2010年11月14日日曜日

●はやし浩司 目で見る漢方診断

●心のゆがみ

++++++++++++++++++

老後を迎えるようになると、
たしかに心がゆがんでくる。
それを私は、現実の問題として、
経験しつつある。

目標の喪失。
生きがいの喪失。
おまけに体調不良、
将来への不安、などなど。
「正常」(?)を支えるだけで、精一杯。

昔、私の住んでいる近所に、隣家に牛乳瓶を
投げつけていた老人がいた。
当時70歳くらいではなかったか。
何が気にくわなかったのかは、わからない。
理由もわからない。

当時の私たちはそういう老人を知り、
「何て、愚かな人間なんだ」と思った。
しかし今、そういう気持ちは薄れた。
「そういう気持ち」というのは、「愚かと
非難する気持ち」をいう。

私だって、そのうち隣家に牛乳瓶を
投げつけるようになるかもしれない。
若い人たちから見れば、とんでもないことを
するようになるかもしれない。
今の今でさえ、自分の人格を支えるだけで、
精一杯。
この先、それを支える気力が弱ったら……。
それを考えると、恐ろしい。
恐ろしいというより、不安でならない。

+++++++++++++++++

●小さな希望

 こうした老後を救うのは、小さな希望。
それに夢。
たいしたものでなくてもよい。
それにしがみつく。
しがみついて生きていく。

たとえば今朝も、こんなことがあった。

 ネットであちこちを見ていたら、私の書いた本がオークションにかけられているのを
知った。
『目で見る漢方診断』(飛鳥新社)という本である。

 即決価格は、3500円。
あと1週間も残っているというのに、3500円で買いを出してくれている人がいる
のを知った。

見ると、カバーはなく、ボロボロ。
ふつうなら、200円とか、300円で売買されるような本である。
それが3500円!

 当時の定価は、2300円。
1988年刊行とある。
それを見たとき、胸の中がポーッと温まるのを知った。
ここでいう小さな希望というのは、それをいう。
またそれがあるから、私は明日に向かって生きていくことができる。

 書き忘れたが、私はあの本を最後に、漢方(東洋医学)の世界から、足を洗った。
それまで書庫を埋めていた参考書や資料を、すべて処分した。
1988年というから、22年前のことである。

 が、その本は当初1~2週間をのぞき、まったく売れなくなってしまった。
で、そのまま絶版。
今は、私のHPのほうで、無料で紹介しているのみ。
手元にも、数冊しか残っていない。
それが3500円!

うれしかった。
オークションで買いを入れてくれた方へ、
本当にありがとうございます。

 ……ついでに、AMAZON CO.JPで調べてみたら、6965円(送料別)前後で売買
されているのを知った。

どうして……?
どうして、今になって……?

src="http://farm5.static.flickr.com/4010/5173573713_81ced4f5fa.jpg" width="442"
height="500" alt="img115" />


 少し前、ある大学の教授(鍼灸学)がこう言った。
「あの本は、東洋医学の世界では、3大名著のひとつになっています」と。
そのときは、「?」と思ったまま、終わってしまった。
たぶん私が死んでも、あの本は、もう少し長生きするかもしれない。
小さな小さな希望だが、それがあるから生きていかれる。


(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 目で見る漢方診断 飛鳥新社 東洋医学)


Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。