2010年9月24日金曜日

*Psudo Science

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子育て最前線の育児論byはやし浩司   10年 9月 24日
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【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

休みます。

【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【代替医療】ホメオパシーについて考える前に

●まず先入観を捨てる

 あなたは「ホメオパシー」なる治療法をどう思うか。
まず先入観を捨ててみる。
その上で、この問題を考えて見る。

●ホメオパシー

+++++++++++++++++

少し遠巻き……とういうか、外堀を
先に埋めるような書き方をするが、
許してほしい。

今、「ホメオパシー」と呼ばれる、
いわゆる代替医療行為(?)が、
問題になっている。
どこかの助産婦が、新生児の頭蓋内出血
予防に必要とされる、ビタミンKを
投与させず、1人の女児を死亡させる
という事件も起きている。

実は私は、(私の不勉強によるものだが)、
今日の今日まで、その言葉を知らなかった。
「ホメオパシーって何?」と、ワイフに
問いただしたほど。

だから先に、思いついたことを書いてみる。
ホメオパシーについて書く前に、信仰とは
何か。
そのあたりからかんがえてみたい。

+++++++++++++++++

●ルルドの奇跡

フランスにルルドという聖地がある。
奇跡を起こす聖地として、知られている。
毎年熱心なキリスト教の信者たちが、たくさん訪れている。
実際、何かの病気が治ってしまった人がいるという。
そのうちの66人は、「奇跡」と認定されているという。

ある人のHPでは、旅行記としてつぎのように紹介している。

『ルルドは1858年、洞窟に聖母マリアが出現、マリアが告げたところから水が湧き、
その水に浸かったり飲んだりすると難病が治り、瀕死の子供が助 かったことからカトリッ
クの聖地となった。年間500万人が訪れる世界最大の聖地は300ヘクタールの広大な
聖域に聖堂や教会、病院、宿泊施設を備えている。今回の旅はルルドに3連泊、パリに2
泊のゆったりとした旅程。疲労が少ないように配慮された。

「ルルドは大変優れたシステムの癒しの場です。重病人は駅に迎えを頼むこともできます。
車椅子の方や難病の方はもちろん、ベットから起きられない方もボランティアが何人もか
かって持ち上げ泉の水にザボンと浸けてくれるんです。我々も全員沐浴させていただきま
した。シスターは、ある参加者ががんだとわかると抱きしめて祝福してくれました。それ
も感動的でした。

お世話してくれるシスターやボランティアの方、街全体が病人の気持ちをわかってくれて
いる感じがします。ここでは病人が主役なんです。日本ではがん患者は近隣や仕事関係、
家族にまで『元気にみせなきゃ』と気を使う。でもここでは病人で大丈夫だし、カトリッ
クでなくてもひとりで天に祈れます。そんな癒しの場が日本にもあればと思います。ルル
ドの癒しのサポートシステムはぜひ、医療関係者に知ってもらいたい』(逸見晴恵氏HPよ
り、一部抜粋)と。

●信仰とは

 若いころ、ある寺にいたら、朝早く1人の信者がやってきた。
いわく、「今朝は、お礼参りにやってきました」と。
話を聞くと、孫娘の肺炎が治ったという。
一時は危篤状態に陥ったという。
その信者は、仏壇に現金の入った封筒を置き、何度も祈りなおしていた。
私はその姿を見て、こう思った。
「肺炎を治したのは、寺ではなく病院だ」と。

 が、こんな理屈は信者には通らない。
こんな話もある。

 ある女性の夫が交通事故で死んでしまった。
そのあとその女性に、3000万円の保険金が支払われた。
それについてその女性は、「3000万円も手に入ったのは、この信仰をしていた
おかげ」と。
そこでその女性は、うち1000万円を寺に寄付してしまった。
その寺では、1000万円以上の寄付をする信者を、「4桁会員」と呼んで、
特別な立場に置いていた。

 まだ、わからない?

 では、もうひとつの話をしよう。
ある宗教団体では、念力で病気を治すと教えている。
で、その団体の信者の息子が、ある重い病気にかかった。
病院へ連れて行けば治った病気だったという。
しかし親は病院へは連れて行かなかった。
念力で病気を治すとがんばって、一晩中、息子の枕元で祈った。
が、その甲斐もなく、息子は死んでしまった。

 ふつうなら、つまりふつうの常識のある親なら、その信仰から遠ざかる。
が、その親はますますその信仰に、のめりこんでいった。
「私たちの信仰が足りなかったから」と。

 もっとも自分たちの過ちを認めたら、自分たちが息子を殺してしまった
ことになる。
親としては、それを認めることはできない。

●心の救済

 医学では、人の心を救うことはできない。
病気を治すことはできるが、人の心を救うことはできない。
そのことは、あなた自身がいちばんよく知っているはず。

 だから年間500万人の人が訪れ、たった66人の人にしか奇跡が起きなかった
としても、人々は、ルルドに心の救済を求める。
あるいは夫が交通事故で死んでも、3000万円の保険金が入ったとしても、
その女性は、「信仰のおかげ」と、それを喜ぶ。

 さらに言えば、自分たちの信仰のせいで、息子が死んでしまったとしても、
その親は後悔しない。
「後悔」という部屋のドアをしっかりと、閉じてしまう。
「心」というのは、いつも常識の向こうの世界で動く。
だから常識で理解できないからといって、こうした事例を頭から否定してはいけない。
「科学」にしても、そうだ。

●丸山ワクチン

 「丸山ワクチン」というワクチンがある。
当初、あのワクチンは、「ただの水」と酷評された。
「だからいくら注射しても、がんには効かない」と。
多くの科学者や医師が、その使用に反対した。

 が、そのあとも丸山ワクチンでがんが治ったという人が続出した。
脳腫瘍が消えてしまった人もいる。
そこでいろいろ調べてみると、丸山ワクチンが、人間が本来的にもつ
免疫機構を刺激することがわかってきた。
そのスイッチとなる部分は、脳下垂体にあるという(伝聞)。
その結果、免疫機構が働き出す(伝聞)。
わかりやすく言えば、丸山ワクチンが免疫機構を目覚めさせるということになる。
だから、ほんの少量でよいということらしい(伝聞)。
一説によれば、数千万分の1ミリグラムとか、あるいはもう1桁多い、一億分の
1ミリグラムでもよいとか(伝聞)。
(このあたりの話は、あくまでも参考として読んでほしい。
内容は不正確。)

 つまり丸山ワクチンががん細胞を攻撃するのではなく、免疫機構を目覚めさせ、
その結果としてがんが治るということらしい(伝聞)。
人体の機構はそれほどまでに複雑で、かつ未解明な部分が多い。
だから「科学的に・・・」という理由だけで、それを否定したり、あるいは肯定した
りしてはいけない。
とくに「科学性がないから、エセ」という考えることには、私は疑問をもつように
なった。

「科学性」というときは、現在の時点までの科学的レベルを基準にする。
が、既知の分野より、未知の分野のほうがはるかに多い。
「科学性がない」というのは、あくまでも「既知の分野」で証明された科学性に
すぎない。
よい例が、鍼灸治療でいうところの「針治療」がある。
漢方薬治療でもよい。

 私が子どものころには、和漢、つまり日本の東洋医学は「完全に」と言っても
過言でないほど、社会の隅に追いやられていた。
「迷信」というよりは、迷信としても相手にされていなかった。

●ホメオパシー

 そこで今、話題になっている「ホメオパシー」。
信仰なのか、信仰でないのか。
科学性はあるのか、ないのか。
考え方の基本は、こうである。

 「植物や動物、鉱物などを希釈した水を染みこませた砂糖玉を飲む療法」(中日新聞)
と。
科学性ということになると、根拠はない。
日本医学会の高久会長は、「科学的にはまったく無意味だ。根拠のないことの広がりには
危機感をもたざるをえない」(同)と述べている。
「エセ科学」と断言する学者も多い。
が、私はそうとも言い切れないのではないかと考える。

私はひとつの判断基準として、「経過時間」をあげる。
つまりもしエセなら、その歴史的経緯の中で、とっくの昔に消えてなくなって
いるはず、と。
それが100年単位でつづいているというのなら、それを見る私たちは、もう
少し謙虚になってもよいのではないか。
ホメオパシーについても、約200年の歴史があるという。
(だからといって、ホメオパシーを肯定しているのではない。誤解のないように!)

 よい例が、先にあげた鍼灸である。
「針治療」である。
繰り返すが、あの針治療にしても、ほんの40年前には、エセ科学と位置づけられていた。
公然とそれを口にする人はいなかったが、そう考えられていた。
またそれを施す人たちのほとんどは、身体に障害をもつ人たちであった。
が、それがとんでもないまちがいだったということは、現在の状況を見ればわかる。

●毒蛇研究所

 丸山ワクチンについて書いているとき、こんなことを思い出した。
それに私には、もうひとつ、こんな経験がある。

 ブラジルのサンパウロ市公害に、「毒蛇研究所」という、恐ろしい研究所がある。
その研究所を訪れたときのこと。
案内をしてくれた所長がこんな話をしてくれた。
1975年ごろのことで、そういうものの考え方をする研究者は、日本には
いなかった。
つまり「毒を薄めると、薬になる」と。
(反対に、薬を濃くすると、毒になる。)

 そこでその研究所では、毒蛇から毒を採取し、それを何千倍とか、何万倍とかに
薄めて、薬として使用している、と。

 今度の「ホメオパシー」の発想は、どこかあの毒蛇研究所の所長が言った発想と
似ている。
あるいはどこかでつながっている?

●研究会?

 さて、本論。
長い前置きになってしまったが、「外堀」の話は、ここまで。

 で、問題なのは、「ホメオパシー」が、信仰化しているという点。
先にも書いたように、どこかの助産婦が、新生児を死亡させてしまったという
事件も起きている。
それで日本医学会でも問題になり始めた。

とくに、この日本では、医者をないがしろにするような行為や言葉にきびしい。
「治る」などという言葉は、医師でしか使えない。
「~~病に効果がある」と、病名を出すのも禁止。
「~~病が治った」というのも、禁止。

 だからこそ、こうした「治療法」を許せないのかもしれない。
自分たちの医療体系というよりは、寡占体系が崩れてしまう。
そこで「研究会」ということになった。

 今朝の中日新聞はつぎのように伝える。

+++++++++++以下、中日新聞++++++++++++

長妻昭厚生労働相は、8月25日、日本学術会議の金沢一郎会長が「ホメオパシー」と
呼ばれる代替医療の効果を否定する談話を発表したことを受け、「本当に効果があるのか
ないのか、厚労省で研究していく」と述べた。

(中略)

都内で開いた記者会見で、日本医学会の高久会長は、「日本学術会議からホメオパシーの
危険性を検討してほしいという依頼があり、科学的根拠がないと一致した」と述べた。
日本医師会の原中会長も、「科学的にはまったく無意味だ。根拠のないことの広がりには、
危機感をもたざるをえない」と強調した。

(中略)

金沢会長は24日に、「(これに頼ることで)、確実で有効な治療を受ける機会を逸する
可能性がある」との談話を発表。推進団体は反発している。

+++++++++++以上、中日新聞++++++++++++

●ハンゲコウボク湯信者

 ところで私にも、信仰(?)がある。
「ハンゲコウボク湯信者」という信仰である。
そういう私だから、当初、ホメオパシーという言葉を聞いたとき、一瞬だが、
こと「ホメオパシー」については、エセ科学とは言い切れないのではないか。
そう考えた。

そのものが効くというよりは、それが脳のある部分のスイッチをONの状態に
する。
とたんそれまで眠っていた、その病気に対する免疫機構が働き出す。
そういうことはありえる(?)。

 私が現在、毎晩眠る前に服用している「ハンゲコウボク湯」にしても、
そういう効果があるらしい。
ほんの微量(耳かきに一杯程度の量)で、がんの予防になるという。
東大の元薬学部長であった水野先生が、その効果を何かの研究の途中で偶然発見した
という。
また丸山ワクチンの開発をした、丸山氏とも親交があり、丸山氏の研究をを励ました
という記録も残っている(「丸山ワクチン」HP)。

以後、水野先生の周囲には、ハンゲコウボク湯信者が急速にふえていった。
恩師の田丸謙二先生(東大、元総長特別補佐、日本化学界元会長)もその1人で、
「林君ものんだら」と勧められて、以来12年近くのんでいる。

 が、ここから先が、信仰のおもしろいところ。
私とワイフは、その信者だが、そうして毎晩のむことによって、安心感を覚える。
「私たちはがんにならない」という安心感である。
信仰性があれば、さらに絶対的な安心感に変わる。 
あるいはそうした安心感が、免疫力を高めているのかもしれない。

 だからがん検診にしても、毎年たいへんおおまかなものしか受けていない。
しかしこれも「確実で有効な治療を受ける機会を逸する可能性がある」(金沢会長)
ということになるのだろうか。

●医療と心

 話が混乱してきた。
もう一度、整理してみる。

(1)フランスのルルドには、病気を治してもらいたいと、年間500万人もの人々が
訪れている。

(2)信仰には常識をはずれた盲目性がある。

(3)「科学性がないから……」という理由だけで、その治療法を否定するのは
危険なことである。

(4)ホメオパシーとは、いったい何なのか。

 その前に考えるべき第一の問題は、「医学で、心の救済はできるか」ということ。
このことは、自分の問題として考えてみると、わかりやすい。
話が戻るが、許してほしい。

 たとえばルルドには、毎年500万人の人たちが訪れているという。
みながみな、キリスト教を信じているわけではない。
が、そのうち奇跡によって病気が治ったと言われる人は、66人と言われている。
『このルルドで病気が治ったと自己申告をした人は、1862年以来6700人にのぼる
が、そのうち、ルルド聖地当局によって正式に奇跡と認定されたのは、たったの66人だ
けだ』(「ルルドの泉」HPより)と。

 確率から言えば、1万人に1人?
病気を治すということであれば、私の家の近くにある医療センターのほうが、はるかに
多くの人を治している。
が、毎年500万人の人たちが、救いを求めてルルドに向かう。
この日本でも、特別なツアーを組んでいる旅行社がいくつかある。
「特別」というのは、「病人の人のための」という意味である。

 「科学性」ということを言うなら、なぜ日本の医師会は、(厚労省でもよいが)、
ルルド巡りにメスを入れないのかということになる。
さらに科学性ということを言うなら、かつての「針治療」「丸山ワクチン」のときは、
どうだったのかということになる。
ただその一方で、科学を装った「ニセ科学」というのも、ある。
バランスをとるため、それについても書いておきたい。

●水からの伝言(ニセ科学)

 もちろんとんでもないエセ科学というのはある。
「水からの伝言」を例にあげるまでもない。
あれほどまでにバカげたエセ科学はない。

++++++++++++++++++++

09年7月に書いた原稿を再掲載します。

++++++++++++++++++++

●ニセ科学(pseudo science)
In Japan very strangely most of the young people believe that each man’s personal
character is decided by the blood type. It is only one of pseudo science, which widely
spread throughout Japan.

++++++++++++++++

家具屋の店員に、重い家具を搬入してもらった。
そのとき、私が「こんな家具、地震で倒れたら、たいへんだなア」と、ふと漏らすと、そ
の店員は、こう言った。
「重いから、倒れません」と。
私は、その言葉を聞いて、あっけに取られた。
血液型による性格判定についても、しかり。
つまり科学性、ゼロ!

++++++++++++++++

「Imidas、時事トレンド」の中に、こんな記事が載っていた。同志社大学教授の左
巻健男氏の書いたものだが、「人はなぜ、ニセ科学を信ずるのか?」というのが、それ。

 左巻氏は、ニセ科学として、いくつかの例をあげている。そのひとつが、マイナスイオ
ン。

(1) マイナスイオンとは、化学で学ぶ「陰イオン」ではなく、これに近いのが、大気科
学の「負イオン」である。「滝にマイナスイオンが発生している」と言うばあいには、負イ
オンだが、これが健康によいという根拠はない。

プラスイオンは「吸うと心身の状態が悪くなる」のに対して、マイナスイオンは空気を浄
化し、吸うと気持ちのイライラが解消し、ドロドロ血はサラサラに、アトピーや高血圧症
にも効き、健康にもいい」というのである。

これは「納豆ダイエット」でねつ造が発覚したテレビ番組「発掘、あるある大辞典」(フジ
テレビ系)が火付け役で、1999年から2002年にかけて、特集番組で驚くべき効能
がうたわれた。

そこから有名企業までが、マイナスイオン類似の効果をうたう商品を製品化し、エアコン、
冷蔵庫、パソコン、マッサージ機、ドライヤーや衣類、タオルなど、広範囲の商品が市場
に出されるに至った(以上、P162)、と。

 ニセ科学は、血液型による性格判定だけではなかったというわけである。電気店へ行く
と、たしかにその種のうたい文句を並べた商品は多い。私はマイナスイオンにとくにこだ
わっていたわけではないが、今度、新しく購入した冷蔵庫にも、それがあった。

 しかし左巻氏に言わせると、それもニセ科学だったとは! しかも火付け役が、あの「発
掘、あるある大辞典」だったとは! 

 左巻氏は、こうつづける。「マイナスイオン測定器でこれらを測定すると、1ccあたり、
数10万個との数値を示すが、空気の分子数とくらべると、微々たる数値にすぎないこと
に注意を要する」(同書)と。

 だからといって、つまりImidasにそう書いてあったからといって、左巻氏の意見
を全面的に信ずるのもどうか、ということにもなる。しかしここは、やはり科学者である
左巻氏の意見を尊重したい。相手が、「発掘、あるある大辞典」では、話にならない。
 左巻氏も書いているが、本当の問題は、こうしたニセ科学にあるのではなく、「人はなぜ、
ニセ科学を信ずるのか?」という部分。

 もうひとつ、こんな例をあげている。

(2) 容器に入った水に向けて、「ありがとう」と「ばかやろう」の「言葉」(文字)を書
いた紙を張り、その水を凍らせる。

すると「ありがとう」の水は、対称形の美しい六角形の結晶に成長し、「ばかやろう」の水
は、崩れた汚い形の結晶になるか、ならない。

ゆえに「水が言葉を理解する」と主張する『水からの伝言』(江本勝著)という本が話題に
なった。

水という物質が、言葉によって影響を受けるということはない(同書)、と。
 こんなアホなことは、だれにでもわかる。何も、左巻氏の説明を借りるまでもない。し
かし、だ。こんなアホな説を根拠に、教育界でも、「きれいな言葉を使いましょう」運動が
広まったという。

 理由は、「人間の体の6~7割は水だから」と。が、批判が高まると、「それに加担した
教育団体は、ホームページからその授業案を削除したが、いまもどこかで、こうした(道
徳)の授業が行われている」(同書)と。

 しかし、『水からの伝言』とは何か? 江本勝という人物は、どんな人物なのか? 少し
前、麻薬を所持していて逮捕された教育評論家がいた。彼は以前、「子どもにはナイフを持
たせろ」「親が子どもを信頼している証になる」と説いていた。

 その教育評論家は、都会で子どもたちによるナイフ殺傷事件がつづくと、いつの間にか、
自説をひっこめてしまった。私は、左巻氏の意見を読みながら、その教育評論家のことを
思い浮かべていた。

 で、さっそくヤフーの検索エンジンを使って調べてみると、それは、そこにあった。
いわく、「私たちは、水の結晶写真技術に基づいて、愛・感謝の気持ちが水を美しく変化さ
せるということを、実証してきました。水をきれいにすることにより、私たちの心身もき
れいになり、健康を取り戻し、本来持っている才能を開花することができるのです。水が
変われば世界が変わります。いっしょに波動と水の可能性を探究しましょう」(「水からの
伝言」HPより)と。

 どうやら、本気らしい。

 しかし……? 「?」マークを、1ccあたりに存在する水の分子の数ほど、つけたい。
その数は、約3x10の22乗!(ヤフー・知恵袋参照)

 数字で表してみると、こうなる。

300,0000,0000,0000,0000,0000個!

 しかし、左巻氏ではないが、どうして人は、こんな珍説を信ずるのだろう。あの占星術
にしても、そうだ。科学性は、さらに低い! ゼロどころか、ゼロにもならない!
 これも教育の欠陥といえば、それまでだが、その先には宗教があり、カルトもある。け
っして、軽く考えてはいけない。

(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司 
Hiroshi Hayashi education essayist writer Japanese essayist ニセ科学 非科学 納豆ダ
イエット マイナスイオン マイナス・イオン 水からの伝言 エセ科学 はやし浩司 
水からの伝言 水伝 水の結晶)

●ホメオパシーJ

 ホメオパシーJのHPでは、つぎのように説明している。

『……今から200年前にドイツの医師ハーネマンがその生涯をかけて確立させた療法で、
その起源は古代ギリシャのヒポクラテスまでさかのぼることができます。

ホメオパシーは同種療法あるいは類似療法と訳されている通り、「症状を起こすものは、そ
の症状を取り去るものになる」という「同種の法則」が根本原則になっています。

ハーネマンはこの「同種の法則」に、症状を起こすものを非常に薄めて使うことにより、体
に悪影響を与えることなく、症状だけを取っていくものとなるという「超微量の法則」を打
ち建て、安全で体にやさしく常習性を持たないホメオパシー療法を完成させました。

ホメオパシーでは症状を抑圧するのではなく、症状を出し切れるように後押しします。そ
うして初めて心身ともに健康になると考えます。 私達の心や細胞が抱える不自然なパター
ンを解放し、体の芯から健康を取り戻す自然療法、それがホメオパシーです』と。

 よくわからない……というより、「植物や動物、鉱物などを希釈した水を染みこませた砂
糖玉を飲む療法」(中日新聞)というのとは、少しちがうのではないか?
もう少し詳しく調べてみると、同団体のY氏が、朝日新聞社の記者のインタビューに
答えてつぎのように述べているのがわかった。

『……ここまで薄めると毒の物質は、事実上もう入っていないが、「薄める時によく振るこ
とで、毒のパターンが水に記憶される」と協会会長のYさんは解説する。

「自然治癒力が病気と闘っている時に現れるのが病気の症状。西洋医学は症状を緩和する
が治癒はさせない」。ホメオパシーで治せる病気は精神病から皮膚病まで多種多様で、がん
治療も可能かと聞くと、Yさんは「そうです」と力強く答えた』(朝日新聞)と。

 ……と思いつつ、「ホメオパシーJ」のHPを読んでいくと、「?」がいくつか頭の
中を横切った。

 どこかカルト化している?
そんな印象ももった。
「がん治療も可能と力強く答えた」というのは、ま・ず・い!

●レメディー

 「植物や鉱物などを高度に希釈した液体を小さな砂糖の玉」を、「レメディー」と
呼ぶらしい(同HP)。
その玉を「舌下に入れ、溶けるのを待ちます」と。
もう少し詳しく説明すると、つぎのようらしい。

『……レメディーは、舌下に入れて溶けるのを待ちます。基本的にレメディーを摂る20分
前後は、口の中に何も入れないよう指示されますが、レメディーを摂る20分前後に飲食を
すると効果がなくなるということはありません。時間的に余裕のない時は、飲食前後の20
分以内でも構いませんので、レメディーをお摂りください。

但し、コーヒーや香りの強いもの(ミントが含まれている歯磨き粉等)は、レメディーに影響
を与えることがありますので、レメディーを摂る前後20分ほどは、避けるようにしてくだ
さい。また、レメディーを摂り続ける期間中は、できるだけコーヒーを飲まないようにし
た方が賢明です。レメディーの作用を消してしまう場合もあると言われています。
メンソール、ユーカリ、樟脳などの香りが強い場所は、レメディーの保管に向いていませ
ん。

レメディーを摂る本人以外はレメディーに触れないようにしてください。レメディーに触
れると、多少触れた指からもエネルギーが入ってしまいます。しかし、緊急時や赤ちゃん・
動物等に与える場合には、かまわず自分の手に取ってすばやく口に入れてあげてください。
時間にゆとりがある場合には、スプーンなどを使ってレメディーを相手の口の中に入れて
あげるか、レメディーを水に入れて溶かし、その水を飲ませるなどの方法を取ってくださ
い』(同、HP)と。

 この中でとくに気になる部分は、『レメディーを摂る本人以外はレメディーに触れないよ
うにしてください。レメディーに触れると、多少触れた指からもエネルギーが入ってしま
います』というところ。

 レメディーに触れると、多少触れた指からも、「エネルギー」が入ってしまう、と。

 エネルギー?

 さらに「薄める時によく振ることで、毒のパターンが水に記憶される」という意見も
たいへん気になる。
毒のパターンが水に記憶される?
これなどは、まさにあの「水からの伝言」そのもの。

 またレメディーというのは、キャンディーのこと?
だったらそういうキャンディーなら、いくらでも市販されている。
いろいろなフルーツの味で作った、「森永キャンディー」というのもある。
私は子どものころ、大好物だった。
(だから虫歯だらけになってしまったが……。)
しかし「エネルギー」までは、考えなかった!

●私の印象

 私は実は、この原稿を書き始める前は、ホメオパシーに好意的というか、擁護的な
印象を抱いていた。
「200年前からあった」という、年数にも敬意を払った。
ひょっとしたら、人間が本来的にもつ免疫機構に、何らかの作用を及ぼすのではないかと
も考えた。
それに「科学性」という言葉には、両刃がある。
「科学性があるから……」といっても、すべてを信じてはいけない。
「科学性がないから……」といっても、すべてを否定してはいけない。

 しかし結論を先に言えば、やはりどうも胡散(うさん)臭い。
ホメオパシーJのHPを読めば読むほど、疑惑が強くなった。

……という程度にしか、今は書けないが、ともかくも胡散臭い。
科学性のあるなしを論ずる以前の問題のようでもある。
さらに言えば、信仰のレベルを超えて、カルト化している?
ホメオパシーについては、そんな印象ももった。

 今回は、外堀だけを埋め、この先は、もう少し様子をみてから書いてみたい。
何とも歯切れの悪い原稿で、ごめん!

 ホメオパシーは、本当に効果があるのかないのか。
その正体は何なのか。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司
 BW はやし浩司 ホメオパシー 自然治癒力 水からの伝言 ルルド 水伝 ニセ科
学 エセ科学 代替医療)


Hiroshi Hayashi+++++++Aug. 2010++++++はやし浩司※

【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●8月24日

++++++++++++++++

かわり映えのしない朝。
昨夜睡眠導入剤をのんだこともある。
時計を見ると、午前8時を過ぎていた。
たっぷりと9時間。
よく寝た。
何か寝起きに夢を見たようだが、
忘れた。

で、昨夜、義兄の家に寄った。
いろいろ話した。
その中で親子の話が出た。
「フランスでは、親子でも家の売買をする」と
話した。
つまり金の貸し借りには、親子でもシビア。
夫婦でもシビア。
オーストラリアの友人などは、夫婦で日本へ
来ても、お金を払うのはいつも夫。
夫が自分の財布からお金を払う。
夫が得た収入は夫のもの。
そういう意識がきわめて強い。

が、この日本では、私もそうだが、収入は
一度すべて妻に渡す。
だからレストランでもどこでも、勘定は
妻が払う。

そう言えば、シビアと言えば、中国人。
大陸から来た中国人。
夫の財産、妻の財産と、きびしく区別する。
その様子はまさに「他人」。
だからたとえば親子でも、そのあたりをきびしく
区別する。

親が子どもに学費を出したとする。
それはそのまま親の貸し金になり、
子どもの借金になる。

日本の常識は世界の常識ではない。
日本の常識をもとにして考えてはいけない。
たとえば話はぐんと生臭くなるが、
若いころ、こんなことがあった。
40年近くも前の話である。

友人(男、オーストラリア人)が、ガールフレンド
(女、日本人)を妊娠させてしまった。
(「妊娠させた」という言い方そのものが、
実に日本的だが・・・。)
そのときのこと。
私が「君は男だから、責任を取るべきだ」と言うと、
すかさずその友人は、こう反論した。
「妊娠したのは、女性の責任」と。

オーストラリア人の論理からすると、
「避妊をしなかった女性が悪い」となる。
意識というのはそういうもの。
私たちがもつ常識の上に成り立っている。
常識がちがえば、当然、意識もちがう。

そんな話をすると、義兄はカラカラと
笑いながら、「ここは日本だ!」と言った。
つまり日本人は日本人の考え方をすればよい、と。
そうかもしれない。
そうでないかもしれない。
というのも、今、急速に日本人がもつ常識が
変わりつつある。
それにつれて意識も変わりつつある。
夫婦でも、自分が得た収入は、それぞれのもの
と考える人が、ふえてきた。
共働きの人ほど、そういう意識が強い。
何も離婚に備えてのことではない。
たがいに収入の管理をすることによって、
出入りを厳格にするということらしい。

では親子のばあいはどうか。
昔の人は、「親のものは親のもの」
「子どものものも親のもの」という意識を
もっていた。
昔といっても、現在80歳以上の人たちの
ことを念頭に置けばよい。
だから「子どもが得た財産は、親のもの」と
考える。
私の父がそうだったし、母もそうだった。
私が母に預けていた預貯金を、母が勝手に
使ってしまったことがある。
それに私が抗議をすると、母はこう言った。
「息子のものを親が使って、何が悪い!」と。

何も母を責めているのではない。
当時は、それがこの日本の常識だった。
(若い人たちには、信じられない話かも
しれないが・・・。)

が、今はそんな考え方をする人はいない。
親の財産は親のもの。
子どもの財産は子どものもの。
つまり今は、その「過渡期」ということになる。
やがて日本人も欧米人のように、親子、夫婦の
間でも、財産を分けて考えるようになる。
世界の流れは、そういう方向に動いている。

+++++++++++++++++

●海が先か陸が先か(聖書の話)

 この地球には、海と陸がある。
恐らく・・・というより、地球が誕生したころの太古の昔には、
この地球には海しかなかったはず。
比重の重いもの(=陸)が下に沈み、比重の軽いもの(=海)が上に浮いた。
聖書の「世界の創造(The Creation of the World)」の中にもつぎのように
ある。

And God said,”Let the water under the sky be gathered to one place, and let dry ground
appear.” And it was so. God called the dry land “land”, and gathered waters he called
“seas”. And God saw that it was good.

 そして神は言った。「空の下の水をひとつの場所に集め、そして大地よ現れろ」と。
それでそうなった。神は乾いた土地を、「大地」と呼び、そして集めた水を「海」と
呼んだ。そして神はそれでよいとわかった。

 聖書の非科学性はよく話題になる。
しかし実際にはそうでなく、この一節を読んでもわかるように、海の中から大地を
作ったという話を読むと、ドキッとする。
もし地球が物理の公式どおりに誕生したなら、地球全体の地殻の厚さは同じはず。
またその上を覆う海の深さも、同じはず。
が、実際には、地殻の厚さは、大陸部で厚く、海洋部では薄い。
「水を集めた」というのは、要するに地殻の厚さを変えたということになる。

 話はそれたが、この地球では海が先に現れ、そのあと陸が現れた。

●20万年

 海が先でそのあと陸が現れた・・・。
この話を読んで、「どうでもいいことではないか」と思う人もいるかもしれない。
しかし地球のような惑星で、地球のように海と陸地をもっている惑星は、
今のところこの地球をおいてほかにない。

 実際には、ある日巨大隕石が地球に衝突し、その衝撃で地球がえぐられ、
そこに水が集まり、海になったと考えられている。
えぐられた地殻は、現在の「月」になったと考えられている。

 では、火星はどうだったのかということになる。
一説によると20万年の昔には、火星にも大陸と海があったという。
それが現在地球で起こりつつあるような温暖化が進み、火星は意味に見る
火星になったという。
ということは、火星にもかつては、知的生物がいたということになる。

「たった20万年前」という部分に注目してほしい。
太陽系の歴史(約60~70億年)と比べたら、まばたき程度のほんの一瞬。
太陽系の歴史の30万分の1に過ぎない(60億÷20万年で計算)。

 しかも、だ。
この「20万年」という数字に着目してほしい。
人類、つまり人間の祖先は、その20万年前に誕生している!

●聖書

 話がバラバラになってしまった。
これらの話と、地球温暖化の問題と結びつけるつもりはない。
しかしどうしても、結びついてしまう。
というのも、つい先日も書いたように、あの聖書という書物は、
現在の生き方を書いた書物ではなく、「終末時」における生き方を
書いた書物ではないかと、私は考えるようになった。

 この先地球は、火星化に向けてたいへんな時を迎える。
が、火星化が恐ろしいというのではない。
人間自らの行いの結果であるとするなら、受け入れるしかない。
しかしそこに至る過程の中で、私たちは地獄を経験する。
その地獄がこわい。
そこでは人間は、人間でなくなってしまう。
で、そのとき私たちはどのように生きたらよいのか。
それを示しているのが、聖書ではないか、と。

 もちろん科学書ではないから、それなりの不備はあちこちにある。
理解するのに、時間がかかる。
しかし読めば読むほど、矛盾がない。
ここに書いた、「海が先か、陸が先か」という問題にしても、聖書は「海が先だった」と
書いている。
フ~~ンと感心したので、ここにそれを記録として残しておく。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司
 BW はやし浩司 聖書 聖書の不思議 海と陸 大洋と大陸)


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