●「週刊現代」誌(10・29日号)を読む
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昨日、ワイフが、「週刊現代」(10・29日号)を買ってきた。
ここが週刊誌のすごいところ。
新聞やテレビが報道しないことを、ズバリ報道する。
「言論の自由は、週刊誌によって守られている」と言っても過言ではない。
が、その週刊誌にもいろいろ。
「週刊新潮」や「週刊文春」は、どう読んでもおもしろくない。
「まちがったことは書かないぞ」という姿勢は、よくわかる。
しかしその分だけ、保守的(?)。
つまらない。
一方、「週刊現代」は、あえて火中の栗を拾いつづけている。
そのつど、私たちが知らなかったことを、気がつかせてくれる。
ということもあって、3・11大震災以来、私はほとんど毎週、週刊現代を欠かさず買っている。
書店で立ち読みするような失礼なことは、していない。
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●島田紳助(週刊現代誌より)
島田紳助が涙をこぼしながら引退宣言をしたあとも、みな、「紳助さん」と(さん)づけで書いていた。
が、そのあと、出てくるは出てくるは、醜聞の数々。
暴力団と関係があったというよりは、暴力団の構成員そのもの。
今回も週刊現代誌は、「吉本芸人とヤクザの関係、ぶちまけたる! 『汚い男・島田紳助』」という記事を載せている。
そんなことは、あの顔を見ればわかるだろ……と書きたいが、人は顔で判断してはいけない。
が、本当の問題は、ああいう人間が、テレビというマスコミの世界で、王様のように君臨していたこと。
島田紳助というより、マスコミの責任は、どうなるのか。
ほかにも怪しげな人物は、いるのではないか。
今では(さん)づけで書いている雑誌、週刊誌はない。
もちろん暴力団と関係があったとしても、それは刑法でいう「罪」ではない。
今のところ島田紳助周辺に捜査当局による捜査のメスが入ったという報道は、ない。
呼び捨てにすることが正しいとは思わない。
しかし「紳助さん」は、ここまでくると、不気味。
で、その記事を一読して感じたこと……。
私たち視聴者が、賢くなるしかないということ。
「顔」というより、「言動」。
さらにはその「言動の中身」で、その人物を判断する。
そういう姿勢が身につかないかぎり、こうした人物はつぎからつぎへと、現れる。
今の今も、マスコミの世界で大きな顔をしているのは、いくらでもいる。
●『世界大恐慌の可能性』(週刊現代)
世界大恐慌は、すでに始まっている。
今の状況を「恐慌」と言わずして、何と言う?
たとえばギリシャ問題。
週刊現代誌は、「ギリシャ、この腐りきった国の実態」と題した記事を載せている。
やはり一読して、「この国は、救いようがない」の一言。
悪い面だけにスポット当てて書いているような部分もないわけではない。
もともとあの国は、そういう国。
時計に追われて生活するような資本主義の国とは、かなり異質。
のんびりとした国民性が、今回は、裏目に出た。
●韓国の経済危機
週刊現代誌を読むだけはいけない。
私も週刊現代誌風に、「韓国の経済危機」について、書いてみる。
題して「日韓経済戦争・秋の陣」。
●日韓経済戦争・秋の陣
ギリシャより危ないのが、韓国。
韓国政府は、「韓国経済は盤石である」というような大本営発表を繰り返している。
が、本当かな?
中身はボロボロ。
『韓国の対外債務、4000億ドルに迫り、過去最高額を相次いで更新している』(中央日報・11年09月)と。
一般家庭債務も、「63兆円を越えた」(朝鮮日報)と。
4000億ドルだぞ!
63兆円だぞ!
これに対して、韓国政府は、「各家庭の純資産も、その程度あるから心配ない」と、繰り返し応戦している。
が、その中身といえば、住宅バブル。
バブル資産。
そこへ来て、今回の大恐慌。
世界の新興国からの資金引きあげ。
韓国もそのひとつ。
今日のレートでみると、1ドルが、1155ウォン(10月18日)。
3・11大震災のあと、「このとき」とばかり、ウォン安に舵を切った。
徹底した輸出攻勢で、この日本に取って替わろうとした。
が、それが裏目に出た。
モノを売りたくても、売り先の国々の経済が収縮してしまった。
韓国政府は、「外貨準備もじゅうぶん」と豪語しているが、大半は現金ではなく、有価証券。
(外国からの借金)ですら、(投資)に組み入れてしまう国である。
数字のインチキは、し放題。
先ごろ野村證券は、「韓国はアジアの中でももっとも通貨の安定した国」(東亞日報)という経済報告書を発表した※。
が、その報告書を書いたのは、野村證券の社員だが、韓国人。
野村證券にしても、今ここで韓国がこけたらたいへんなことになる。
先に書いた4000億ドルにしても、その大半がジャパン・マネー。
週刊文春誌の記事をそのまま紹介させてもらう。
(注※)「野村證券の首席エコノミスト、クォン・ヨンソン氏は27日の記者懇談会で、「ファンダメンタルの側面から見たとき、韓国はアジアで通貨危機発生の可能性が最も低い」と主張した(東亞日報・9月27日)。
●野村ホールディングズ
週刊文春誌、最新号(10・20日号)によれば、日本の金融機関にも影響が及び始めたという。
名指しで経営危機が危ぶまれているのが、(1)「三菱UFJ」銀行(P24)。
(2)「野村ホールディングズ」(P25)。
ともにEU経済に、深く入りこんでいる。
で、ここではじめて聞いた言葉が出てきた。
「CDS値」という言葉である。
週刊文春誌によれば、「経営破綻の危険度」を示す指標だそうだ。
(CDS……クレジット・デフォルト・スワップ)
それによれば、モルガン・スタンレー銀行は、529ベーシスポイント。
この値は、リーマンショック時の値を超えているという。
(CDS値がどの程度なら危険かということは、よくわからない。
しかしモルガン・スタンレー銀行が、三菱UFJに買収されたときの値よりも、現在、モルガン・スタンレー銀行は、さらに高い値になっているという。
529ベーシスポイントというのは、そういう数字らしい。)
ほかにバンク・オブ・アメリカが、458ベーシスポイント。
野村ホールディングズが、340ベーシスポイント。
三菱UFJは、モルガン・スタンレー銀行を、リーマンショックのあと、1兆円で買収している。
これだけ読んでも、なぜ野村證券が、韓国経済危機説の火消しに躍起(やっき)になっているか、よくわかる。
●再び「週刊現代」(10・29)
私たちと直接関係がある記事が、これ。
「株・国債・投信・外貨預金、史上最悪のクラッシュに備えよ」。
が、すでにクラッシュ(崩壊)は始まっている。
今日(10月18日)の日本経済新聞によれば、先週末、アメリカの株価は、247ドルの下げ。
それを受け、今朝の東京市場も、129円安(10:00AM現在)。
そこで私なりに、こんなことを考えてみる。
これは私の経験でもある。
●一般投資家の95%は、損をしている
非公式な調査だが、「一般投資家の95%は、損をしている」(某経済誌)と。
株・国債・投信・外貨預金……何でもよい。
「95%」という数字は、どこから出てきた数字か、よくわからない。
しかし周囲の人たちをみても、それほど大げさではないように感ずる。
つまりほとんどの人が、損をしている。
なぜか?
その第一、儲かっているときは、「儲かった」「儲かった」と、はしゃいでしまう。
そのため売り時を逃してしまう。
また売り時(満期)が来ると、証券会社にせよ、銀行にせよ、さらなる乗り換えを勧めてくる。
これが危険。
ワナ!
客である私たちは、まんまとそれに乗せられてしまう。
若い社員から手書きの案内書が届いたりすると、フラフラとそちらに傾いてしまう。
ばあいによっては、さらに現金を上乗せして、それに応じてしまう。
「儲けさせてもらった」という負い目もある。
が、この世界、何が起るか、わからない。
一寸先は闇。
3・11大震災を例にあげるまでもない。
EUの経済危機を例にあげるまでもない。
そういった事件(イベント)が起きるたびに、株や外債は大暴落する。
その大暴落したとき、大損をする。
それまでに儲けた分まで、吹き飛んでしまう。
つまりこうして95%の一般投資家は、損をする。
一般投資家というのは、つまり私たち。
私のような、ちょっと知ったかブリをする投資家。
だから結論として言えることはただひとつ。
証券会社や銀行を信用してはいけない。
彼らはあなたの資産を食い物にして、生きている!
……ということがわかっていても、この低金利時代。
今回の3・11大震災、それに8月1日の株価大暴落。
人間のサガ(性)は、因果なもの。
私の知人の中には、3・11大震災のあと、退職金のほとんどを失った人もいる。
●朝食
たった今、朝食を終えたところ。
ここ数日、白いご飯に、カツオの削り節をかけて食べている。
それを見ながら、私がふと、「なんだか、魚の遺骨を食べているみたい」と。
それを聞いて、ワイフがこう言った。
ワ「へんなこと言わないでよ!」
私「だって、遺骨みたいだよ」
ワ「わかっていても、そういうことは言わないの!」
私「……人間も、残酷な生き物だね。ほかの生物の遺骨を食べて生きている……」と。
こうして10月18日は、始まった。
のどかな朝。
何という非現実的な現実。
庭では二羽のキジバトが、芝生の上で羽を広げて横になっている。
で、一言。
がんばれ、週刊現代!
次号も買うぞ!
2011/10/18朝記
Hiroshi Hayashi++++++Oct. 2011++++++はやし浩司・林浩司
2011年10月18日火曜日
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