2009年10月24日土曜日

*Sex Life in Japan

●雑誌『プレジデント・50plus』(10月号別冊)

+++++++++++++++++++++++++++++++++

昨夜、書店に寄って、雑誌『プレジデント・50plus』を買ってきた。
「夫と妻のかたち・衝撃白書」というタイトルが、ズシンと気になった。
この雑誌は、ときどき買うが、内容がしっかりしている。
読み応えがある。
編集長以下、ライターが、本気で取材し、本気で書いている。

+++++++++++++++++++++++++++++++++

●性生活

 衝撃的な記事が並ぶ。

★結婚30年以上の約半数は、ベッドが別
★50代は約7割がセックスレス
★結婚10年未満でも、セックスレス半数
★夫は精力減退、妻は興味なし
★夫より妻の方が冷めている、などなど。

さらに……

★セックスは9割、夫から誘うが、4割がセックス拒否にあう
★50代の約7割が、30分未満
★マンネリ妻の半数が、感じたフリ
★妻の半数は、義理でセックスしている
★夫婦歴が浅い妻のほうが、不満度高し

また「夫婦の温度差」についても、

★現在もセックスしている夫の半数は、「生涯現役」でいたい(「何歳までセックスしたいか」という質問に対して。
★夫の74・7%が、隠れて自慰の経験あり
★夫3割の頭の中は、女性
★EDの悩みは、40代で1割強
★夫の1割強は、「妻だけED」、などなど。

ただし、調査の信頼性に疑問がないわけではない。
冒頭に、こうある。

「gooリサーチと弊誌との共同調査により、インターネットを通じて、40代以上の既婚男女、3208人から回答を得た。
男女、ほぼ同数。
40代・50代・60代以上から均等に回答を回収。
調査期間は、(09年)7月22日から24日まで」と。

ここでいう「リサーチ」というのは、インターネットをしている人なら、みな、知っている。
ときどき「調査にご協力ください」という、あれである。

私のばあい、そういう(依頼?)は、即、削除。
めんどうというより、あやしげなメールは、開かない。
私のように考え、そのまま削除している人は多い。
一方、そうした調査に応ずる人というのは、かぎられている。
とくに、こうしたきわめてプライベートな問題に関する調査に対しては、そうである。
つまりインターネットを通した調査は、私自身は、あまり信頼していない。

「3208人から回答を得た」というが、そんなわけで、やや「?」を感じながら、読んだ。

●夫と妻の温度差

 で、それはともかくも、こうして見出しを並べてみると、どこかに基準があって、その基準に合わないのは、おかしい……という、スケベ前提のものの考え方があるのがわかる。
私は私。
私たちは私たち。
人は人。
「セックスをしているから、正常」「セックスレスは、おかしい」という前提そのものが、おかしい。
それでその夫婦が、それなりにうまく生活しているなら、それでよい。

 こんなのも、あった。

★妻の6割弱は配偶者の親を介護したくない
★倦怠期の妻は「夫の介護も拒否」が4割
★妻の7割強は、夫の実家の墓に入りたくない
★夫婦で同じ墓に入りたい、夫8割、妻7割の温度差
★夫のほうが、夫婦仲改善の努力をしている(夫婦仲をあきらめている妻が、4割もいる)
★夫のほうが、今の配偶者に満足している
★妻はどんどん夫の必要性を感じなくなる

 この調査結果については、「そういうものだろうな」と思う。
私のワイフも、おおむね、同じようなことを、いつも言っている。
とくに「墓」については、私自身が、実家の墓には入りたくない。
いわんや、ワイフをや!

 介護については、これも私は私。
私たちは、私たち。
人は人。
なりゆきに任せるしかない。

●夫婦の修羅場

 おもしろかったのは(失礼!)、夫婦の修羅場。

★(夫の)不倫相手と3者会談
★浮気相手と子どものピアノ発表会に連れていったら、バレた
★二日酔いで仕事を休んだとき、バケツで水をかけられた
★浮気がバレたとき、醤油さしや、食器が飛んできた
★信仰する信仰団体に、預金のすべてを引き出して献金した
★浮気の現場を見てしまった
★セックス中に、前の男の名前

 私の親類の中にも、ある日突然、自宅に愛人を連れてきて、自分の妻にこう言った人がいる。
「おい、今日からこの女も、いっしょにこの家に住むからな」と。
 マンガに出てきそうな話だが、これは本当の話。

 で、私たち夫婦も、よく不倫の話をする。
が、こと不倫の話になると、意見が、まったく対立する。
私は、「真剣なら、不倫をしてもいい」「遊びでは、不倫はしたくない」と言う。
ワイフは、「遊びなら、不倫をしてもいい」「真剣になるなら、離婚」と言う。

 こうした問題で、修羅場を経験したことはないが、あとに尾を引くような修羅場は、避けたほうがよい。
その一方で、たった一度の浮気でも、「夫(妻)を裏切った」といううしろめたさを感じながら、後悔しつづける妻(夫)もいる。
あるいはたがいに浮気を認めあいながら、それでいて、さわやかに生活している夫婦もいる。
スワッピングクラブや、混浴クラブに入って、セックスを楽しんでいる夫婦もいる。

 こうした問題だけは、まさに人、それぞれ。
基準もなければ、標準もない。
言い換えると、どうせ「性は無」(今東光)。
小便や大便と同じ。
深い意味はない。
意味を考えても、無駄。
たがいがそれで納得しているなら、それでよい。
このバリエーションの豊こそが、人間の生活を、楽しく、おもしろくしている。

 『プレジデント・50plus』 は、そういう意味で、興味深かった。
で、結論は、「私は私」「私たちは私たち」。
のぞき見的な意味では参考になったが、そこで思考はストップ。
「40才以上、45%が離婚の危機」(表紙)と言われても、この問題だけは、個人の問題。
そういう数字を知ったからといって、何の役にも立たない。
 
 次回は、「どうすれば、もっと健康になれるか」「みんな、どうやって健康を維持しているか」などという、もっとプロダクティブな特集を組んでほしい。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 夫婦の性生活 性生活)

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。