的緩和」を始めた。
平たく言えば、「現金のばらまき」。
が、いくらばらまいても、これまた効果がない。
現金を手にした人は、そのままタンス預金。
市中へ、お金が回っていかない。

 そういう状態は、血液にたとえるなら、「ドロドロ血」と同じと、書いてあった。
この本のどこかに、そう書いてあった。
血液の流れがよどみ、腐った状態をいう。
あとはこの悪循環の中で、さらにデフレは進行する。

●「41:小沢一郎元民主党代表の強制起訴」

 つぎに読んだのが、「41:小沢一郎元民主党代表の強制起訴」(P82)。
小沢一郎と陸山会(資金管理団体)とのお金のやり取りが、図解してあった。
その本の中には、こうある。

「小沢氏が不正を働いたという証拠は、何も見つからなかった」と。

 確かにそうだろう。
原資となった4億円の現金(小沢氏から陸山会へ、2004年10月)にしても、だからといってそこに違法性があるかといえば、どこにもない。
ただ小沢氏は、その金の出所については、「献金」→「銀行融資」→「自分がもっていた現金」と、そのつど言葉を変えている。

 私たちが「?」と思う部分は、ここにある。
どうして金の出所を、2度も、言い直したのか。
また、本当にその現金は、「自分がもっていた現金なのか」。

 そのあと小沢一郎は、あたかも金の出所を隠ぺいするかのように、定期預金4億円を担保に、銀行から4億円を借りている。
借りたあと、その4億円を今度は逆に、陸山会に貸し付けている。
そして最終的には、2007年に、陸山会は、小沢一郎に4億円を返済している。

 最初は「献金」と言った。
が、4億円もの献金はなかった。
それで今度は、「銀行融資」と言い換えた。
その後に、たしかに銀行から4億円の融資を受けている。
が、これでは現金の流れが逆。
そこで最後は、「自分がもっていた現金」と。

 現金(マネー)の流れを、常識的に読めば、そうなる。

 つまりこの一連の現金の流れが、おかしい。
どこにも違法性はないが、おかしい。
まともなお金なら、(つまり、ふつうの取り引きなら)、つぎのようにしたはず。

(1) まず小沢一郎が4億円を、陸山会に貸す。
(2) 陸山会は、そのお金で土地を買う。
(3) そのあと陸山会は、小沢一郎に4億円を返す。

 それですむ話。
しかもおかしなことに、土地代金については、04年の支出なのに、05年の支出となっている。
わかりやすく言えば、土地代金を04年に払い、名義移転は、05年にしたことになる。
違法性はないが、ふつう、こういう土地の買い方はしない。
私なら、(あなたもそうだろうが)、土地代金を支払ったら、即日、名義変更の手続きを開始する。
放っておいたら、二重転売されるかもしれない。

 どうして小沢一郎はこういう複雑な手法を用いたのだろう……、というように考えていくと、限りなく灰色ゾーンに、入り込んでいく。

 今回、市民団体が検察審査会に告発をした。
2011年1月に、小沢一郎は、強制起訴された。
小沢一郎は、「起訴そのものが無効」と訴えている。
が、本当に、そうか?

 ただ残念なことに、今回の強制起訴によっても、小沢一郎は、無罪になるだろう。
問われるとしても、軽微な、手続き違反だけ。
が、私たちが本当に知りたいのは、4億円という金の出所。
わいろを渡したという土建業者がいる。
公判でそう証言している。
(もちろん小沢一郎とその秘書たちは、それを否定。)
4億円が動いたのは、その直後。

 心証では、グレイというより、黒に近いグレイ。
が、それでも小沢一郎は、証拠不十分で、無罪になるだろう。

 この無力感。
いや、この無力感こそ、深刻。
一般国民の政治への不信感は、ますます増大する。
その責任は、どうなるのか。
政治家として、小沢一郎は、その責任を感じないのか。
小沢一郎は、それをどう考えているのか。

 「まるわかり・時事用語」を読みながら、そんなことを考えた。

●産経新聞の「菅直人叩き」

 産経新聞(3・11)、菅直人前首相を、猛烈に批判している。
長い記事だが、要点は、つぎの3つ。

(1) 「報告書によると、菅氏は周囲の反対を押し切り、震災発生翌日の早朝、東京電力福島第1原発を視察した。
結局、現場の混乱を増幅しただけに終わった。
……これはかえって現場を混乱させただけ」。

(2) 「さらに、第1原発に代替バッテリーが必要になった際、菅氏は自らの携帯電話で担当者に「大きさは?」「縦横何メートル?」「重さは?」と質問した。
同席者からは「首相がそんな細かいことまで聞くなんて国としてどうなのか、ぞっとした」という証言もある」。

(3) 「震災以来、会議を重ねてきた政府の「原子力災害対策本部」などの議事録が未作成のまま放置されていたことも、今年1月になって判明した」。

(4) そして最後は、こう結んでいる。

「民主党政権が誕生して首相は3人も代ったものの、民主党政権の「無責任」「稚拙さ」「言葉の軽さ」は変わらない。
そもそも「今の政治は目的とプロセスをはき違えている」(自民党派閥領袖)との指摘通り、まさに民主党は「政権交代」が目的だったのだろう」と。

(以上、「」内、原文のまま。)

 が、どう読んでも、産経新聞のこの酷評は、的をはずれている。

(1) どうして首相(東京工大出身)が、事故を起こした発電所を視察してはいけないのか。
もし反対に、それをしなかったら、逆に「しなかった!」と批判されていただろう。
またそれによって「現場が混乱した」とあるが、当時の原発の雰囲気は、「撤退」だったという。
もしあのとき東京電力が、事故を放置したまま撤退していたら、今ごろこの日本は、どうなっていたか。
むしろそちらのほうこそ、考えると、ぞっとする。

(2)「菅氏は自らの携帯電話で担当者に「大きさは?」「縦横何メートル?」「重さは?」と質問した」とある。
菅直人前総理大臣なら、当然のこと。
それとも、ただ「がんばってください」だけで、よかったのか。
それを聞いて、「同席者は、ぞっとした」とある。
が、ぞっとするほうが、おかしい。
国の浮沈にかかわる、重大事故である。
日本に原爆が、数千個も落とされたような緊急事態である。
むしろぞっとすべきは、そちらのほう。
菅直人前首相の言動に、どうしてぞっとしたのか?

(2) 議事録?
そんなもの、どうでもよいではないか。
空襲で爆弾が投下されたようなとき、のんきに議事録をとっているほうが、おかしい。
ものごとは常識で考えたらよい。

 いろいろな意見があることは知っている。

 なお民間の独立検証委員会は、2月、菅政権の官邸中枢の初動対応を「稚拙で泥縄的」と批判した。
それに対して、野田首相は記者会見で過度の現場介入を認めつつも、東電の撤退を防いだとして「一定の効果があった」と逆に評価した。
当然のことである。

もしあのときもし菅直人氏が総理大臣でなかったら、今ごろ、西は静岡県、北は東北地方の端まで、無人地帯になっていたはず。
が、産経新聞は、連日菅直人前首相を叩いている。
しかしどうしてそこまで執拗に、叩くのか。

 以前、書いた原稿を、再掲載する。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●日本を救った、菅直人前首相と吉田昌郎所長

+++++++++++++++++

あの日、あのとき、菅直人前首相は、
日本を救った。
それはまぎれもない事実である。

読売新聞は、以下のように内幕を伝える。

+++++++++++以下、読売新聞、2011-9-12+++++++++++

 枝野幸男前官房長官は7日、読売新聞のインタビューで、東京電力福島第一原子力発電所事故後の3月15日未明、東電の清水正孝社長(当時)と電話で話した際、作業員を同原発から全面撤退させたい、との意向を伝えられたと語った。

 東電関係者は、これまで全面撤退の申し出を否定している。菅前首相や海江田万里前経済産業相は「東電が作業員の撤退を申し出てきた」と説明してきたが、枝野氏は今回、撤退問題に関する具体的な経過を初めて公にした。

 枝野氏は、清水氏の発言について「全面撤退のことだと(政府側の)全員が共有している。そういう言い方だった」と指摘した。

 枝野氏によると、清水氏はまず、海江田氏に撤退を申し出たが拒否され、枝野氏に電話したという。枝野氏らが同原発の吉田昌郎所長や経済産業省原子力安全・保安院など関係機関に見解を求めたところ、吉田氏は「まだ頑張れる」と述べるなど、いずれも撤退は不要との見方を示した。

 菅氏はこの後、清水氏を首相官邸に呼んで問いただしたが、清水氏は今後の対応について明言しなかったという。このため、菅氏は直後に東電本店に乗り込み「撤退などあり得ない」と幹部らに迫った。

 枝野氏は菅氏の対応について「菅内閣への評価はいろいろあり得るが、あの瞬間はあの人が首相で良かった」と評価した。

+++++++++++以上、読売新聞、2011-9-12+++++++++++

●菅直人前首相の大英断

 東京工業大学出身の菅直人前首相であったからこそできた、大英断である。
もしあのとき東京電力が、福島第一原発を放棄していたら、菅直人前首相が言うように、「東京ですら、人っ子1人、いない状態になっていた」。

 もう一度、読売新聞の記事を整理してみる。

(1)東電の清水正孝社長(当時)と電話で話した際、作業員を同原発から全面撤退させたい、との意向を伝えられたと語った。

(2)が、東電側は、これまで全面撤退の申し出を否定している。

(3)しかし政府側は、東電側が全面撤退を申し出てきたと、全員が認識した。
いわく、『枝野氏は、清水氏の発言について「全面撤退のことだと(政府側の)全員が共有している。そういう言い方だった」と指摘した』と。

 つまり東電側は、そういう言い方をしてきた。
その後の東電側の動きを重ね合わせてみると、東電側は、事故直後早々と、「全面撤退」を考えていたことがわかる。
「政府側の安全基準を満たしていたから、(私たちには責任はない)」(報道)などという発言もそのひとつ。

(4)原発の直接責任者である吉田氏は、「まだ頑張れる」と述べるなど、いずれも撤退は不要との見方を示した。

 これはあとになってわかることだが、吉田氏は、東電側のあいまいな指示を無視、海水を注入しつづけ、原子炉の爆発を防いだ。
もしあの段階で、吉田氏の英断がなければ、福島第一原発は大惨事を招いていたはず。

(5)ここからがとくに重要。
読売新聞は、つぎのように伝えている。

『菅氏はこの後、清水氏を首相官邸に呼んで問いただしたが、清水氏は今後の対応について明言しなかったという。このため、菅氏は直後に東電本店に乗り込み「撤退などあり得ない」と幹部らに迫った』と。

●福島第一原発・吉田昌郎所長

 「The Wall Street Journal」(2011年5月27日)、日本語版は、以下のように伝える。

++++++++++++以下、The Wall Street Journal++++++++++++

本社の停止命令に背いて注水を続けていた福島第1原発の吉田昌郎所長、彼の判断をどう評価すべきか、社会人としていろいろ考えた人が多かったのではないだろうか。
同所長は、会社の命に背いて注水を続けたことに加え、その報告を怠って政府や国会を混乱させたことの責任を問われ処分されるという話だ。
昨日、テレビに大写しになった吉田所長は、うつろな顔をしていた。
会社の判断を無視したのは確かだ。
しかし、会社の注水停止判断は、技術者なら誰でも認めるような明らかな間違いだったのだ。
確かに、もう少し早く報告できただろうという気はする。

++++++++++++以上、The Wall Street Journal++++++++++++

 この吉田氏の行為に対して、菅直人前首相は、『視察後、首相が名指しで謝意を表明したのは東京から同行した武藤栄副社長ではなく、吉田所長だったそうだ』(日本経済新聞・4月8日)とある。

 なお東京電力側が海水の注入をためらったのは、一度「海水」を注入すると、原子炉そのものが使い物にならなくなるからである。
東京電力側は、あの場に及んでも、そんなことを心配していた(?)。

●もしあのとき……

 もしあのとき菅直人前首相ならびに、吉田昌郎所長の英断がなければ、日本は完全に沈没していた。

 事実を、よく見てほしい。

 100万キロワット(福島第一原発の原子炉1機分のみ)の加圧水型軽水炉(PWR)が事故を起こしたとする。
そのとき内蔵する核分裂精製物の量は、11577京ベクレル。
うち20%が放出されたとして、2290京ベクレル。
とほうもない量である。

 電気出力100万キロワットの原発を、数年運転すると、1万3600京ベクレルの放射性物質が生まれる。
「その量は、広島型原爆の数千発分に相当する」(横尾試算「原発事故」宝島社)。

 数千発分だぞ!

ちなみに、チェルノブイリでは、1880京ベクレルの放射性物質が放出されたという(京大グループ調査。)

 が、もしあのとき福島第一原発が放棄されていたら、原子炉の爆発は避けられなかった。
それが4機+2機。
つぎつぎと爆発。

 それで計算すると、11万京ベクレルx4=44万京ベクレル(以上、横尾試算、「原発事故」宝島社)
チェルノブイリの比ではない。
東京都も含めて、東北地方には、人はだれも住めなくなっていた!

 その深刻さを鑑みるにつけ、菅直人前首相、吉田昌郎所長を、日本を救った大英雄と言わずして何という。
ともに東京工業大学出身であったからこそ、こうした判断ができた。
だから、枝野氏は菅氏の対応について「菅内閣への評価はいろいろあり得るが、あの瞬間はあの人が首相で良かった」と評価した。

●後書き

 やがてあの事故が、詳細に検証される日がやってくるだろう。
そしてそれがわかったとき、みな、こう言うにちがいない。

 「菅直人さん、ありがとう! 吉田昌郎さん、ありがとう!」と。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 幼児教室 育児 教育論 Japan はやし浩司 日本の英雄 日本を救った2人の英断。)

以上、2011年09月12日の原稿より

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●なぜ、菅直人前首相ではだめだったのか?

 菅直人前総理大臣が、首相の座を降り、ちょうど4か月になる。
(菅直人氏は、2011年09月02日に、内閣総理大臣を辞職。)
が、この4か月、日本は、よくなったのか。
何か、変わったのか。

 現在は、野田佳彦首相が、総理大臣職を引き継いでいる。
が、私はいまだに野田佳彦首相が、どんな人物なのか、よくわからない。
顔が見えてこない。
見えてこないから、批評のしようがない。

ただここで言えることは、野田佳彦首相が、菅直人氏をやめさせてまで、首相になる価値のある人物だったかどうかというになると、私はそうは思わない。

談合政治?
八方美人?
無色透明で、言葉はうまいが、中身がない?
当たり障りのない、無難政治家?
長期政権をねらっている?
こうした(?)マークを、野田佳彦首相には、10個ほど並べたい。

 これはあくまでも仮定の話だが、あの3・11震災時に、もし野田首相が事故を取り仕切っていたとしたら、この日本はどうなっていたか。
それを想像するだけでも、ぞっとする。
東京電力と保安院の言い分に押され、福島第一原発は、放棄。
そのあと発電所はつぎつぎと爆発、メルトダウン。

 最近になって、事故直後、菅直人前首相が、あたりかまわず怒鳴り散らしていたという報道が伝わっている。
「感情をむき出しにするような人物は、首相として失格」と。

 バカヤロー!

 あの時点において、感情をむき出しにしない首相はいない。
むき出しになってくれたからこそ、東京電力側は、菅直人前首相の言うことを聞いた。
菅直人前首相の命令に従った。

 こう書くと、福島県の人たちには申し訳ない。
が、今、福島県以外の人たちが、(私たち静岡県人も含めてだが)、事故以前とほとんど変わりない生活ができているのは、菅直人前首相、ならびに吉田昌郎所長のおかげである。
そのことを思えば、ささいなミスや失敗など、腸から出るガスのようなもの。

 菅直人前首相は、「いつか、私の正しさは歴史が証明してくれる」というようなことを言っている。
それはその通りで、その歴史は、すでに今、始まりつつある。
読売新聞(11-09-12)の記事は、それを証明する、貴重な証拠のひとつということになる。
私たちはこの事実を、後世の人たちに伝えていかねばならない。

 菅直人前首相、吉田昌郎所長、あなたがたは日本を救った、大英雄である。
大恩人である。
ありがとう!

(はやし浩司 教育 林 浩司 林浩司 Hiroshi Hayashi 幼児教育 教育評論 幼児教育評論 はやし浩司 菅直人首相 英雄 大英断 吉田昌郎 英雄 日本を救った恩人 福島第一原発事故 はやし浩司 英雄 菅直人)

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●小沢一郎元代表vs菅直人前首相

 私は善人ではない。
善人ではないが、まじめに生きてきた。
ただひたすら、まじめに生きてきた。

 そういう者には、そういう者にしかわからない「共鳴性」というものがある。
私と同じように生きてきた人には、そうでない人とはちがう、強い共鳴性を覚える。
菅直人前首相とは、そういう共鳴性を強く感ずる。
表情、言葉、態度、姿勢など。

が、残念ながら、小沢一郎元代表には、そういう共鳴性が感じられない。
自分がはじき飛ばされてしまうかのような、違和感というか、不快感すら覚えてしまう。
若い人たちには、それはわからないかもしれない。
しかし60歳を過ぎると、それがよくわかる。
会った瞬間に、それがよくわかる。
同年代だからこそ、それが余計に、よくわかる。

 だからといって、菅直人前首相が善人で、小沢一郎元代表がそうでないと言っているのではない。
感じ方は、人それぞれ。
人によっては、たとえば小沢一郎元代表の秘書たちは、小沢一郎元代表を、すばらしい人格者と信じているかもしれない。
が、それはそれ。
ただ、私は私の共鳴性を信ずる。

 最後に一言。
産経新聞よ、菅直人前首相を叩いて、それでどうなる?
理由といっても、ここに書いたような理由にもならない(こじつけ)ばかり。
「怒鳴っただの」「視察をしただの」「議事録をとらなかっただの」と。
「イラ菅」であって、どうして悪いのか。
それこそまさに言論ファッショ。

 忘れてほしくないことが、ある。
菅直人前首相の時代になって、原子力発電所が建設されたのではないということ。
建設してきたのは、歴代の自民党政府と官僚、それにゼネコン。
それを側面から支えてきた、自民党寄りのマスコミ、とくにどこかの新聞社。

たまたま菅直人前首相のとき、あの忌まわしい3・11大震災が、日本を襲った。
ならば、どうして、過去の原子力行政の在り方を、記事として追及しないのか。
むしろそちらの責任こそ、重大ではないのか。

 福島第一原発事故を知り、怒鳴り続けた菅直人前首相。
そのおかげで、今の、この日本がある。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 幼児教室 育児 教育論 Japan はやし浩司 管直人前首相 ありがとう 命の恩人 日本を救った人 はやし浩司 原発 放射性物質)


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