【老齢期論】(さわやかに老齢期を生きるための鉄則論)
●居直って生きる
クヨクヨ悩まない。孤独、喪失、不安……。老齢期では、避けようもない。
避ける方法もない。だったら、仲よく生きる。居直って生きる。孤独、当たり前。
喪失、当たり前。不安、当たり前、と。そこに運命を感じたら、受け入れる。
とたん、目の前に道が見えてくる。
●のたれ死に
道路でのたれ死ぬことを恐れない。心配しない。またそれでもって、人生の
敗残者と思うことはない。動物はもちろん、古今東西、ほとんどの人は、そういう
死に方をしている。またそれがふつう。大切なのは、どう死ぬかではなく、それまでに、
どう生きるか。
●運命
人にはそれぞれ無数の「糸」がからんでいる。社会の糸、家族の糸、過去の糸などなど。
そうした「糸」が、ときとしてあなたの進むべき道を決める。それを「運命」という。
その運命を感じたら、逆らわない。受け入れる。逆らえば逆らうほど、運命はキバを
むいてあなたの襲いかかってくる。
●脳みその穴に注意
老齢期に入ると、脳みその底に、穴があいたような状態になる。そこから知恵や知識が
容赦なく、こぼれ落ちていく。10年一律のごとく、同じような話や会話をするように
なったら、要注意。話題の幅が狭くなったら、要注意。話の内容が浅くなったら、要注意。
ユーモアのセンスがなくなったら、要注意。
●愚痴(ぐち)を言わない
愚痴を言わない。イヤミを言わない。不平不満を口にしない。
同時に愚痴を聞かない。イヤミに同意しない。不平不満は、聞き流す。
愚痴(Complainment)は、それ自体が精神疾患の主症状(アメリカ)になっている。
愚痴をこぼす人は、それだけで精神が腐っている。そう判断して、相手にしない。
●人を選ぶ
老齢期に入ったら、つきあう人を選ぶ。つねに邁進し、愚劣な人は避ける。
切り捨てる。人間関係をさわやかにする。
老齢期になると、その人の人生観が集大成される。生き様が確立される。
それを適確に判断して、少人数の人と、深く静かに交わる。
●過去を悔やまない
過去の「損」にこだわらない。今、ここに生きている価値を認める。
息ができる。ものが聞こえる、見える。歩くことができる。話せる。
その価値を認め、そこに生きる原点を置く。「損」という言葉は使わない。
「損をした」という話は、それ自体が人生の敗北を認めることになる。
●運動するという習慣
大切なのは「運動」ではなく、「運動するという習慣」。
その習慣があれば、よし。そうでなければ、10年単位で、作る。
とくに重要なのが、腰と膝(ひざ)。腰と膝が、老後の健康を決める。
取って付けたような運動は、かえって健康を損ねる。
●今日があって明日がある
今日がんばれば、明日がある。今週がんばれば、来週がある。
今月がんばれば、来月がある。今年がんばれば、来年がある。
それを心に刻みながら、「今」がんばる。とくに健康については、そうで、
けっして「今」をさぼらない。
●ボケ防止
もっとも有効なボケ防止策は、(それでもボケる人はボケるが)、「障子を
開けて、外に出る」(豊田左吉、改)。音楽を聴き、絵画を楽しみ、旅行をする。
努めて、つまり無理をしてでも、外に出る。人と交わる。新しい情報を
手に入れる。それを日常生活の中で、習慣化する。
●前向きに生きる
老後の先細り感は、どうしようもない。解決のしようもない。
すべてが、先細り。健康も、仕事も、人間関係も、そして名誉、地位も。
つまりクヨクヨ悩んでも、しかたない。あきらめ、受け入れる。
そこを原点に、今、そこにあるものに向かって、前向きに生きる。
●流水は腐らず
人、とくに若い人たちとの接点を失わない。仕事ができれば、喜び、感謝する。
老後の仕事は、金儲けのためではない。金を払ってでも、仕事をつづける。
水がよどめば、そこで水は腐る。同じように、生活から(流れ)が消えると、
そこで精神が腐る。
●「頭とシッポはくれてやれ」(某経済誌)
老後は、ケチケチしない。「頭とシッポはくれてやれ」(某経済誌)。
その気前のよさが、人間関係をさわやかにする。わかりやすくする。
老人のケチほど、見苦しいものはない。友を遠ざける。万事、質素に。
それ以上のものは、人に「くれてやれ」。
●ウソをつかない、ルールを守る
老齢期になったら、ウソをつかない。ルールを守る。この2大鉄則を守る。
(今回の選挙で、どこかの政党がこの言葉を使っている。私は10年以上も
前から、本に書いている。)
ウソをつきたくなったら、黙っていればよい。ルールを破りたくなったら、
静かに立ち止まっていればよい。
●食べたら損(そこ)ねる
食物を前にしたら、常に、「食べたら損(そこ)ねる」を、心の中で念ずる。
少食を旨とし、決してむさぼらない。体重も、平均体重x0・8程度を基準とする。
(若い人の平均体重を基準にしてはいけない。)太りすぎは、万病のもと。
レストラン食は、残して、捨てる。
●依存心と闘う
だれかが何とかしてくれる……という依存性は、捨てる。闘って、捨てる。
『老いては子に従え』ではなく、『老いては、子をアテにするな』。
子に媚を売るな。孫に媚を売るな。自分の生き様こそ、最高の遺産と知る。
だれのためでもない。自分の遺産と知る。
●やるべきこと
朝、起きてそこに(やるべきこと)がある人は、幸福と知るべし。
朝、起きてそこに(話し相手)がいる人は、幸福と知るべし。
朝、起きてそこに「病」を感じなければ、幸福と知るべし。
最高の名誉、地位をもった人より、幸福と知るべし。
●老人臭くなるな
口臭、体臭、加齢臭に注意せよ。ジジ臭い格好、ババ臭い格好をするな。
目の前の老人を手本とするな。見本とするな。まねをするな。
人は老人になるのではない。老人に作られていく。それに警戒せよ。
あなたはあなたを貫け。
●その日を覚悟せよ
その日はかならずやってくる。「うしろから突然、やってくる」(O氏談)。
それを覚悟して、「今」できることを、後に回すな。明日に回すな。
「今」を燃焼させろ。完全に燃焼させろ。常にその日を覚悟せよ。
覚悟して、油断するな。
●孤独には、居直れ
老齢には、孤独はつきもの。避けようがない。だったら、仲よくつきあう。
「孤独、当然」と、居直る。居直って、孤独であることを、受け入れる。楽しむ。
独居老人、おおいに結構。孤独死、おおいに結構。それを不幸と結びつけるな。
人生の結論と結びつけるな。
●不安は友だち
不安でない老齢者はいない。ぜったいにいない。つまり不安なのは、あなただけ
ではない。だったら、不安とは、仲よくつきあう。孤独にせよ、不安にせよ、
それから逃げようともがけばもがくほど、キバをむいて、あなたに襲いかかってくる。
が、受け入れてしまえば、向こうからシッポを巻いて、逃げていく。
●なるように、なる
どんな高齢者も、かならず、なるようになる。あなたも、私も、やがてなるように
なる。勝手に未来像を作り、そこに自分を当てはめてはいけない。自分を束縛
してはいけない。またそうならないからといって、嘆いたり、もがいたりしてはいけない。
老後というのは、万事、そういうもの。
●介護と遺産
「親の介護が3年つづけば、兄弟姉妹はバラバラ」(某看護士談)。親の介護が
原因で、兄弟姉妹が縁を切る例は、多い。ほとんどがそうなる。またわずか
10万円の遺産が原因で、兄弟姉妹が縁を切った例もある。自分の介護と遺産には、
じゅうぶん注意して、後に残せ。
●つねに精進
体力が落ちてくると、持病がどっと表に出てくる。
同じように気力が弱くなると、それまで(気力で)隠していた人間性が、
モロに外に出てくる。老齢期になればなるほど、ごまかしがきかなくなる。
老齢期になったら、精進あるのみ。日々の研鑽のみが、あなたの人間性を維持する。
●喪失には慣れろ
喪失することを恐れない。老後に喪失はつきもの。最終的には、すべてを失い、
この世を去る。財産価値の乏しいモノは、どんどんと人にくれてやれ。身軽にしながら、
喪失することに慣れろ。モノにこだわるな。「どうせ死ぬときは裸」と考えるのも、よい。
要するに老齢期に入ったら、モノに執着しないこと。
●無私・無欲
無私・無欲をめざせ。体にしみついた、貪欲さと闘え。ほんの少しでも、
自分の中に無私・無欲を感じたら、それにしがみつけ。大切にして、守れ。
無私・無欲の中にこそ、あなたが今、なぜここに生きているかを教えるヒントが
隠されている。
●世間体・見栄・体裁
世間体・見栄・体裁に毒されない。人の目を気にしない。評判を気にしない。
「私は私」を貫く。同時に、「あなたはあなた」を貫く。自分を相手に押しつけない。
そこに相手がいるなら、認め、受け入れる。相手を世間体・見栄・体裁で判断
してはいけない。
●回顧と展望
退職したら、過去の名誉、地位、肩書きを捨てる。しがみつくな。バカになって、
ゼロから始める。「私は偉い」と主張すればするほど、あなたのまわりから人は、逃げる。
回顧(過去を振り返る)と展望(未来をめざす)は、老後の両輪。つねに展望を回顧に
優先させろ。
(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 老齢期100の箴言 老齢期教訓 老人の生き方 老齢訓 生き様論)
Hiroshi Hayashi+++++++July. 2010++++++はやし浩司
2010年7月9日金曜日
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