2012年1月25日水曜日

●頭の中の脳電流

【頭の中の、脳電流】(人間の欲望と醜さ)

●冷たい風

 冷たい風。
道路へ出たとたん、その風が肌を切る。
思わず、ワイフに手を回す。
ワイフの背中に隠れる。

 毎週、この曜日のこの時刻には、サイゼリアへ。
サイゼリアで空き時間を過ごす。

 急ぎ足。
首をすくめ、黙ったまま、歩く。
ワイフがいろいろ話しかけてくる。
答えるのも、つらい。
ただひたすら黙って、歩く。

 昨夜は全国的に、大雪だったとか。
猛烈な寒気団が、今、日本列島を覆っている。

●サイゼリア(レストラン)にて

 サイゼリア。
ドリンク・バーがある。
最初に注文すると、飲み物類は、飲み放題。
紅茶にジュース。
コーヒーにウーロン茶。

 そのドリンク・バーに並んでいたら、前に立っていた女性が、手づかみでミルクカップをもっていった。
2~3ccほど、ミルクの入った、ミニカップである。
数は、10~15個?

 ふつう、紅茶1杯に1個を入れる。
それを10~15個?

 私の気配を感じていたはず。
私はそれをうしろから見ていた。
が、おくびれる様子もなく、手づかみで……。
ごっそり!

 驚く間もなく、そのままハイヒールのかかとを、カンカンと床に叩きつけながら、自分の席へ。
茶髪の、OL風の女性だった。
見た目には、美しい女性だった。
女性週刊誌から飛び出たようなファッションで、身を包んでいた。

●都会ズレ
 
 「都会ズレ」という言葉がある。
謙虚さが消え、図々しくなる。
欲望の趣(おもむ)くまま、行動が大胆。
YES/NO、ON/OFFが、はっきりしている。

 そのくせ外見だけは、すばらしい(?)。
一説によると、このタイプの女性は、毎日、2時間前後、化粧に時間をかけているという。
ワイフがそう言った。

 ……そう言えば、テレビS局のディレクター氏も、そう言っていた。
「あのAさんね、控室でいつも、2時間以上も化粧していますよ」と。
その女性は、一方で、アフリカの難民救済運動も手がけていた。
私はそういう話を聞くと、頭の中で、脳電流がショートする。
バチバチ……。

 理由は書けない。
が、間接的にこう書けば、理解してもらえると思う。

●盗み

 ずいぶんと昔の話だが、こんな女性(当時、70歳くらい)がいた。
近所を回りながら、気に入った花や植木鉢があると、家にもっていく。
石垣に咲いた花などは、根さら、ごっそりともっていく。
「盗み」というほど、大げさなものではない。
本人にも、罪悪感はなかったのかもしれない。

 それもあって、多くは、堂々と、自分の家の前に飾っていた。
で、盗まれた側の人がそれを見つけ、「私のものだ」と言っても、最後の最後までとぼけてみせた。

 が、私はこの話を聞いて、同じように頭の中で脳電流がバチバチとショートするのを感じた。

「美しい花をめでる」という気持ちと、「盗む」という醜い行為が、どうしても一致しない。
私なら……という言い方は、できるだけ避けたい。
避けたいが、私なら盗んできた花で、自分の心を癒すことはできない。
かえって不愉快になる。

●悪臭プンプン

 万事が一事。

 さて冒頭の女性の話に戻る。
ときどき、私はその女性のテーブルの前を通り、ドリンク・バーへ。
が、10~15個(あるいはそれ以上かも?)あった、ミルクカップは、テーブルの上にはなかった。
おそらくバッグか何かの中に、しまったのだろう。
私はそのときも、頭の中で、脳電流がショートするのを感じた。

 見た目には、美しい女性である。
都会的なセンスで、身のこなしも、優雅?
しかし中身は、薄汚い。
悪臭プンプン。

●両親からの紙を握りつぶす

 さらにこんな女性(=嫁)も。

 現在、その夫婦は東京都に住んでいるという。
夫の実家は、この浜松。
で、実家の両親が手紙やメールを出すのだが、妻(嫁)のほうが、その手紙やメールをすべて、握りつぶしてしまうという。
実家の両親と夫とが、直接連絡を取り合うのを、妨げている。

 理由はわからない。
その話をしてくれた友人は、「私にも理由がわからない※」と。
で、その友人が、ある日、直接出かけていって、夫(=自分の息子)にそれを正すと、息子氏はこう言ったという。

「K子(=嫁)の悪口を言うのは、たとえ親でも許さない」と。

 それでその友人と息子の関係は、切れた。
私は、そのときも、頭の中で、脳電流がショートするのを感じた。
バチバチ、と。

(注※……あとになって友人がこう説明した。
一度、結婚前に、その女性が浜松へ来たとき、友人の妻(=母親)が、その女性のひざのうしろに、妊娠線を見てしまった。
妊娠経験のある女性にできる、白い線である。
で、そのことを、それとなく息子氏に話した。
「どうも、それが原因で、嫁は私たちを避けるようになったのでは」と。)
 
●心の不一致

 心の不一致。

 美しく身を飾りながら、心の中は、薄汚い。
あのAというタレントにしても、そうだ。
何も本番の前に、2時間、化粧するのが悪いと言っているのではない。
ただ「難民救済運動」をするという崇高な精神の持ち主が、2時間もかけて化粧する?
それは私の常識ではない。

 さらに美しい花を愛(め)でるという行為と、盗み。
美しい衣服と、ミニカップをごっそりと持ち帰る。
夫婦が、たがいに偽りあう。

 どれも、心の中が、バラバラ。
連続性がない。
一貫性もない。
心理学の世界では、「きわめて道徳心に欠ける人」ということになる。
マズローの『道徳完成論』をあげるまでもない。
さらに言えば、マズローの『欲求段階論』がある。
自分の欲求がどのレベルにあるかで、自分の道徳の完成度を知ることができる。

●欲求段階論

 マズローは、人間の欲求を、つぎの5つの段階に分けた。

(1)第1段階……生理的欲求(「生きていたい」と思うこと。)
(2)第2段階……安全に対する欲求(身の安全を確保すること。)
(3)第3段階……所属と愛情の欲求(安心してよりかかえるところを求める。)
(4)第4段階……承認と自尊の欲求(より人間らしく生きたいという欲求。)
(5)第5段階……自己実現の欲求(自分をより完成させたいという欲求。)

 マズローは、個人の発達段階として、この段階説を唱えた。
しかし人間の歴史という長いスパンでみると、そのまま人間の歴史にも、この段階説を、当てはめることができる。

 最終的には、「自己実現」の欲求ということになる。
が、その段階まで到達できる人は、少ない。
たいはんの人は、ファッションで心を隠し、化粧で、自分をごまかす。
「美」の追求といっても、うわべだけ。
あとは欲望の趣くまま。
夫婦の誠実さなど、腸から出るガス程度の意味しかない。

●サイゼリア

 私たちは時計をにらみながら、サイゼリアを出た。
あたりは真っ暗になっていた。
それだけに、冬の寒さが、よけいに身にしみた。

 はやし浩司 2012-01-24夜記

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Hiroshi Hayashi+++++++Jan. 2012++++++はやし浩司・林浩司

●今週のBW教室より

(1)4歳児の自己主張

 4歳児でも、ここまで自己主張します。
ご覧ください。




(2)笑って伸ばす、子どもの心

 2011年、私は2人の子どもについて、こんな経験をした。
1人は、それまで2年間、幼稚園で「まったくしゃべらなかった子ども」。
もう1人は、「小学校へ入学するまで、まったくしゃべらなかった子ども」。
が、その2人の子どもは、私の教室へ入るとまもなく、しゃべり始めた。
方法は簡単。
みなで、ゲラゲラと笑いながら、その笑いの渦の中に巻き込んでいく。
見た目には、ふざけたレッスンになるが、そういう私の隠された意図を、この動画の中に見出してくれれば、うれしい。



【もっと見てくださる方は……】

http://bwopenclass.ninja-web.net/page018.html

(↑)「はやし浩司のBW公開教室」へ。


Hiroshi Hayashi+++++++Jan. 2012++++++はやし浩司・林浩司

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