2011年4月23日土曜日

*Nightmare

【バッド・モーニング(Bad Morning)】

●山荘にて(4月23日)

 昨夜遅く、この山荘にやってきた。
午後10時ごろだったか?
よく覚えていない。
着いてからしばらく、お茶を飲んだりした。
軽い食事もした。
が、そのあと、はげしい睡魔に襲われた。
そのまま就寝。

 今朝は、午前5時起き。
今、時刻は、午前5時25分。
いつもならウォーキングマシンで、運動をする。
が、この山荘には、ない。

 居間でパソコンを立ち上げ、メールを開く。
データ端末機(USB接続)を購入した。
こんなところでも、自由にネットにつながる
ようになった。

 便利。
楽しい。

●悪夢

 久々に悪夢で目が覚めた。
どこかの国の、どこかの通り。
今にして思えば、昔のキングスクロス(シドニー)の
一角ではなかったか。
あるいはタイのバンコック?
あやしげな店がずらりと並んでいた。
薄暗いネオンサインと、これまたあやしげな男や女たち。

 その一角にあるホテルに私は泊まっていた。
が、私、ひとりだけ。

 ここから先は、いつものパターン。
飛行機に乗る時刻が迫っていた。
が、部屋の中は散乱していて、足の踏み場もない。
中央には大きな旅行バック。

 私は通りへ出た。
そこは古い校舎の中のようになっていた。
窓のない壁だけの廊下。
ドアだけが、いくつか並んでいた。
そのひとつを開けると、4~50人の生徒がいた。
中学の同級生だった。
私はどうやら修学旅行で、ここへ来ているらしい。
みな、荷物を片付け、出発の準備をしている。

 ハラハラ、ドキドキ……。
「早く、出発の用意をしなければ……」と。
私はそこで目を覚ました。
同時に、ワイフの寝息が、横から聞こえてきた。
私は、ワイフにしがみついた。

●睡眠時無呼吸症候群(SAS)

 これはあくまでも私の推察。
その瞬間、つまり私が悪夢を見る、その瞬間、私は
睡眠時無呼吸症候群に襲われているのではないか(?)。
友人の1人も、その病気。
毎夜、空気マスク(CPAP)をつけて、眠っている。

 今、こうして思い出してみると、結構長い夢だった
ような気がする。
が、実際には、数十秒程度。
その数十秒の間、私は無呼吸状態にあった。
悪夢から覚めたとき、ハーハーと深い息を繰り返すのは、
そのため(?)。

 悪夢を見るから、呼吸が止まるのか。
呼吸が止まるから、悪夢を見るのか。

●雨

 山荘はこれからベスト・シーズンを迎える。
すでにあちこちの木々は、若芽を吹き出している。
淡い色の若芽。

 ……たった今、屋根を打つ雨の音が聞こえてきた。
パラパラ、ザーッ、と。
こんなときは、小鳥もさえずらない。
いつもならウグイスの声が、真っ先に聞こえるはずなのだが……。

●今日の目標

 今日の目標は、書斎の模様替え。
夏モードにする。
つまり私は、こうして年に2度、書斎の模様替えをする。
冬モードから夏モードに。
夏モードから冬モードに。

 が、今回は、座椅子式の書斎から、椅子+デスク式の
書斎に模様替えする。
昨日、近くの家具屋で、椅子とデスクを見定めてきた。
それを買い、それを並べる。

 で、もうひとつしなければならないことがある。
今まで使ってきた、有料のHPサービス会社から、
突然、サービス停止の連絡が入った。
「5月25日をもって、サービスを停止します」と。
理由のひとつとして、3・11震災のことが書いてあった。

 今日中に、どこかの無料HPサービスへ、いくつかの
HPを移動しなければならない。
が、これが結構、めんどう。
HPどうしが、有機的にあちこちのHPとつながっている。
からんだ糸をほぐすように、それらをすべて一度、つなぎ
なおさなければならない。

 それともうひとつ。
10年以上、電子マガジンを発行してきた、E社の
経営が、行き詰ったらしい。
6月以後は、有料になるとか。
つまり電子マガジンを発行するのも、有料になる。
月額3000円。

 一応「継続」の返事を書いておいた。
今まで無料で世話になった。
その礼の気持ちもあった。

 ……ということで、この世界も、目下、激動中。

●諜報部員

 昨夜のこと。
眠かったこともあるが、何も考えられなくなった。
「ボケたみたい……」とワイフに話しかけると、
ワイフも横でウトリ、ウトリ……。

 「おい、もう寝ようか?」と声をかけると、
ワイフが突然、こんなことを言い出した。
「ねえ、あのSさん(オーストラリア人)、
仕事は何をしているのかしら?」と。

 私も気にはなっていた。
が、薄々は感じていた。
しかし聞いたことがない。
もちろんS氏も、話さない。

 S氏は、オーストラリア人だが、日本語は
もちろん、フランス語もドイツ語もペラペラ。
マンドリン(広東語)も話せるから、東南アジアでも、
不自由はない。
1~2年ごとに世界中を、飛び回っている。
旅行というよりは、飛び回っている。

 「うん、あいつねエ……。
ひょっとしたら、諜報部員だよ」と。

●インド人のM君

 そのときM君(インド人)は、ニューデリーの
A国大使館に勤務していた。
そのM君から突然、電話があり、東京まで会いに
行ったことがある。

 新宿の、当時できたばかりの高層ホテルで会った。
そこでのこと。
M君は服を脱いで、それをベッドの上に投げた。
その瞬間、私の心臓が冷えた。

「何だ、そのピストルは!」と。

 M君は、胸のホルスターにピストルをぶらさげていた。
が、M君は、「それがどうした?」というような顔。
私たちがサイフをしまうように、ピストルをどこかへ
しまった。

 そのときの話を、ワイフが思い出した。
「日本には、そういう人はいないの?」と。

●内閣情報調査室(CIRO)

 日本国も、諜報活動をしている。
つまりスパイは、いる。
それを取り仕切っているのが、内閣情報調査室。
ただ敗戦国ということもあって、アメリカやイギリス、
ロシアや中国のように、派手ではない。
現地人を雇って、合法的に情報を仕入れる。
日本のばあい、諜報活動といっても、その程度。
(……私はそう聞いている。)

 一方イギリスには、諜報専門学校というのもある。
同級生の中には、メルボルン大学を卒業したあと、
その学校に進んだ者もいる。
P君といって、仲のよい友人だった。

 だからというわけでもないが、私は諜報部員と
聞いても驚かない。
世界中に、うようよといる。
活動の仕方は、さまざまだが、うようよといる。
数年前に亡くなったが、R氏もその1人だった。

一応、英語教師という肩書きだったが、
日本で英語を教えたという実績はない。
しかし自由に日本とアメリカの間を行き来していた。
その間に、数か月単位で、世界中を飛び回っていた。

 10年ほどつきあったあと、「君はCIA部員か?」と
聞くと、肯定も否定もしなかった。
「君の思いたいように、思え」と。

●CIA vs CAI

 実は、この話には、こんなエピソードがある。

 浜松に、CAI(CIAではない)という会社がある。
コンピュータのソフトを制作している会社である。

 その会社の依頼で、私がいくつかの原案を提供した。
原稿を袋につめて、その袋に、「CAI」と書いた。
たまたまその場に、R氏がいた。
「CAI」という文字を見て、R氏は、敏感に反応した。
それで私も、ピンときた。
「君はCIA部員か?」と聞いたのは、そのときのことだった。

●産業スパイ

 政府機関直属のスパイは別として、産業スパイとなると、
それこそこの浜松市にも、ゾロゾロといる。
義兄がこんな話をしてくれた。

 義兄は日本を代表する、某楽器メーカーに勤務していた。
そのときのこと。

 ある日、上司から、「今度韓国から、研修生が来るから、
めんどうをみるように」という指示を受けた。
「研修生」というから、若い学生を予想していた。
が、会うとみな、30代の、屈強な体つきの男たち。
日本語もうまい。

 で、ある夕方のこと。
研修生の1人と事務所で話をしていると、突然、
何かの設計図を見たいと言い出した。
そこで義兄が軽く、「いいよ。その引き出しに
入っているよ」と。

 するとその研修生は、「ここぞ」とばかり、つぎつぎと
引き出しをあけ、奥の奥まで、調べ始めたという。
「まずい」と思って、義兄はそれを制止しようとしたが、
義兄の言うことなど、無視。
その研修生は、書類をコピーし、
それをもって帰っていったという。

 「そうい事件がいくつか重なってね、それ
以後、会社のほうから、重要な書類は研修生に
は見せないようにという指示が出たよ」と。

 当時(今から20~30年前)、全国津々浦々、
村レベルにまで、韓国の産業スパイがいた。
「いた」というより、はびこっていた。
韓国政府は、国策として、それをしていた(?)。
私がここに書いたことがウソでないことは、
韓国の現在の産業構造を見ればわかるはず。

 電子産業に始まり、造船、鉄鋼、自動車……。
すべて、当時、日本が先導していたものばかり。

●日本は甘い

 一歩、日本の外に出れば、そこは海千山千の世界。
無法地帯。
それに比べて、日本は、守備が甘い。
液晶テレビにしても、プラズマテレビにしても、
はたまた有機液晶テレビにしても、製品のほうは、
外国で先に生まれる。

 今度はTOSHIBAが、裸眼3Dテレビを開発したというが、
恐らくそれも、外国で先に製品化されるだろう。
そういう現実を見せつけられると、「いったい、この
日本は何をしているのか!」となる。

 あるいは中央省庁あたりにも、スパイが入り込んで
いるのかもしれない。
彼らはいつも先手、先手で、日本の技術を盗んでいく。
「いいのか、日本!」と叫んでも、空しい。
その声は、どこにも届かない。
日本には、スパイそのものを取り締まる法律がない。
産業スパイなどは、まさに野放し。

●団塊の世代

 「団塊の世代は、そういう意味でも、たくましいね」と私。
「今の若い人たちを見ていると、みな、うさぎみたい」とも。
やさしいというか、ナヨナヨしているというか……。
飼いならされた猫か犬のよう(失礼!)。
少なくとも、団塊の世代には、そう見える。

 先週から今週にかけて、韓国ではこんな事件が起きた。
まずアップル社(アメリカ)が、韓国のサムソン社を
訴えた。
特許権侵害で、である。
が、これに対抗してすかさず今度は、サムソン社がアップル
社を訴えた。
特許権侵害で、である。
長い間、アップル社とサムソン社は、共存関係にある。
それでもたがいに、そういう形で、火花を飛ばす。

 それが世界のやり方。
が、この日本はどうか?
TOYOTAにしても、プリウスの急加速問題は、結局は
濡れ衣だった。
莫大な損害を被った。
が、そのあとTOYOTAが、アメリカ側を訴えたという
話は聞いていない。

●とどめの一発

 寝る前にワイフがこう言った。
「日本の高度成長は、団塊の世代とともに始まり、
高度成長は、団塊の世代とともに、終わったのね」と。

 たいへん悲観的な見方だが、今回の3・11震災は、
とどめの一発になった。
本来なら、日本が高度成長期にある、そのときに、
今の時代の準備をしておくべきだった。
夏の終わりには、秋が来る。
冬も来る。

 が、この日本がしたことといえば、収入の増加を
見込んで、ぜいたくのし放題。
無駄遣いのし放題。
借金に借金を重ね、自ら、身動きできなくしてしまった。
結果、3・11震災の復興資金さえ、ない!

一家の家計にたとえるなら、稼ぎ柱の父親が病気で
倒れた。
が、妻は相変わらず趣味三昧。
息子と娘は、ドラ。
借金の返済だけで、四苦八苦。
治療費など、どこにもない。
そこでまたまた借金!

●バッド・モーニング

 まあ、考えてみれば、どれもこれも政治が悪い。
政治家が悪い。
しかしもっと悪いのは、そういう政治しかできない
政治家を選らんだ私たち。
私たち庶民。

 が、さらに言えば、私たちは思考力を失ってしまった。
つまり思考力の欠如。
そこに(おかしいもの)があっても、「おかしい!」と
それを見抜く力さえない。
だから声もあげない。

たとえばこれだけ不公平社会が蔓延していても、
いまだに野放し。
去年も、あのJ社(航空会社)の退職者たちが、45~47万円(月額)の
年金を受け取っていたことが発覚した。
たまたまJ社の破綻がきっかけで、それが明るみになった。

 J社は言うなれば、半官半民のグレイ会社。
そんな会社でも、そう。

●増税?

 ……数日前も、郊外の道路を走っているとき、
中央分離帯の草刈をしている光景を見かけた。

 前後に車が数台。
10~15人近い作業員が、草刈をしていた。
市の仕事を請け負う、どこかの下請け会社(=天下り先会社)
の作業員たちなのだろう。
一見、のどかな光景。
が、それを見たとき、私はこう思った。
「国家危急の、どうしてこんなときに、草刈なのか!」と。

 そんなお金があるなら、東北へ回せばよい。
そんな人員がいるのなら、東北へ回せばよい。
どうしてこの日本では、「国」として、そういう行動が、
機敏に取れないのか!

 ……こんなことをしていたら、この日本は、本当に
破産するぞ!
そういう危機感が、まるでない。
緊迫感もない。
今度の震災についても、政府は財源を増税でまかなおうとしている。
つまり借金。
ふつうなら、支出(無駄な土木建設費、人件費)を減らす。
減らした分を、復興費に回す。

 年金にしても、そうだ。
今やその不公平感は、頂点に達している。
が、これも結局は、思考力の欠如が原因ということになる。

 ……とまあ、話がどんどんと脱線していく。
ものの見方が、過激。
プラス、グチ。

これも、あの悪夢が悪い。
そのため今朝は、気分も悪い。
が、悪夢が原因で、こんな文章を書いたのか。
それとも現実が悪いので、悪夢を見たのか。

●4月23日

 ともかくも、今朝は、こんなエッセーで始まった。
外は、相変わらず、雨。
降り方が激しくなった。
英語なら、「グッド・モーニング」ではなく、
「バッド・モーニング!」と言うべきか。

 みなさん、おはようございます。
今日も始まりました。
ワイフも起きてきました。
今日も、がんばりましょう。
がんばるしか、ないのです。

2011年4月23日朝記。


Hiroshi Hayashi++++++April. 2011++++++はやし浩司・林浩司

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