●Pay Forward(ペイ・フォワード)
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ハーレイ・J・オスメント(少年)主役の映画に、『ペイ・フォワード(Pay it Forward)』(2000年作品)というのがあった。
1人の人が、それぞれ3人の人に、善意の行為を手渡していけば、世界が変わる、と。
1人の少年がそのアイディアを思いつく。
そして彼は、それを実行する。
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●ペイ・フォワード運動
「システムとしては、非常に単純明解なものです。つまり、人は他人から厚意を受けた場合、その相手にお返しをしようとしますね。そうすると、その厚意は当事者間のみで完結して終わってしまいます。しかし、この“厚意”を受けた相手に返すのではなくて、次の人に別な形で『渡して』みたら、どうなるでしょう? それを、1人の人が別の新たな3人に『渡して』いったとしたら・・・」(「ペイ・フォワード運動」HPの解説より、転載」。)
●すばらしいこと
ハーレイ・J・オスメントといえば、同時期、『シクス・センス』という映画でも主演を演じている。
もの静かで、それでいて理知的な演技が、見事だった。
映画『シクス・センス』から受けた衝撃は大きかった。
見終わったあと、頭の中で、バチバチと火花が飛んだ。
常識がひっくり返った、
そののち、この映画の(流れ)は、『マトリックス』、さらに最近の『ミラーズ』へと、つづく。
それはさておき、今日、私の周辺で、こんなすばらしいことがあった。
●山荘で
今日は土曜日。
午後からワイフと山荘へ向かった。
伸びすぎた梨の木を切り倒すためである。
このところ山荘周辺に、猿が出没する。
その猿が、いたずらをする。
雨どいを破壊したり、テレビアンテナを折ったりする。
そこで餌になるような実をつける木を切ることにした。
先日は、栗の木を切った。
で、今日は梨の木
●草刈り
驚いたことに、行ってみると、山荘周辺の雑草が、きれいに刈り取られていた。
明らかにプロの手さばき!
しかも刈り取った雑草まで、始末してあった。
私はだれが刈ってくれたか、すぐわかった。
親しくしている、Kさんである。
が、それだけではなかった。
●プロの手さばき
大通りをはずれたところから、山荘までつづく道は、500~600メートルある。
細い一本道である。
しかし私たち以外は、ほとんどだれも使わない。
で、2週間ほど前のこと。
私は運動もかねて、この道の400~500メートル分の道路わきの草を刈った。
草刈りは嫌いではない。
ストレス解消にもなる。
背丈の伸びた夏草を、草刈り機でバリバリ、ウィーン、バリバリと刈っていくのは、たいへん気持よい。
爽快感すら、覚える。
それでそうした。
が、今日、その道を通ってみると、両側の草が、きれいに刈り取られていた。
こちらも見るからに、明らかにプロの手さばき!
●刈り残し
草刈りにも、じょうず、へたがある。
じょうずな人が草を刈ると、地面の小石だけを残したような草の刈り方をする。
全体に地面をなめるように、均一的な刈り方をする。
見た目にも美しい。
が、へたな人が草を刈ると、まるでぼさぼさのトラ刈りのようになる。
刈り残しが、いたるところで草の柱のようになる。
私は草刈りは嫌いではないが、いくら努力しても、うまく刈れない。
が、山荘のまわりの草が、きれいに刈り取られていた!
●みなが、草刈りをしてくれた!
先ほど「それだけではない」と書いたが、それだけではなかった。
500~600メートルの道の両側の草も、きれいに刈り取られていた。
こうした農道は、いろいろな地権者が入り組んでいる。
Kさんの土地もあれば、Uさんや、Hさんの土地もある。
その中を、農道が通っている。
で、私はひまがあると、ときどき、その農道脇の草を刈っている。
私たち自身のためでもある。
放っておくと、両側から夏草が、道路をおおう。
車が通るのがやっとというほど、道が狭くなる。
●トラ刈り
けっして手を抜いているわけではない。
しかし私が草を刈ると、先にも書いたように、トラ刈りのようになる。
だから草を刈りながら、いつも、「Kさんたちが見たら、笑うだろうな」と思っていた。
まあ、笑われてもしかたないような刈り方しか、私にはできない。
が、私の行為が、農家の人たちに、別の形で伝わった。
もちろん私には、「みなのためにしている」とか、「してやっている」とかいう意識は、みじんもない。
あくまでも私のため。
が、それを農家の人たちは、よいほうに解釈してくれた。
まずKさんが、自分の土地の中の草を刈った。
それを見て、Uさんや、Hさんたちが、草を刈った。
ついでにKさんは、私の山荘のまわりの草も刈ってくれた。
私はそれを知って、うれしくなった。
久しぶりに、胸の中がポーッと暖かくなった。
●ワイフと・・・
私「みんなが、山荘のまわりの草を刈ってくれたんだよ」
ワ「Kさんたちね」
私「そうだね」
ワ「それにしても、きれいね」
私「うん・・・」
ワ「お礼の電話でもしたら・・・?」
私「・・・しないよ。また近く、道路の草を刈って、返すよ」と。
家のまわりを見やりながら、私は、映画『ペイ・フォワード』を思い出していた。
1人の人の善意が、いつの間にか、他人の心を動かし、その輪がどんどんと広がっていく。
そして気がついてみたら、その輪が、いつの間にか、自分のところに戻ってくる。
戻ってきて、自分の心を暖かく包んでくれる。
私はきれいに刈り取られた山荘の周辺を見ながら、そう思った。
さわやかな、さわやかな、どこまでもさわやかな秋のはじめの乾いた風が、下の森からやさしく吹いていた。
うれしかったプラス、たのしかった。
(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW Pay it forward ペイ・フォワード 夏の草刈り はやし浩司)
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