2011年11月13日日曜日

*What is the Superiority for Human-beings

【R631】【映画「1911】【優越感vs劣等感】

●秋の夕暮れ時

 夕方になって、やっと少し時間ができた。
……できたというか、今現在、TOSHIBAのR631の初期設定を進めている。
その第一。
アンチ・ウィルス・ソフトのインストール。
そのアンチ・ウィルス・ソフトには、「Microsoft Security Essentials」(無料版)を使うことにした。

無料ながら、ほかの有料ソフトにひけをとらない(Mr. PC誌)。
Microsoft社製ということからもわかるように、安心して使える。
が、さらにすごいことができる。
エクスプローラーで調べたいファイルを選び、そこで右クリックをすると、そのファイルだけをチェックしてくれる。

それと目下、WINDOWのUPDATE中。
この2つだけで、すでに1時間ほど時間を無駄にした。

 外はすっかり夕暮れ時。
庭のクルミの木の葉が、冷たい冬の風の中で、ヒラヒラと揺れている。
今にも落ちそうな、ボロボロの枯葉。
私は子どものころから、こういう景色が苦手。
気分まで落ち込む。

●パソコン作法

 パソコンをネットにつなげるためには、この先、無線LANの設定をしたあと、メールの初期設定をしなければならない。

作業そのものは、たいしたことない。
10~20分前後ですむはず。
しかし今は、それがもどかしい。
言い換えると、こういう作業がつづくから、パソコンはただの電気製品ではない。
この段階で、パソコンを投げ出してしまう人も多い。

 では、だれかに設定を手伝ってもらえば、それでよいかというと、そうでもない。
パソコンを使いこなすには、それなりの知識と経験、それに失敗が必要。
冷や汗をかきながら、人は、パソコンの使い方を学習する。
「ウィルスが入った」と平気な顔をしていられる人は、まったくの素人か、それなりのプロ。
そのどちらか。

 そういうこともあるから、重要なファイルは、いつも二重、三重に保存しておく。
それはパソコンを相手にするときの、大鉄則。

●遠鉄デパート

 JR浜松の駅前に、今度、遠鉄デパートが、新しいオープンした。
南側に旧館。
北側に新館。
「冥土のみやげに」ということでもないが、今夕、ワイフと行ってみた。

 私の印象としては、電車の乗客を、どこまで取り込めるかで、成否が決まるのでは?
車でやってくる人もいるが、それだけでは各フロアを客で満たすことはできない。
やはり電車の乗客。
が、それ以上に驚いたのは、人通りの多いこと。
土曜日の夜ということもあって、人がゾロゾロと歩いていた。

 浜松市は、町(=駅前)の活性化ということで、毎年、億単位の予算を組んでいる。
その効果はあるのか、ないのか。
たとえば遠鉄電車のガード下に、「べんがら横丁(ラーメン横丁)」というのがある。
が、5、6年を経た今は、閑古鳥が鳴いている。
半数は、店をたたんでいる。
正確には13店舗中、5店舗が厚いボードで覆われている。
遠鉄デパートから、歩いて1分もない。
そんなところでも、このあり様。
理由は、本気度の欠落。
店の作りからして、お粗末。

 で、成否を決めるのは、本気度。
遠鉄デパートでは、その本気度を感じた。
……というか、今、全国、どこへ行っても駅前は元気がない。
みじめなのは、郷里の岐阜市。
JR岐阜駅の前。
シャッター街がずらりと並んでいる。
最近、駅前の2つのデパートですら、閉店したと聞いている。
だから浜松くらいは……というふうに、最近は考えるようになった。
「浜松くらいは、がんばってほしい」と。

 で、その遠鉄デパート。
私が見たところ、高級店をねらっているよう。
どの階でもワイフがこう言った。
「高いわねえ」と。
つまり値段が高い、と。
松菱デパートの失敗もある。
浜松の松坂屋をねらったが、数年で倒産した。

現在のバブル経済がはじけ、この先、大不況の荒波が押し寄せたとき、果たして遠鉄デパートは、生き残ることができるのか?

 がんばれ、浜松!
がんばれ、遠鉄!
……と書いてみたが、私自身は、リピーターになることは、まずない。
モノを買うこともない。
あれほどの高級店は、私には縁がない。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司
 
●映画『1911』

 街へ行った帰りに、劇場で、映画『1911』を観てきた。
断言はできないが、台湾製の映画かと思う。
それとも香港製?
孫文をこの上なく、称えている。

 が、イマイチ、主題がどこにあるのか、よくわからない映画だった。
編集が甘いというか、的をしぼりきれていなかった。
孫文の歴史映画なのか、ジャッキー・チェンの映画なのか、それとも革命映画なのか?
恋愛映画のようでもあり、政治的プロパガンダ映画のようでもあった。
映像そのものは、『赤壁』に優るとも劣らない映画であっただけに、残念。
……というか、「台湾映画、恐るべし!」という印象をもった。
星は、3つの、★★★。
ジャッキー・チェンの演技がすばらしかったので、おまけに(+)の★★★+。

 楽しんで観る映画というよりは、歴史の重みをズシリと感ずる映画だった。

(注)ネットで調べてみたら、「製作国、中国」となっていた。
漢字が簡略体になっていたので、「?」と思っていたが、中国映画だった。
中国もすごい映画を作るようになった。
中国映画、恐るべし!

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●SSDパソコン

 R631には、ハードディスクは搭載されていない。
SDメモリーのみ。
そのため、起動がめちゃめちゃ速い。
スイッチONから、デスクトップ画面まで、10秒もかからない。
「速い」「速い」と喜んでいたら、こんな弊害も現れた。

 私はほかにも、TOSHIBAのダイナブックを4台使っている。
が、そのどれもが、使い物にならなくなってしまった。
遅いのなんのといったら、これでは勝負にならない。
モタモタというより、モッタリ、モッタリ……という感じ。

 この先、パソコンは、SSDが主流になる。
一度、SSDパソコンを使ったら、ほかのパソコンが使えなくなる。
まちがいなく、そうなる。

●人生は一度でたくさん

 人は先へ行ってはじめて、うしろが見える。
自分が利口になってはじめて、それまでの自分がバカだったと知る。
R631を使ってみて、改めて、それを確認した。
つまりより性能のよいパソコンを使ってはじめて、それまでのパソコンがいかに性能の悪いものだったかがわかる。

 映画『1911』の中に、こんな気になるシーンがあった。
若い男性が、ジャッキー・チェンに向かって、こんなようなことを言う。
「あなたはもう老人だから、未来はない」(記憶)と。

 しかし本当に、そうか?
自分が老人組だからというわけではないが、私たちには過去があり、その分だけ、若い人たちの未来がよく見える。
が、若い人たちには、それが見えない。
私たち老人組は、みな、バカと思っている。
しかし私たち老人組からみると、若い人たちは、みな、バカに見える(失礼!)。
私たちがしてきたのと同じ過去を繰り返しながら、自分では自分の人生を歩んでいるつもりでいる。

 つまり老人には未来がないのではない。
若い人たちが言う「未来」は、すでに経験済み。
その上で、私たち老人組は、自分の人生を生きている。
少し回りくどい言い方をしたが、平たく言えば、こう。

 「私たちには未来がある。老人には未来がない」と、優越感に浸(ひた)ってはいけない。
明日のことはわからない。
あなたは老人になる前に、命を終えるかもしれない。
事故や病気は、運と確率の問題。
さらに言えば、「命」は、「生き様」の問題。
無益にダラダラと時間を無駄にするかもしれない。
年齢という数字の問題ではない。

 優越感に浸れば浸るほど、いつか、逆の立場になったとき、あなたが今度は追われる立場になる。
これは何も、(年齢)にかぎった話ではない。

 だから私自身は、こう思う。
神様か何かが現れて私にこう言ったとする。
「君を、40年、若くしてあげようか」と。

 もし今のままの知識と経験をもったまま、40年、若くしてくれるならよい。
しかし脳みそも一度、リセットされるというのであれば、私は断る。
人生は一度で、たくさん。
こりごり。
またすべてをイチから始めろと言われても、私には、できない。
だから断る。

 相手の命の短さを理由に、優越感に浸ってはいけない。
浸れば浸るほど、今度はその人生観で、いつか自分が苦しむことになる。

●人間の価値

 もし優越感があるとするなら、(その反対に劣等感でもよいが)、こんなとき。
たとえばだれにもまねできないような、偉業をなしたとき。
あるいは反対に、だれにもまねできないような偉業をなした人に出会ったとき。

 一度、ワールドカップ・日本代表だった選手と、2時間ほど、話したことがある。
私の教室の生徒の親だった。
そのときのこと。
対峙して座ったとたん、身がひきしまるような緊張感を覚えた。
同時に、別の心でこんなことを考えた。
「私は20代の男性を前に、大きな劣等感を覚えている」と。
「私は彼の年齢のとき、何をしていたのだ」とも。

 そういう過ごし方をした人なら、反対に私に対して優越感をもったとしても、おかしくない。
しかしそういう人にかぎって、おおらかで、穏やか。
人を包み込むようなやさしさを、併せもっている。

 つまりその人の価値は、(何をした人か)(何をしている人か)で決まる。
肩書や経歴など、腸から出るガス程度の意味もない。
もちろん(年齢)ではない。

 ……こう書くからといって、私はけっして自己弁護しているわけではない。
私は先日、64歳になった。
若い人たちからみれば老人組だが、私自身は、自分が老人と思っていない。
まだまだ若い……という意味で、「ヤング・オールド・マン(Young Old Man)」と位置づけている。
仕事も健康も、快調。
「仕事がない」と言って、そこらでショボくれている若い人たちよりは、ずっと意気軒昂(けんこう)。

 そういう私だから、年配の人にも、年齢に関係なく、敬意を払っている。
どんな老人を見ても、「この人には未来がない」などと思ったことはない。

●優越感

 要するに優越感にせよ、劣等感にせよ、そういったものには、意味はない。
ナンセンス!
そう言い切ってもよい。

 ……というようなことを、映画『1911』の1シーンを観ながら、考えた。
本物をベースにした映画だけに、迫力もあった。
次回は、ブラッド・ピット主演の『マネー・ボール』。
あるいは『インモータルズ』。
楽しみ。

●11月12日夜

 こうして2011年11月12日も終わる。
家に帰り、寝支度がすんだのが、午後11時40分。
明日の午前中は、とくに予定がない。
早起きして、思う存分、R631を叩いてみたい。


Hiroshi Hayashi+++++++Nov. 2011++++++はやし浩司・林浩司

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