2010年9月5日日曜日

*Hypocrisy






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子育て最前線の育児論byはやし浩司   10年 9月 27日
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メルマガ(6万3000誌)の中で、2008年度、メルマガ・オブ・ザ・イヤーに
選ばれました!

【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

休みます。

【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●勇気(2010-8-29)

+++++++++++++++++

昨日、友人が経営しているミカン畑を
訪れてみた。
ドライブの途中だった。
友人は私と同じ、昭和22年(1947年)
生まれ。
市の部長職を退職したあと、1年ほど、
どこかの団体で働いていた。
そのあと、長年の夢をかなえるため、農場主に
変身した。

1年ぶりの訪問だった。
が、ミカンの木は、かなり減っていた。
そのかわり、そこにログハウスが建っていた。
友人は、自分であちこちに山小屋を建てて、
人生を楽しんでいる。
今度で、4棟目ではないか?
1度、雑誌で紹介されたことこともある。
それを見て、ググーッと感動した。

水は、農業用水。
飲み水は、ペットボトル。
電気は近くの電柱から。
風呂は、家の外。
家の中をのぞくと、工具が整然と並べられていた。
今は屋根の工事の最中らしい。
ビニールのシートが、夏の暑い風にあおられて、
パタパタとはためいていた。

「何だ、やればできるんだ!」と思った。
生きる勇気が、腹の底からわいてきた。

友人は60歳を過ぎても、まだ意気軒昂(いき・けんこう)。
家に帰ってからさっそく、電話する。

「林さん(=私)、オレたちは、まだ若いんだよ、ナッ!」と。
大いに励まされた。

私「ぼくはね、どう生きるかよりも、どう死ぬかばかりを
考えているよ」
友「ははは、だから、ジジ臭い」
私「いや、死ぬのがこわいというのじゃないんだよ。
死に向かっていくプロセスがこわい」
友「それはそのとき、考えればいい」と。

そう、我ら、ヤング・オールド・マン、
何にも遠慮する必要はない。
だれにも遠慮する必要はない。
我らは、まだ若い。
その気になれば、1年でログハウスを建てることも
できる。

それにしても昨日ほど、一軒の家をまじまじと
見たことはなかった。
どこかの山城より、ずっと立派に見えた。
力強く見えた。

ただミカンの木が減ったのは、こういうことらしい。

友人はできるだけ農薬を使わないで、有機農法
にこだわった。
が、それが裏目に出た。
「カミキリムシにやられた」、とか。

「ミカンは難しいよ」と、その友人は笑っていた。

(補記)

うっかりしいて、カメラをもっていかなかった。
そのため新しいログハウスを、写真に収める
ことができなかった。

来週のはじめにもう一度行くことになっているので、
そのとき写真を撮る。
マガジンのほうで紹介する。
お楽しみに!

+++++++++++++++++++

●流れ

 退職をすると、みな、一様に健康運動を始めたり、日々の生きがいを求めたり
するようになる。
スポーツジムに通うようになったり、夫婦で散歩に出たりするようになったりする。
あるいは町内の世話役をしたりするようになったりする、など。
判を押したように、みな、同じことをするようになるから、おもしろい(失礼!)。
しかし(流れ)の中にないものは、長つづきしない。

 たいてい2、3年もすると、花がしぼむように、少しずつ衰退していく。
軽い事故や怪我がきっかけで、そのままやめてしまう人も多い。
昔から『泡銭(あぶくぜに)、身につかず』という。
同じように、取って付け足したようなことをしても、長つづきしない。
そこには(流れ)というのがある。
それを称して、「老後の統合性」という。
その統合性は、若いときから準備するもの。
あるいはその「芽」は、若いときから作っておくもの。
早ければ早いほど、よい。
40歳(=人生の正午)でも遅いくらい……。

●老後の統合性

 「老後の統合性」については、何度も書いてきた。
もう少し正確には、「退職後の統合性」でもよい。
退職後、(やるべきこと)をもち、その(やるべきこと)に向かって、日々を忘れる
ことができる人は、幸福な人だ。
が、それには条件がある。

 無私無欲。

 打算、功利が入ったとたん、統合性は霧散する。
が、いくら無私無欲といっても、暇つぶしや時間つぶしでは、意味がない。
かえって虚しくなるだけ。
言うまでもなく、真・善・美の追求。
そこに行き着く。
私たちがなぜここに今、生きているかといえば、真・善・美の追求にほかならない。
つまりそのために生きている。
しかもその追求は、日々の研鑽と努力のみによって、可能。
一日でも休んだら、その緊張感はその日を境にして崩れていく。

 それはちょうど健康法に似ている。
究極の健康法というのはない。
私たちがなぜ今日、健康かと言えば、昨日までの努力がそこにあるから。
そうでなくても、退職年齢になると、脳みその底に穴が開いたような状態になる。
知恵や知識、経験や技術が、そこからどんどんと、それこそ容赦なく下へこぼれ
落ちていく。

 健康については、さらにはっきりしている。
1週間もだらしない生活をしたら、とたんに足腰が動かなくなる。

●40歳になった人へ

 40歳になったら、運動をはじめなさい。
「運動」というより、「運動する習慣」を身につけなさい。
40歳になったら、無私無欲でできる(何か)を見つけなさい。
真理の探究、善の追求、美の創造……。
「これが私」と言えるものを、見つけなさい。
またその「芽」がすでにあれば、よし。
そうでなければ、今すぐ、始めなさい。

 コツは、(したいこと)をどんどん高めて、それを「目標」と言えるほどまでに、
昇華させること。
冒頭に書いた友人は、現役時代も、土日はひとりで山にこもって、ログハウスを建てて
いた。
そういう下地があったからこそ、今、生き生きと自分の人生を歩むことができる。
「退職しました。ログハウスでも建ててみるか」では、何度も書くが、長つづきしない。

 中に「子育てが生きがい」と言う人もいる。
女性(母親)に多い。
しかし子育てなど、生きがいにしてはいけない。
安っぽい家族主義に振り回されてはいけない。
私たちは親として(やるべきこと)はやる。
しかし「その限度」(バートランド・ラッセル)を忘れてはいけない。

 あなたが子どもに、自分の人生を力強く生きてほしいと願うなら、同時に、あなた
自身も、自分の人生を力強く生きる。
それが結局は、子どもを育てるということになる。

●私もがんばる! 

 今日は8月30日。
月曜日。
朝、目を覚ますと、冷気を含んださわやかな風が、カーテンを揺らしていた。
ふだんならそのまま起きて、ランニングマシンに直行。
しかしそれを見ている間に、また眠ってしまった。

 つぎに目を覚ましたのは、犬のハナが吠えたとき。
ハナは、私たちが起きるのが遅いと、一声だけだが、寝室の横に来て、「ワン!」と
吠える。
食事の催促か?
それとも私たちのことを心配してか?
どうであるにせよ、今朝は、それで起きた。
時計を見たら、午前8時。

 ランニングマシンと乗馬マシンで体を動かして、そのまま体重計に。
数日前62キロになって喜んでいたが、今朝は、何と63・5キロ!
昨日、ギョーザを食べたのが、よくなかった。

 今日の運動(予定)。
昼に、もう一度、20分のランニング。
夜になって、サイクリング。
来週は友人が、オーストラリアから来る。
楽しみ!

 今日も+今週も、がんばります!
8月30日。
月曜日。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 
BW はやし浩司 老後の統合性 退職後の統合性 生きがい 無私無欲)

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

【参考:2009年、5月の原稿より】

●自我の統合性と世代性(我々は、どう生きるべきか?)
(Do we have what we should do? If you have something that you should do, your life
after you retire from your job, would be fruitful. If not, you will despair in a miserable
age.)

+++++++++++++++++

乳児期の信頼関係の構築を、人生の
入り口とするなら、老年期の自我の
統合性は、その出口ということになる。

人は、この入り口から、人生に入り、
そしてやがて、人生の出口にたどりつく。

出口イコール、「死」ではない。
出口から出て、今度は、自分の(命)を、
つぎの世代に還元しようとする。

こうした一連の心理作用を、エリクソンという
学者は、「世代性」と呼んだ。

+++++++++++++++++

我々は何をなすべきか。
「何をしたいか」ではない。
「何をなすべきか」。

その(なすべきこと)の先に見えてくるのが、エリクソンが説いた、「世代性」である。
我々は、誕生と同時に、「生」を受ける。
が、その「生」には、限界がある。
その限界状況の中で、自分の晩年はどうあるべきかを考える。

その(どうあるべきか)という部分で、我々は、自分たちのもっている経験、知識、哲学、
倫理、道徳を、つぎの世代に伝えようとする。
つぎの世代が、よりよい人生を享受できるように努める。

それが世代性ということになる。

その条件として、私は、つぎの5つを考える。

(1)普遍性(=世界的に通用する。歴史に左右されない。)
(2)没利己性(=利己主義であってはいけない。)
(3)無私、無欲性(=私の子孫、私の財産という考え方をしない。)
(4)高邁(こうまい)性(=真・善・美の追求。)
(5)還元性(=教育を通して、後世に伝える。)

この世代性の構築に失敗すると、その人の晩年は、あわれでみじめなものになる。エリク
ソンは、「絶望」という言葉すら使っている(エリクソン「心理社会的発達理論」)。

何がこわいかといって、老年期の絶望ほど、こわいものはない。
言葉はきついが、それこそまさに、「地獄」。
「無間地獄」。

つまり自我の統合性に失敗すれば、その先で待っているものは、地獄ということになる。
来る日も、来る日も、ただ死を待つだけの人生ということになる。
健康であるとか、ないとかいうことは、問題ではない。

大切なことは、(やるべきこと)と、(現実にしていること)を一致させること。

が、その統合性は、何度も書くが、一朝一夕に確立できるものではない。
それこそ10年単位の熟成期間、あるいは準備期間が必要である。

「定年で退職しました。明日から、ゴビの砂漠で、ヤナギの木を植えてきます」というわ
けにはいかない。
またそうした行動には、意味はない。

さらに言えば、功利、打算が入ったとたん、ここでいう統合性は、そのまま霧散する。
私は、条件のひとつとして、「無私、無欲性」をあげたが、無私、無欲をクリアしないかぎ
り、統合性の確立は不可能と言ってよい。

我々は、何のために生きているのか。
どう生きるべきなのか。
その結論を出すのが、成人後期から晩年期ということになる。

(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司 
Hiroshi Hayashi education essayist writer Japanese essayist 人生の統合性 世代性 統
合性の確立)

(追記)

(やるべきこと)の基礎をつくる時期は、「人生の正午」(エリクソン)と言われる40歳
前後である。もちろんこの年齢にこだわる必要はない。早ければ早いほど、よい。

その時期から、先にあげた5つの条件を常に念頭に置きながら、行動を開始する。

この問題だけは、そのときになって、あわてて始めても、意味はない。
たとえばボランティア活動があるが、そういう活動をしたこともない人が、いきなりボラ
ンティア活動をしたところで、意味はない。身につかない。

……ではどうするか?、ということになるが、しかしこれは「ではどうするか?」という
問題ではない。
もしそれがわからなければ、あなたの周囲にいる老人たちを静かに観察してみればよい。

孫の世話に庭いじりをしている老人は、まだよいほうかもしれない。
中には、小銭にこだわり、守銭奴になっている人もいる。
来世に望みを託したり、宗教に走る老人もいる。
利己主義で自分勝手な老人となると、それこそゴマンといる。

しかしそういう方法では、この絶望感から逃れることはできない。
忘れることはできるかもしれないが、それで絶望感が消えるわけではない。

もしゆいいつ、この絶望感から逃れる方法があるとするなら、人間であることをやめるこ
と。
認知症か何かになって、何も考えない人間になること。
もし、それでもよいというのなら、それでもかまわない。
しかし、だれがそんな人間を、あるべき私たちの老人像と考えるだろうか。

(付記)

統合性を確立するためのひとつの方法として、常に、自分に、「だからどうなの?」と自問
してみるという方法がある。

「おいしいものを食べた」……だから、それがどうしたの?、と。
「高級外車を買った」……だから、それがどうしたの?、と。

ところがときどき、「だからどうなの?」と自問してみたとき、ぐぐっと、跳ね返ってくる
ものを感ずるときがある。
真・善・美のどれかに接したときほど、そうかもしれない。

それがあなたが探し求めている、「使命」ということになる。

なおこの使命というのは、みな、ちがう。
人それぞれ。
その人が置かれた境遇、境涯によって、みな、ちがう。

大切なことは、自分なりの使命を見出し、それに向かって進むということ。
50歳を過ぎると、その熱意は急速に冷えてくる。
持病も出てくるし、頭の活動も鈍くなる。

60歳をすぎれば、さらにそうである。

我々に残された時間は、あまりにも少ない。
私の実感としては、40歳から始めても、遅すぎるのではないかと思う。
早ければ早いほど、よい。


Hiroshi Hayashi++++++++May. 09+++++++++はやし浩司


【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●アグネス・チャンvs. 霊感商法(by大槻義彦氏)

+++++++++++++++++

ホメオパシーについての情報を集めていたら、
今度は、アグネス・Cに関する
霊感商法疑惑問題が出てきた。

『しまねこ』さんのBLOGから、まず
その突破口を開いてみたい。

++++++++以下『しまねこ』さんのBLOG

●今度は霊感商法の疑い:アグネス・C

『「今度はアグネス・Cを叩きますよ!」
大槻教授に公言されちゃったアグネス・Cなんだけど、
パワーストンで霊感商法をやってるらしい
自らは豪邸に生活しながら、他人の金で
貧しい人々の救済をつづけるアグネス・C。

贅沢をするなと言うつもりはないが、偽善はいけない。
他人の金で手柄を自分の物にしている。

そんなわかりやすい偽善者のアグネス・Cの関係者が
詐欺まがいの商法をやってる疑いがもたれている。

この動画では、
アグネスCのアグネス大学の動画を
youtubeに投稿していたアグネス大学の関係者が、
怪しいパワーストーンを売っていた事実が告発されている。
現在問題のyoutubeの動画は削除済みである。
(抜粋)

●Yさんの日記より

うっはー。こりゃこりゃ。
折しも、ホメオパシーが俎上にあげられてる今、
いろんな所に飛び火しそうですね。

ホメオパシーに関しては、
劇的に効いたと言う人から直に話を聞いているので、
(たしかぜんそくだったか)
完全否定は出来ませんわ。

そういや今朝、「花まる」のVTRだかで
美輪明宏さんがチラッと江原さんの話をしてたけど、
今はどうなってんのかね?
まだ仲良しなんだろうか。

(以上、『しまねこ』さんのBLOGより)

++++++++以上『しまねこ』HPより++++++


●大槻義彦氏のコメント

++++++++++++以下、大槻義彦のHPより転載++++++++++++

既に皆様もご存知のとおり、アグネス Cは自分の写真を載せ、宣伝に努める販売会社Cズ
(CHAN'S)で『健康食品』や『開運グッズ』を販売している。
その一つがなんと、『風水 パワーストーン』というものだ。『あなたの下降運勢を上昇にか
える』『開運パワー』というわけ。

このパワーストーンとやら、色とりどりで『水色は仕事運』が開け、『青は出世運』『ピン
クは恋愛運』(笑)、『黄色は健康運』が開けるのだという。
『このストーンを手首に巻いておれば、この手首から運を呼び込む』のだそうだ。
つまり、アグネス Cの販売するこのような開運グッズは毎度毎度、性懲りもなく繰り返さ
れる霊感商法そのものではないか。

『黄色のパワーストーンを身につけておれば健康運が向いてくる』というのは、『この壺を
買えば体の具合がよくなる』『この掛け軸を家に飾れば病気もよくなる』と売りつけるオカ
ルト宗教団体と変わりがない。はっきりとした霊感商法である。

アグネスもカナダの大学を出たと公言している(正式の大学名は私には分からないし、正
式の卒業であったのかも分からない)のだから、『腕首に黄色の石を巻けば体がよくなり、
病気も改善する』という科学的、医学的理由を説明する責任がある。なぜ黄色かも。
もっといかがわしいのは、『五色霊芝』の販売がある。

このサプリメント(漢方薬?)は高価で1万8千円もする。『中国では古来より健康を維持
する』妙薬として用いられたもの、とのふれこみ。『βグルカン』『有機ゲルマニウム』を含
み、様々な病気に適応されるというのだ。

『現代の社会における環境汚染、加工食品の害、さまざまなストレスに適応される』とも
説明されている。
『中国古代からの妙薬』だと?それがどうして『現代の環境汚染、加工食品の害』にあて
はまるのか?そもそも霊芝というが、これはその辺に生える『マンネンタケ』のことでは
ないか。マンネンタケは食用に適さない。毒キノコではないが、食用は不向きなだけでな
く誤用は危険なのだ。

食用には適さなくても漢方薬としての効果はあるのではないか。
ところが、漢方薬について調べると、『正式の漢方では霊芝を含む処方はない』と明記され
ているではないか。抗がん作用についても、その他の病気治療効果についても『ヒトへの
臨床報告は公には認められていない』となっている。まして、出血傾向の副作用、低血圧
の副作用、末梢神経障害、尿路障害、腎障害などの副作用も指摘されている(一部、国立
健康・栄養研究所)。

このようなことで、国民生活センターは『霊芝、とくに有機ゲルマニウムは貧血やガンに
効くという薬効を否定、薬事法に抵触する可能性』を指摘している。
『アグネス大学入学案内』によると、『日本ユニセフ協会大使として貧しい人々の救済を続
けるアグネス Cのような立派な人間になりたい方は入学を』と勧誘している。
私から言わせれば、『貧しい人々の救済と見せかけて、霊感商法をやり、薬事法抵触も疑わ
れるものを販売するような人間になりたい方は入学を』と、なってしまうかも。

++++++++++++以上、大槻義彦のHPより転載++++++++++++

●アグネス・C

 私も「教育学博士」という肩書きが気になって、アグネス・Cについては
調べさせてもらったことがある。
大槻義彦氏は疑っているようだが、(私も疑ったが)、アグネス・Cは、経歴どおりの
大学を卒業している。
(アメリカでは、学位取得者には通し番号がつけられ、即座に検索できるようになって
いる。)

が、どんな論文を書いて、「博士号」を取ったかについては、わからない。
たしか「日米~~子育て比較」(記憶によるもの)に関する論文だったと思う。
ただし欧米では、論文審査だけで博士号を取得することが可能。
その大学に在学しているかどうかは、関係ない。

 が、どこかおかしい。
アメリカの教育事情とはちがい、アグネス・Cは、少女時代に日本へ移住してきている。
その少女が、最終的にはJ大学の英文科(東京)を卒業するなどということは、当時の
日本の常識ではありえない。
中学や高校はどうしたのか?
それとも高卒でなくても、大学へ入れたのか?
その間、アグネス・Cは、歌手生活が忙しく、勉強どころではなかったはず。
そういう女性が、今、「教育学博士」?
それで調べさせてもらった。

●偽善

 『しまねこ』さん(静岡県在住)は、こう端的に指摘している。


『……自らは豪邸に生活しながら、他人の金で
貧しい人々の救済をつづけるアグネス・C。

贅沢をするなと言うつもりはないが、偽善はいけない。
他人の金で手柄を自分の物にしている』と。

 善行にせよ、善行に基づくボランティア活動にせよ、そこに至る過程には、それなりの
「積み重ね」がある。
あるいは「周囲環境」というのがある。

 たとえば若いときから、ホームレスの人の世話をしてきたとか、孤児の世話をしてきた
とか、など。
そういうものが(積み重なって)、ユニセフとか何とか運動へとつながっていく。
難民救済運動へとつながっていく。

 しかしそういう(積み重ね)もなく、また(周辺環境)もなく、いきなり「王手!」は
ない。
そんなことは、ほんの少し冷静になってみれば、わかること。
『しまねこ』さんは、「偽善」という言葉を使っているが、欧米人ならみな、まちがいなく、
こうした行為を「偽善」と位置づけるだろう。
貧しい人たちを、食い物にしている。
つまり悪人以下の悪人。
それが偽善を行う偽善者ということになる。

●大槻義久氏のHPへの投稿と、そのコメント

++++++++++++以下、大槻義彦のHPより転載++++++++++++

読者の方から、下記のメールをいただきました。


▼読者の方からのメール
------------------------------
大槻先生

はじめまして○○と申します。
先生のブログにて、アグネスCに関する言及を拝見し、非常に感銘受け筆を執りました。

C氏は二重三重の極めて強固な権力の防壁によって守られた、「アンタッチャブルな悪の要
塞」の様な人物です。
彼女の周りには、中国共産党、S学会、日本ユニセフ、そしてそれら団体と蜜月関係にあ
る大手マスコミ各社が防壁を作り、彼女に対するネガティブな論を全てシャットアウトし
ている様に見えます。

そのような人物に対して敵対的な論を、公人(先生はそう呼ぶにふさわしい知名度と影響
力を持たれています)が表明するのは、ある意味非常に勇気のいることです。
敢えてそれを実行された先生は、文字通り信念の人であり、私にとって正義の人なのです。
さて、アグネスC。

彼女のウサン臭さは、正に、「叩けば叩くほど埃が立つ」状態であり、言動と行動の不一致、
矛盾点の羅列には事欠きません。
例えば、彼女の代名詞である慈善活動。
彼女がそれほどまでに私腹よりも公を重視する人物であれば、なぜ講演料130万を取り
(つまり金を出せる団体以外ではしゃべらないと公言しているに等しい)、かつ下記のよう
な豪邸を建てねばならないのか?

彼女の主張に従えば、「その装飾物1つで、何万人もの子供たちが救われる」のではないで
しょうか?
そもそも日本ユニセフ自体が、ユニセフとは別の一般団体であり、募金から25%はね、
その資金でマスコミからの天下り役員の給料や、自社ビルを建てているのは有名な話です。

また彼女は政治活動にも熱心ですが、それを中国国内で展開しているとは聞いたことがあ
りません。
必ずこの日本でのみ規制強化関連の法案成立に熱心です。
規制強化に対する考え方そのものは、個々人の自由なので否定しませんが、彼女の場合、
常に、「時と場合を選ぶ」のが、非常に胡散臭く見える。

その上、大槻先生おっしゃられる、オカルト流布による洗脳、それから派生するカネと権
力の流れにまで勢力を増しているとなると、もはやカルト教団の教祖そのものです。
奴の弱者商法に騙される善良な被害者を増やさぬよう、白黒ハッキリつける人が必要にな
ります。

その一翼を先生が担ってくださるのなら、私は感謝しても感謝しきれません。
日本全国の声なき声も、必ず先生を応援していると確信しております。
陰ながら応援しております。
お体にお気をつけてお過ごしください。

------------------------------
▼大槻からの回答
------------------------------

アグネス Cの霊感商法批判をした途端、新聞社・通信社の取材で急に騒がしくなりました。
しかし、アグネス側は即座に対応、霊感商品は売り場から撤去したそうです。私としては、
ささやかな成果だったと思っていますが、また何をやりだすか、注意深く看視していく必
要があると思っています。

彼女の背景に『中国共産党、S学会、大手マスコミ』がある、とのご指摘ですが、この意
味は明瞭ではありません。彼女はキリスト教信者である、と自分を紹介している(私への
私信)のですが、そうだとすると中国共産党やS学会と密接な関係にあるとは思えません。

私は、科学者・教育者として、世にはびこる迷信・オカルト・不正義などを批判・排除し
ていき、子供の教育や社会の進歩を目指す活動をしてきました。しかし、それ以外の個人
的な思想・信条・哲学を槍玉にあげたことはありません。

アグネス Cがどのような社会活動・宗教活動をしようと、それは個人の人格にも関したこ
とですから、批判は控えます。

++++++++++++以上、大槻義彦のHPより転載++++++++++++

●日本ユニセフとは何か?

 私は知らなかった。
ユニセフと、日本ユニセフとは、別組織?
しかも日本ユニセフというのは、「一般組織」?
道理で……というか、あの団体は、そのつど著名人をうまく利用している?
その胡散(うさん)臭さは、私も感じていた。

 だれかの紹介で、ダイレクトメールが届いた。
それをきっかけに何度か寄付金を送ったことがある。
が、それ以後、毎年、私の住所、名前をあらかじめ印刷したネームカードとともに、
寄付金の募集用紙が送られてきた。
「熱心な団体だな?」とは思ったが、それにはウラ(?)があった。

 ウィキペディア百科事典には、つぎのようにある。

『……36の国と地域にある「ユニセフ国内委員会(Committee for UNICEF)」のうちの
1つであり、国際連合児童基金 (ユニセフ) の日本事務所ではない。
(ユニセフ本部(国際連合児童基金)との関係参照)』。

さらに明確に、『日本における「ユニセフ国内委員会」として[5]、世界におけるユニセフの
活動を支援するために、日本において寄付募集、広報・啓蒙活動、政策提言協力を行うこ
とを使命としている。
日本ユニセフ協会と国連ユニセフ(UNICEF)は基本的に別組織である』。

『「ユニセフ」という名称を含むが、国際連合児童基金 (ユニセフ) の日本事務
所ではない。日本ユニセフ協会はユニセフ本部と協力協定を結んでいる団体であり、
日本において民間人・民間団体・企業向けにユニセフを代表する唯一の組織である。
日本における民間協力の窓口として運営されている非政府組織であって、国連機関
ではない。ユニセフ本部は東京都内に「ユニセフ東京事務所」を設置しているが、
この事務所もユニセフ日本支部ではない』(以上、ウィキペディア百科事典より)
と。

 だんだんとわかってきたぞ!

 つまり平たく言えば、「日本ユニセフ」は、巧みに国際機関である「ユニセフ」という
名前をまぶしながら、日本人から金を集めている(?)。
そういう疑惑も浮上してきた(?)。

 日本における国際連合児童基金の出先機関は、東京都渋谷区神宮前の国連大学ビルの
中にCとある。
「国際連合児童基金東京事務所」(ユニセフ東京事務所)というのが、それ。

 『「財団法人日本ユニセフ協会と密接に協力しながら」(日本ユニセフ協会サイトによる)
各種の交渉などに当たっていることになっている。ほぼ同一の意味の言及は、ユニセフ公
式サイトにもあり、日本ユニセフ協会は、ユニセフ東京事務所の業務の一部にも関わりを
持っている」と説明している』(同)と。

 つまり「私たちはユニセフとは無関係ではない。ユニセフと『密接に協力しながら』活
動している」と。
だったらはじめから、無私無欲で、ユニセフ(本部)に協力すれば、それですむはず。

●アグネス・Cへの疑問

 「教育学博士」とは何か?
どんな論文を書いたにせよ、また書かなかったにせよ、「博士」には博士らしい言葉づかい
がある。
たとえば育児論を語っていても、言葉の端々に、それなりの専門用語が出てきたり、知見
の深さがにじみ出たりする。
が、私が知るところ、アグネス・Cには、それがない。
ときどきテレビで教育講演(育児講演)をしているのを見る。
全体的に思慮が浅いというか、どこかタレント風……?
それ以上の判断は、読者のみなさんに任せる。
一度自分の耳で聞いて、自分で判断すればよい。

 ともかくも、「教育学博士」と「霊感商法」は、結びつかない。
大槻義彦氏が指摘しているとおりである。
それが今回、問題になっている。

日本ユニセフは、どういう経緯で、アグネス・Cを親善大使に任命したのか。
その前に、彼女はどのような活動をしていて、「大使」にふさわしいと判断されたのか。
そのあたりを、一度しっかりと説明する義務があるのではないか。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 
BW はやし浩司 アグネス・チャン 大槻義久 霊感商法 日本ユニセフ ユニセフ)


Hiroshi Hayashi+++++++Aug. 2010++++++はやし浩司

●怒り(補足)

10年ほど前に書いた原稿を
再掲載します。

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(怒り)について考えているとき、
以前、尾崎豊の「卒業」について書いた
原稿を思い出しました。

それをそのまま転載します。
(中日新聞掲載済み)

+++++++++++++++++

【若者たちが社会に反抗するとき】

●尾崎豊の「卒業」論

学校以外に学校はなく、学校を離れて道はない。そんな息苦しさを、尾崎豊は、『卒業』の
中でこう歌った。「♪……チャイムが鳴り、教室のいつもの席に座り、何に従い、従うべき
か考えていた」と。「人間は自由だ」と叫んでも、それは「♪しくまれた自由」にすぎない。
現実にはコースがあり、そのコースに逆らえば逆らったで、負け犬のレッテルを張られて
しまう。尾崎はそれを、「♪幻とリアルな気持ち」と表現した。

宇宙飛行士のM氏は、勝ち誇ったようにこう言った。「子どもたちよ、夢をもて」と。しか
し夢をもてばもったで、苦しむのは、子どもたち自身ではないのか。つまずくことすら許
されない。ほんの一部の、M氏のような人間選別をうまくくぐり抜けた人だけが、そこそ
この夢をかなえることができる。大半の子どもはその過程で、あがき、もがき、挫折する。
尾崎はこう続ける。「♪放課後街ふらつき、俺たちは風の中。孤独、瞳に浮かべ、寂しく歩
いた」と。

●若者たちの声なき反抗

 日本人は弱者の立場でものを考えるのが苦手。目が上ばかり向いている。たとえば茶パ
ツ、腰パン姿の学生を、「落ちこぼれ」と決めてかかる。しかし彼らとて精一杯、自己主張
しているだけだ。それがだめだというなら、彼らにはほかに、どんな方法があるというの
か。そういう弱者に向かって、服装を正せと言っても、無理。尾崎もこう歌う。「♪行儀よ
くまじめなんてできやしなかった」と。彼にしてみれば、それは「♪信じられぬおとなとの
争い」でもあった。

実際この世の中、偽善が満ちあふれている。年俸が二億円もあるようなニュースキャスタ
ーが、「不況で生活がたいへんです」と顔をしかめて見せる。いつもは豪華な衣装を身につ
けているテレビタレントが、別のところで、涙ながらに難民への寄金を訴える。こういう
のを見せつけられると、この私だってまじめに生きるのがバカらしくなる。そこで尾崎は
そのホコ先を、学校に向ける。「♪夜の校舎、窓ガラス壊して回った……」と。もちろん窓
ガラスを壊すという行為は、許されるべき行為ではない。が、それ以外に方法が思いつか
なかったのだろう。いや、その前にこういう若者の行為を、誰が「石もて、打てる」のか。

●CDとシングル盤だけで二〇〇万枚以上!

 この「卒業」は、空前のヒット曲になった。CDとシングル盤だけで、二〇〇万枚を超
えた(CBSソニー広報部、現在のソニーME)。「カセットになったのや、アルバムの中
に収録されたものも含めると、さらに多くなります」とのこと。この数字こそが、現代の
教育に対する、若者たちの、まさに声なき抗議とみるべきではないのか。

(付記)
●日本は超管理型社会

 最近の中学生たちは、尾崎豊をもうすでに知らない。そこで私はこの歌を説明したあと、
中学生たちに「夢」を語ってもらった。私が「君たちの夢は何か」と聞くと、まず1人の
中学生(中2女子)がこう言った。「ない」と。「おとなになってからしたいことはないの
か」と聞くと、「それもない」と。「どうして?」と聞くと、「どうせ実現しないから」と。

もう1人の中学生(中2男子)は、「それよりもお金がほしい」と言った。そこで私が、「で
は、今ここに1億円があったとする。それが君のお金になったらどうする?」と聞くと、
こう言った。「毎日、机の上に置いてながめている」と。ほかに5人の中学生がいたが、皆、
ほぼ同じ意見だった。今の子どもたちは、自分の将来について、明るい展望をもてなくな
っているとみてよい。このことは内閣府の「青少年の生活と意識に関する基本調査」(20
01年)でもわかる。

 15~17歳の若者でみたとき、「日本の将来の見とおしが、よくなっている」と答えた
のが、41・8%、「悪くなっている」と答えたのが、46・6%だそうだ。

●超の上に「超」がつく管理社会

 日本の社会は、アメリカと比べても、超の上に「超」がつく超管理社会。アメリカのリ
トルロック(アーカンソー州の州都)という町の近くでタクシーに乗ったときのこと(2
001年4月)。タクシーにはメーターはついていなかった。料金は乗る前に、運転手と話
しあって決める。しかも運転してくれたのは、いつも運転手をしている女性の夫だった。「今
日は妻は、ほかの予約で来られないから……」と。

 社会は管理されればされるほど、それを管理する側にとっては便利な世界かもしれない
が、一方ですき間をつぶす。そのすき間がなくなった分だけ、息苦しい社会になる。息苦
しいだけならまだしも、社会から生きる活力そのものを奪う。尾崎豊の「卒業」は、そう
いう超管理社会に対する、若者の抗議の歌と考えてよい。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●補足

 この中で私は、2人のタレントを批判した。
あの人とあの人である。

「・・・年俸が二億円もあるようなニュースキャスターが、『不況で生活がたいへんです』と
顔をしかめて見せる。いつもは豪華な衣装を身につけているテレビタレントが、別のとこ
ろで、涙ながらに難民への寄金を訴える」と。

 当時、こう書けば、みな、(あの人)が、だれであるかわかった。
で、この原稿を書いてから、10年。
彼らがいかに偽善者であったかは、この10年だけをみてもわかる。

たとえば難民救済活動をしていた、あの人。
その周辺部分、つまり連続性が、まるで浮かび上がってこない(?)。
その後、別の(あの人)に、活動をバトンタッチしてからは、いっさい、音沙汰なし!

 それほどまでに高徳なボランティア活動をしながら、したのは、(そのときだけ)。
最近でも、また別の(あの人)が同じようなことをしている。

 そこに至る過程の中で、たとえばホームレスの人たちのために、炊き出しをしたとか、
貧しい子どもたちを家で預かったとか、そういう経緯があればよい。
それをいきなり、アフリカの難民救済運動?
一度、ラオスで、そういった活動をしている人に会ったことがある。
当時、50歳くらいの女性だった。
もの静かな女性で、腕を白い包帯で巻いていた。
活動しているときに、けがをし、そのとき日本へ一時帰国していた。
もちろん無名の女性である。
そしてその女性がそういう活動をするようになった背景には、10年単位の歴史がある。

 が、これらの(あの人)には、周辺部分もなければ、連続性もない。
積み重ねもない。
一事が万事というか、万事が一事。
つまり偽善。
もっと言えば、難民の人に対する冒涜!
集められた基金なるものは、どこにどう消えたことやら?
(私も出したぞ!)
少なくとも、私たちは一度は疑ってみるべきではないのか。

 つまりこれが私が言う(怒り)である。
この(怒り)を忘れたら、それこそ、この世界は、闇!
・・・と思いつつ、こうして文章を叩いている。


Hiroshi Hayashi++++++++Sep. 2010+++++++++はやし浩司


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