●住めば都(人格のスケール)
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ワイフがこう言った。
「私は浜松が好きだわ。
ちょうどいい大きさで、住みやすいわ。
大きすぎず、小さすぎず……」と。
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浜松市の人口は約80万人(政令都市)。
ワイフが言ったことに対して、私はこう言った。
「M町(人口3万人弱)の人も、同じことを言うよ。
G市(人口30万人)の人も、同じことを言うよ。
名古屋市の人だって、同じことを言うよ」と。
昔から『住めば都』という。
どんな町でも、長く住めば、体の方がそれに慣れ、その人にとっては、住みやすいところになるということ。
浜松市で生まれ育ち、以来、ずっとこの町に住んでいるワイフにしてみれば、当然のこと。
浜松がいちばん、住みやすい。
●心のスケール
医師以外の人は、あまり知らないかもしれない。
しかし医師の世界には、医師だけの世界がある。
たとえば旅行社にしても、デパートにしても、さらに建設会社にも、医師用専門会社というのがある。
なぜあるかということについては、今さら、ここに書くまでもない。
で、その医師たちは、医師たちだけで交際する。
医師たちが一般の人たちを避けているのではない。
一般の人たちが、医師の世界に入り込めない。
つきあいの仕方がちがう。
お金の使い方がちがう。
●居心地
そこで人は、自分と同じようなレベルの人とつきあうようになる。
レベル、年齢、同趣味、類似した仕事、同じような生い立ち、学歴など、共通点が多ければ多いほど、よい。
その人にとって、居心地のよい関係ということになる。
そしてその関係は、10年とか、20年とか、長い年月をかけて、作られる。
先に書いた医師の世界も、その一例ということになる。
そこで『住めば都』。
住んでいる町の大きさに、標準はない。
大きな町に住み慣れた人は、小さな町を窮屈に思う。
小さな町に住む慣れた人は、大きな町を、住みにくく思う。
それは自然な反応であって、とくに問題はない。
しかし(心)については、もう少し深刻に考えたほうがよい。
大きな心の人は、求めて、心の大きな人と交際するようになる。
小さな心の人は、求めて、心の小さな人と交際するようになる。
ここでは便宜上、(大きな心)(小さな心)という言葉を使ったが、要するに(人間性)の問題と考えてよい。
しかもその人間性は、相対的なもの。
私が大きいとか、あなたが小さいとか、そういうことを書いているのではない。
上には、上がいる。
下には、下がいる。
そういう意味で、相対的なもの。
●ある夫婦
あるところに、インチキばかりしている女性がいた。
やることなすこと、インチキ。
小細工、ウソ、ごまかしは、日常茶飯事。
それがその女性の行動規範になっているため、恐らくその女性は、自分でもそれを意識していないのではないか。
ごく自然な形(?)で、それができる。
で、私が不思議に思ったのは、そういう女性を妻にもつ夫はどうなのかということ。
その女性の夫も、見たところ、夫は、ごくふつうのサラリーマン。
もの静かで、おだやかな感じのする人だった。
そこでワイフに、「もしぼくが、あの女性の夫なら、ああいう妻には耐えられない。それに妻が目の前で、そういう行為を重ねていたら、妻を注意するだろう」と。
するとそのワイフは、こう言った。
「知らなかったの? あのダンナも、似たような人よ。
ほら、『似たもの夫婦』って、言うでしょ。
あのダンナも、インチキな人よ」と。
そう言えば、その女性の周囲にいる人、つまり、その女性の親しい人たちも、みな、似たような人たち。
『類は友を呼ぶ』の格言どおりである。
●上の人
一方、恩師のTK先生は、会うたびに、私にこう言う。
「上の人と交際しなさい」と。
TK先生が言う(上の人)というのは、「人格的に高邁な人」という意味である。
その先生の言葉には、重要な意味が隠されている。
人というのは、環境によって、大きな人にもなるが、反対に、小さな人にもなってしまう。
『人は環境の産物』。
そしていつの間にか、良循環は良循環となり、反対に悪循環は悪循環となり、その人の大きさを決めていく。
●子どものレベル
町について、住みやすい、住みにくいというのは、あくまでも(慣れ)の問題。
しかし人間関係において、つきあいやすい、つきあいにくいというのは、その人の(努力)の問題。
よく「子どものレベルを知りたかったら、子ども友人を見ろ」という。
そう言っているのは、この私だが、自分の子どものレベルは、子どもがつきあっている友だちを見ればわかる。
あなたの子どもが、あなたから見て、好ましい友だちとつきあっているなら、あなたの子どものレベルも、同じほど高いということになる。
そうでなければそうでない。
以前、こんなことがあった。
ある子ども(中学2年生・男子)が、祭りで酒を飲んでいて、警察署へ補導されてしまった。
母親は、「友だちにそそのかされて、酒を飲んだだけ」と、懸命に自分の子どもをかばっていた。
が、あとで私がいろいろ話を聞くと、むしろその子どものほうが主犯格だったことがわかった。
●私のばあい
私のまわりを、改めて見直す。
で、多くの人たちが、私から去っていったのを知る。
「林(=私)は、酒が飲めないからつまらない」と言って、去っていった人もいるが、これはしかたない。
しかし中には、「林は、つまらない」と言って去っていった人もいる。
私の醜い人間性に呆れて、去っていった人もいる。
その一方で、私のほうが居心地を悪く感じて、離れていった人もいる。
よいにつけ、悪いにつけ、つきあいにくい人というのは、確かにいる。
が、このところ、もうひとつ、別の問題が起きつつある。
●許容範囲
私がもっている許容範囲が、狭くなりつつあるのを感ずる。
以前は、かなりの余裕をもって、人と交際できた。
が、今は、それがない。
好き嫌いが、はっきりしてきたというか、わがままになってきた。
たとえば昨年までは、月に2~3度は、地元のバス会社が運営するツアーで、あちこちを旅した。
しかし今年になってから、ぐんとその回数が減った。
とくに私のレベルが高いというわけではないが、あの観光バスがもつ独特のレベルの低さに、がまんできなくなってきた。
とくに、おばちゃんたちの、騒々しい会話には、閉口した。
ガイドの品性の低さにも、驚いた。
いろいろあった。
一方、ワイフのほうは、私より許容範囲が、ずっと広い。
そのつど「私は気にしない」と言う。
つまりその分だけ、私の脳みそが硬直し始めたことを意味する。
許容範囲は、その人のもつ脳みその柔軟性で決まる。
その柔軟性が、なくなってきた?
●どうすればよいか
私たちは、常に(上)をめざす。
それを釈迦は、「精進(しょうじん)」と言った。
日々の絶え間ない研鑽と努力。
それによってのみ、私たちは、現在のレベルを維持できる。
その研鑽と努力を怠ったとたん、健康と同じで、下り坂に向かう。
難しいことではない。
ウソをつかない。
約束を守る。
ルールを守る。
その3つだけを、かたくなに守ればよい。
あとは、時間が、その人を磨いてくれる。
10年とか、20年とかかけて、その人を磨いてくれる。
何度も書いてきたことだが、自分にそう言って聞かす。
私はもともと、素性が、あまりよくない。
自分でもそれが、よくわかっている。
と、同時に、許容範囲を広げる。
俗人になるべきところでは、俗人になる。
俗人になって、俗世間と交わる。
けっして、孤高の人になってはいけない。
おごり高ぶるのは、禁物。
ただしレベルの低い人とは、つきあわない。
インチキな人、平気でウソを重ねる人、ずるい人、小細工をする人……。
そういう人とは、離れる。
縁を切る。
つきあってよいことは何もない。
つきあえばあうほど、こちらがその毒気に染まってしまう。
……と自分にそう誓う。
今日も始まった。
がんばろう。
10月23日朝記
(補記)
加齢とともに、ここに書いた許容範囲が、どんどんと小さくなっていく。
努力していても、そうなる。
思考の柔軟性が、失われるためと考えてよい。
たとえば音楽を例にあげて考えてみよう。
私は毎日のように、YOUTUBEで、いろいろな音楽に接している。
が、ふと油断すると、いわゆる「団塊の世代・御用達的な音楽」ばかりを、聴いている。
「これではいけない」と自分に言って聞かせる。
そこであえてあちこちを、サーフィンしながら、よい曲をさがす。
しかし居心地ならぬ、聴き心地のよい曲は、やはり、あの時代の音楽ということになってしまう。
脳の中に一度できたシナプスをほぐすのは、容易なことではない。
あるいは新しいシナプスを組むのは、容易なことではない。
最近の幼児たちがよく歌う歌にしても、覚えるだけでもたいへん。
覚えても、すぐ忘れる。
脳が硬直化してくると、そういう現象が、頻繁に起きるようになる。
そこで柔軟性。
私は、幼児や小学生、さらには中学生たちと、好き勝手なことを言いあい、競いあうのがよいと思うが、どの人にも、そういう機会があるわけではない。
では、どうすればよいのか?
最近、私が実行しているのに、こんなのがある。
書店などで、片っ端から、立ち読みをして回るという方法である。
ジャンルは選ばない。
つまりこうして脳みそを、いろいろな方向から刺激する。
私の幼児教室の指導法の柱にもなっている。
もうひとつは、新しい世界に思い切って、飛び込んでみる。
その(思い切り)が大切。
「迷ったら、即、実行」。
子どもでもそうだが、「つまらない」「おもしろくない」と言い出したら、そこで進歩は停滞する。
……いつまでつづくかわからないが、脳の柔軟性は、それを一度失ったら、回復するのは、かなりむずかしい。
そういうこともあって、とにかく今は、現状維持に心がける。
(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 交際 人との交際)
Hiroshi Hayashi++++++++Oct. 09+++++++++はやし浩司
●10月23日
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昨日、三男が、電話をかけてきた。
プレゼントも届いた。
「誕生日、おめでとう」と。
バカめ!
私の誕生日は、来週だ。
1週間、まちがえている。
が、しかし、うれしかった。
歳は取りたくないが、気遣いはうれしい。
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●WINDOW7
WINDOW7が発売になった。
評判はよい。
私がもっている、TOSHIBAのノートパソコンは、
WINDOW7へのUPGRADE権つき。
どうすればよいのだろう?
明日、購入した店に行って、聞いてみよう。
しかし……ウィルス対策ソフトは、そのまま使えるのだろうか?
で、一方、次期パソコンは、どれにしようか?
悩んでいる。
M社のデスクトップをねらっているが、Officeソフトを含めると、20万円を軽く超えてしまう。
それにモニターも、25インチ前後のものが、ほしい。
加えて、プリンター。
インク・プリンターというより、今、考えているのは、カラー・レザー・プリンター。
値段も驚くほど、安くなった。
WINDOW7との相性を考えながら、順次、導入していく。
BW教室内での印刷物を、近く、カラー版にする。
今、しばらく様子を見よう。
1~2か月もすると、値段も、ぐんと安くなるはず。
●金価格
金(ゴールド)の価格が、急上昇している。
ニューヨーク市場での価格(先物)は、最高値で頭打ち。
しかし日本市場では、そこまで上がり切っていない。
円安になれば、さらに上がる。
今は(売り時)とは思うが、(買い時)ではない。
ところでオーストラリア・ドルの上昇につられて、ニュージーランド・ドルも上昇してきている。
私は82~3円のときニュージーランド・ドルを購入した。
それが一時は、57~8円まで下がってしまった。
「塩漬けにするしかない」と心に決めていたが、このところ、70円弱まで値を戻した。
あと少し、がんばれ、ニュージーランド・ドル!
株取引は、数社を残して、今は、休眠中。
……と言いながらも、今、調べてみたら、結構、値を戻している。
この浜松市でも、経済の回復の兆(きざ)しが見えてきた。
一時はまったく仕事がなくなってしまったところもあったが、「仕事が入り始めた」とのこと。
よかった!
Hiroshi Hayashi++++++++Oct. 09+++++++++はやし浩司
2009年10月23日金曜日
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