2011年8月12日金曜日

*Over-Excessive Children

●8月12日(はやし浩司 2011-08-12)

●過剰行動児

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夏になると、突発的に衝動的な行動に
走る子どもが、ふえてくる。

昨日も何を思ったか、突然レゴで作った
家(大きさは6センチ角)を、私に
投げつけてきた子ども(小2男児)がいた。
レゴは私の胸に当たって、砕け散った。

幸い「胸」だからよかったものの、顔だったら、
けがをしていたはず。
メガネに当たっていたら、メガネが割れて
いたはず。
私は強い衝撃を感じ、一瞬、ウッとうめいた。

私の横には、女の子も立っていた。

で、このタイプの子どもの特徴は、
力加減をしないこと。
思い切って……というか、脳の抑制命令
がきかない。
まるでキレたかのように、(まさにキレた
状態になり)、突然、予期しない行動に走る。

AD・HD児とか、そういった障害児
ではない。
ごくふつうの、ふだんは、穏やかな
子どもたちである。
そういった子どもが、突然、何の
前触れもなしに、そういった行動を
起こす。
もちろん理由もない。

30年ほど前、アメリカで問題になった、
「過剰行動児」と考えてよい。

白砂糖の摂取過剰が、セロトニンの分泌
異常をきたし、それが脳の抑制命令を
阻害すると説明される(ミラー博士ほか)。
症状としては、小児糖尿病で砂糖断ちを
している子どものそれと似ている。
突発的に、過剰な行動に走る。

今までに経験した例をあげてみる。

(1)肩に手をかけ、「こんにちは!」と
言ったとたん、「ヘンタイ!」と言って、
私の腹に足蹴りを入れてきた女児(小5)。
その女児は空手道場に通っていた。
私はその場に倒れてしまった。

(2)順番に並んでいたとき、突然、
殴りかかってきた男児(小3)。
私はそのときほかの子どものプリントを
採点していた。
その子どもはその2、3番、あとに並んでいた。
その位置から、「ギャーッ」という声を
張り上げ、私に襲いかかってきた。

(3)いきなりプラスチック製のバットで、
しかもうしろから、私の後頭部を殴ってきた
男児(小5)。
頭も痛かったが、そのあと数日間、耳が聞こえ
なくなってしまった。
幸い徐々に聴力は回復したが、当たり所が
悪ければ、私は鼓膜を抜かれていたはず。

(4)「先生」とその男児(小5)は私を
横で呼んだ。
やさしい声だった。
振り向こうとすると、前に座っていた別の
女児が「先生!」と声をかけてくれた。
そこで私は顔の動きを一瞬、止めた。
先の男児は、シャープペンシルを手で握り、
私が振り向くのをそこで待っていた。
もし動きを止めないで、そのまま顔を
回していたら、確実にそのシャープペンシルは、
私の目に突き刺さっていたはず。
そういう位置関係だった。

(5)その男児(中2)は、私にあれこれ、
学校であった話をしてくれた。
私は目を閉じ、その話を黙って聞いていた。
「そうか」「そうか」とうなずいていた。
その瞬間のこと。
その男児は、自分のもっていたシャープペンシルを
私の顔と机の間に突き立てた。
私がうなずいた瞬間、その先がメガネにパチンと
当たり、はじけた。
シャープペンシルの先が、目の付け根の上に突き刺さった。
血が噴水のように飛び散った。

こうした事例は、今までにあちこちで書いてきた。
年齢(学年)については、記憶によるものなので、正確ではない。

で、こうした事例について、「暑いから」と
短絡的に考える人もいるかもしれない。
「暑いから、みな、イライラしている」と。
昨日もこの浜松地方では、35度の猛暑を記録した。

が、それでは理由にならない。
興味のある人は、「はやし浩司 砂糖は白い麻薬」で
検索をかけてみてほしい。
いくつか、以前、書いた原稿を読んでもらえるはず。

簡単に言えば、夏場こそ、子どもの食生活に
注意してほしい。
「暑いから」というおかしな理由をこじつけ、
ジュース類、アイス類を安易に与えてはいけない。
「子どもは甘いものが好きなはず」という、
まちがった先入観も危険。
それが子どもの脳の機能を狂わせる。

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●小1児、2児に、つるかめ算を教えてみる

 今週は小1児、小2児に、つるかめ算を教えてみた。
ついでに年中児にも教えてみた。
結果は、YOUTUBEで見てほしい。

 で、こうした実験を繰り返していると、「ではいったい、学校で定めるカリキュラムは何か?」ということになってしまう。
ほとんどの人は、(学校の教師も)、文科省の定めるカリキュラムは絶対的なものと思い込んでいる。
しかし本当に「絶対的なもの」と考えてよいのか。

 私はこうした固定化した観念は、正しくないと断言する。
たとえば幼稚園児でも、正負の数を理解することができる。
対称図形も、つるかめ算も、私たちが「数学」と呼んでいる、あらゆる分野を理解することができる。
そうしたレッスンの様子は、「BW公開教室」で公開している。

はやし浩司のHP(http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/)より、「BW公開教室」へと進んでみてほしい。
あなたも幼児のもつ能力的な可能性について、驚くはず。

●小1児、2児につるかめ算(2011年8月11日)より

(夏休みということもあり、またこの日も35度を超える猛暑。
そのため、レッスンの内容は、ややだらけたものになってしまいました。
その点を留意の上、ご覧ください。)

【小1児】

(1)


(2)


(3)


【小2児】

(1)


(2)


(3)



(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 幼児教室 育児 教育論 Japan はやし浩司 鶴亀算 つるかめ算 ツルカメ算)


Hiroshi Hayashi++++++Aug. 2011++++++はやし浩司・林浩司

●砂糖は白い麻薬

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甘い食品になれた子どもから、
甘い食品を取りあげると、
禁断症状に似た症状が観察される。

私はこのことを、すでに30年前
に発見した。雑紙にも、そう書いた。

それが最近、科学的に、証明され
つつある。

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●禁断症状

 アメリカの国立薬物乱用研究所の、N・D・ボルコフ(女性研究者)は、つぎのような論文を発表している。

 「……過食症ラットのばあい、砂糖を多く含むエサを与えたあとに、ナロキソンというオピオイド拮抗剤(脳内快楽物質の働きを妨げる薬)を投与すると、禁断症状が起こる。

 モルヒネを注射したあとに、ナロキソンを投与したのと同じく、禁断症状が生ずるのだ。この結果から、糖分の多いエサを食べつづけることによって、身体的な依存が生じていたことがわかる。人間でも同じ反応が起こるなら、禁断症状を緩和する処置が、ダイエットに役立つかもしれない」(日経・サイエンス・07・12月号・P55)と。

 これはラットについての実験だから、そのまま人間に当てはまるとはかぎらない。しかし一歩、近づいた! つまり白砂糖でも、麻薬に似た禁断症状が起こる!

 その30年前に書いた原稿をさがしてみたが、見あたらなかった。そのかわり、当時の原稿をもとに、書き直した原稿が見つかった。中日新聞に、8年前に発表した原稿である。この中に書いた、U君というのは、今でもよく覚えている。

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●砂糖は白い麻薬

●独特の動き

 キレるタイプの子どもは、独特の動作をすることが知られている。動作が鋭敏になり、突発的にカミソリでものを切るようにスパスパとした動きになるのがその一つ。

原因についてはいろいろ言われているが、脳の抑制命令が変調したためにそうなると考えるとわかりやすい。そしてその変調を起こす原因の一つが、白砂糖(精製された砂糖)だそうだ(アメリカ小児栄養学・ヒューパワーズ博士)。

つまり一時的にせよ白砂糖を多く含んだ甘い食品を大量に摂取すると、インスリンが大量に分泌され、そのインスリンが脳間伝達物質であるセロトニンの大量分泌をうながし、それが脳の抑制命令を阻害する、と。

●U君(年長児)のケース

U君の母親から相談があったのは、4月のはじめ。U君がちょうど年長児になったときのことだった。母親はこう言った。「部屋の中がクモの巣みたいです。どうしてでしょう?」と。

U君は突発的に金きり声をあげて興奮状態になるなどの、いわゆる過剰行動性が強くみられた。このタイプの子どもは、まず砂糖づけの生活を疑ってみる。聞くと母親はこう言った。

 「おばあちゃんの趣味がジャムづくりで、毎週そのジャムを届けてくれます。それで残したらもったいないと思い、パンにつけたり、紅茶に入れたりしています」と。そこで計算してみるとU君は1日、100~120グラムの砂糖を摂取していることがわかった。かなりの量である。そこで私はまず砂糖断ちをしてみることをすすめた。が、それからがたいへんだった。

●禁断症状と愚鈍性

 U君は幼稚園から帰ってくると、冷蔵庫を足で蹴飛ばしながら、「ビスケットをくれ、ビスケットをくれ!」と叫ぶようになったという。急激に砂糖断ちをすると、麻薬を断ったときに出る禁断症状のようなものがあらわれることがある。U君のもそれだった。

夜中に母親から電話があったので、「そのまま砂糖断ちをつづけるように」と私は指示した。が、その1週間後、私はU君の姿を見て驚いた。U君がまるで別人のように、ヌボーッとしたまま、まったく反応がなくなってしまったのだ。

何かを問いかけても、口を半開きにしたまま、うつろな目つきで私をぼんやりと私を見つめるだけ。母親もそれに気づいてこう言った。「やはり砂糖を与えたほうがいいのでしょうか」と。

●砂糖は白い麻薬

これから先は長い話になるので省略するが、要するに子どもに与える食品は、砂糖のないものを選ぶ。今ではあらゆる食品に砂糖は含まれているので、砂糖を意識しなくても、子どもの必要量は確保できる。ちなみに幼児の一日の必要摂取量は、約10~15グラム。この量はイチゴジャム大さじ一杯分程度。

もしあなたの子どもが、興奮性が強く、突発的に暴れたり、凶暴になったり、あるいはキーキーと声をはりあげて手がつけられないという状態を繰り返すようなら、一度、カルシウム、マグネシウムの多い食生活に心がけながら、砂糖断ちをしてみるとよい。効果がなくてもダメもと。砂糖は白い麻薬と考える学者もいる。子どもによっては一週間程度でみちがえるほど静かに落ち着く。

●リン酸食品

なお、この砂糖断ちと合わせて注意しなければならないのが、リン酸である。リン酸食品を与えると、せっかく摂取したカルシウム分を、リン酸カルシウムとして体外へ排出してしまう。

とは言っても、今ではリン酸(塩)はあらゆる食品に含まれている。たとえば、ハム、ソーセージ(弾力性を出し、歯ごたえをよくするため)、アイスクリーム(ねっとりとした粘り気を出し、溶けても流れず、味にまる味をつけるため)、インスタントラーメン(やわらかくした上、グニャグニャせず、歯ごたえをよくするため)、プリン(味にまる味をつけ、色を保つため)、コーラ飲料(風味をおだやかにし、特有の味を出すため)、粉末飲料(お湯や水で溶いたりこねたりするとき、水によく溶けるようにするため)など(以上、川島四郎氏)。かなり本腰を入れて対処しないと、リン酸食品を遠ざけることはできない。

●こわいジャンクフード

ついでながら、W・ダフティという学者はこう言っている。「自然が必要にして十分な食物を生み出しているのだから、われわれの食物をすべて人工的に調合しようなどということは、不必要なことである」と。

つまりフード・ビジネスが、精製された砂糖や炭水化物にさまざまな添加物を加えた食品(ジャンク・フード)をつくりあげ、それが人間を台なしにしているというのだ。「(ジャンクフードは)疲労、神経のイライラ、抑うつ、不安、甘いものへの依存性、アルコール処理不能、アレルギーなどの原因になっている」とも。

●U君の後日談

 砂糖漬けの生活から抜けでたとき、そのままふつう児にもどる子どもと、U君のように愚鈍性が残る子どもがいる。それまでの生活にもよるが、当然のことながら砂糖の量が多く、その期間が長ければ長いほど、後遺症が残る。

U君のケースでは、それから小学校へ入学するまで、愚鈍性は残ったままだった。白砂糖はカルシウム不足を引き起こし、その結果、「脳の発育が不良になる。先天性の脳水腫をおこす。脳神経細胞の興奮性を亢進する。痴呆、低脳をおこしやすい。精神疲労しやすく、回復がおそい。神経衰弱、精神病にかかりやすい。一般に内分泌腺の発育は不良、機能が低下する」(片瀬淡氏「カルシウムの医学」)という説もある。

子どもの食生活を安易に考えてはいけない。

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 30年前の当時、『白砂糖は麻薬』と、私は書いた。U君の禁断症状(ほんとうは、麻薬による禁断症状というのは、知らなかったが)、その禁断症状を目(ま)の当たりに見せつけられて、私は、そう書いた。

 U君は、幼稚園から帰るとすぐ、冷蔵庫を足で蹴りながら、「ビスケット!」「ビスケット!」と叫んだという。そのあまりの異常な様子に母親があわてて、私に相談してきた。

 が、当時、『白砂糖が麻薬』と考える人は、だれもいなかった。私の意見は無視された。おかしなことに、当時は、「砂糖は、滋養要素」と考えられ、「甘いものを断つと、かえって子どもの情緒は不安定になる」と主張する学者さえいた。

 私はN・D・ボルコフ(女性研究者)の論文を読んだとき、「やはりそうだった」と、確信を得た。まだラットでの実験段階だから、先にも書いたように、人間にそのまま当てはめて考えることはできない。先に、「あと、一歩!」と書いた私の気持ちを理解してもらえれば、うれしい。

●お母さんたちへ

 ショッピングセンターなどの飲食コーナーなどへ行くと、よく、子どもの頭よりも大きなソフトクリームや、ジュースを、食べたり、飲んでいる子どもを見かけますね。

 それがいかに危険なものであるかを知るためには、あなた自身が、一度、自分の頭より大きなソフトクリームや、ジュースを、食べたり、飲んでみることです。

 量は、体重で計算します。体重、15キロの子どもが、ソフトクリーム1個を食べるということは、体重60キロのおとなが、4個食べる量に等しいということです。

 いくらおとなでも、4個は食べられませんね。食べたら、気分(=頭)がおかしくなります。それだけではありません。一時的な血糖値の急上昇が、その直後に、低血糖を引き起こすことも、よく知られています。「甘いものを食べて、どうして低血糖?」と思われる人もいるかもしれません。理由は簡単です。血中に大量のインシュリンだけが残り、必要以上に血糖値をさげてしまうからです。

 突発的に衝動的な行動に移る子どもは、この低血糖を疑ってみます。わかりやすく言えば、突発的に、キーッとか、キャッキャッと、甲高い声を張り上げて、(たいていは耳をつんざくような金きり声で)、騒ぐようでしたら、まずこの低血糖を疑ってみます。

 『砂糖は、白い麻薬』です。もしどうしても、甘い食品……ということでしたら、精製していない、黒砂糖をお勧めします。黒砂糖には、CA、MG、Kなどの天然のミネラル分がバランスよく含まれていますから、ここでいうような(突発的な行動)は起こりません。
(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司 ボルコフ 過食症ラット 禁断症状)





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