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子育て最前線の育児論byはやし浩司 10年 9月 8日
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どうか、お楽しみください。(↓をクリックしてみてください。)
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メルマガ(6万3000誌)の中で、2008年度、メルマガ・オブ・ザ・イヤーに
選ばれました!
【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
●インチキ育児書(Fake Books)
++++++++++++++++++++
もうあれから20年以上になろうというのに、
いまだにインチキ育児書が後を絶たない。
いったい、これはどうしたことか。
ありのままを正直に書く。
書くというとりは、告白する。
実は私も20代のころ、そのインチキ本を
書いていた。
手法は、こうだ。
(1)まず有名になりたがっている専門家を探し出す。
すでに有名な専門家でもよい。
私のばあいは、医学関係者が多かった。
分野は東洋医学。
が、私が探し出すということは、ほとんどなかった。
たいてい出版社のほうが、探し出してくれた。
「林さん(=私)、1冊、またお願いします」と。
(2)おかしなことに、私自身が、その専門家と
言われる人に直接会うということは、めったになかった。
(編集会議のような席に招かれるということは
あったが、そのばあいでも、「あなたは発言しないように」
という釘を刺されることが多かった。)
間に出版社が入る。
私は出版社の一員として、動く。
その出版社が、たとえば「痩身法について、漢方的な
見地から本を書いてほしい」という依頼をしてくる。
私はプロット(あらすじ)を書き、見本として、
50~80枚ほどの原稿を添える。
それを出版社に送る。
(3)しばらくすると出版社のほうから連絡が入る。
「~月~日ごろまでに、400字詰めで、300~400
枚、書いてほしい」と。
そのとき別の資料を渡されることがある。
その資料を、文章の中にうまく組み込む。
(4)私は注文通りの原稿を書く。
それを出版社のほうで推敲し、加筆、訂正する。
この段階になると、私はすでにノータッチ。
本というのは、そういうもの。
構成を専門にする人。
校正を専門にする人。
イラストを描く人。
さらにリライトする人などなど。
表紙デザイナーという人もいる。
そういう人たちの手を経て、本はできあがっていく。
今でもそうだが、出版社には、大きくわけて
2つの部門がある。
出版部と営業部。
営業部は、本を売ることだけを考える。
言い替えると、「売れる本」だけを考える。
中身ではない。
が、その営業部の意向を無視して、本は出せない。
営業部が「NO!」と言ったら、そこで作業は
中断する。
停止する。
(5)こうした関門をくぐり抜けて、「本」は世に出る。
それなりに出版社も、投資する。
単行本1冊、初版1万部前後で、500~600万円の
コストがかかる(当時)。
(本の制作だけなら、150~200万円が相場だった。)
私が書いた本で、1億円もかかった本がある。
プラス、広告宣伝費。
で、私はこうして20~30冊以上の本を書いた。
(どの程度まで私が介入したかによっても、
冊数は異なってくる。
「テープ起し」と言って、テープレコーダーに吹き込まれた
声を、原稿になおすこともある。)
出版社は新聞広告を出し、自前の雑誌を使って
その本を紹介する。
そのあと出版社は、「買い取り」という名目で、
私に原稿料を払う。
(6)「ならば自分で本を書けばいいではないか」と
思う人もいるかもしれない。
しかし実際には、不可能。
よほどの特異性がなければ、出版社のほうが話に
乗ってこない。
とくに育児書のような広汎性のある分野はそうで、
昔も今も、「有名」であることが第一条件。
「親に安心感を与えない本は売れない」というのが、
当時の、(今でもそうだが)、常識だった。
裏を返していうと、私のような、「どこの馬の骨かも
わからないような人間が書いた本は、売れない」。
私も自分の立場を、よく心得ていた。
が、30歳になるころ、私はその世界から足を洗った。
つまり代筆業をやめた。
(7)で、それから20年あまり。
今度は逆の立場で、執筆依頼が入るようになった。
「先生(=私)の本をまとめさせてください」と。
私が若いころとはちがって、最近ではフリーの若い
ライターが直接、そういう依頼をしてくることが多い。
「先生の原稿をまとめて、本として出版させてください」と。
もちろん個人のライターだけではない。
10年ほど前には、日本を代表する育児書の専門出版社
からも、依頼があった。
ここから先は、その出版社にとっても名誉にかかわる
問題だから、正確に書く。
X社という出版社だった。
いわく、「育児書を書いてください。
本は、R先生の名前で出します」と。
R氏というのは、当時日本を代表する幼児教育家だった。
すでに何十冊という本を、書いていた。
ただ年齢はすでに80歳を超えていた。
私は、断わった。
私が書けば、どうしても(はやし浩司の思想)がそこに
混入してしまう。
育児書というのは、いわば哲学書のようなもの。
書き手の育児観のみならず、人生観、生き様、思考性
が、そのまま混入する。
文体だって、そうだ。
私には私の、独特の文体がある。
つまりR氏の名前で本を書けば、以後、私が書くものが
すべて「盗作」「盗用」ということになってしまう。
私は断わった。
(8)が、それから1年……。
たしか半年あまりたったある日のことだった。
ある書店に入って、驚いた。
ワゴンセールといって、そのR氏の書いた本が、
平積みになって、ずらりとそこに並んでいた。
私が受けた依頼と同じタイトルの本もあった。
「ああ、あれだな……」と思って本を開くと、
まず文体が、へん。
おかしい。
とても80歳を超えた老人の書いた文章とは思えなかった。
しかも何冊かの本を読み比べてみたが、どれもタッチがちがう!
文章というのは、それを書く人の個性が強烈に出てくる。
ゴッホとセザンヌのタッチがちがうように、書く人に
よってタッチがちがう。
もちろん漢字の使い方、言い回しのしかたもちがう。
そのタッチが、みなちがっていた。
(9)こうしてインチキ本は生まれるが、超有名な教授ともなると、
出版社の中に、その教授専門の部課をおくところもある。
私がよく出入りしていた、N社にもあった。
担当者も特定されていた。
そういう出版社は、その教授と太いパイプでつながれている。
本だけではなく、その出版社は、自社が出すワークブックにも、
その教授の名前を使っていた。
「X教授監修」とか何とか。
たいていはワークブックができあがったあと、電話一本で
了解を取りあっていた。
おそらく……というより、ワークブックが完成するまで、
その教授は、原稿を見ていないはず。
できたあとも、どんなワークブックかも、知らないだろう。
(10)で、こうした出版方法は、今でも、日本の出版界を
牛耳っている。
どこかの医師が突然、育児書を出したりする。
80歳を過ぎた老人が突然、育児書を出したりする。
私がいくら逆立ちしても、内科の本が書けないように、
内科医に育児書など書けるはずがない。
しかしこの世界は、本当に不思議な世界。
「育児書というのは、だれでも書けるもの」という迷信すら
はびこっている。
「医者なら育児書だって書けるはず」と。
何度も書くが、育児書というのは、そこに子どもがいなければ
書けない。
また書けるものではない。
幼児や子どもを教えたことがない人が、どうして育児書を
書くことができるのか。
先にあげたR氏は、すでに亡くなっているが、そのR氏はある本の
前書きで、こう書いている。
「私は3人の孫を通して、育児を学びました」と。
たったの3人!
(11)で、最近、ある雑誌広告を見て、驚いた。
私は若いころ、ある教授のためにワークブックを書いた
ことがある。
1冊や2冊ではない。
シリーズとして書いた。
当初は、私の名前が末尾に載っていたが、途中から、その
教授だけの名前になった。
そういうワークブックが、一時は、書店の一角にズラリと、
並んだこともある。
その教授が、またまた育児書を書いた。
年齢はすでにかなりの年齢になっているはず。
「すばらしいエネルギー」と感心する前に、「まだやっているな」と。
私はそう思った。
が、それにはこんなエピソードがある。
(12)私はそれまでもっぱら幼児向けのワークブック
の制作に、かかわっていた。
そんなある日のこと。
書店で、その教授(当時)の書いたという本を立ち読みした。
名前をK教授と言った。
当時、K教授の名前を知らない人はいなかった。
テレビにもよく顔を出していた。
とたん、体中が燃えるように熱くなったのを覚えている。
その本の中には、こうあった(一部改変、記憶によるもの
なので、不正確)。
●夫婦喧嘩は子どもの前でせよ……意見の対立を教えるよい
機会である。
●遊園地では子どもをわざと迷子にせよ……親子の絆を深めるの
によい機会である。
●家のありがたさをわからせるためには、2、3日、家から
子どもを追い出してみるとよい、などなど。
とんでもない本である。
どうとんでもないかは、(まともな)あなたならわかるはず。
もしあなたの子どもが、夕方まで行方不明になったら、あなたは
どうするだろうか。
またそれが私が本を書くきっかけとなった。
(13)その同じK教授(現在は元教授)が、またまた育児書を
出したという。
何10万部を超えるベストセラーを何冊ももっている人だから、
巨億の富を蓄えたはず。
そんな人が、またまた育児書を出した。
ここでは確定できないが、20年前、30年前の手法を使って
いるのだろうか。
それとも昔書いた本の、焼き直しなのだろうか。
その前に、こうしたK教授は、どこでどのように親や子どもたちと
接点をもっているのだろうか。
本当に自分で書いたのなら、よし。
そうでないなら、そうでない。
雑誌の広告だけなので、何とも判断しかねるが、「?」マークだけは、
何10個も並ぶ。
一度、書店で立ち読みをしたあと、自分なりに判断してみたい。
あるいは今でも、あの(とんでもない自説)を主張しているのだろうか。
そう言えば、当時、「子どもにはナイフをもたせろ」と説いた育児評論家
もいた。
「親子の信頼感を育てるのには、よい方法である」と。
つまり子どもにナイフをもたせることによって、「お前を信じている」
という親の意思表現になる(A新聞社文庫)、と。
その評論家は、「証(あかし)になる」と、「証」という言葉を使っていた。
が、ナイフによる殺傷事件が学校内部でつづくと、その評論家は自説を
ひっこめてしまった。
またその評論家は、親子ともどもで麻薬を吸引していたとかで、逮捕
されている。
数年前のことである。
(14)だからといって、私が正当派というわけではない。
私にも迷いはある。
まちがいはあるだろうし、今書いていることだって、この先、変わって
いくかもしれない。
しかし私はつねにそこにいる子どもたちに問いかけながら、こうして
文章を書いている。
研究室の奥で、空想だけでものを書くというのは、少なくとも私の
やり方ではない。
(15)……ということで、私の愚痴はここまで。
この世の中、要領のよい人は、楽に生きていく。
金を儲けていく。
そうでない人は苦労ばかり。
損をする。
こんなことは本来あってはいけないことだが、日本という
国は、まだそういう国とみてよい。
教授といっても、名ばかり。
たいした研究もせず、肩書きを切り売りして生きている。
そういう教授も、少なくない。
が、本当の被害者は、そういう本を読み、踊らされる親たち
ということになる。
ちなみに、あなたも遊園地で自分の子どもを、わざと迷子に
してみればよい。
それであなたと子どもの信頼関係は、こなごなに崩れるはず。
子どもの心にも、深い傷を残す。
相手が幼児であれば、それがきっかけで情緒障害児の引き金
を引くことにもなりかねない。
……ということで今朝は久々に、軽い怒りから始まった。
8月13日。
今日の予定はとくにないが、午前中に行かなければならない
ところが、2か所ある。
体はややだるいが、がんばるしかない。
がんばります。
おはようございます。
(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司
BW はやし浩司 インチキ本 インチキ育児評論家 インチキ作家 インチキ育児書
夫婦喧嘩は子どもに見せろ)
【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
休みます。
【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
●春野町、ペンション「シンフォニー」に一泊する
++++++++++++++++++++++
ワイフが、昔、何かの雑誌で読んで知った。
そのとき強烈な印象が、心に残ったらしい。
春野町に、「シンフォニー」という名前のペンションがある。
以来、「一度、そこへ行ってみたい」と。
折につけ、そう言った。
……ということで、今日、やってきた。
あこがれの「シンフォニー」へ!
2010年8月11日。
++++++++++++++++++++++
●標高650メートル
標高650メートル。
浜松市内とは、10度近い気温差があるという。
ペンションのマスターが、そう言った。
10度というのは、すごい。
理科の勉強では、100メートルごとに、0・6度下がると教える。
着いたのは夕方5時ごろだったが、山全体が独特の冷気に包まれていた。
季節はすでに秋?
ひぐらしの声に合わせて、遠くではツクツクホウシが鳴いていた。
私たちは部屋で一服したあと、そのまま温泉に。
●別世界
「ここが浜松?」と言いたくなるほど、そこは別世界だった。
雨が心配されたが、空はクリアに晴れ、巨大な入道雲があちこちに見えた。
純白の入道雲で、白い夕日を浴びて、銀色に輝いていた。
もっともここへ来るのが目的ではなかった。
ドライブが目的だった。
10日ほど前、車をTOYOTAのプリウスに替えた。
「どこかへ行こう」ということで、ここペンション「シンフォニー」にした。
プリウスを買ってから、はじめての遠出。
●星は4つ
料金は、おとな1人、1泊8300円+消費税。
部屋はログハウス。
ふとん敷きなどは、セルフサービス。
内湯なし。
料理は、ふつう。
……というか、料金と照らし合わせても、ややがっかり。
(ごめん!)
マスの塩焼きとグラタンが並んだが、少なからず、違和感を覚えた。
そんなわけで旅館と思うのではなく、高級バンガローと思って泊まればよい。
それならじゅうぶん、納得できる。
というか、それでもおつりがくるほど、周囲の環境がすばらしい。
遠くに連山をながめ、その下は深い谷になっている。
その環境を料金に含めれば、星は4つの、★★★★。
風呂から出ると、乾いた冷気が身を包んだ。
「来てよかった」と、私は言った。
ワイフもそう言った。
●午後7時29分
食事から帰ったあと、ふとんをみなで敷いた。
言い忘れたが、ワイフと私、それに長男。
ログハウスといっても、隣の客の声がよく聞こえる。
隣は、2人の子ども連れ。
「誠司や芽衣みたいだね」と、ワイフと言い合う。
孫の誠司と芽衣をいう。
年齢も近い。
ワイフと長男は、隣でDVDを観ている。
『愛は静けさの中に』というタイトルのDVD。
一度、観たことがある。
ワイフも観ているはずなのだが、「私は観ていない」とがんばっている。
頭のほうがかなりボケてきたらしい。
心配!
●睡魔
かく言う私も、このところ、ミスが多くなった。
今朝もミスをした。
ミスというより、失敗をした。
今朝、私はある中学校で、講演をした。
その地区の幼稚園、小中学校の先生たちが集まってくれた。
で、今日のために昨日、運動をした。
鈍った頭と体では、講演はできない。
朝、仮刈機で空き地の草を刈った。
これが結構な重労働で、30分もすると全身が汗でびしょびしょになった。
ほかにウォーキンマシンの上で、計30分。
夕方になって、自転車で1時間ほど、走った。
が、これが裏目に出た。
講演は朝の9時からだったが、昨日の疲れがそのまま残ってしまった。
起きたときから、眠かった。
その眠気と闘いながら、講演をつづけた。
●アクセス
で、昼からドライブをかねて、ここ「シンフォニー」へ。
一度グーグルアースで検索したあと、情報をEメールで自分宛に送る。
そのメールの添付ファイルをSDカードにコピーしたあと、車のナビに。
こうすれば正確に目的地を登録できる。
が、ここに着くまでに、2度も道に迷った。
ナビの責任というより、「シンフォニー」は、わかりにくい場所にある。
シンフォニーへ来る人は、一度場所をしっかりと地図で確かめてから来るとよい。
ナビは、アテにならない。
明日、帰るときに、マスターにそのことを話してやろう。
ネットで前もって調べたときも、同じような書き込みがあった。
「アクセスで苦労をしました」と。
標識なり、看板を、もう少し親切に表示したほうがよいのでは……?
●客商売
こうしたペンションを開く人というのは、それなりの哲学をもった人が多い。
2、3言、会話を交わしただけで、それがわかる。
言葉のはしばしに、ほかの人にはない生き様というか、信念を感ずる。
が、ここで誤解してはいけない。
こうした客商売というのは、見た目ほど、楽ではない。
楽しくもない。
私も山荘をもったころは、うれしくて毎週のように客人を呼んだ。
民宿の主人にでもなったかのように、客人をもてなした。
しかし数か月もすると、疲れてしまった。
客人は客人。
何も手伝ってくれない。
せっかくの土日が、(たいてい土日に招待することが多かったので)、
接待だけで、つぶれてしまった。
そんなわけで、そのうち1か月に1組になり、数か月に1組になった。
今では、客人を呼ぶことは、めったにない。
●水問題
あたりはすっかり暗くなった。
時刻は8時を少し回ったところ。
温泉は、午後9時までと聞いている。
寝る前に、もう一度、湯につかってくる。
夕飯を食べ過ぎたせいか、腹が張っている。
そう、ここの風呂は、温泉とか。
風呂の入り口の上に、効能が示してあった。
しかし水は、どこから来ているのだろう。
こうした山荘で、最大の問題は、「水」。
ガスはプロパンで間に合う。
電気は、半径2キロ以内に家があれば、電力会社が無料で電線を引いてくれる。
しかし「水」はそういうわけにはいかない。
村が近くにあれば、水を分けてもらえると考える人もいるかもしれないが、それは甘い。
村の人たちは、「絶対に」と断言してよいほど、絶対に水を分けてくれない。
こうした山間部では、「水」は、貴重。
長い歴史の中で、水源地を聖地化しているところも多い。
言い換えると、山の中に山荘を建てようと考えたら、まっさきに「水問題」を
解決すること。
それができなければ、山荘はあきらめる。
(ところで食前にビールをコップに3分の1ほど、飲んでしまった!
私は本当は一滴も飲めない。
そのせいか、軽い頭痛が始まった。
二日酔い?
頭痛薬を半分、水に溶かしてのむ。)
●8月12日(翌日)
夜中に雨が降り始めた。
近くの木々の葉を打つ音が、一晩中、聞こえていた。
時計を見ると、午前7時、少し前。
軽い頭痛が残っていた。
やはり二日酔いか?
カーテンを開けると、そこは真っ白な霧に包まれた、別世界。
小雨に混ざって、霧が左から右へと流れる。
朝食は8時から。
私は風呂へと向かった。
●朝風呂
風呂は小さいが、ゆっくりとくつろぐことができた。
ただし子どもがいっしょにいないこと。
夏休みは、どこへ行っても子どもがいる。
料金も割高。
となりの女湯には、子どもが数人いた。
その子どもたちが、風呂をプールがわりにして、キャッ、キャッと騒いでいた。
私は子どもは嫌いではないが、こういうところでは、できるだけ子どもを
避けるようにしている。
職業柄、子どもの顔を見ると、気になる。
落ち着かない。
●無意識下の行動
ところで昨夜、こんな事件があった。
事件と言えるほど、おおげさなことではないが……。
ワイフと長男は、いつものようにDVDを観ていた。
そのときのこと。
私がワイフの右肩に手をかけると、ワイフはすかさず、私の手を、ワイフの右手で
払いのけた。
ときどきワイフが見せる態度である。
最近は少なくなったが、若いころは、よくあった。
ワイフは、私に対して何かの嫌悪感をもっている。
心の奥に抑圧された欲求不満かもしれない。
あるいはなにかのわだかまり?
ワイフにかぎらない。
家庭に閉じ込められた女性は、多かれ少なかれ、夫に対して何らかの敵意を覚える。
それが長い時間をかけて、欲求不満へとつながっていく。
で、私がしばらくしてから、「どうして払いのけたの?」と聞いたが、ワイフは「覚えて
いない」と。
「さっき、ぼくの手をお前は払いのけただろ?」
「そんなこと、してないわ。あなたの思い過ごしよ」と。
無意識下の行動であるため、ワイフも覚えていない。
無意識下の行動であるため、かえって深刻。
そのつど不愉快な気分になるが、心の奥にまで私も、ワイフ自身も踏み込めない。
見た目には仲のよい夫婦(?)だが、私たちも仮面夫婦なのかもしれない。
●夫婦
ワイフもそうだったが、「性」に対して、何らかの嫌悪感をもっている女性は多い。
男性のばあい、劣等感をもつことが多い。
が、女性のばあいは、嫌悪感。
中には、性生活そのものを受け入れられない女性もいる。
「不潔」とか「変態」とか、あるいは「異常」とかいう言葉を使って、性生活を拒否する。
しかし夫婦のばあい、それがどんな形であれ、「異常」ということはない。
「性」の形は、それぞれの夫婦が決めること。
またそれでよしとすること。
それを乗り越えるのが、夫婦の愛情と理解ということになる。
私の知っている人には、たがいに公然と不倫を重ねながら、それでいて見た目には
仲のよい夫婦がいる。
一方、ワイフのばあいは、若いころから潔癖症。
それに加えて、がんこ。
もし私が不倫をし、それを知ったら、ワイフは離婚どころか、私を殺したあと、自分も
死ぬだろう。
●雨
外でははげしく雨が降りつづいていた。
昨日の天気予報によれば、今ごろ小さな台風が日本海を北上しているはず。
その影響か。
ここ「シンフォニー」には、テレビはない。
インターネットも携帯電話(au)もつながらない。
「陸の孤島」と言うのはおおげさだが、それに近い。
が、それでも浜松市内。
場所は、浜松市天竜区春野町。
浜松市内から約60キロ。
時間で1時間半。
実際には、のんびり運転で、2時間もかかったが……。
●ペンション
私の印象では、ペンションの時代は、終わった?
最近では、市中のビジネスホテルでも、格段にサービスがよくなった。
先週泊まったビジネスホテルは、コーヒーでも飲み放題。
あめ玉サービスもあれば、化粧品サービスもあった。
まさに至れり尽くせり。
それに清潔。
またそうでもしないと、客が入らない。
一方、シンフォニーは、年数もかなりたっているらしく、バンガロー風。
それはそれでよいが、50代、60代の私たちには、つらい。
最低でも旅館風のサービスがないと、どうも落ち着かない。
が、だからといって若い人向きかというと、そうとも言えない。
最近の若い人は、ぜいたく。
テレビもない。
クーラーもない。
自動販売機もない。
寝具もない。
バスタオルもない。
おまけに布団は、せんべい布団。
それに白いシーツを自分でかけて、横になる。
若いときなら、こういうところでも眠ることができた。
雑魚寝(ざこね)も、それなりに楽しかった。
が、今は、ちがう。
枕がちがっても、寝づらい。
が、今の若い人には、それもできない?
●帰り
帰りは、大雨になった。
まれに見る大雨。
台風4号が日本海を通過している。
その影響らしい。
私たちは歩くような速度で山道をくだった。
ところどころで路肩に車を止めている人もいた。
それほどの雨になると、ワイパーも用なし。
「すごい雨だなあ」
「すごい雨ね」と。
何度も同じ会話を繰り返した。
ペンション「シンフォニー」の様子は、ビデオカメラに収め、YOUTUBEで
公開した。
興味のある人は、ぜひ見てほしい。
その環境のすばらしさに、あなたも圧倒されるはず。
奥深い山の中で、森林浴を楽しみたい人には、最適。
ただし持ち物には注意すること。
基本的には、食事つきの貸しバンガローと考えて行くこと。
【ペンション・シンフォニー】
あるいは、
http://www.youtube.com/watch?v=bKpYErFxmJ0&feature=player_embedded
より。
(はやし浩司 ペンション シンフォニー 浜松市 春野町 貸しバンガロー ログハウス 森林浴 浜松市の郊外 森の中)
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はやし浩司のホームページ http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
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■□コマーシャル★★★★★★コマーシャル□■
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