2010年9月15日水曜日

*Desire controlled by Reason

●欲望vs理性

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昨夜遅く、近くにオープンした靴屋へ行ってきた。
開店初日には、何百台という車が並んだ。
西日本第一の規模を誇るという。
超大型店。
……それから1週間。
やっと楽に入店できるようになった。

で、オープンセールということもあった。
ふつうなら8000~1万円もするような靴が、
(本当のところ、私には靴の値段はわからないが)、
2500~3000円で売られていた。

私が1足、ワイフが1足、買った。
2足で、4800円!

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●生きる原動力

 生きているだけでも、すばらしいこと。
ものが見える、ものが聞こえる、話ができる……。
そういう視点に立てば、あらゆる問題が解決する。

 が、ただ生きているだけでは、人間は満足できない。
視床下部から脳全体に、常にシグナルが送られる。
そのシグナルに応じて、もろもろのホルモンが分泌される。
そのひとつにドーパミンがある。
人間の快楽と欲望を司る脳内ホルモンである。
それが人間が生きる原動力となる。
それをフロイトは「性的エネルギー」と呼んだ。
ユングは「生的エネルギー」と呼んだ。
(これは私の勝手な解釈によるもの。)

●理性vs欲望

 しかし脳内ホルモンの命令するままに行動していたら、たいへんなことになる。
人間のもつ欲望には、際限がない。
しかもドロドロと薄汚い。
そこでそれをコントロールするのが、理性、つまり前頭連合野ということになる。

 もし善と悪を大脳生理学的に考えるなら、前頭連合野が司る理性が、善、
ドーパミンに支配される欲望の世界が、悪ということになる。
が、前頭連合野の力には限界がある。
欲望の力のほうがはるかに強力。
パワーフル。
大学の教授だって、手鏡で女性のスカートの下をのぞく。
それもそのはず。
欲望は、「生きる力」そのものと直結している。
食欲にしても性欲にしても、また物欲、権力欲にしても、「生きる力」を土台にして
生まれる。
善と悪は、そういう点でも平等ではない。

●メカニズム

 では、理性に勝ち目はないかというと、そうとも言い切れない。
ここに書いたようなメカニズム、(あくまでも私が考えたメカニズムだが)、それが
わかるだけでも、そこに「敵」が見えてくる。
まずいのは、欲望に操られるまま、操られていると気がつかないで、行動すること。
欲望の奴隷になること。

 が、こうしたメカニズムがわかってくると、自分自身を一歩退いたところから、
客観的に見つめることができるようになる。
たとえば食欲にしても、「食べなければ損なのか。食べたら損(そこ)ねるのか」と。
自分で自分の食欲をコントロールすることができるようになる。
食べ放題の店とか、ホテルのバイキング料理とかへ行くと、そういう経験をよくする。
そういうところで、欲望の命令するまま食物を口に入れていたら、あっという間に、
体をこわす。

 ……といっても、そんなことでも簡単なことではない。
私などどこかの旅館やホテルで一泊するたびに、2~3キロも体重がふえてしまう。
で、そのあとあわててダイエット。
その繰り返し。

●靴屋で……

 同じような現象を、昨夜、靴屋でも経験した。
安い。
確かに安い。
値段を見ているうちに、「買わなければ損」という欲望が、猛烈にわいてきた。
実際、近くを見ると買い物かごに、3~6足も靴を入れて歩いている人がいた。
子連れだったが、10足近く、まとめて買っている夫婦もいた。

 が、それにブレーキをかけたのは、ほかならぬ理性だった。
(持ちあわせが少なかったこともあるが……。ハハハ。)
「靴などというものは、1足を大切にはく。それがはけなくなったら、また買う」と。
たとえば6足を3年ではくとすると、1年に2足となる。
しかし1足を1年はけば、結局は、半額ということになる。
それがわかったとき、「オール20%引き」という文字が、かなり色あせて見えた。

 つまりこうして自分の欲望にそのつどブレーキをかけていく。
そういう習慣を身につける。
それが積み重なって、理性の力で欲望をコントロールすることができるようになる。
平たくいえば、欲望をコントロールできるかできないかは、能力の問題ではなく、
習慣の問題ということ。
習慣の中で、理性の力を養っていく。

 ……今朝は、そんなことを発見した。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 欲望 理性 生的エネルギー 欲望をコントロール)


Hiroshi Hayashi+++++++Sep. 2010++++++はやし浩司

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