2011年1月10日月曜日

*One night at GD Hotel in Hamamatsu Japan

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子育て最前線の育児論byはやし浩司   2011年 1月 10日
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メルマガ(6万3000誌)の中で、2008年度、メルマガ・オブ・ザ・イヤーに
選ばれました!

【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●新家族主義

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それはたわいもない話から始まる。
私はあるとき、ふと、こう考えた。
「私が若いときには、親に、仕送りをした。
が、今の若い人たちで、それをしている人は
ほとんどいない」と。

だからといって、それが悪いというのではない。
息子たちに、同じことをしてほしいと願って
いるのでもない。
もし息子たちがそんなことをしたら、即座に
そのお金は返すだろう。

で、たわいもない話というのは、その先。
私は、ふと、こうも考えた。

「考えてみれば、私の生徒たちは、毎月
私にお金をくれるではないか」と。

「教える立場」では、月謝ということになる。
しかし札に名前はついていない。
札は札。
それなりの価値はあるが、ただの紙切れ。
とたん、気が晴れた。
前がパッと明るくなった。

生徒たちは、(実際には、その親たちだが)、
毎月、お金を届けてくれる。
私が40年前にしていたように、毎月、
袋に現金を入れて、私に渡してくれる。
「仕送り」と「支払い」。
言葉はちがうが、中身は同じ。

……というか、その複線として、最近、
生徒たちが、自分の息子や娘、さらには
自分の孫のように感ずることが多くなった。
中には、私の孫そっくりな子どももいる。
そういう子どもが、「先生、これ!」と言って、
お金(月謝)をくれる。
とたん、申し訳ない気分に襲われる。

そこで先に書いた話に戻る。
「考えてみれば、私の生徒たちは、毎月
私にお金をくれるではないか」と。

私は今、生徒という名前の子どもたちに
助けられている。
励まされている。

中には、「実の息子や娘と、生徒はちがう」と
考える人もいるかもしれない。
ならば聞くが、どこがどうちがうというのか?
少なくとも私のばあい、こと孫について言えば、
「かわいさ」という点では、差はない。
めったに会えないこともある。
しかしそれ以上に、私の心のワクが広がった。
「家族」という狭いワクから、一歩、外に出た。
明らかに意識が変わった。
とたん、自分の子とか、他人の子とか、
そういうふうに分けて考えることができなくなった。

私はかつて実家に仕送りをした以上に、生徒たちから
仕送りを受けている。
小遣いいじょうの小遣いをもらっている。
そのお金で、今、生きている。
……生かされている。

で、あえてここで新しい言葉を披露する。
「新家族主義」。
「家族」というワクを超えた、「家族」。
そのワクを超えた家族を大切にする。
それが新家族主義。


【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●浜松・GDホテルに一泊

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今夜は、浜松・GDホテルに一泊。
12階のスカイラウジで書き始める。

窓が大きく開け、その向こうにはアクト・タワー。
眼下はもちろん、浜松市街。
すばらしい。
無数の星々が、漆黒の絨毯(じゅうたん)に撒き散らされたかのよう。
それが地上でまばたきもせず、銀色に光っている。
都会的な、きらびやかさ。
静寂と孤独。
それらが、みごとに溶け合わさっている。
まるで無数の宝石のよう。
その美しさに、しばし見とれる。

たった今、ピアノの弾き語りが終わったところ。
女性がいくつかのクリスマスソングを歌った。
ピアノの白いふたを音もなく閉じ、ゆっくりとした
足取りで、ラウンジを出て行った。

うしろの席で、7、8人の客が、会話ごとに
ゲラゲラ、ガハハハと笑っている。
その笑い声が、何と場違いなことよ。

++++++++++++++++++++++++

●気分転換

 このホテルへ来る前に、義兄の家に立ち寄った。
途中の店で買ったケーキを、義兄たちと4人で分けて食べた。
「今夜はGDホテルに泊まります」と言うと、「いいねえ」と。

浜松市内でも1、2を争う高級ホテル。……だった。
が、朝食付きのみなら、1人1泊5000円前後で泊まれる。
朝食なしなら、4000円前後(じゃらん経由)。
気分転換には、もってこい。
それに今日は、ささやかだが、雑誌社から原稿料が入った。
それでその気になった。

 ジジイの私がこう言うのもへんだが、……本当にへんだが、
久々に、おとなのムードを味わった。

●偏頭痛
 
 で、昨夜は最悪だった。
真夜中に、偏頭痛。
寝る前に食べたぜんざいが、悪かった(?)。
1時間ほど四転八転したあと、Z(偏頭痛薬)を2つに割ってのむ。
ワイフがふとんの下に、座布団を2枚重ねてくれた。
頭を高くしてくれた。
それがよかった。
30分もすると、痛みがスーッと消えていった。

 こういう見分け方が正しいのかどうか、知らない。
しかし風邪による頭痛は、眠っている間は忘れる。
偏頭痛は、眠っていても痛い。
それに偏頭痛をがまんして眠っていると、悪夢の連続。
悪夢といっても、不気味な悪夢。
昨夜は、目のない女性が、顔から青い血を流しながら、そこに立っていた。
今、思い出しても、ゾッとする。
 
●沽券(こけん)

 そんなわけで今日は、一日、家の中でのんびりしているつもりだった。
言うなれば病後。
11月28日、日曜日。
午前中に、電子マガジンの12月号を完成させる。
(結構、たいへんな作業だったぞ!)
午後は、軽い昼寝。
3時過ぎになって、運動もかねてワイフと2人で、大通りから佐鳴湖、
佐鳴湖から大平台団地と、ぐるりとこのあたりを一周した。
そのときワイフが、こう言った。
「今夜は、どこかへ行かない?」と。

 こういうときワイフの提案を断ると、あとがこわい。
……というか、私にも夫としての沽券(こけん)がある。
言うなれば、メンツ。
ケチなことを言うと、嫌われる。
若いころから、そういう点では気をつかう。
「どこか、ホテルに泊まろうか」と。
そう答えると、ワイフはうれしそうに笑った。

●浜松GDホテル

 浜松GDホテルには、大浴場はない。
もちろん温泉もない。
そういう楽しみはない。

若いころはよく来た。
何かにつけ、よく来た。
「GDホテルで……」と、名前を口にするだけで、ステータス。
気分がよかった。

 で、そのころは、TDさんという人が、このホテルを経営していた。
2人のお嬢さんがいたが、私の教え子ということもあった。
が、一度、倒産。
理由はよく知らないが、改築費でつまずいたと、だれかから聞いた。
そのあと、このホテルは、別の経営者の手に渡った。

 そういうこともあって、このホテルに、星をつけることはできない。
あまりにも、おこがましい。

●縁

 40年以上も住んでいると、人の世の浮き沈みがよくわかる。
「おごれる者、久しからず」とも言う。
が、その一方で、大成した人もいる。
入れ替わり立ち替わり……というか、そういう人が出てきては、また消える。
人口60万人とも、80万人ともいわれる浜松だが、たいていの人とは、
どこかでつながっている。
縁がある。
「あの人がねえ」という会話が、このところ多くなった。

 たとえば目の前には、TKというホテルもある。
そのホテルの子どもたち(兄と妹)も、私の教え子。
親たちも、よく知っている。
私が浜松へ来たころには、小さな旅館風のホテルだった。
GDホテルの陰に隠れて、目立たなかった。
が、今は、全国にチェーン・ホテルを展開している。

●浮き沈み

 こうして振り返ってみると、「歴史」とは何か、
そこまで考えてしまう。
たとえば江戸時代。
あの時代にも、浮き沈みはあったはず。
今よりは、スローテンポだったかもしれない。
今は、10~20年単位で、ものごとが変化する。
江戸時代には、それが100年単位だったかもしれない。
どうであるにせよ、そうした(変化)は、私たちに何を残したのか。
だからといって、そうした変化が無駄というのではない。
その逆。
その結果として、今の私たちがいる。
それを歴史という。

●万年倦怠期

 ところで先に、「沽券(こけん)」という言葉を使った。
「値打ち、品位、体面」という意味である。
が、60歳を過ぎた夫婦には、もうひとつ別の意味が生まれる。
過ごし方をまちがえると、「万年倦怠(けんたい)期」。
人生そのものが、どんよりとした鉛色のモヤに包まれてしまう。
だからあえて、こうして機会を見つけて、外に出る。
雰囲気を変える。

 夫婦の倦怠をどう防ぐか。
これも老後のひとつのテーマということになる。

●気力

 それに健康というのは、気力の問題。
病気に遠慮していると、ますます病気ぽくなってしまう。
そこで多少の不調程度なら、無視して行動に出る。
体を動かす。
今朝の私がそうだった。

 朝は偏頭痛に苦しんだ。
静養するかどうかは、そのときの判断。
「もうだいじょうぶ」と判断したら、あとは思い切って外へ飛び出す。
気力が病気を治してくれる。

●離婚

 オーストラリアの友人の息子が、先週、離婚した。
結婚してまだ数年。
子ども(孫)ができたばかりだった。
つい先日のメールでは、孫の写真を送ってくれた。
理由はいろいろ書いてあった。
それについては、ここには書けない。
が、これも「浮き沈み」のひとつ。
(離婚したからといって、沈んだことにはならないが……。)

 つまり、生きていく過程では、いろいろある。
私たち夫婦も、何度か離婚の危機にさらされた。
とくに今年の夏には、あぶなかった。
が、基本的には、私はワイフなしでは生きていかれない。
ワイフも、私なしでは生きていかれない。
そのつど、たがいにあきらめ、よりを戻す。

 が、若い夫婦のばあい、たがいの密着度がそれほど強くない。
積み重ねられた思い出も少ない。
そのため「あきらめる」という力が働かない。
だから簡単に離婚する。

●ホテル、旅館業界

 ところでホテル、旅館業界は、大不況のまっただ中。
そのため料金のダンピングが、はげしい。
利用者である私たちにとっては、うれしい。
が、その分、このところサービスの低下が、目立ってきた。
とくに料理が悪くなってきた。

 先週泊まった、焼津のSKホテルも、そのひとつ。
目玉はカニ一杯。
それだけ。
あとはスーパーで売っているような刺身と天ぷら。
それらをそれらしく並べて、それでおしまい。
料理らしい料理は、何もなかった。

 つまり「安かろう、悪かろう」が目立ってきた。
つまりホテル、旅館業界は今、底なしの悪循環の世界に入りつつある。
このままでは良質のホテルや旅館まで、つぶれてしまう。

●加齢臭

 部屋に戻ってから、風呂に入った。
私にとっては、2日ぶりの風呂。
このところ鼻水が出た。
「風邪かもしれない?」と思っているうちに、2日が過ぎた。
それで2日ぶり。

 一説によると、55歳前後から、加齢臭が始まるという。
この加齢臭のこわいところは、自分ではわからないこと。
そのため55歳を過ぎたら、毎晩、風呂に入るのがよい。
60歳を過ぎたら、なおさら。

 よく子ども(生徒)たちは、私にこう言う。
「先生は、ジジ臭い」と。
ヘアートニックなどの匂いを言うこともあるが、本当にジジ臭いのかも。
風呂の中でタオルをゆすぐと、体の垢(あか)が、プラプカと湯面に上ってきた。

●北朝鮮

 こうして何でもない一日は終わった。
ワイフは、ベッドからテレビのニュースを観ている。
心配なのは(?)、朝鮮半島。
しかしあの金xxは、戦争など、しない。
その度胸もない。
ありもしない外国の脅威を作りあげ、それでもって
国内を引き締めているだけ。
そのためにアメリカや韓国が利用されているだけ。

 で、今日の午後5時半。
中国が重大発表(?)なるものを行った。
内容は「12月はじめに、6か国協議を開く」というもの。

 バ~カ!

 日米韓は、即座に反応。
「何を今さら」と。
これで中国のメンツは丸つぶれ。
が、問題はなぜ、それがわかっていながら、中国はあえて重大発表
という形で、そんな提案をしたか、だ。
それに先だって、中国政府は各国の高官と協議を重ねていた。
それを通して、その雰囲気がわかっていたはず。

 が、テレビに出てきた北朝鮮専門家(?)と言われる人たちは、
トンチンカンな解説を繰り返しすのみ。
「北朝鮮は、本気のようです」
「これ以上、追い詰めない方がいい」と。

 つまり中国は、北朝鮮にせがまれて、そういう提案をしてみただけ。
中国は北朝鮮を失うこと、つまり南北が、韓国とアメリカ主導で統一
されることを、何よりも恐れている。
そんな中国を、6か国協議の議長国にしたのが、そもそものまちがい。
泥棒に、泥棒の管理をかませたようなもの。

 午後11時15分。
ニュースは終わった。
私も寝る。
おやすみ。

●翌朝(11月29日)

 このところ温泉でも、朝風呂は避けている。
どういうわけか、朝風呂に入ると、体力の消耗がはげしい。
ばあいによっては、そのあと、立ちくらみや、めまいがすることがある。

 起きて身支度を整える。
朝食は6時半からという。
時計を見ると、7時半。
そのまま2階の食堂へ。

 が、並べられた料理を見て、がっかり。
割引料金で、1500円弱。
GDホテルには悪いが、こんな朝食で、1500円は高い。
やる気ゼロ、本気ゼロという中身だった。

 私は近くに陳列してある、S社の超大型船外機(たぶん、模型?)を
ながめながら、不満感をなぐさめた。

食堂を出るとき、ワイフはこう言った。
「私たち、目が肥えているから……」と。

 先に書いた、KTホテル(ビジネスホテル)のばあい、1泊3500円前後。
朝食は無料。
品数は少ないが、それでもGDホテルの朝食よりは、よい。

 ……とまあ、悪口を書いてしまった。
しかしホテルにせよ、旅館にせよ、評価は本気度で決まる。
先月泊まった、西浦温泉の竜宮ホテルは、見栄えは質素だったが、
廊下ごとに、茶の香が立ててあった。
そういうのを見て、私たちは「本気度」を知る。

 とても残念なことだが、GDホテルでは、その本気度を
感ずることができなかった。
建物だけは、立派だが……。

●補記

 「今度は、アクトタワーに泊まってみたい」とワイフは言っている。
私も、泊まってみたい。
で、こういうのを「冥土のみやげ」という。
先日、「朝食のみ付き」で、一泊8500円前後という宣伝が新聞に
載っていた。
会員制の大浴場にも、無料で入れるという。
地元にいながら、地元のホテルや旅館のことは、あまり知らない。
死ぬまでに、一度は、堪能(たんのう)しておきたい。


【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【朝鮮日報・ソウル本社編集部御中】조선 일보 편집부 귀중

●韓国・朝鮮日報・東京=辛貞録(シン・ジョンロク)氏へ

●勝手に日本人の心を翻訳しないでほしい!

조선 일보 편집부 귀중

일본인의 마음을, 여하튼 마음대로 번역하지 원한다.

++++++++++++++++++++

朝鮮日報・11月28日付けの記事を読んで、
またまた驚いた。
見出しには、こうある。
『北朝鮮砲撃:「韓国軍は意外と弱い」』と。
あたかも産経新聞がそう報じたかのように、
(というより、産経新聞がそう報じたと)、
書いてある。

しかし産経新聞のどこを読んでも、そんな
ことは一行も書いてない。
念のため、産経新聞がどう報じたか、朝鮮
日報の記事の中から、そのまま拾ってみる。
みなさんも注意深く、読んでみてほしい。

조선 일보 11 월 28 일자 기사를 읽고, 또 다시 놀랐다.
제목은 이렇게이다.
'북한 포격 : "한국군은 의외로 약한"'와 마치 산케이 신문이
이렇게 보도했다 것처럼 (라기보다, 산케이 신문이 이렇게 보도했다고)
써있다.

그러나 산케이 신문의 어디를 읽어도, 그런 것은 일행도 백지.
그냥, 산케이 신문이 어떻게 보도했는지, 조선 일보의 기사 중에서
그대로 주워 본다.
여러분도 주의깊게 읽어 보면 좋겠다.

++++++++++++++++++++

+++++++以下、朝鮮日報の記事より+++++++++

 産経新聞は26日付で、「韓国、自走砲の半数故障」「最前線弱体化、国防相が引責」とい
う内容の記事を掲載した。

 産経新聞ソウル支局の黒田勝弘支局長はこの記事で、「北朝鮮軍はロケット砲まで動員し
たが、韓国軍の長距離砲は半分が故障などの理由で十分な反撃ができなかった」「周辺の海
岸一帯に軍団規模の兵力数万人を配備している北朝鮮に対し、韓国軍は海兵隊約5000人な
ど旅団規模で、しかも縮小計画が進められていた」などと、現地の状況について紹介した。

 黒田氏は、「南北間で衝突が繰り返されてきた最前線であるにもかかわらず、韓国軍の戦
力低下が明らかになった」という趣旨の指摘も行った。

 さらに、「韓国軍の最大の問題点は、今回の砲撃が(哨戒艦『天安』が沈没した)最前線
で起こったにもかかわらず、相手の攻撃に対する備えが改善されていなかった点」と前置
きした上で、このように最近になって韓国軍の戦力が低下していることについて、韓国国
内では、「太陽政策を行った金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)両政権の
10年間に急速に(戦力低下が)進んだ」との見方が支配的と話している。

 一方、毎日新聞は砲撃が行われた23日の平壌の様子について、現地に滞在していたある
在日朝鮮人の発言を引用して紹介した。北京発のこの記事で同紙は、「先制攻撃を受けたた
め、それに厳しく反撃し、大勝利を得た、と(北朝鮮では)誰もが口にしている」と報じ
ている。
東京=辛貞録(シン・ジョンロク)特派員

+++++++以上、朝鮮日報の記事より+++++++++

●敵意のねつ造

 産経新聞の記事を読んでもらえただろうか。
「韓国軍は意外と弱い」などという、どこか蔑視的な表現はどこにもない。
「韓国軍は意外と弱い」と感じているのは、特派員自身ということになる。

 自分自身(=特派員自身)が意外と弱いと思っているので、「相手(=日本)も、
そう思っているにちがいない」と思い込む。
思い込んだ上で、「日本人は、韓国軍は意外と弱いと思っている」という記事を書く。

こういうのを心理学の世界では、「投影」という言葉を使って説明する。
たとえばあなたがAさんならAさんを嫌っているとする。
そういうとき自分を正当化するために、Aさんが私を嫌っていると先に思い込む。
思い込んだ上で、「私がAさんを嫌いなのは、Aさんが私を嫌っているから」と
決めつける。

 先月(2010年10月)には、「日本各紙は打倒韓国をめざし、云々」という
記事が載った。
そこで調べてみたが、産経新聞も経済新聞も、そのほかの大新聞も、「打倒韓国」などと
いう言葉はどこにも使っていないことがわかった。
筆者自身(=私自身)が、しっかりと調べたから、まちがいない。

 このときも記者個人の被害妄想が、「打倒韓国」という言葉を生みだした。
が、韓国国内の読者には、それがわからない。
「日本人は、韓国は意外と弱いと思っている」とか、あるいは、「打倒韓国をめざして
韓国に挑戦してきている」とか思う。
思った上で、「日本人め!」と、なる。
これは一特派員の妄想では、すまない話である。

●2007年の11月に書いた原稿より

+++++++++++++++++++

こうした妄想による日本人の心のねつ造は
今に始まったことではない。
2007年の11月に書いた原稿を、そのまま
再掲載する。

+++++++++++++++++++

●日韓関係(Japan and Korea)

Even in the small column in a newspaper we can feel their hostility against Japan.
According to the Chuo-N, the leading Korean Newspaper, Japanese companies have
united together to fight agaist Korea but all of them is false, written with persecution
mania. You will know what it is if you read this:

 この原稿がマガジンで配信されるころには、韓国では、新大統領が誕生しているはず。
現在の予想では、ハンナラ党の、I氏が最有力候補だが、何が起こるかわからないのが韓
国。先の金大中前大統領も、現在のN大統領も、ハプニング的に、大統領になった。

 が、ハンナラ党のI氏だから、日韓関係が改善すると考えるのは、早計である。韓国人
の対日感情には、常に、2面性がある。(あこがれ)と(憎しみ)、この2つが同時にウズ
を巻いている。そのつど、このどちらかが、表に顔を出す。

 たとえばつぎのコラムを読んでみてほしい。これは韓国の中央N報(12月11日版)
に載った記事である。経済記事だが、中央N報という、韓国第一の新聞社でも、こうした
記事を堂々と掲載している。

++++++++++以下、転載

日本経済産業新聞は、最近、日本の半導体メーカーのある幹部の発言を引用、「機密費波紋
でS星が“経営空白”危機に陥った」と報道した。この新聞はまた、他の半導体市場分析家の
話を引用し「新製品の買い替え時期が早い半導体特性上、投資延期は致命的損失はもちろ
ん、国際競争から追い出される原因となる」と分析した。

同新聞は今回の事態を通じて日本の半導体メーカーが起死回生するチャンスに期待してい
ると報道した。日本の半導体メーカーのある関係者は「(S星を除いた)主要半導体会社が
大幅の赤字に苦しんでいるが、S星の投資が延期になればDRAM半導体需給が一時的に
支障を来たし、価格上昇の要因となることがある」と述べた。

S星追い討ちのための連合戦線を形成した日本半導体メーカーが「相手の不幸は私の幸せ」
という本音を表したのだ。

米国調査会社であるアイサプライによるとDRAMはS星電子が今年の7~9月、世界市
場シェア27・7%で1位となった。現在DRAMは供給過剰状態で、一部主力製品は1
個当たり0・8~0・9ドルで6年ぶりに1ドルを下回っている。

日本で「S星叩き」はあちこちで目撃されている。日本のoh my newsは「S星
が揺れるだけで終わるのか、それとも完全に崩れるのか。日本でも注目してみる価値は十
分ありそうだ。」と報道した。

産経新聞は先月、S星電子が日本家電製品市場から一部撤収すると「安物というイメージ
から脱することができなかった」と報道している。

S星に対する虚偽の主張が書かれた本も出回っており「S星電子は国内で営業利益の8
7・2%をあげ、国外は12・8%にすぎない」と主張した。国外市場で安く売りながら
国内市場で利益を搾取しているという、事実とは正反対に歪曲した内容を記している。

++++++++++以上、転載

 私は、この記事を読んだあと、「日本経済産業新聞」の中で、ほんとうにそんなことを書
いているのか、たしかめてみた。

 まず、「日本経済産業新聞」というのは、「日経産業新聞」のことであることがわかった。
しかしここ数日分の記事にざっと目を通してみたが、私が読んだ範囲では、その記事は、
見あたらなかった。

 それはそれとして、この記事を、もう一度、整理してみよう。

(1) 機密費波紋でS星が“経営空白”危機に陥った」と報道した。
(2) この新聞はまた、他の半導体市場分析家の話を引用し「新製品の買い替え時期が早
い半導体特性上、投資延期は致命的損失はもちろん、国際競争から追い出される原因とな
る」と分析した。

 朝鮮日報という大新聞社が、S星という一会社の、そのまた一商品について、ここまで
肩入れした記事を書くということのおかしさ、最初に、それに気づいてほしい。

 その上で、この記事を読みなおしてみる。が、この日本側の記事は、当然のことを、客
観的に書いただけで、どこにも反韓的なニュアンスは、ない。

 が、つづくつぎの部分では、「同新聞は今回の事態を通じて日本の半導体メーカーが起死
回生するチャンスに期待していると報道した」とある。やや反韓的かな思えなくもないが、
「決死回生」は、オーバー。ここ数年、シェアこそ、韓国製、台湾製に押されているが、
死んでいるわけではない。

 むしろ、(3)。「(S星を除いた)主要半導体会社が大幅の赤字に苦しんでいるが、S星
の投資が延期になればDRAM半導体需給が一時的に支障を来たし、価格上昇の要因とな
ることがある」と、価格上昇を心配していると、韓国側にむしろ好意的な意見を述べてい
る。さらに言えば、日本側は、価格の高騰を心配しているのであって、それを喜んでいる
のではない。

 が、ここから先、例によって例のごとく、韓国独特の(ひがみ節)が始まる。ウソと被
害妄想、それらがごちゃまぜになる。

(4)S星追い討ちのための連合戦線を形成した日本半導体メーカーが「相手の不幸は私
の幸せ」という本音を表したのだ、と。

 「相手の不幸は、私の幸せ」とは、日本側は、だれも言っていない。(そう思う人はいる
かもしれないが……。)「本音」というのは、そのまま、彼ら自身の「妄想」と考えてよい。

 そしてその妄想を、「S星たたき」と結びつける。いわく、

(5) 日本で「S星叩き」はあちこちで目撃されている。日本のoh my newsは
「S星が揺れるだけで終わるのか、それとも完全に崩れるのか。日本でも注目してみる価
値は十分ありそうだ。」と報道した。

 「ohmynews」の記事を読んでも、みなさんもわかるように、どこにも、「S星叩
き」のニュアンスはない。どうしてこの記事が、S星叩きになるのか? 「ohmyne
ws」は、ただ「S星が揺れるだけで終わるのか、それとも完全に崩れるのか。日本でも
注目してみる価値は十分ありそうだ」と書いているだけである。

 が、さらに、こうつづける。

(6) 産経新聞は先月、S星電子が日本家電製品市場から一部撤収すると、「安物という
イメージから脱することができなかった」と報道している。 

 この部分については、私はこの記事を読んだ記憶がある。しかしこれについても、何も
日本の消費者が、韓国製品を閉め出したというわけではない。この記事で気になるのは、「一
部撤収すると」という部分。勝手に、「一部」という文言を、加筆している。

 私が読んだ記事では、「家電製品市場から全面撤退」とあった。それが「一部撤収すると」
となる。この記事を読んだ韓国の一般市民たちは、あたかも日本人が、撤収したのを喜ん
でいるかのような印象を受けるだろう。つまり、それこそが、朝鮮日報のねらいというこ
とになる。

 が、最大のウソは、つぎの部分。

(7) S星追い討ちのための連合戦線を形成した日本半導体メーカー

 自意識も、ここまで過剰になると、「?」。とてもついていけない。日本が、「 S星追い
討ちのための連合戦線を形成した」だと!

 悲しいかな、韓国の製造器機のほとんどは、(一説によれば、携帯電話にしても、80%)、
日本製である。つまり韓国は、この日本から製造器機を輸入し、それでもって、いろいろ
な製品を製造している。輸出している。半導体にしても、日本は、現在は、台湾やマレー
シアに生産拠点を移し、そこで生産している。

 いつ日本は、「 S星追い討ちのための連合戦線を形成した」のか? 記事の根拠は、ど
こにあるのか。それこそまさに、カルテル。事実なら、大事件!

仮にそうであっても、そんなことを口にする人はいない。被害妄想も、ここにきわまれり
といった感じすらもつ。繰りかえすが、韓国の一会社の、一製品を、追い討ちするために、
連合戦線を形成しなければならないほど、日本の企業連合は、まだ落ちぶれていない。さ
らに、まだある。

(8)S星に対する虚偽の主張が書かれた本も出回っており「S星電子は国内で営業利益
の87.2%をあげ、国外は12.8%にすぎない」と主張した。国外市場で安く売りな
がら国内市場で利益を搾取しているという、事実とは正反対に歪曲した内容を記している。

 この「87・2%」「12・8%」という数字は、朝鮮日報(05年、5月18日付)に
出ていた数字で、ウソでも何でもない。「事実とは正反対に歪曲した内容を記している」と
いうくらいなら、朝鮮日報のほうへ、抗議でも何でもしたらよい。

 つまり韓国の国策企業は、韓国内で高く売り、利益をあげている。一方、外国では安く
売り、シェアを伸ばしている。

 たとえば自動車にしても、現在、韓国製の自動車は、アメリカなどでは、ダンピング価
格で売られている。一方、韓国国内では、ここにあげた数字程度の利益幅を見込んで売ら
れている。たとえば韓国の「グレンジャー」(現代自動車)は、韓国内では、480万円前
後で売られている。同じ車が、アメリカでは、300万円前後。価格差は、全体的に、1
00~150万円程度となっている。

 こういう記事を分析してみると、韓国の人たちが日本人の私たちのもつ憎悪の念には、
相当なものがあるということがわかる。この憎悪の念は、私が韓国に渡った1967年以
来、ほとんど変わっていない。

 だから仮にハンナラ党のI氏が大統領になったところで、彼らの反日姿勢がすぐに変化
するとは、とても思われない。現在のN大統領ほどではないにしても、日本人の私たちと
しては、警戒したらよい。

 がんばれ、日本! 負けるな、日本! しばらく新大統領が、どのような行動に出るか、
様子を見て、このつづきを書いてみたい。

●東京=辛貞録(シン・ジョンロク)特派員へ

 どうか「事実」を韓国へ報道してほしい。
貴君たちが日本を嫌い、日本に、はげしいライバル心をもっているのは、よく理解できる。
が、だからといって、日本人の私たちが、貴君たちに同じような感情をもっているという
前提で、このようなウソ記事を、捏造しないでほしい。

 被害者意識と妄想。
嫉妬と羨望。
こういったものが、貴君たちの心をかなりゆがめている。
そのひとつが、貴君の母国が打ち上げた、気象衛星。
それを報道するとき、貴君たちは、自社の新聞に何と書いた?
覚えているか?
『これで日本の世話にならなくてすむ』と。

 今までさんざん世話になっておきながら、こんな書き方はない。
日本流に言えば、「一言、礼があってもおかしくない」。
どうして貴君たちは、すなおな気持ちで、「今まで、日本のみなさん、ありがとう」
と書けないのか。
その(書けない)部分、つまりなぜ書けないかを、もう少していねいに、分析して
みてほしい。
貴君たちのゆがんだ精神構造が、そこに浮かびあがってくるのがわかるはず。

 今回の記事もまた同じ。
産経新聞の記者も、また私たち日本人のだれも、「韓国軍は意外と弱い」などとは、
思っていない。
不意打ちをくらえば、どこの国の軍隊だって、同じような結果を出すだろう。
そのことは産経新聞の記事の中でも、説明しているではないか。
むしろ客観的に、戦局の分析を行いながら、「しかたのないこと」というニュアンスで
記事を書いている。
「周辺の海岸一帯に軍団規模の兵力数万人を配備している北朝鮮に対し、韓国軍は
海兵隊約5000人など旅団規模で、しかも縮小計画が進められていた」と。

 貴君のような特派員がこの日本にいて、韓国の人たちの反日感情をかきたてて
いることを、たいへん残念に思う。


Hiroshi Hayashi++++++++Nov.2010+++++++++はやし浩司

●韓国よ、北朝鮮など、相手にするな!
한국은 냉정하게 되어라!

+++++++++++++++++++++

末期の独裁国家。
崩壊寸前。
そんな国が、ありもしない脅威をかきたて、国民の不満を外にそらそうとしている。

あんな国を本気で相手にしてはいけない。
その価値もない。

それとも韓国は、あんな国と心中するつもりなのか。
ここで北朝鮮の挑発に乗れば、それこそ北朝鮮の思うつぼ。
まんまとワナにはまるだけ。

あの独裁者は、それを利用して体制の引き締めにかかる。
その口実にする。

北朝鮮にしても、戦争をする気などない。
その力もない。
戦争をすれば廃墟になることを、彼らもよく承知している。
彼らが求めているのは、独裁政治の継続。
つまり「身の保全」。

貴君たちは、「アメリカが助けてくれる」と思っているかもしれない。
しかしアメリカは、そんな甘い国ではない。
お人好しの国でもない。
ドルを防衛するために、軍事を虚勢の道具に使っているだけ。

ここは冷静になって、中国を攻めたらよい。
北朝鮮ではなく、中国。
国際世論の中で、中国の非合理性を際だたせる。
それでもって中国を追いつめる。
中国さえその気になれば、北朝鮮は、1日ももたない。
一方、中国が支えているかぎり、北朝鮮は安泰。

つい30分前、中国は「重要情報を発表」なるものを発表した。
(11月28日、17:30)。
中身は、「12月中旬に、6か国協議を開く」というもの。
が、こういうのを茶番劇という。

中国は、北朝鮮が、韓国とアメリカに飲み込まれるのがこわいだけ。
北朝鮮を失うのを恐れているだけ。
繰り返すが、中国さえその気になれば、北朝鮮問題は1日で解決する。

6か国協議など、いまさら何度繰り返しても、意味はない。

韓国よ、戦争をしてはいけない。
北朝鮮を無視しろ。
必要最小限の反撃だけをし、それですませ。
相手は、世界の最貧国だぞ。

世界の良識に訴えれば、中国が動く。
中国が動けば、北朝鮮は、崩壊する。
それを待ってからでも遅くない。
ここで下手に手を出せば、あの独裁者はそれを利用するだけ。
さらに国内を引き締めるだけ。
独裁政権を延命させるだけ。

戦争というのは、始めるのは簡単。
が、一度始めたら最後。
終えるのには、その何倍ものエネルギーが必要。

なお北朝鮮では、戦勝気分が盛りあがっているという。
だったら、したようにさせておけ。
日本には、『負けるが勝ち』という諺がある。
負けたフリをして、相手をいい気分にさせておけ。

「勝ったか、負けたか」ということになれば、
すでに韓国は、あらゆる面で、勝っている。
今さら、何を恐れるのか。
何を失うのか。
ここで戦争を始めれば、今までの苦労が水の泡になる。
泥沼のゲリラ戦にでもなれば、それこそ韓国経済は崩壊する。
今だって、あぶない。
それを貴君たちが知らないはずがない。
だから戦争など、ぜったいにしてはいけない。

貴君たちは気がついていないかもしれない。
が、私たち日本人から見ると、韓国も北朝鮮も同じ。
驚くほど、貴君たちは思考回路が似ている。
たとえば貴君たちが竹島(独島)でしていることを、
北朝鮮が、貴君たちにしている。
「東海(日本海)」という呼称問題にしてもそうだ。
ささいなことにこだわって、大局を見る目を失っている。

どうか、ここは冷静に。
あんな狂った国を、本気で相手にしてはいけない。


Hiroshi Hayashi++++Dec. 2010++++++はやし浩司・林浩司

●ピカソの未公開作品(訪問ヘルパーによる窃盗事件)

++++++++++++++++++++++

ピカソの未公開作品が、大量に見つかった。
産経NEWSは、つぎのように伝える。
読みやすくするため、記事に番号を入れた。

+++++++++++++以下、産経NEWSより+++++++++++++

(1)現代芸術の巨匠パブロ・ピカソ(1881~1973年)の、これまで存在すら知
られていなかった作品を含む絵画など計271作品がこのほどフランス南東部で発見され
た。作品の価値は総額で6千万ユーロ(約66億円)を上回ると目されている。29日付
フランス紙リベラシオンが伝えた。

(2)見つかったのは、ピカソが1900~32年に制作した作品。少なくとも175点
は未公開で、うち97点は存在が知られていなかった作品という。キュビスムのコラージ
ュや「青の時代」の水彩画、最初の妻であるオルガの肖像、リトグラフ、デッサンなどが
含まれていた。

(3)作品を所有していたのは、アルプ・マリティム県に住むピエール・ルゲネック氏(7
1)。ルゲネック氏は、晩年南仏に住んでいたピカソの家に警報装置などを設置した電気技
師で、今年1月以降、ピカソの息子らに「作品が真作であることを証明してほしい」など
と依頼する書簡を送っていた。

(4)息子ら相続人は9月、大量の作品を隠匿していたとして同氏を捜査当局に告訴。作
品は文化遺産の不正取引を取り締まる当局が10月に押収した。

(5)ルゲネック氏は一時拘束されて取り調べを受けたが「作品はピカソや夫人から譲渡
されたもの」と無実を主張。同氏の夫人も「私たちは泥棒ではない」とヌーベル・オプ
ルバトゥール誌(電子版)に反論している。(共同)

+++++++++++++以上、産経NEWSより+++++++++++++

●接点

 この記事で重要なのは、ピカソとルゲネック氏との接点。
ピカソは、1973年に没している。
ルゲネック氏は、晩年ピカソが住んだとされる南仏のピカソの家の警報装置工事を
請け負っている。
現在71歳ということだから、ピカソが没したとき、34歳前後ということになる。
警報装置工事を請け負ったのは、さらにその前、つまりルゲネック氏がもっと若かった
ころのことということになる。

ルゲネック氏は、一事拘束され、取り調べを受けたが、「作品はピカソや夫人から譲渡
されたもの」と、無実を主張しているという。
たがいにどういう関係だったかはわからない。
しかしいくら知り合いとはいえ、他人であるルゲネック氏に、271もの作品を譲渡
したとは常識では考えられない。
しかもルゲネック氏は、警報装置の電気工事で、ピカソの邸宅にあがりこんでいる。
その気になれば、警報装置をいかにょうにも、操作できる立場にあった。

 が、どうであれ、……つまりピカソが本当に譲渡した可能性もないわけではない。
が、この事件とは別に、こんな疑惑を以前から抱いている。
ことの発端は、ある男性(56歳)の話である。

●窃盗するニセ介護士(訪問ヘルパー)

 ある男性をX氏(56歳)とする。
現在は浜松市に住んでいる。
実家は、浜松市から車で1時間半ほどのM村。
その村に、89歳になる母親が、ひとりで住んでいた。
が、いよいよということで、X氏は母親を浜松市へ呼び寄せた。
在宅介護などを受けていたが、その1年後に他界。

 X氏は同じく浜松市に住んでいる弟氏といっしょに、自宅の整理のため、M村の実家に
戻った。
ところが、である。
実家は、まさにもぬけのカラ。
薬箱はあっても、薬はなし。
切手帳はあっても、切手はなし。
古銭帳はあっても、古銭はなし。
引き出物などでもらった小物類は、箱だけが残っていて、中身はすべて消えていた。

「母はたんす預金派だったのですが、現金らしい現金は1円も残っていませでした」と。

 で、近所の人に話を聞くと、実家から数百メートルほど離れたところに、1人の女性が
夫と住んでいて、その女性がときどきやってきて(週に1度くらい)、母親の世話をして
いたという。
近所の人は、施設から派遣されたヘルパーの女性とばかり、思っていたという。
が、さらに話を聞くと、無資格の、いわゆる「ボランティアさん」ということがわかった。
つまりその女性は、ヘルパーのフリをしたわけではないが、ときどき介護するフリをしな
がら、その女性の家にあがりこんでいた。

 で、X氏が、その女性の家に行った。
「生前、母が世話になったそうでありがとうございます」と。
女性は、明るい笑顔を満面に浮かべながら、こう答えたという。
「いいお母さんでしたよ。やさしくて、穏やかで。ときどきいろいろな仕事を頼まれ
ましたので、車を走らせたこともあります」と。

 X氏は、こう言った。
「ペラペラと、こちらが聞きもしないうちから、あれをしてやった、これをしてやったと、
恩着せがましいことをつぎつぎと並べました」と。

●訪問介護制度の盲点

 私自身も、似たような経験をしている。
どこのだれとは書けないが、その疑いは濃厚である。
しかし確たる証拠があるわけではない。
ないから、相手の言いなりになるしかない。
X氏も、こう言っていた。

「世話をすべき私たちが世話をしなかったという負い目もあったため、強く出ることも
できませでした」と。

 しかしみなさん、私はあえて声を大にして言う。
あの訪問介護制度という制度は、高齢者にとって、本当に安全なのか、と。
こう書くと、まじめに職務をこなしている訪問介護士の人たちは不愉快に思うかも
しれない。
しかし「盲点」というか、「欠陥」は、確かにある。

 現在訪問介護制度は、ひとつの施設から継続的にヘルパーが派遣されるように
なっている。
しかも1名が、原則。
そのヘルパーが、ふつう平均して2~4年程度、継続して、介護が必要な高齢者の家に
入る。
身のまわりの世話を繰り返す。
高齢者といっても、判断力がかなり鈍った高齢者である。
「介護」とは言うが、一歩、道を踏み外せば、「?」。

●訪問介護制度の改善

 訪問介護制度は、欧米でも常識化している。
自活できない高齢者をみるには、すぐれた制度である。
しかし盲点がないわけではない。
実際、この種の事件が多発している。
ちなみに、Googleで、「訪問介護士 窃盗」で検索してみたら、何と
8800件余りもヒットした。
こまかい事件となると、日常茶飯事といってよいほど多い。

 が、逆の事件も起きている。
無実のヘルパーに対して、窃盗したと騒ぎたてる高齢者も少なくない。
「ヘルパーが金を盗んだ!」と。
そこで改善策としては、

(1)長期ヘルパーを避ける。(長くても数か月単位で、派遣ヘルパーを替える。)
(2)ヘルパーを1人制ではなく、複数制にする。

 判断力のない高齢者の自宅に、単独でヘルパーを送り込むという制度そのものに
欠陥がある。
人を疑えということではないが、みながみな、善人とはかぎらない。
家人が隠しカメラを設置し、ヘルパーの窃盗を証明した事件さえある。

●ピカソの絵画

 話を戻す。

 高齢者から金品を盗むのは、幼児から金品を盗むより、はるかに簡単。
(幼児は金品と言えるようなものをもっていないが……。)
ルゲネック氏がそうだったと書いているのではない。
これから先、フランスの警察は、そのあたりを鋭意、捜査することになるだろう。
しかしルゲネック氏の言葉は、じゅうぶん、疑ってみる必要がある。
晩年のピカソがどういう状態だったかは、私は知らない。
しかし92歳で没しているところからして、仮に「譲渡」だったとしても、ピカソには
まともな判断力はなかったとみるべき。

 はたして「譲渡」だったのか。
それとも「窃盗」だったのか。
どちらであるにせよ、この問題は、そのまま私たちの老後の問題と結びついている。
けっして他人の世間話ですませてはいけない。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 
BW はやし浩司 訪問ヘルパー 訪問介護制度 問題点 欠陥 盲点 はやし浩司 ピ
カソの絵画 ヘルパーの窃盗 介護士の窃盗事件)


Hiroshi Hayashi++++Dec. 2010++++++はやし浩司・林浩司


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 はやし浩司のホームページ http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
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