【日誌・はやし浩司 2012-03-17】
●『マーガレット・サッチャー、鉄の女の涙』(以下、『マーガレット・サッチャー』)
夜、8時過ぎ、月末の事務処理が終わった。
5月からの講演用のレジュメも完成させた。
そのとき、たまたま書斎にワイフが、お茶を届けてくれた。
「映画にでも行こうか?」と声をかけた。
ネットで調べると、9:30PMから、『マーガレット・サッチャー』が見られるのがわかった。
「いいわ」と、ワイフ。
それを確認したあと、すぐネットで、ビジネスホテルを予約する。
市内田町にある、クレタケ・イン・セントラル浜松。
「キャンセルがありましたから」と、すぐ部屋を用意してくれた。
9時10分前に、家を出る。
今夜も深夜劇場。
我ら不良老人に、時刻はない。
「これからイギリスへ飛ぶぞ」と言うと、ワイフは笑った。
「映画を利用して、世界旅行!」と。
……。
少し前、劇場から戻ったところ。
今、時刻は、12:12AM!
ワイフは、風呂に入っている。
私は、こうして今日の日記(?)を書いている。
で、『マーガレット・サッチャー』。
評判通りの、すごい映画だった。
映画というより、メリル・ストリープの演技が、すごかった。
星は、もちろん5つ星の、★★★★★。
映画を見ながら、いろいろ考えた。
あの時代の、あのころを思い出した。
そのたびに、ズシリズシリと、重いものが胸に響いた。
……『マーガレット・サッチャー』の中で語られる英語は、もちろんクイーンズ英語。
一言、一言が格調高く、気品があった。
ウィット(機知)にも富んでいた。
ああいう言い回しが、日常的にできる英語が、うらやましい。
(もちろん下品な英語もあるが……。)
つぎは、『スターウォーズ』、『長靴を履いた猫』……とつづく。
『Battleship』も楽しみ。
●友人
話は前後する。
今日の昼、2週間ぶりに、友人に電話を入れた。
先月、呉(広島県)にある大和ミュージアムに行ったときのみやげを届けたのが、最後。
「どう?」と電話を入れると、意外な返事。
「女房は、胆のう摘出手術を受けてね。ぼくもヘルニアで動けなくなってしまった」と。
で、「林君、悪いが、昼飯を買ってきてくれんかなア」と。
元気のない声だった。
異変を察知し、そのままワイフと車に飛び乗った。
途中のショッピングセンターで、3箱分の食料と飲料水を買う。
そのまま友人宅へ。
そこで2時間ほどを過ごした。
友人と奥さんは、それぞれ自分の病状を、詳しく説明してくれた。
が、そういう話を聞くと、私は、すぐ「明日は我が身」と考えてしまう。
楽しいというよりは、(いつもは楽しいが)、しんみりとしてしまう。
私の年齢になると、いつ、何が起こるかわからない。
とんでもない伏兵が現れ、うしろから、ズバッとヤリで刺してくる。
油断できない。
友人にしても、私よりはるかに健康に気をつかっている。
奥さんにしても、この4か月で、4キロやせたと自慢していた。
その矢先。
そんな友人夫婦にも、突然、病気が襲う。
これから2、3日おきに、何かの食事を届けることにしよう。
●クレタケ・インにて
ワイフは、今、チューハイを飲んでいる。
私は茶をわかし、それを飲んでいる。
日中は、あれほど眠かったのに、夜になると元気が出てくる。
そう、私は「夜男」。
血圧が低いこともあって、朝が苦手。
こういう夜は、いつまでもこうして起きていたい。
いつまでも、文を叩いていたい。
●心配事
今度、金環食が見られるという。
この5月21日(月曜日)に、地球と月と太陽が、一直線に並ぶ。
その金環食が、この遠州地方でも見られるという※。
浜松市から静岡市にかけての一帯を、このあたりでは、「遠州地方」と呼ぶ。
が、金環食が見られる観測地点を知って、驚いた。
近く、東南海地震※が予想されている。
その場所と、ぴったりと一致する。
月と太陽の引力。
その2つが重なって、この遠州地方を縦断することになる。
つまりそのとき、地球が受ける引力で、地震を引き起こす心配は、ないのか?
東南海地震は、目下、たいへん微妙な段階に入っている。
ほんの一押しで、大地震につながる。
そんなとき、地球と月と太陽が一直線に並んだら、どうなるのか。
そういう例は、今までにも、なかったわけではない。
惑星や彗星が大接近するたびに、(もちろん偶然ということもあるが)、世界各地で、大地震が起きている。
もしそうだとするなら、その日、この遠州地方を大地震が襲うかもしれない。
その確率は、ゼロとは言えない。
とりあえず私とワイフは、その日に備えて、準備をすることにした。
「食料を買いだめし、山地へ避難しよう」と。
「金環食だ!」「きれい!」と浮かれている最中に、大地震が起きるかもしれない。
(注※……金環食)
『……いよいよ今年。2012年5月21日の朝。
九州・トカラ列島から福島県南東部にかけた日本の太平洋側の広い地域で、太陽がリング状に欠けて見える珍しい天文現象 金環食(金環日食)が観測できます。
……(中略)……
今回の日食では東京・大阪・名古屋の三大都市圏が金環食帯に入っている上、中心食線(日食帯の中心線)が南関東・静岡・紀伊半島南部などの多数の都市・観光地を通ります。
図鑑で見るような真円のリングが国内で観測できる、またとないチャンス!』(金環食ホームページ)と。
この浜松市と静岡市、それに東京都を結ぶ線上を、金環食の中心食線が通るという!
なお、静岡市では、午前7時32分13秒に通過とか。
太陽や月の引力の力を、けっして過小評価してはいけない。
(注※……東南海地震)
『紀伊半島沖から遠州灘にかけての海域(南海 トラフの東側)で周期的に発生する海溝型地震。規模は毎回 M8・0 前後に達する巨大 地震で、約100年から150年周期で発生している』
『政府の地震調査研究推進本部の予測によると、2010年1月1日からの発生確率は30年以内で 60~70 % 、50年以内で 90 % 程度以上とされている』(ウィキペディア百科事典)と。
東南海地震は、約100年から150年周期で起きているという。
前回は、1944年12月7日。
●夜中に目が覚める
夜中に、息苦しくなった。
目が覚めた。
一応、ダブルベッドルームということにはなっているが、狭い!
縦と横の幅は、1・5間(約2メートル半)程度しかない。
ほぼ正方形の部屋+通路が、半畳程度。
換気扇はついているはず。
暖房も22度と、低め。
それでも夜中に胸苦しくなり、目が覚めた。
軽い頭痛もあった。
時刻は、午前4時半。
窓を開ける。
新鮮な空気を、取り込む。
一息つく。
「まさか……?」とは思いたいが、こんな狭い部屋で、2人の宿泊は無理。
こんな部屋に2人で泊まったら、酸素欠乏で、朝までに死んでしまう。
クレタケ・インには、そのつどしばしば泊まらせてもらっているが、こんなことははじめて。
次回は、慎重に部屋を選んでもらおう。
(注)
チェックアウトのとき、それをフロントの男性に告げると、こう説明してくれた。
そのまま書く。
(1)部屋には、換気扇はない。
(2)洗面所(+風呂、トイレ)には、換気扇がついている。
(3)だから洗面所のドアを半開きにし、電気をつければ、換気ができる、と。
しかし洗面所のスイッチは、1つ。
電気(天井灯)と換気扇のスイッチは別々になっていない。
つまりこの方法だと、電気をつけたまま、眠らなければならない。
が、私たち夫婦のように、真っ暗にしないと眠られない人も多いはず。
そういう人は、どうすればよいのか。
説明を聞き、「不便だなあ」と一言。
●鏡
テーブルの前に、50センチ四方大の鏡がある。
私の顔がまともに映っている。
その顔を、しばし、ながめる。
……というのも、私はめったに鏡を見ない。
見るとしても、1日の生活の中でも、数秒程度。
その顔を見ながら、こう思う。
「ジジイだなあ」と。
白髪がふえた。
今では、60%前後が、白髪。
顔のシワは少ない方だが、それは顔が、少しむくんでいるせいではないか。
どうしてだろう?
「今日、床屋へ行ってこよう」と、今、そう思った。
髪の毛はボサボサ。
口髭も、てんでばらばらな方向を向いている。
そう思ったところで、鏡から目をそらした。
●ネット中毒
私もその仲間かもしれない。
が、隣りの韓国では、ネット中毒者が社会問題になっている。
正確には、「ネット」ではなく、ネット・ゲームと書くべきか。
一晩中、パソコン相手にゲームをする、など。
が、この日本では、話題にもならない。
どうしてだろう?
韓国では、一定の基準を定め、それ以上だと、ネット・ゲーム中毒と断定している。
が、この日本には、その基準すら、ない。
どうしてだろう?
が、数値的な基準、たとえば1日、何時間以上、ゲームに没頭しているからどうのこうのという尺度は、あまり意味がないのでは?
問題は、中身。
ゲームに没頭するあまり、自らを社会から遮断してしまう。
あるいはそのつど、ゲームの中の世界と、自分を1対1の関係に置いてしまう。
つまり自分とゲームの間に、距離を置かない。
バーチャルな世界に、ハマり、そこを現実社会と混同してしまう。
(「1対1」というのは、自分とネットの世界を、1対1と思い込んでしまうことをいう。
本当は、自分対、無数の相手なのだが、ゲームにハマると、それがわからなくなる。)
で、子育ての世界には、「カプセル家族」という言葉がある。
自分たち家族を、風通しの悪いカプセルの中に、置いてしまう。
他人の意見を聞かなくなる。
自分たちだけが、ぜったい正しいと思い込んでしまう。
そのため同じ過保護でも、極端化しやすい。
過干渉や過関心にしても、極端化しやすい。
もちろんその先には、虐待もある。
同じように、ネットを相手に、自らを社会から遮断してしまうと、ものの考え方が極端化しやすい。
心に何かの病気をもっている人なら、なおさら。
まさにそこは仮想現実の世界。
その仮想現実の世界に、ハマってしまう。
そのため、もしあなたがネット中毒者(?)なら、またその疑いがあるなら、努めて現実世界との接点をもったほうがよい。
外出するとか、人に会うとか、など。
運動をするのもよし、映画を見るのもよし。
●私
私はいつもパソコンと、こうして向かい合っているが、ネットをする時間は、かぎられている。
パソコンと向かい合っている時間の99%は、こうして文章を叩いている。
つまりパソコンを、ワープロとして利用している。
残り1%で、Eメールを読んだり、あちこちを検索したりしている。
ゲームといっても、将棋と囲碁だけ。
ほかのゲームは、しない。
が、だからといって、安全というわけではない。
ときにささいなことが気になり、それが妄想につながるときがある。
そういうときは、精神がイラついてくる。
それで、それとわかる。
「あぶないぞ!」と。
ときどき「NO・パソコン・デー」をもうけているのは、そのため。
毎週水曜日前後を、その日と決めている。
たとえば……ときどき「2チャンネル」をのぞくことがある。
若い人たちの意見が、そこには赤裸々な形で表現されている。
が、明らかに論理的に、「?」と思われるものも、少なくない。
「ジジイは、社会のゴミ。1匹くらい死んでも、害はない」とか、など。
どうしてそういうものの考え方をするのかということを、論じても、意味はない。
先に書いた「極端化」という現象と考えると、理解しやすい。
ネット中毒かどうかは、何かのメンタル・テストをしてみてはじめてわかること。
たとえば子どものばあい、ゲームにハマっている子どもは、顔つきや表情、それに様子まで、おかしくなる。
突発的に興奮状態になったり、キレやすくなったりする。
ゲームをしていないときは、(あるいはゲーム機が近くにないときもそうだが)、明らかにイライラした様子を見せたりする。
(反対に、正気が失せたかのように、ヌボーッとする子どももいる。)
何時間以上しているから、「中毒」とか、それ以下だから、「中毒ではない」とかいう判断は、しても、あまり意味はない。
診断のひとつの基準にはなるだろうが……。
●眠気
再び、睡魔が襲ってきた。
眠くなってきた。
外では、カラスが鳴き始めた。
朝が近いよう。
再び、自分の顔を見る。
小さな目だが、その目が、さらに小さく見える。
ショボショボしている。
朝になったら、早くここを出る。
自宅で、もう一度、眠りなおす。
今日は、日曜日。
畑作を予定している。
10坪足らずの畑だが、ほぼ半分は、ほかの野菜で埋まった。
あとは、ナス、トマト、キュウリなどの定番野菜。
それを今日中に、すませたい。
……エ~ト、ほかに、山荘へ行き、M氏に会わなければならない。
ときどき山荘周辺の草を刈ってもらっている。
その礼のあいさつをしなければならない。
あとは薬局へ行き、目薬を買う。
いつも書斎に、3本ほど置いてあったのだが、今はゼロ。
このところ目の疲れを、よく感ずる。
気をつけよう。
では、今朝のエッセーは、ここまで。
みなさん、おはようございます。
雨もあがり、生暖かい、春の陽気。
バンザ~イ!
2012年3月18日
Hiroshi Hayashi+++++++March. 2012++++++はやし浩司・林浩司
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