【OBたちに支えられて……】(Mさん、連絡、ありがとう!)
●BW教室
BW教室……始めて、もう40年になる。
当初は、「林才能教室」と呼んでいた。
これといった教材もなく、仕事で香港へ行ったような折、イギリスの教材を買い集め、それを翻訳して使っていた。
「BW教室」という名前にしたのは、はじめて私の教材が、ある雑誌で紹介されることになったときのこと。
『主婦と生活』という雑誌だった。
そこに井上清という編集長がいて、「林じゃあ、おもしろくねエ。何か、別の名前にしろ」と。
それでBW、つまり「ブレイン・ワーク」という名前にした。
「頭を使う教室」という意味で、そうした。
以来、40年。
早いものだが、最近では、教え子の子どもたちが多くなった。
……というか、ほとんどが、過去の生徒と関わりのある生徒ばかり。
この不況下。
生徒集めもたいへん。
しかし今、私は、そういうOBたちに支えられて仕事をしている。
●ハーバード大学
20~30年前のこと。
私の夢は、「いつかは、生徒を東大に」だった。
「いつかは、うちの生徒を東大に送ってやろう」と。
が、皮肉なもので、そうしてがんばっている間は、東大へ入る生徒は、1人もいなかった。
で、そのうち、そういうことを口にしなくなった。
が、これまた皮肉なもので、口にしなくなったとたん、東大や京大へ入る生徒が、当たり前のように多くなった。
名古屋大学や大阪大学となると、もっと多い。
で、今は、そういう話をしない。
たまたま昨夜も、中学生たちがそんな話をし始めたので、私はこう言った。
「そんなことを売り物にする塾や予備校へ、行ってはだめだよ」と。
しかし、である。
昨日、OBのMさんから、電話があった。
Mさんには2人の娘さんがいた。
娘さんは、2人とも、女医さんになった。
姉のほうは、現在、父親の医院を引き継いでいる。
妹のほうは、現在、何と、あのハーバード大学で研究室をもっているという。
東大までは考えたが、ハーバード大学までは考えなかった。
ガツンとハンマーで叩かれたような衝撃を受けた。
驚きは、すぐ喜びに変わった。
妹さんのほうは、よく覚えている。
みなで、キャンプに行ったときのこと。
道の途中でお漏らしをしてしまい、Mさん(母親)に、道ばたで下着を替えてもらっていた。
あの女の子が、ハーバード大学!
●アメリカの大学
アメリカでは、大学といっても、それこそピンからキリまである。
町のビルを借りて運営している大学もあれば、IU(インディアナ大学)のように、端から端まで、車で1時間以上という大学まである。
私の息子夫婦は、現在、そのIUに在籍している。
ハーバード大学については知らないが、規模はともかく、現在、世界の最高峰にある大学であることには、ちがいない。
私は、自分の夢がそのとき、かなったうように感じた。
幼児教室をつづけて、40年。
Mさんは、こう言った。
「でね、先生、こんどうちの孫が、その年齢になりました。
ついては先生のところで教えてもらえないでしょうか」と。
もちろん、大歓迎!
若いころは、「生徒というのは、去っていくもの」とばかり、思っていた。
当時の私は、幼稚園の年中児から高校3年生まで教えていた。
多くは、14年間、私の教室に通ってくれた。
それでもみな、去っていく。
が、ここ10年は、その雰囲気が変わった。
OBたちが、自分の子どもを連れて、戻ってきた。
30~40年という年月を経て、戻ってきた。
が、うれしいというより、本当のところ、さみしい。
この仕事ができるのも、あと10年?
5年?
今の生徒がおとなになるころには、私は確実に、もうこの世にはいない。
生徒の子どもを教えるということは、もう、ない。
それを思うと、さみしい。
●教え方
私ができることと言えば、ともかく、毎日、懸命に教えること。
「頭を使うということは、こういうことだよ」と教えること。
たまたま今週は、小学1~2年生に、方程式を教えている。
来週は、正負の数。
一見、とんでもないレッスンに思う人もいるかもしれないが、教え方さえ工夫すれば、いくらでも教えられる。
生徒たちも笑っている間に、覚えてしまう。
で、今週は、同じ教材を使って、幼児を指導してみる。
子どもたちがどんな反応を示すか、楽しみ。
「幼児だから、幼稚ぽいことを教える」というのは、まちがっている。
またそんなことをしてはいけない。
幼児の頭脳は、私たちおとなが考えるより、はるかに広く、柔軟性に富んでいる。
ウソだと思うなら、一度、「BW公開教室」をのぞいてみてほしい。
子どもたちの笑い声に、その答がある。
……ということで、今朝は、久々に気分は最高!
Mさん、来週、待っています。
楽しみにしています。
ぜひ、おいでください。
(注:「BW公開教室」へは、「はやし浩司のメインHP」より。
「はやし浩司」で検索をかけてくだされば、たいていTOPに、HPが並んでいます。)
●さて10月
9月も残り数日。
10月は、講演の季節。
あちこちで講演が待っている。
が、本当の楽しみは、講演を利用して、ワイフと旅をすること。
講演先で、旅館やホテルに泊まること。
それと自動車工業界の雑誌に、6Pの巻頭言を書かせてもらうことになった。
全国誌である。
2012年中は、たぶんみなさんが、自動車の販売会社へ行ったら、その雑誌が目にとまるはず。
また11月からは、中日ショッパー紙で連載が始まる。
タイトルは、『子どもの世界・こんな問題』。
小さなコラムだが、これもOBのようなもの。
10年ほど前、新聞本紙のほうで、原稿を書かせてもらっていた。
そのときのタイトルも、『子どもの世界・こんな問題』だった。
……ということで、人は、それがどんなに小さいものであれ、前に希望をかかげて生きていくもの。
希望があれば、生きていかれる。
希望が道を示してくれる。
とくに私の年齢になると、そうだ。
道なき道に迷いこみ、立ち往生したとたん、孤独という悪魔が襲ってくる。
何としても、それだけは避けなければならない。
……とういうような暗い話は、やめ。
がんばって、残りの数日を、有意義に過ごしたい。
2011/09/27朝記
Hiroshi Hayashi++++++Sep. 2011++++++はやし浩司・林浩司
●ラジウム温泉とピロリ菌
最近気になっていることが、2つある。
ひとつは、「ラジウム温泉」。
もうひとつは、「ピロリ菌」。
ラジウム温泉というのは、簡単に言えば、放射線風呂。
WHOはたびたび日本に向け、その危険性を警告している。
が、この日本では、堂々というか、逆に放射線の高さを宣伝に使い、営業している温泉が、50近くもある。
たとえば……。
「ラジウム温泉やラドン温泉には通常の200倍以上の放射線を含んでおり、日本では島根県の池田、山梨県の増富、鳥取県の三朝、兵庫県の有馬などでは、40000倍以上の放射線が含まれています。
ほかにも、放射線を含んだ温泉は日本各地に多数あり、特に花崗岩のある所には多いようです。放射線を含んだ温泉は人体に悪影響を与えるほど強くはありませんので、安心して温泉を楽しんで下さい」(某・温泉郷パンフ)と。
先日入った温泉のパンフには、こうあった。
「当、温泉郷は、N県でも有数の高い放射線量を誇っています」と。
読むと、「源泉近くで、1~15マイクロ・シーベルト」とか!
ゾーッ!
いいのか?
また「ピロリ菌」というのは、ピロリ菌。
どんなものかはよく知らないが、先月検査してもらったら、私の体には、そのピロリ菌が居座っているという。
胃潰瘍や胃ガンの原因にもなるらしい。
医師は、退治したほうがいいと言う。
が、抗生物質を1週間ものまねばならない。
いいのか?
●ユニバーサル・スタジオ
10月の楽しみ。
ワイフとユニバーサル・スタジオに行くこと。
若いころ、一度、行ったことがある。
今度行くと、2度目。
新幹線で行き、オフィシャルホテルに一泊するというコースがある。
団体バスで行くという方法もあるが、団体バスは、もうこりごり。
どこか別の惑星からやってきたような、オジチャン、オバチャンたちばかり。
……というのは、書き過ぎ。
それはわかっているが、しかし私たちの恨みも、大きい。
料金が2倍ほどの、プレミア何とかというコースでも、このザマ。
自分たちは、大声でギャーギャー、ゲラゲラと騒ぎながら、私が使うパソコンの音がうるさい、と。
「もう少し小さな声で話していただけませんか?」と、ていねいに頼んでも、こう言い返される。
「私らア、おしゃべりが楽しみで旅行に来ているんだわサア」とか。
飛行機の中でも、電車の中でも、今ではパソコンは必携品。
どこの空港へ行っても、みな、パソコンを叩いている。
それがうるさい?
だから先月、私とワイフは、こう宣言した。
「2度と、死ぬまで、乗らない!」と。
私たち夫婦にとっては、バスというより、拷問室。
静かに読書もできない。
だから、もう乗らない!
●放射線
あのね、ラジウムであろうが、セシウムであろうが、問題はそこから発せられる放射線。
X線、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、中性子線など。
セシウムだから危険、ラジウムだから安全ということは、ない。
こんな基本的なことも知らないで、「ラジウム温泉は安全」は、ない。
たとえばこれらの放射線の中でも、アルファ線はヘリウムの原子核、ベータ線は電子、中性子線は中性子を、それぞれ放出する。
これに対してX線やガンマ線は、電磁波の仲間。
が、これらすべては、共通して、物質を電離させる能力をもっている。
わかりやすく言えば、原子をバラバラにする。
これが人体に、深刻な影響を与える。
人体というより、細胞のDNAに、深刻な影響を与える。
が、ある旅館のパンフには、こうある。
「GT温泉郷の温泉はラドンを含むラジウム温泉(放射能泉)です。
温泉中のラドンから放出される微量の放射線を吸収することで、身体の細胞を刺激し、免疫力向上、血流の改善の効果があるといわれています」と。
こういうのを、「ホルミシス効果」というらしい。
そこでホルミシス効果なるものを調べてみる。
●放射線ホルメシス効果
ウィキペディア百科事典には、つぎのようにある。
『……放射線ホルミシス効果とは、1978年、ミズーリ大学のトーマス・D・ラッキー生化学教授が、自らは実験や研究を行っていないが、20世紀初頭から知られていた低線量の放射線による生物の各種刺激効果を、改めて他の多くの研究者の研究原著論文を総説(レビュー)の中で紹介、整理することによって使用した言葉であり、アメリカ保健物理学会誌1982年12月号に掲載された総説によって提唱された学説である。
この仮説では、低線量の放射線照射は、体のさまざまな活動を活性化するとされる。
ラッキー教授は小論文『原爆の健康効用』を発表し、原爆は健康を促進した面があるとしている。
ただし、WHOは低線量であっても天然ラドンの放射線の危険性を指摘しており、また米国もそれに倣うなど、主流の学説ではない』(以上、ウィキペディア百科事典)と。
が、同じくウィキペディア百科事典はこんな記事も載せている。
『……2006年、世界保健機構(WHO)は、ラドンの放射線が肺がんの重要な原因であることを警告した。
アメリカもWHOに準じており、環境保護庁(EPA)は、ラドンに安全な量というものは存在せず、少しの被曝でも癌になる危険性をもたらすものとしている。
また、米国科学アカデミーは、毎年15,000から22,000人のアメリカ人が屋内のラドンによる肺がんによって命を落としていると推計する。
日本政府は2011年現在、特に警告は発していない』(ウィキペディア百科事典)と。
あとの判断は、みなさん、それぞれ。
ただし一言。
先日、私たちが泊まった旅館は、何10室もあるような大きな旅館だったが、客は私たちだけ。
いくら「安全」と言われても、そう簡単には泊まれない。
しかもその根拠が、1978年の論文?
今から33年前。
「日本政府は2011年現在、特に警告は発していない」(ウィキペディア百科事典)というのも気になる。
●ピロリ菌
ピロリ菌についても、いろいろ調べてみた。
抗生物質を服用したからといって、100%、除菌できるというものでもないらしい。
それに40歳以上の人では、70%が保菌者とか(ウィキペディア百科事典)。
で、こういう記述も見つけた。
こちらのほうが、私にとっては、わかりやすい。
いわく、
『近年、食品によるピロリ菌の抑制効果が確認されている。
発芽3日目のブロッコリーの新芽(スプラウト)を2ヶ月間継続して食べた感染者において、胃の中に住むピロリ菌が減少したとの報告がされている。
ブロッコリーの新芽に含まれるスルフォラファンが有効成分の1つと考えられている。また、梅に含まれるシリンガレシノールというリグナンの一種もピロリ菌の増殖抑制や胃粘膜への感染防御に有効であることが発見された。
このほか、緑茶、緑茶カテキンやココア、ヨーグルト、コーヒー、わさび、ショウガ、ニンニク、キムチ などでも抑制が報告されている。
さらに、ニュージーランド特産の蜂蜜であるマヌカハニーも、ピロリ菌駆除力を持つことが報告されている。
ただし、これら多くの食品による抑制効果は限られた調査対象や動物実験を基にしたものがほとんどである。また、特定の食品だけを過剰に摂取することは(たとえピロリ菌に対しては効果があったとしても)、全身の健康にとって良くないことは容易に想像できる。
ヘリコバクター・ピロリ関連疾患の現実的かつ実践的な予防対策として、広範囲な疫学調査に基づき広く受け入れられているのは野菜と果物の摂取、および減塩である』(以上、ウィキペディア百科事典)と。
ピロリの除菌については、もうしばらく様子をみてから、考えてみたい。
Hiroshi Hayashi++++++Sep. 2011++++++はやし浩司・林浩司
2011年9月27日火曜日
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