2012年4月20日金曜日

Class re-Union Party

●高校の同窓会

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

近く、高校の同窓会がある。
「高校」といっても、遠い昔。
私にもそんな時代があったはず。
が、おかしなことに、今の私と、連続性がない。
その途中で、一度、(あるいは数度)、プツリと切れている。
あの時代を思い出すと、そんな感じがする。
なぜだろう?

本来なら、記憶をたどっていくと、そこの高校時代があるはず。
現在の私と、高校時代の私が、一本の糸でつながっているはず。
が、その高校時代だけが、記憶の流れから、はずれている。
たとえて言うなら、人生の途中で、別の映画を見ていたような感じ。
長いようで、短かった。
短いようで、長かった。

ただイメージは、あまりよくない。
暗い木造の校舎だけが、強く印象に残っている。
今でも、ときどき夢に出てくるが、どれも暗い。
3年生のときに、近代的な校舎に移った。
が、その校舎は、夢の中には、ほとんど出てこない。
高校というと、あの校舎。
木々の緑に包まれた、黒っぽい、木造のあの校舎。

が、おかしなことに、本当におかしなことに、高校というと、舟木一夫の「♪高校3年生」が、真っ先に思い浮かんでくる。
私が高校2年生のときに、大ヒットした歌謡曲である。
私はそれを、たいへん残念に思った。
「あと1年、早く生まれていればよかった!」と。
つまりそれくらい、「♪高校3年生」は、私たちの心に深くしみ込んだ。

YOUTUBEで、さがしてみる。



ついでに、「♪君たちがいて、僕がいた」



それから「♪高原のお嬢さん」。
今でもこの歌を歌うと、涙がこぼれてくる。



「♪高校3年生」と並んで、忘れてならないのは、「♪学園広場」&「♪修学旅行」。





もう、何も語る必要はない。
舟木一夫が、私の心のすべてを歌ってくれている。
つまり私の高校時代イコール、舟木一夫の「♪高校3年生」であり、「♪学園広場」ということになる。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●進路

 何も楽しみのない高校生活だった。
「監獄」とまではいかないが、それに近かった。
ゆいいつの楽しみは、女友だちとの浮いた話。
高校1年から2年までは、Aさんが好きだった。
デートも何度か、した。
が、高校3年のときに、別れた。
担任に見つかり、大目玉。
(当時は、デートは禁止されていた!)
そのあと大学生になってからも、数度会ったが、それっきり。

 ほかに覚えていることと言えば……。
3年生になるとき、無理矢理進路を変更されたこと。
私はそれまでは、理系の工学部へ進むつもりだった。
子どものころは、大工になりたかった。
それで「建築科へ」と思っていた。
が、担任兼進学指導の教師が、勝手に文化系に変えてしまった。
「君の成績では、京都大学の工学部は無理だが、文学部へなら入れる」と。

 それ以後、私の人生は、めちゃめちゃに狂ってしまった。
ア~ア!

●うつ状態

 ……いろいろ思い出はあるが、どれもセピアカラー。
N君と夜中に、高校へ忍び込み、プールで泳いだこともある。
毛布を持ち込み、運動場で、一夜を明かしたこともある。
尾崎豊のように、窓ガラスを割るようなことまではしなかった。
が、その一歩手前程度のことは、いろいろ、した。
何度か、した。

 ただあの時代の私は、私であって、私ではなかった。
私はそれまでの中学生のときまでは、ひょうきんで笑わせ上手だった。
大学生になったあとも、ひょうきんで笑わせ上手だった。
が、あの時代だけは、暗く、沈んでいる。
今にして思うと、うつ状態だったかもしれない。
突発的にキレて、よく仲間と喧嘩した。

 学校が悪かったわけではない。
担任の教師が悪かったわけではない。
仲間が悪かったわけではない。
ミーンナ、私が悪かった。

●嫌われ者

 が、どういうわけだか、同窓会がそれほど、楽しみではない。
言うなれば、私だけが、異端児。
変わり者。
のけ者。
変人。

 そういうふうに見られていることが、自分でもよくわかる。
もっとも、その通りの人間だから、反論しようにも、しようがない。
それもあって、高校のばあい、同窓会に出るたびに、隅で小さくなっている。
中にはイヤミを言う仲間もいる。
「お前だけは、訳の分からない人間だな」とか、など。
そう言えば、私にこう言った仲間もいた。

「林(=私)、お前だけは、同窓会に肩で風を切ってやってくると思っていたがな。(たいしたことなかったな)」と。

 そう言われるたびに、私はヘラヘラと笑い返すだけ。
私はどこから見ても、負け犬。
ルーザー。
敗残者。

 今では、毎年、年賀状を交換しているのは、MZ君と、MR君だけ。
今度の同窓会は、そのMR君の大賞受賞を祝う会。
MZ君からの誘いとあれば、断れない。
……ということで、出席。
MZ君とMR君へのあいさつがすんだら、そそくさと退席する。
嫌われ者は、早く姿を消したほうがよい。

ミーンナ、私が悪かった。

●人生の結果報告会

 ……しかし……。
今度の同窓会で、もうつぎはないかもしれない。
15年ぶりの同窓会?
今の年齢に、15年を加えると、私も80歳。
それまでは生きていないだろう。
計算上は、約半数が、あの世行き。
それまで健康でいられる人となると、もっと少ない。

 同窓会というより、「人生の結果報告会」。
いや、報告はしたくない。
聞きたくもない。
私は私。
人は人。
しかし聞かれるだろうな……。
「林、お前は何をした?」と。

 が、私のばあい、そう聞かれても、答えられることが何もない。
あえて言うなら、「生涯、無頼(ぶらい)で過ごしました」と。
風来坊。
フー天。
無宿。
あえてかっこいい言葉をさがすなら、「自由人」。
そう、自由だけは、大切にしてきた。

 ……たぶん、私のような生き方は、みなには、理解されないだろう。

●同窓生
 
 ワイフは、聞く。
「会いたい人はいないの?」と。

 いるにはいるが、先に書いたAさんは、ほかのクラス。
私が1組で、Aさんは3組だった。
もう1人、Nさんという女性に会いたいが、Nさんは、同窓会には来ない。
「そういう会には出てはいけない」と教える、どこかの宗教団体に属している。

 10年ほど前まで、浜松までよく遊びに来たY君は、現在、病院に入っている。
少し前Y君の母親と電話で話したが、様態は、変わらないという。

 やはりMZ君とMR君ということになる。
幼稚園時代からの遊び友だちである。

●郡上八幡(ぐじょう・はちまん)

 前日は郡上八幡の市内で、1泊することにしている。
そちらをメインコースにし、同窓会は、デザート。
けっして軽んじているわけではない。
料理というのは、デザートを口にして、はじめて締めくくることができる。

 その締めくくり。
人生の締めくくり。
ありのままの姿で行き、ありのままの姿で、出席したい。
今さらかっこうつけてもしかたない。

 ミーンナ、私が悪いのです。

 さあ、みんな大声で歌おう!
舟木一夫の「♪高校3年生」!



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Hiroshi Hayashi+++++++April. 2012++++++はやし浩司・林浩司

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