2012年6月3日日曜日

HASE Guitarist in Hamamatsu-city Japan

【東急・ハーヴェストクラブ浜名湖にて】 はやし浩司 2012-06―02



Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

今日は、6月2日。
土曜日。
奥浜名湖にある、東急・ハーヴェストクラブ浜名湖(ホテル)へ、やってきた。
会員制のホテル。
が、会員でなくても、一般客として、私たちでも利用できる。
建物は全体に35年前風……といった感じで、廊下も狭く、天井も低い。
東急が開発した別荘地(東急リゾートタウン)の一角にある。

環境は、Aクラス。
すばらしい。
部屋も改装を繰り返しているようで、古さを感ずることはない。
風呂からの景色も、悪くない。
料金に照らし合わせるなら、星は4つの★★★★。
今回は、朝夕、バイキングコースというのを選んだ。
あとは、料理しだい。

それから土曜日の夜は、ロビーでコンサートが開かれる。
今夜はギターとバイオリン演奏。
ギタリストは、HASE。
地元の演奏家という。
オリジナルのCDも何枚か発売している。
午後8時30分からということなので、ビデオカメラに、その様子を収める。
楽しみ。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●東急リゾートタウン

 リゾートタウンといっても、ここを自宅にし、仕事に通っている人も多い。
管理人の男性に聞いたら、約150世帯の人が、住人として暮らしているという。
「近くの三ヶ日町で仕事をしている人が多いです」と。
 
 着くとすぐワイフと2人で、あたりを散歩してみた。
6月の、冷たさを含んだ初夏の潮風が、気持ちよかった。
海の香りがプンと鼻を突いた。

ぐるりと一周して、30~40分ほど。
ワイフが、「オーストラリアへ来たみたい」と何度も言った。
アメリカで見る家々ほど大きくはない。
二回りほどスケールダウンした感じ。
それが東急リゾートタウン。

 日本というよりは、外国風。
どこから見ても、外国風。
やわらかな曲線を描いた道路の間に、別荘風の家々が並んでいる。
ゆるい山坂。
芝生の庭。
新芽が美しい。

伊豆半島へ行けば、こうした別荘地は随所にある。
が、浜松市では、ここだけ。
浜名湖・東急リゾートタウン。

●30年前

 30年前は、このあたりへよく来た。
東急がリゾート地開発を始めたころのこと。
別荘地として、土地が売りに出された。
購入するかどうか、迷った。
迷うたびに、ここへやってきた。

 当時の日本は、高度成長期。
何もかもが輝いていた。
活気があった。
どの人の顔も、自信にあふれていた。
もちろん価格も、月ごとに変わった。
その前月に2500万円だった土地が、翌月には3000万円になったりした。
が、それでも文句を言う人はいなかった。

が、契約する一歩手前までいったが、やめた。
やめて、現在の山荘にした。
山荘だったら、同じ価格で、10倍以上の広さの土地を買うことができた。
が、今にして思えば、こういうところにすればよかったかな、と。
別荘というのは、管理がたいへん。
管理を怠ると、すぐ雑草に覆われてしまう。

 それに売るのもたいへん。
そのときはそこまで気が回らなかった。
いつか不要になったとき、売却しなければならない。
こうしたリゾート地の別荘は、売りやすい。
山の中の一軒家は、売りにくい。

(現在、山荘を売りに出している。
興味のある方は、以下を見てほしい。)

http://bwhayashi6.ninja-web.net/

●止まった時計

 このリゾート地にかぎらず、25年前、日本の時計は止まった。
以来、止まったまま。
バブル経済がはじけ、日本の「失われた10年」は、「20年」になった。
この先、「30年」になるとさえ言われている。

 このホテルにしても、当時は、よく食事にやってきた。
が、今も、当時のまま。
全体に古くなった感じはする。

 本来ならこの地域一帯に、さらに瀟洒(しょうしゃ)な別荘が建ち並んでいてもおかしくない。
目の下のハーバーには、大型ヨットが並んでいてもおかしくない。
しかしそれはない。
大型ヨットにしても、むしろ数はぐんと減った。
湖上に浮かんでいるのは、小型のボート、2隻だけ。
土曜日というのに、出ていくボートはない。
戻ってくるボートもない。

 「繁栄」という女神は、韓国、中国、東南アジア各国へと散っていった。
今、ここに見る「繁栄」は、その残りかすのようなもの。
見栄っ張りで、虚栄心の強い日本政府は、相も変わらず虚勢を張っている。
借金に借金を重ね、見栄えだけはよくしている。
かっこうだけは、つけている。
が、虚勢は虚勢。
そんなものは、いつまでもつづくはずはない。
こういうホテルに泊まってみると、それがよくわかる。

 書き忘れたが、このリゾート地にしても、売り家が目立つ。
白アリにやられたのか、ベランダも朽ち果て、ボロボロになった家も少なくない。

●ミニ・コンサート

 夕食後、ロビーでミニ・コンサートを楽しんだ。
「ビデオに撮っていいですか」と聞くと、HASE氏は、快く承諾してくれた。
HASE氏というのは、「ハセ氏」。
コンサートで演奏するギタリスト。

「並みのギタリストではない」と。

最初の数分聞いただけで、それがわかった。
それに苦労人。
演奏し始めるとすぐ、汗で額が光った。

●夕食

 話は前後するが、夕食はバイキング料理。
大満足!
料金が料金だから、それほど期待していなかった(失礼!)。
が、それが大まちがい。
あの料理で文句をつける人はいない。
一品、一品に、料理人のやる気を感じた。
たとえば鰻の蒲焼にしても、ひとつずつ押し寿司風になっていた。
それだけ10個も食べれば、うな重一杯分くらいにはなる。

 レストランの高級感があり、雰囲気もよかった。
夕食は、もちろん星5つの、★★★★★。
近くに、同じようなホテルがいくつかあるが、料理に関しては、その中でも群を抜いている。

 ただし私たち老人組は、食べ過ぎないように。
隣りのテーブルの客は、大皿に大盛りの料理を、何皿もたいらげていた。
年齢は、70歳くらいだった。
いくらおいしくても、あれでは健康を害する。

●満足度

 客というのは、いつも料金と内容を見比べる。
そのとき、(料金)>(内容)を感ずると、とたんに、不平、不満が多くなる。
(料金)<(内容)を感ずると、相乗効果が起きる。
同じ料理を食べても、「おいしい」となる。

 が、今夜は、先のミニ・コンサートだけでも、私は大満足。
あれだけのコンサートは、市内の劇場でもなかなか聞けない。
チケット代にしても、5000円以下というのは、まずない。
それを10人足らずの少人数で聞く。
つまり、もったいない。
そう思ったとたん、満足度は数倍になる。

 ……ところで、この浜名湖周辺には、いくつかのホテルがある。
気軽に泊まれるホテルとしては、浜名湖かんざんじ荘、奥浜名国民宿舎などがある。
カリアック浜名湖、浜名湖ロイヤルホテルもよい。
もうひとつ上のクラスといえば、ウェルシーズンホテルがある。
さらに……というか、最高級ホテルと言えば、ホテル九重(ここのえ)。
その九重には、この6月に、ワイフの誕生日をかね、1泊することになっている。

 安心して泊まれるのは、浜名湖かんざんじ荘。
清潔度で選ぶなら、奥浜名湖国民宿舎。
静かさで選ぶなら、カリアック・浜名湖。
浜名湖ロイヤルホテルもよいが、静岡県でも集客力ナンバーワンとか。
活気のあるホテルだが、その分、いつも混雑している。

 ウェルシーズン浜名湖は、静岡県下でも最大級の温泉を擁している。
温泉巡りするだけでも、楽しい。
九重の上のクラスと言えば、掛川にある「葛城・北の丸」ということになる。
(北の丸には泊まったことがない。
「いつか、冥土のみやげに泊まろう」と、ワイフと言いあっている。)

●ぼたんインコのPippi

 ぼたんインコが我が家へ来て、ちょうど1か月目になる。
生後、2か月ということになる。
そのPippiが、数日前から、飛び始めた。
利口なのには、驚く。
毎日何かのことで、驚く。
で、今日は、こんなことがあった。

 いつも私はPippiと、二階にある書斎へ行く。
今朝もPippiを抱きながら、階段を上がろうとした。
そのときのこと。
Pippiga突然、飛びあがった。
「アッ」と思っていると、そのまま階段の最上段に。
私が階段を上がっていくのを、こちらを向いて、待っていた。

 Pippiは、先回りして、階段の上に行ったことになる。
私は手を差し出しながら、その上にPippiを乗せ、書斎へ入った。
「こいつは本当に鳥なのか」と、私は何度も驚いた。

●トラウマ

 『コザクラ・ボタンインコ』(誠文堂・新光社)に、こんな興味ある話が載っている。
Pippiを飼うようになってから、書店で買い求めた本である。

何でもインコの中には、店で売りに出される前に、心に傷を負ったのもいるそうだ。
「ヘエ~」と思いながら、その部分を読んだ。
その部分を、そのまま紹介する。
これを読んだら、「たかがペット」という、あなたの先入観は吹っ飛んでしまうはず。

++++++++++以下、「コザクラ・ボタンインコ」より+++++++++++

……ショップで販売されていたヒナは、親から引き離され不安の中で輸送されます。
そのときに大きな音や衝撃を受けたり、慣れない環境で、身体を知らない人に握られるなどの恐怖体験で、トラウマになることがあります。

自家繁殖のばあいも、ふご(=飼育かごのこと)に入れたヒナたちを転んだ拍子に落としてしまい、そのときの目の前にいた人を見ていたヒナ1羽だけが、成長になっても、転んでヒナを落とした人にはよく慣れたのに、落とされたとき、目の前にいた人だけを怖がり、慣れなかったという話もります。
このことから、幼鳥期の恐怖体験はトラウマになることがわかります。(以上、P27)

++++++++++以上、「コザクラ・ボタンインコ」より+++++++++++

 この部分を読んだとき、私は、こう思った。
「これはとんでもない動物を飼うことになったぞ」と。
イヌやネコの話ではない。
ぼたんインコの話である。
そのインコが、「トラウマになることがある」(本文)と。

 トラウマだぞ! 
鳥を飼ったことがある人ならみな、知っている。
ヒナと言えば、目と皮だけの、グロテスクな顔つきをしている。
そのヒナが、そのように傷つく。
その傷のつき方が、人間そっくり。
しかもそのとき、人間の顔を記憶し、以後、その人に対して恐怖心を覚えるようになる、と。

 「たかがペット」と考えてはいけない。
それがぼたんインコ。

●午前4時起き

 午後10時ごろ、就寝。
ぐっすり眠って、今、時刻は、午前4時。
こうしたホテルでは、いつものこと。
いつも今ごろ目が覚める。
ホテルでは、いつもそうだ。

 今日は6月3日、日曜日。

●幼児期前期

 人間の子どもが、ドラ息子、ドラ息子になるのは、幼児期前期(エリクソン)と考えてよい。
幼児期後期には、その症状が現れ始める。
親には、それがわからないかもしれない。
しかし私には、わかる。

 妙におとなをなめきった様子。
ぜいたくで、わがまま。
生意気。
それなりに頭はよいが、静かな指導になじまない、など。

 あとはお決まり悪循環。
小学生になるころには、やがて手がつけられなくなる。

 幼児期前期は、「自律期」と位置づけられている(エリクソン)。
この時期に、幼児は、自ら律するということを学ぶ。
が、この時期に、飽食とぜいたく、わがままが通用する環境で甘やかされると、子どもは、そのあとドラ息子、ドラ娘になる。
自分で規律することができなくなる。
子どものしつけで、もっとも重要な時期と考えてよい。

 が、今度は、幼児期後期(満4・5歳前後)に入ると、「自立期」へと入る。
人格の核(コア)形成も始まる。
その子らしさが、でき始める。
この時期に入ると、修正がたいへんむずかしくなる。
その子どもを(変える)ためには、(環境)を変えなければならない。
しかし親の育児方法を含め、家庭環境を変えるのは、容易なことではない。
そういう意味で、ドラ息子、ドラ娘は、「環境病」のひとつと考えてよい。

●ドラ息子、ドラ娘

 子どもがドラ息子、ドラ娘になれば、苦労するのは、結局は、その子ども自身ということになる。
それだけの生活レベルが、将来にわたって、維持できればよい。
そうでなければ、そうでない。
その(ひずみ)が、その子ども(人)の、心をゆがめる。
そういうことも多い。

 だから……ということで、幼児期は、(とくに0~4・5歳)までは、子どもは質素に育てるのがよい。
親がぜいたくをするとしても、子どもを巻き込んではいけない。
規律ある生活を大切にする。
YES・NOのはっきりした、メリハリのある生活に心がける。

●家庭教育の崩壊

 話は戻るが、『コザクラ・ボタンインコ』を読んだとき、私は「しまった!」と思った。
その本の中には、こうあった。
「生後3か月くらいは、カゴの中で育てること。
そうでないと、部屋そのものを自分の縄張りと思うようになり、やがて手がつけられなくなる」と。

 つまりインコは、カゴの中で生活をしなくなる、と。
そこで無理にカゴに押し込めようとすると、今度は、インコは人間を「敵」と思うようになる。
人間に対して、攻撃的な姿勢を見せるようになることもあるという。

 (インコのくちばしの力には、相当のものがある。
耳たぶくらいなら、くちばしで、引きちぎってしまうという。念のため。)

 人間のドラ息子、ドラ娘も同じ。
へたに頭から押さえつけると、それに猛反発するようになる。
子どもを自由に育てることはよいことだが、その(自由)をはきちがえると、手がつかられなくなる。
小学3~4年生ごろまでは、まだ体も小さく、母親の力でも指導ができる。
が、その時期を過ぎると、親子の立場が逆転する。
子どもが「主人」で、親が「従者」になる。
家庭教育は、そのまま崩壊する。

 が、Pippiは、すでに家の中でほぼ、放し飼いになっている。
カゴに戻そうとすると、猛烈に抵抗する。
だから「しまった!」と。
頭のよい鳥だけに、飼育が、たいへんむずかしい。

 『コザクラ・ボタンインコ』を読んで、別の心で、そんなことを考えた。

●BW公開教室

 この7月から、BW教室の無料公開を停止する。
まぐまぐプレミアム(有料電子マガジン)の読者だけに、公開する。
理由がある。

 BW教室のほうでは、私は月謝をもらい、子どもたちを指導している。
その月謝を払ってくれる親たちに、申し訳ない。
毎回、遠くから通ってきてくれる。
そういう子どもたちが有料で、家でYOUTUBEを使い学習する子どもたちが無料というのは、おかしい。
以前から、ワイフがそう言っていた。

 それで有料にすることにした。
現在は月額300円(+15円の消費税)。
心ある人は、どうか、まぐまぐプレミアムを購読してほしい。
申し込み方法は、以下のアドレスより。

 よろしくお願いします。

http://bwopenclass.ninja-web.net/

●昨夜

 そう言えば、こんなことがあった。

 昨夜遅く、ワイフが裏庭に入ったとたん、そこに黒い人影を見たという。
家に戻り、「あなたじゃない?」と聞いたので、「ぼくじゃない」と答えた。
息子は、居間でパソコンをいじっていた。

瞬間、「空き巣?」と思ったが、ワイフが「見まちがいかしら?」と言った。
それでそのままになった。
若いころなら、そこらにある棒か何かをもって、外へ飛び出したのだが……。

こういう世相だから、何かにつけ、物騒。
気をつけたほうがよい。

●両極端

 話はぐんと政治的になる。
まず生活保護費。
現在、この制度が悪用され、それが必要でない人にまで、多額の生活保護費が支払われているという。
働いて稼ぐ給料より多いということで、わざと慢性病の診断書を医院で書いてもらい、それをもとに、不正受給している人も多いという。

 これを一方の話とするなら、他方、こんな話も伝わってきている。

 現在、資格や許認可に守られた既得権益者が、巷では想像もつかないような補助金や助成金を受けている。
ハンパな額ではない。
先日も、ある知人が、30万円近いノートパソコンをもっていた。
P社製の、高級パソコンである。
「いいのもっていますね?」と声をかけると、すかさずこう教えてくれた。
「補助金でね……」と。

 そうでなくても、年収が5000万円を超えている人である。
そんな人に、補助金?
そういう人にしてみれば、30万円の補助金など、ポケットマネーのようなもの。
30万円のノートパソコンなど、おもちゃにもならない。
つまり今、この日本では、これら2つの(両極端~が、同時進行の形で、一般の人たちの生活を圧迫している。
重税に苦しんでいる。
あえいでいる。

 が、こんなことをつづけていれば、早晩、日本の国家経済は破綻する。
精神的レベルから破綻する。
まじめに働く人たちが、バカ臭さを覚えたら、おしまい。
というか、私自身、そのバカ臭さを覚えることが多くなった。

 ウソだと思うなら、一度、あの新東名(第二東名)を車で走ってみればよい。
ノー天気なマスコミは、「これで東名の交通渋滞が解消されます」とはしゃいでいる。
またそういうふうに伝えるのが、「報道」のあるべき姿と思い込んでいる。

 まさに、贅(ぜい)の上に贅を重ねた、超豪華な道路。
今の日本に、あれほどまでの道路が必要なのか?
これからの維持費はどうするのか?
30兆円以上にもなった借金を、どうやって返済していくのか?

 もし日本中の10%の人が、国債を現金に交換したら、その時点で日本の国家経済は破綻する。
5%でもよい。
理由は簡単。
金庫の中には、1円も残っていない。

 こんな状態で、貧しい人たちは、生活保護費を不正受給する。
既得権益者の人たちは、さらに補助金を受け、優雅な生活を楽しんでいる。
そのはざまで、コツコツと働いている一般労働者たちは、バカ臭さを覚えている。

●ギリシャ

 話が飛ぶようで恐縮だが、ギリシャ問題。
EUのみならず、世界経済は、ギリシャ問題に翻弄されている。
が、ギリシャだけではない。
先週に入って、さらにクローズアップされてきたのが、スペイン。

 一般労働者たちは、極貧の生活を強いられている。
ならば、緊縮予算を受け入れ、EU本部から資金を注入してもらったほうがよい。
……とだれしも考える。
ギリシャにしても、EUから離脱すれば、国家経済は破綻すると言われている。

 が、そうはいかないところに、……というか、その裏でがんばっている人たちがいる。
公務員と呼ばれる人たちである。
この人たちにとっては、国家破綻など、何でもない。
どうということもない。
戦後直後の日本を思い浮かべてみれば、よい。
私は文部省のことしか知らないが、敗戦と同時に、クビになった文部官僚は1人もいない。
仮に国家破綻しても、公務員だけは、職場と給料が守られる。
ギリシャにしても、そうだろう。

 EUの指導を受け入れ、クビを切られるなら、公務員の身分のまま国家破綻したほうがよい。
公務員の人たちなら、そう考える。
それがギリシャのみならず、他の国々でも、極左勢力となり、緊縮予算の受け入れを拒んでいる。
が、それはそのまま日本の近未来像と考えてよい。

●1000兆円

 国の借金が、1000兆円!
……とは言うが、こんな額を信ずる人は、いない。
これに地方自治体の借金を加えたら、その倍近くになるのでは?
あの旧国鉄だけでも、解体されるとき、17兆円の借金を残している(当時)。
そのあと25兆円にふくらんだという話を聞いたことがあるが、そこまで。
先に書いた道路公団だけでも、30兆円以上。
そうした金額を積み重ねていったら、どうなる?

 日本の国家経済が破綻するのは、可能性の問題ではない。
時間の問題。
しかも先延ばしにすればするほど、傷口も深くなる。
が、そのときも、まっさきに犠牲になるのは、一般庶民。
一般労働者。
で、そのとき。
現在のギリシャと同じ状況が、この日本でも繰り返される。
緊縮予算を受け入れるか、どうか。
その選択を迫られる。

 が、中には、こんな公務員の人もいるかもしれない。
「日本の未来を考えるなら、公務員のクビ切りもやむをえない。私のクビを真っ先に切ってください」と。
しかしそういう公務員が、どれだけいるか?
すでにあの大阪市では、給料の減額に対して、「憲法違反」を盾に、橋下市長を訴える動きも出ている。
懲戒免職、つまりよほどの悪事を働かないかぎり、公務員の人たちは、クビになることはない。
これを「既得権」と言わずして、何という。

 が、一般の人たちがもつ忍耐にも、限度がある。
バカ臭さが、(怒り)に変わったとき、この日本は、精神的レベルから破綻する。
 
●橋下イズム

 最後のあがき。
それが「橋下現象」。
私はそう見ている。

 今、より多くの人たちが、バカ臭さを覚え始めている。
そういう人たちが、「おかしい?」と感じ始めている。
それが(怒り)に変わり、橋下市長を、裏から支えている。

 言うなれば、これは一般民衆と行政の、最後の戦いということになる。
勝つか、負けるか。
それで日本の命運は決まる。

 ……とは言っても、1500年もつづいた官僚制度をここで是正するのは、むずかしい。
不可能と考えてよい。
それにすら気づいていない人が、あまりにも多い。
今、現在ですら、橋下市長は、役人たちの猛烈な反撃にさらされている。
面従腹背という反撃である。
やがて大阪市政は、マヒする。
今回、橋下市長が、大飯原発の再稼働に同意したのもその一つ。
橋下市長は、早々と「敗北宣言」なるものを出した。
この先、こうした事例が積み重なるようにつづく。
ある程度使い回されたあと、ボロボロになって、政界から消される。

 表面的には、橋下イズムvs民主党という構図になっている。
しかしその本質は、橋下イズムvs官僚と考えたほうがわかりやすい。
つまり全国の市長が、それぞれの自治体で橋下イズムを支えないかぎり、橋下イズムに勝ち目はない。
と、同時に、日本の国家経済は、官僚制度だけが温存されたまま、崩壊する。

●ショートする脳みそ

 昨日(6月1日)、アメリカの株価は、大暴落した。
(NYダウ・275ドル安。)
で、気になって、あちこちのニュースサイトを見ると、Bloombergには、こうあった。
「5月米雇用統計:非農業雇用者6・9万人増ー失業率8・2%に上昇」

 この一文を目でかすめたとたん、脳みその中で、火花が飛び散った。
脳みそがショートした。

「雇用者が、6・9万人増えた……しかし失業率が8・2%に上昇した」?

 雇用者が増えたのに、失業率が上昇した?
「雇用者」というのは、「被雇用者」のことか?

 で、もう少し詳しく記事を読んでみた。

『6月1日(ブルームバーグ):米国の雇用市場は予想以上のペースで減速してきた。
雇用者の伸びは4、5月連続して10万人を下回った。
失業率も市場予想に反して上昇に転じた。労働市場の回復に陰りが生じている。

米労働省が1日に発表した5月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比6万9000人増。
ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値(15万人増)の半分以下の伸びにとどまった。
4月も7万7000人増と、速報値の11万5000人増から大きく下方修正された。
家計調査に基づく失業率は8・2%と、前月の8・1%から上昇した』(以上、Bloomberg)と。

 やはり見出しに、まちがいはなかった。
雇用者が増えたにもかかわらず、失業率が高くなった。
常識で考えれば、雇用者が増えれば、失業率は下がるはず。
が、失業率があがった。
で、さらに常識で考えれば、雇用者は増えたが、その一方で、クビになった人が、それ以上に増えた。
そういうことになる。
経済の世界では、無数の統計と数字が複雑に入り組んでいる。
数字だけ見て記事を読んでいると、ときとして、頭の中が混乱する。

 が、気になったのは、最後の部分。
同じくBloombergには、こうある。

『失業者に加え、経済悪化でパートタイム就労を余儀なくされている労働者や、職探しをあきらめた人などを含む広義の失業率は、14・8%と、前月の14・5%から上昇した』(同)と。

●恐怖

 政治の話は、ここまで。

 「自分は、だれにも必要とされていない」「自分は、だれにも愛されていない」と。
それを知るのは、恐怖。
大恐怖。
それ以上の恐怖は、ない。

 あのイエスキリストですら、いつも弟子たちにこう聞いていたという。
「あなたは私を愛しているか」(説話)と。

 ここに表れている「14・8%」というのは、そういう数字をいう。
アメリカでは、(日本でもそうだが)、正規雇用とパートタイムの間では、医療保険の分野でも、天と地ほどの開きがある。
そういう人たちの心情を思いやると、ツンとした緊張感が走る。
まさに明日は我が身……というより、まさに我が身。
現在の我が身。

 人も60歳を過ぎると、用なし。
65歳を過ぎると、ゴミ。
70歳を過ぎると、有害物。
2チャンネルなどの中では、老人は、「匹」単位で呼ばれている。
必要とされていないのは、しかたない。
しかし愛されていないのは、つらい。

 だからがんばる。
ふんばる。
しかしそれもやがて限界にくる。
限界にきて、あきらめる。

 私たちは自分の人生を、何のために生きてきたのか……と、そこまで考えてしまう。
失業し、苦しんでいる人も、ただの数字でしかない。
が、こんな残酷な話はない。
経済記事を読みながら、こんなことまで考える人は少ない。

しかし今朝の私は、そんなことまで考えた。

●かぶせもの

 奥歯のかぶせもの(専門用語は知らない)が、はずれた。
が、昨日は金曜日。
しかも30年来通っていた歯科医院が、閉院になった。
しかたないので、瞬間接着剤をつけ、それを歯にかぶせた。

 が、左右、まちがえてかぶせてしまった。
「しまった!」と思ってはずそうとしたが、びくとも動かない。

ア~ア!

 歯のかみ合わせが悪くなった。
その部分が、カチャカチャと当たる。
さらに悪いことに、瞬間接着剤の注意書きには、こうあった。

「有機リン~~を使用しています。口の中では使用しないでください」と。

 ワイフがそれを読み、「だから歯医者さんへ行きなさいと行ったでしょ」と。
が、私はこう考えた。

 「どうせあと10年、もてばいい。10年もすれば、寿命」と。

 このところ、何かにつけ、そう考えることが多くなった。
ものの考え方が、ニヒルになってきた。
前向きというより、後ろ向き。
自分では前に進みたいのだが、見えない糸が、後ろから自分を引っ張る。
言うなれば前の敵と戦いながら、同時に後ろの敵とも戦う。
そうでなくても、体力、気力ともに、衰えてきている。
前の敵と戦うだけで、精一杯。
そのため生き様が、どうしても投げやりになる。
「もう、どうでもいいや」と。

 かみ合わなくなった歯をカチャカチャと鳴らしながら、そう思った。
「もう、どうでもいいや」と。

●猪鼻湖(いのはなこ)

 朝の光がカーテン越しに部屋の中に入ってきた。
窓のカーテンをあげると、浜名湖の北端、猪鼻湖(いのはなこ)が、目に飛び込んできた。
薄曇り。

 一時は農薬被害で、魚が消えたと言われた。
が、昨日見ると、小魚が泳いでいた。
小さなヤドカリも、いっぱい、いた。
「魚が戻ってきた」と、私は思った。
ワイフもそう思ったらしい。
「あら、ちゃんと魚がいるわ」と。

●東急ハーベェスト・クラブ浜名湖

 ここはクラブ制のホテル。
現在3年という年限つきのクラブ会員権を発売している。
募集価格は、163万円。
(入会金が63万円、預託金が100万円。預託金は、3年後に変換される。)
 
 会員になると、1部屋(3~4人)を、1万3000円前後で借りられる。
食費などは別。
詳しくは、0120-024-177へ問い合わせてみたらよい。

 が、これについて、私はこう思う。
歳を取ったら、こうした固定支出は、できるだけ避けたほうがよい、と。
できるだけ、身軽にしておく。
寝たきりになっても、銀行から会員料だけが自動的に引き落とされていくというのは、危険なことでもある。

 それよりもいろいろな場所へ遊びに行った方がよい(?)。
これはあくまでも個人的な意見だが、そのほうがボケ防止にもなる。
人によって、考え方は様ざまだろうが……。

 ……もうすぐ、午前6時。
入浴ができる。
ワイフも起きてきた。
Good Morning!
今日もがんばろう!

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 幼児教室 育児 教育論 Japan はやし浩司 HASE 浜名湖ハーヴェストホテル はやし浩司 東急リゾートタウン)


Hiroshi Hayashi+++++++June. 2012++++++はやし浩司・林浩司


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