2009年8月16日日曜日

*The Actor, Shingo Yamashiro

●「やさしさがないなとは思う」?

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俳優の山城新伍が亡くなったことについて、
波紋が広がりつつある。
山城新伍のマネージャー氏は、次のように
語っている(ディリースポーツ・8月15日)。

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『……山城さんは糖尿病に加え、認知症と高血圧を患っていたという。

 07年7月ごろより、都内を徘徊することが多くなり、昨年3月31日に東京・町田市内の老人ホームに入所。その際に町田市役所が元妻で女優の花園ひろみと一人娘で女優の南夕花に連絡したが、花園は「静かに暮らしていたのに」と連絡にさえ激怒。山城さんサイドの家族に、電話で怒鳴り散らしたという。

 その後、山城のマネジャーが花園らに連絡を取ったが、ついには音信不通になってしまったという。S雄さんは「優しさがないなとは思う。わたしから連絡を取ることもない」と肩を落とした。

 生前、山城さんは「引退した者やから何もしなくていい。このままひっそりとしてほしい。人と接したくない」と老人ホームを終(つい)の棲家に考えていたというが、「娘には会いたいなあ」とよくこぼしていたが、その願いはかなわなかった。

 なお密葬は近親者のみで18日に京都で行われ、四十九日法要後、大親友の梅宮辰夫が発起人となり都内で「お別れ会」を開く予定。骨は京都市内に、自身が建てた2カ所のお墓に分骨される……』と。

 この中でとくに気になったのは、『S雄さんは「優しさがないなとは思う。わたしから連絡を取ることもない」と肩を落とした』という部分。
「S雄氏」というのは、山城新伍の弟氏をいう。

 何があったのか?
私たち部外者の知るところではないが、この記事からも、よほどの確執があったらしいことは、容易に察しがつく。
元妻ですら、「静かに暮らしていたのに」と連絡にさえ激怒。山城さんサイドの家族に、電話で怒鳴り散らした』という。

 この記事を読んで、あなたなら、どう考えるだろうか?
弟のS雄氏のように、「優しさがない」と思うだろうか。
それとも別の考え方をするだろうか。

 こういうケースのばあい、まず念頭に置かねばならないことは、それぞれの家庭には、
言うに言われない複雑な事情があるということ。
表面的な部分だけをみて、それに自分の常識を当てはめて考えてはいけない。
どんなにあなたが社会経験が豊富で、常識豊かな人であっても、こと家庭の問題となると、
話は別。

 こうした問題で、安易にコメントを寄せる人というのは、それだけでノーブレインの人と考えてよい。(S雄氏がそうであると言っているのではない。誤解のないように!)
いわんや、その家族のことを批判するのは、最小限にしたい。
元妻の花園さんについても、『……花園は「静かに暮らしていたのに」と連絡にさえ激怒。山城さんサイドの家族に、電話で怒鳴り散らしたという』とある。

 問題は、そうした電話のやり取りを、だれが外部の人に漏らしたかである。
あるいはどうして私が知っているか、でもよい。
記事の内容からすると、マネージャー氏が、マスコミに暴露したと考えてよい。
となると、これまた背信行為ということになる。

 マネージャーという立場上、元妻や娘を批判したい気持ちはよくわかるが、一方的に、このような内容を暴露するのは、どうか?
たとえそうであっても、やはりこうした話は内々で伏せておくべきではないのか。
こんなことを暴露すれば、今度は、花園さんと弟氏の関係も、破壊されてしまう。
つまりこういうことが重なって、先の記事のような内容になったとも考えられる。

 「電話で怒鳴り散らした」とあるから、相当のわだかまりがあるとみてよい。
であるなら、なおさら、そっとしておいてやるべきではないのか。
何も、山城新伍の死を理由にして、ことを荒立てる必要はない。
(日本人は、葬儀という場面になると、どんな無礼なことをしても許されると考える傾向が強い。)
むしろ私も経験があるが、こうした事情をよく知らない人たちが勝手に騒ぎたてると、遺族はそれまで以上に、とことん傷つけられる。
それは身を引きちぎられるような苦痛と表現してもよい。

 恐らくディリースポーツのこの記事を読んで、花園さんや娘さんたちは、さらに激怒しているにちがいない。
傷口に塩を塗りこまれたような状態ではないか。

 私自身は、山城新伍が好きだったし、好きだ。
しかしそれはスクリーンを通してでの話。
もちろん実物の山城新伍を知らない。
知る必要もない。
興味もない。
元妻や娘さんに冷たくされたといって、それで私の山城新伍への気持ちが揺らぐわけではない。
どこの家にも、似たような話はある。
だったらなおさら、そっとしておいてやるべきではないのか。
静かに冥福を祈るだけである。

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