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子育て最前線の育児論byはやし浩司 2012年 3月 2日
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3月2日 第1168号になりました!
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メルマガ(6万3000誌)の中で、2008年度、メルマガ・オブ・ザ・イヤーに
選ばれました!
【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【年中児に「位置」を教えてみました】(一部、実験的に「平均の概念」を教えてみました)
(1)
(2)
(3)
(4)
Hiroshi Hayashi+++++++Jan. 2012++++++はやし浩司・林浩司
【がんこな子ども(人)】
●融通の利かない子ども
もう30年も前になる。
ある女児(年長児)と、こんな会話をしたことがある。
私「今日は、いい天気だね」
女「今日は、いい天気じゃ、ない」
私「でも、気持ちいいよ」
女「あそこに雲があるから、いい天気じゃ、ない」
私「雲があっても、いい天気だよ」
女「雲があるから、いい天気じゃ、ない」
私「あのね、少しくらい雲があっても、いい天気だよ」
女「いい天気じゃ、ない!」
私「ぼくは、いい天気だと思う。青い空も見えるし、気持ちいい……」
女「私は本当のことを言っているだけ」
私「そういうのは、本当のこととは言わないよ」
女「雲があるから、雲があると言っているだけでしょ」
私「それはわかるけど、先生が、いい天気だねと言ったら、どうして君は、『そうだね』と言ってくれないのかな」
女「だって、あそこに雲があるでしょ!」と。
こういう会話がつづくと、率直に言って、イライラしてくる。
脳にある種の障害をもった子どもの、独特の言い回しである。
心に余裕がなく、融通が利かない。
たとえば母親が、携帯電話で、子ども(小3女児)にこう言ったとする。
●ずぶ濡れになっていた子ども
「今日、迎えに行くのが少し遅くなるから、校門の前で待っていてね」と。
で、母親が子どもを迎えに行くと、子どもは校門の前で立っていた。
その間に小雨だが、雨が降り始めた。
子どもは雨で、ずぶ濡れになっていた。
母「どうして、中で待っていなかったの?」
子「だって、お母さん、校門のところで待っていてって言ったじゃない」
母「そうかもしれないけど、雨が降ってきたのよ」
子「お母さんが、校門のところで待っていてって言ったのよ」
母「でもね、雨が降ってきたのだから、中で待っていないと、風邪だってひくかもしれないのよ」
子「だったら、携帯で、そう言ってくれればいい」と。
●説得は無駄
このタイプの子どもに、説得をしたり、説教しても、無駄。
かえって反発する。
「私は正しい」と。
さらに強く、殻(から)の中に、閉じこもってしまう。
先の会話でも、私が「いい天気だね」と言ったら、「そうね」と言えば、それで終わる。
あとの会話でも、母親が、「どうして?」と聞いた段階で、「そうだったわ」と言えば、それで終わる。
が、このタイプの子どもは、それで終わらない。
反発したことをとがめると、とたんに周囲を厚い殻(から)で覆ってしまう。
批判されたとたん、その批判に反発する。
こんな例もある。
実際にあったわけではないが、ひとつの典型的な例として、あげる。
●お茶をこぼす
ある女の子(小6)が、不注意で、先生(女性)の机の上にあった茶碗を落とした。
そのとき先生が、「あっ!」と声をあげた。
すかさず、その女の子は、先生に向かって、こう言い返した。
「先生が、こんなところにお茶を置いておくから悪いのよ!」と。
先「でもね、お茶をこぼしたのは、あなたのだから、ごめんと言えば、それですむじゃない」
女「私、わざとやったんじゃ、ない」
先「それはわかっているけど、不注意だったのよ」
女「でも、こんなところにお茶を置いておいた、先生が悪い」
先「でも、こぼしたのは、あなたよ」
女「私は、悪くない。悪くないのに、どうして謝らなければならないの」
先「悪くなくても、あなたの行為で、お茶がこぼれたでしょ」
女「悪くないのに、謝れという先生のほうが、まちがっている!」と。
こういう子どもに接すると、会話がとげとげしくなる。
ふつうの子どもなら、「ごめん」「これからは気をつけようね」で終わる会話。
それができない。
●血圧計
……というような話を、先日、ある懇談会の場で話した。
それもあって、ここでは診断名を書くことができない。
が、そのとき、1人の父親が、こう言った。
「私の家内が、そうなんです」と。
話を聞くと、こう教えてくれた。
ある朝、その男性が、朝のウォーキングから帰ってきたあと、妻にこう言った。
「引き出しにある、血圧計を出してくれ」と。
するとすかさず妻が、「今、計っても無駄よ」と。
男「血圧を計りたいから、血圧計を出しておいてよ」
妻「血圧を計るのは、起きたとき、すぐよ」
男「いいから、出しておいてよ」
妻「運動をしてから計っても、意味がないのよ」
男「簡単に計ってみるだけだから……」
妻「だから、朝、起きたとき計らなければ、意味がないの。(病院の)先生も、そう言っていたわ」
男「いいから、出せ!」
女「どうして、そんなことで怒るのよ」
男「引き出しから、出してくれと言っているだけだろ」
女「(病院の)先生に、聞いてきたら!」と。
このばあいも、妻が、「出しておくわ」ですむ話。
が、このタイプの人(子ども)には、それができない。
あるいは血圧計を出したあと、病院の先生の話をすればよい。
その男性はこう言った。
「うちの家内も、がんこで困っています」と。
●他者との良好な人間関係
何かの理由があり、その理由に基づいてがんばるのは、これはよい。
が、理由もなく、また理由が乏しいまま、自分の殻(から)にこもるのは、子どもに限らず、好ましいことではない。
それだけ、脳の働きが硬直化していることを示す。
他者との良好な人間関係が結べなくなったとき、「~~障害」という診断名がくだされる。
が、問題は、子どもでもおとなでも、その自覚がないこと。
先にも書いたように、「私は正しい」という前提でものを考え、その枠(わく)から一歩も外に出られない。
が、日常生活において、さまざまな問題行動を起こす。
(1)良好な人間関係が結べない……限られた人とは、それなりにうまく交際できる。しかしその範囲を越えると、表面的なつきあいしかできない。
(2)他者に対する許容範囲が、極端に狭くなる。ばあいによっては、小さな世界に引きこもってしまう。
(3)注意されたり、批判されたりすると、パニック状態になる。あるいは反対に、殻(から)にこもってしまう。
(4)説得や説教が、通じない。説得したり説教したりすると、同じくパニック状態になる。
たとえばこのタイプの子どもは、私が答案用紙に「X」をつけただけで、パニック状態になる。
混乱し、激怒する。
中には、そのまま答案用紙を破ってしまう子どももいる。
●では、どうするか?
私の知っている例では、50歳を過ぎても、「同じ」というのがある。
「治す」とか「直る」ということは、ほとんどない。
本人が自覚していても、反応のほうが、先に出てくる。
脳の奥深い部分にそれがあるため、本人も、それをコントロールすることができない。
何かあると、条件反射的に、すかさず、反応する。
「こんなところにお茶を置いておくから、(あなたが)悪いのよ!」と。
だからある男性(夫)は、こう言った。
「うちの家内と接していると、こわくて毎日、ハラハラしています」と。
つまりその男性は、そういう状況になると、自分のほうが先に怒りで爆発してしまうという。
それが「こわい」と。
で、私がその男性に、「奥さんは、自分の障害に気づいていないのですか」と聞くと、こう言った。
「まったく、気づいていませんね。自分は正常と言い張ります」。
「反対に、『すぐ、怒り出す、あなたのほうがおかしい』と言い返されます」と。
結論を先に言えば、「受け入れ、あきらめるしかない」ということになる。
子どものばあいも、配偶者のばあいも。
こと「~~障害」ということになれば、多かれ少なかれ、みな何らかの障害をかかえている。
障害をかかえていない人は、いない。
最近の精神医学は、「正常」の定義すら、しなくなった。
言い換えると、この世の中には、正常な人というのは、いない。
もちろん程度の差はある。
ここにあげた「がんこな子ども(人)」にしても、そうだ。
程度の差はあるが、みな、何らかの障害をかかえている。
そういう前提で、こうした問題は考えるしかない。
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Hiroshi Hayashi+++++++Jan. 2012++++++はやし浩司・林浩司
【愉快な子どもたち】(小学1年生)Happy and Active Children (Age 6&7)
●テーマ(平均値)
(1)
(2)
(3)
Hiroshi Hayashi+++++++Jan. 2012++++++はやし浩司・林浩司
【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【ジジ・ババ・ゴミ論】
+++++++++++++++++++++
昨日、こんな原稿を書いた。
その前に、こんな事件があった。
『……赤信号を無視して歩いている男性を、別の男性が注意した。
それに注意された男性が、逆ギレ。
注意した男性を殴り、殺してしまった』(2011年12月)。
注意した男性が「77歳」だったことが、大きな波紋をもたらした。
若い人たちが投稿を寄せる「2チャンネル」には、無数の意見が寄せられた。
驚いたことは、(殴った男性)を非難する意見ではなく、むしろ(注意した男性)を非難する意見が、ほぼ半数を占めていたこと。
もう一度、2チャンネルに載っている意見を、ここに掲載する。
「匿名の意見だから、重要視する必要はない」と考えるかもしれないが、それ故に、ここに述べられている意見は、現在の若い人たちの「本音」と考えてよい。
+++++++++++++++++++++
●若い人たちの本音(「2チャンネル」より転載)
★子供の前で恥じかかせた爺が悪いわ
まじでむかつく言い方したんだろうな
もしかして赤だと車こなくても待つタイプ?
★勇ましいなおい
★赤信号まじめに待ってる奴って馬鹿でしょw
★これは逆に爺がよっぽど酷かったんじゃないかとすら思ったり
★むしろ良い仕事しただろ 。
老人一匹殺すとか
★メリークリスマス
子供にカッコ良いところみせたかったんだろうな
正論だから腹が立ちともいうよな
忘れられないクリスマスだな
まぁ政府は見殺しにして風評被害にして
関係者は身も心もぬくぬくぶるっちょだし
★信号をいちいち守る歩行者は大体発達障害か何かなんだよな。
★赤信号を守るのは正しいことだが
それを守らない人を注意するのにはリスクが伴うことを教えた
★俺も原チャリ走行してたら、俺を怒鳴りつけながら追いかけてきた爺がいたが、その言い分が、「カーブで歩行者の領域に入ったのがけしからん」みたいな話だった。
俺が走行時、歩行者が居なかったからショートカットしたんだが、そこにいたわけでもない爺に罵倒されて頭に来たが殴りはしなかった。
★知らんやつに注意するのはバカとしか言いようがない
この爺はよく今まで生きてたわ
★団塊と老害だからどっちもν速の敵だろ
★んなわけねえよ。
近所に住んでてあの状況をよくわかってるから言ってるだけ。
あそこはみんな信号無視するから注意するのがおかしいんだよ。
★俺は原付でいつものごとく車の前で止まってたら
いきなり停止線オーバーしてるだろ!って目の前横断してたおっちゃんが怒鳴ってきた
おっちゃん、あんた横断帯とから二メートルも離れたとこ横断してるんですが…
★団塊ってかバブル世代だったな
まあどっちにしても敵だけど
★見ず知らずの人間に文句を言うクソジジイと、見ず知らずの人間を殴って殺すオッサン、ゴミみたいな人間が2人消えて良かったじゃんw
★信号無視ごときでいちいち注意する奴に限って巨悪には何も言えずダンマリなんだよなw 卑屈すぎるわ
★いちいち注意した老害もゴミ
殴り殺したDQNパパもゴミ
そんなDQNパパに育てられた息子もやっぱりゴミ
★大阪の場合はジジイが率先して信号無視
★だったら親だけを呼んでこっそりよくないですよって言えばいい。
わざわざ恥をかかせようとするような奴はこういう報いを受けるのは当然だわ
★ジジイも信号無視したことあんだろ?
ジジババは他人に厳しく自分に甘いからな
★これはやりすぎだけど、しつこい老人もいる。車のまったく通らない赤信号で歩行者が信号待ちをするのは愚鈍。
★俺も1回、歩道をチャリで漕ぐのが原則禁止になった月に
歩道を漕いでたら片足引きずってるジジイに大声でキレられて警官呼ばれるまでの騒ぎになったな
警官も、別にどうでもいいじゃんみたいな態度取ってたから今度はジジイが警官に絡んでてわろた
★他人を注意するのは常識知らずで自業自得だな
★77歳のじいさんの言うことなんてほっときゃいいのに
48歳にもなってこんなことで一生台無しにするなんて
ただのあほ、そんだけのことだろ
どっちがいいとか悪いとかどうでもいいし
殴ったほうも殴られたほうも人生終わりなんだよ
★俺の大学のフランス人の先生が、車が来ないのに赤信号で横断歩道を渡らず
待っているのは日本人とドイツ人だけだって笑いながら言ってたな。
信号が何のためにあるかを考えたら、渡らないほうが不合理だとな。
★爺も自業自得だよ。
★いい大人を注意するとかもう最悪ですね
本人は分かっててあえてやってるんですから
バカと言われたと同じです
これはもう殺してくれと言ってるのと同じでしょうね
★ちょっとカチンと来る注意のされ方をしたら、嫌味や余計な一言を返して相手も不愉快な気分にさせるのが常識のある社会人の行動だろ
(以下、延々と、つづく……)
●信頼関係の欠落
なぜ、こうまで老人たちが嫌われ始めているか。
一言で結論を言えば、「信頼関係の欠落」。
若い世代と、古い世代の間には、大きな溝(みぞ)がある。
そしてその2つの世代が、対立関係にあり、それをつなぐ信頼関係がない。
この信頼関係の欠落が、若い世代の憎悪感を、増幅させている。
「ジジ・ババ・ゴミ論」も、そういうところから生まれている。
●若者の視点
私は職業上、いつも若い人たちの世界で仕事をしている。
下は幼稚園の年中児から、上は高校3年生まで。
1日のサイクルの中で、幅広い子どもたちと接している。
それもあって、温泉の鏡を見て、自分が老人であることを知ることはあるが、それ以外の場所で、自分が老人であると思うことは、めったにない。
家庭でも、鏡を見ることはめったにない。
「若い人間」とまでは思わないが、そんなわけで、自分を老人と思ったことは、まだ、ない。
「そろそろ老人の仲間」という意味で、「老人組」という言葉を使うことはある。
●100万円
そんな私だから、若い人たちの気持ちも、わからないわけではない。
たとえば月末に郵便局へ行く。
そこで見る光景は、まさに異様な光景。
足腰の曲がったようなような老人たちが、100万円近い札束を、わしづかみにして帰っていく。
私が住むこのあたりは、旧国鉄村と呼ばれるほど、旧国鉄のOBたちが、たくさん住んでいる。
もちろんそのほかの公務員たちも多い。
そういう人たちが、3か月ごとに年金を手にする。
そあいうのを見ていると、この私ですら、「これでいいのか?」と疑問に思ってしまう。
それには理由がある。
●悠々自適の年金生活
旧国鉄の人たちや公務員が、現役時代、どんな仕事をしていたか……?
それについては、すでに何度も書いてきた。
が、問題は、退職後。
たとえば私の近所には、多くの空地があった。
(最近は少なくなってきたが……。)
その空地。
ゴミ拾いなどの清掃をするのは、この私しかいなかった。
その私が、ここで、こう、はっきりと断言できる。
ここに住むようになって、35年になるが、いまだかってそういうOBたちが、ゴミ拾いも含め、近所のために奉仕活動をしているのを、一度も、見たことがない。
「一度も」だ。
みな、まさに悠々自適の年金生活。
趣味三昧。
そういう人たちの口癖は、いつも同じ。
「私ら、国に収めてきたお金を、返してもらっているだけです」。
●人間選別機関
その一方で、若い人たちを包む社会は、ますます息苦しくなってきている。
何をするにも、資格、認可、許可、免許、登録。
この私自身が、そう感じているのだから、どうしようもない。
しかも給料は少なく、仕事は不安定。
そういう若い人たちから見ると、「老人たちだけが、いい生活をしている」となる。
もちろん教育とて、無罪ではない。
現在の若い人たちが、学生のころはといえば、学校はまさに「人間選別機関」。
今の今も、そうだ。
選別され、上級コースへ入った人は、それでよい。
たとえば医学部を出ると、平均して4~5年で、年収は2000万円を超える。
が、選別され、下級コースへ入った人は、……もう、ここに改めて書くまでもない。
また全体としてみると、そういう人たちのほうが、多数。
●不公平社会
2チャンネルに載った意見を読み、驚いた人も多いかと思う。
私も驚いた。
が、1日たった今日、再度読みなおしてみると、「なるほど」と思わない部分もないわけではない。
ズレているのは、ズレている。
しかし何故に、私たち老人組が嫌われているかと言えば、そこには、若い人たちなりの理由がある。
今、まさに、若い人たちは、「不公平社会」という社会のひずみの中で、窒息しそうになっている。
その閉塞感には、ものすごいものがある。
それに対する、不平や不満、それに怒りが、私たち老人に向けられている。
●還元する老人
その一方で、自分の命を、つぎの世代に還元しようとしている老人も、少なくない。
「還元」という言葉は、鵠沼市(神奈川県)に住む恩師が、教えてくれた。
池田英雄先生である。
池田英雄先生は、いつもこう言っている。
「ある年齢を過ぎたら、自分の命を、若い人たちに返していくのです」と。
そのために、さまざまなボランティア活動がある。
たとえば私のワイフが通っているテニスクラブのコーチは、旧国鉄の職員である。
いつも無償で、コーチをしている。
そういう老人もいるにはいる。
●意識
信頼関係があれば、若い人たちも素直な気持ちで、老人の注意を聞くだろう。
「赤信号だよ」「ああ、そうですね」と。
が、それがないから、その時点で、はげしく反発する。
「うるせえんだよ」(報道)と。
では、どうするか。
若い人たちに向かって、「あなたがたは、おかしい」と言っても、意味はない。
こうした意識というのは、相対的なもの。
若い人たちは若い人たちで、私たちのことを、おかしいと思っている。
そこで大切なのは、信頼関係の構築……ということになる。
●命の還元
老人たちよ、街に出て、自分たちの命を還元しよう。
人生の先輩として、見せるべき見本を示してやろう。
存在感を、もっとアピールしよう。
身近なところでは、ゴミ拾いでもよい。
無私、無欲。
私たち老人組だって、役に立つこともある。
そういうことをもっと積極的に、若い人たちに示していこう。
信頼関係は、そういうところから生まれる。
ともあれ、この問題は、きわめて深刻な問題と考えてよい。
で、もし、今、あなたが、「私だけよければ、それでいい」と考えているなら、それこそまさに自滅行為。
自殺行為ではない。
自滅行為。
あなたを待っている死後は、まさに自己否定の世界。
あなたが生きてきたという事実すらも抹消される、自己否定の世界。
さりとて、若い人たちの言いなりになるのも、どうか。
順に反論してみたい。
●老人組の反論
★子供の前で恥じかかせた爺が悪いわ
まじでむかつく言い方したんだろうな
もしかして赤だと車こなくても待つタイプ?
……ルールを破り、注意された。
当然のことではないのかな。
むかつく前に、自分を恥じたらどうかな。
私は、赤だと、車が来なくても、待つよ。
それほどまで急がねばならなようなことは、めったにないし……。
★勇ましいなおい
……私もよく注意するが、注意する方も、それなりの覚悟と勇気が必要だよ。
できれば事なかれで、すましたい。
が、それでも目に余るものがあった。
それで注意した。
「勇ましい」のではないよ。
見るに見かねて、注意した。
注意したくて、注意したのではないと思うよ。
★赤信号まじめに待ってる奴って馬鹿でしょw
……まじめに生きることがバカなのかな?
だったら、どういう生き方がバカでないのかな?
きちんとした形もないまま、相手をバカと言って切り捨てる。
こういうのを無秩序主義者(アナーキー)というだよ。
どこかの島にでも行って、つまりルールのない世界へ行って、原始生活でもしたらどうかな。
★これは逆に爺がよっぽど酷かったんじゃないかとすら思ったり
……「77歳」だったから、問題なのかな?
でもね、年齢は関係ないはず。
老人に、問題をなすりつけないでほしい。
★むしろ良い仕事しただろ 。
老人一匹殺すとか
……君たちは、まだ「1人」かもしれないが、やがて君たちも「1匹」になる。
虫けらになる。
その覚悟は、できているのかな?
★メリークリスマス
子供にカッコ良いところみせたかったんだろうな
正論だから腹が立ちともいうよな
忘れられないクリスマスだな
まぁ政府は見殺しにして風評被害にして
関係者は身も心もぬくぬくぶるっちょだし
……それとこれは、問題は別。
正義の人が殴られ、殺された。
どうしてそれが「メリークリスマス」なのかな?
天の神様も、悲しむと思うよ。
★信号をいちいち守る歩行者は大体発達障害か何かなんだよな。
……これを書いた君自身が、前頭連合野の発達障害者ではないのかな?
★赤信号を守るのは正しいことだが
それを守らない人を注意するのにはリスクが伴うことを教えた
……信号を無視し、交通事故が起きたとする。
それはリスクではないのかな?
この浜松市も、長い間、交通事故ワーストワンだった。
しかし街角に警察官が立つようになって、事故数は、ぐんと減った。
みなが、信号を守るようになったからね。
信号を守るということは、君自身の命を守るということにもなるのだよ。
★俺も原チャリ走行してたら、俺を怒鳴りつけながら追いかけてきた爺がいたが、その言い分が、「カーブで歩行者の領域に入ったのがけしからん」みたいな話だった。
俺が走行時、歩行者が居なかったからショートカットしたんだが、そこにいたわけでもない爺に罵倒されて頭に来たが殴りはしなかった。
……その老人に感謝したらよいと思うよ。
今、君が交通刑務所に入っていないのは、そういう老人がいたおかげだよ。
★知らんやつに注意するのはバカとしか言いようがない
この爺はよく今まで生きてたわ
……君たちは、すでに死んでいるよ。
心がね。
その老人は、まだ死んでいないよ。
肉体の生死だけで、(あるいは肉体の老若だけで)、人の死を論じてはいけないよ。
私たちが、こうして、今、その老人の死を無駄にしないように、がんばっている。
肉体の死イコール、魂の死ではないよ。
★団塊と老害だからどっちもν速の敵だろ
……今までの日本は、私たち団塊の世代が作ってきた。
君たちには、それがわからないかもしれない。
が、これからの日本は、君たち若い人たちが作っていく。
どうか、今より、すばらしい日本を築いてほしい。
楽しみにしているよ。
★んなわけねえよ。
近所に住んでてあの状況をよくわかってるから言ってるだけ。
あそこはみんな信号無視するから注意するのがおかしいんだよ。
……だからこそ、その老人は勇気を奮い立たせ、注意したのではないのかな?
★俺は原付でいつものごとく車の前で止まってたら
いきなり停止線オーバーしてるだろ!って目の前横断してたおっちゃんが怒鳴ってきた
おっちゃん、あんた横断帯とから二メートルも離れたとこ横断してるんですが…
……その逆の例をあげたら、山のようにある。
君も一度、勇気を出して、暴走族を注意してみたらどうだろうかな。
暴走族の中には、77歳の老人はいないはず。
★団塊ってかバブル世代だったな
まあどっちにしても敵だけど
……どうして団塊の世代が、敵なのかな?
この言葉には、少なからず、私はショックを受けたよ。
私は、その団塊の世代、第1号、昭和22年(1947年)生まれだよ。
★見ず知らずの人間に文句を言うクソジジイと、見ず知らずの人間を殴って殺すオッサン、ゴミみたいな人間が2人消えて良かったじゃんw
……どちらが、ゴミなのかな?
つまり私たちと、君たちと、どちらがゴミなのかな?
★信号無視ごときでいちいち注意する奴に限って巨悪には何も言えずダンマリなんだよなw 卑屈すぎるわ
……そんなことないよ。
君たちの未来を憂い、私のように、がんばっている老人組も、結構、多いよ。
私も、巨悪に向かって、毎日のように、吠えつづけているよ。
★いちいち注意した老害もゴミ
殴り殺したDQNパパもゴミ
そんなDQNパパに育てられた息子もやっぱりゴミ
……「DNQ」の意味がわからない。
だったら、君自身は、そのゴミにならないよう、努力してほしい。
★大阪の場合はジジイが率先して信号無視
……ジジイとか、ジジイでないとか、そういう尺度で、ものを論じないようにしてほしい。
同じ人間だろ。
同じ日本人だろ。
みんなで、この日本をよくしていこうよ。
★だったら親だけを呼んでこっそりよくないですよって言えばいい。
わざわざ恥をかかせようとするような奴はこういう報いを受けるのは当然だわ
……恥をかかせられたら、何をしてもいいのかな?
恥の大切さを説く、「藤原H氏」(国家のH格・著者)が聞いたら、涙を流して喜ぶと思うよ。
★ジジイも信号無視したことあんだろ?
ジジババは他人に厳しく自分に甘いからな
……自分にきびしいから、注意したんだよ。
私はそう解釈しているよ。
損得を考えたら、黙っているよ。
★これはやりすぎだけど、しつこい老人もいる。
車のまったく通らない赤信号で歩行者が信号待ちをするのは愚鈍。
……「世の中を少しでもよくしたい」と、私はしつこく生きているよ。
これからもしつこく、生きていくよ。
77歳までは無理かもしれないけれど、70歳くらいまでなら、がんばれると思う。
★俺も1回、歩道をチャリで漕ぐのが原則禁止になった月に歩道を漕いでたら片足引きずってるジジイに大声でキレられて警官呼ばれるまでの騒ぎになったな
警官も、別にどうでもいいじゃんみたいな態度取ってたから今度はジジイが警官に絡んでてわろた
……ジジイがおかしいのではないよ。
その警官が、おかしいのだよ。
攻撃する矛先が、ちがうよ。
★他人を注意するのは常識知らずで自業自得だな
……「自業自得」?
「業」の意味を、もう一度、近くのジジイに聞いてみたらどうかな?
その意味は、君たちが想像するよりも、はるかに深いと思うよ。
私も55歳をすぎて、はじめて、その意味がおぼろげながらに、わかるようになったよ。
★77歳のじいさんの言うことなんてほっときゃいいのに
48歳にもなってこんなことで一生台無しにするなんて
ただのあほ、そんだけのことだろ
どっちがいいとか悪いとかどうでもいいし
殴ったほうも殴られたほうも人生終わりなんだよ
……君のように賢い人間ばかりになったら、この世界は、本当に住みやすくなるよね。
君は、すばらしい人生を送っているにちがいない。
私もいつか、ものすごく賢い人間になって、世の中の人たちをみな、「アホ」と呼んでみたい。
★俺の大学のフランス人の先生が、車が来ないのに赤信号で横断歩道を渡らず
待っているのは日本人とドイツ人だけだって笑いながら言ってたな。
信号が何のためにあるかを考えたら、渡らないほうが不合理だとな。
……フランス人の先生?
そういう先生が教壇に立っていると思うだけで、ぞっとする。
あのね、フランスではね、図書館でも、たった5~10分、パソコンを置き忘れただけで、だれかに持っていかれるそうだよ。
君の論理に従えば、置き忘れた人のほうがバカで、盗んでいった人のほうが利口ということになるのかな?
★爺も自業自得だよ。
……その「爺」は、まだ死んでないよ。
君たちのほうが、死んでいるよ。
その「爺」は、「魂」を残したよ。
だから死んでいないよ。
★いい大人を注意するとかもう最悪ですね
本人は分かっててあえてやってるんですから
バカと言われたと同じです
これはもう殺してくれと言ってるのと同じでしょうね
……「信号を無視する人を注意した」。
それがどうして、バカなのかな。
「殺してくれ」と、どうして同じなのかな。
★ちょっとカチンと来る注意のされ方をしたら、嫌味や余計な一言を返して相手も不愉快な気分にさせるのが常識のある社会人の行動だろ
……どうしてそういう常識が、常識になるのかな。
アインシュタインは、こう言っているよ。
『常識などというのは、その人が18歳にまでもった、偏見のかたまりである』と。
そういう常識しかもてなかった、君に同情するよ。
でもね、大切なことは、自分の常識を常に疑い、同時に、自分の常識を常に磨くこと。
死ぬまで、それがつづくよ。
釈迦は、それを『精進』という言葉を使って説明したよ。
究極の健康法というのがないのと同じように、究極の精神鍛錬法というのはない。
毎日、精進。
精進、あるのみ。
1日でもさぼったら、そのときから下り坂。
肉体の健康と同じだよ。
1日でもさぼったら、そのときから下り坂。
ちがうかな?
Hiroshi Hayashi+++++++Jan. 2012++++++はやし浩司・林浩司
【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
●教育の緊迫感(はやし浩司 2012-01-17)
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あのね、空の飛び方は、崖から突き落とされてから覚えるもの。
その緊迫感が、人を伸ばす。
教育の世界も、またしかり。
この緊迫感がないかぎり、日本の教育は、よくならない!
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●今日も、はじまった
世の中、暗い話ばかり。
いかん!
明るい話が、ほとんどない。
いかん!
これではいかん!
がんばろう。
がんばるしかない。
が、カラ元気も、ここまで。
どうしても暗くなってしまう。
元気が、しぼんでしまう。
今朝のニュースに目を通す。
まず国際経済。
ギリシア問題。
民間債権者(銀行)に、75%の債務削減を迫る政府。
75%!
「借金を、75%、棒引きにしてくれ」と。
民間債権者が、そんな削減案に応ずるはずがない。
ギリシア国内の銀行はともかくも、フランス、さらには日本やアメリカの銀行が応ずるはずがない。
だからロイターは、「ギリシアのデフォルトは、不可避」と。
今日、そんな見出しをかかげた。
……つまり、こうしてヨーロッパの国々は、ふつうの国々になっていく。
夢のように美しい国々だが、それはそれ。
しかし、あなたはヨーロッパの人たちが、汗水流し、働いている姿を見たことがあるか。
美しい事務所や、街中の商店街ではなく、油がこぼれ散る工場で、だ。
残念ながら、私は、ない。
ないから、こうなる。
現在、富の再分配が、世界規模で起こりつつある。
産業革命以前の状態に戻りつつあると説く学者もいる。
それまでは、中国とインドが世界の覇者だった。
その時代に戻る、と。
ただし資源のある国は、別。
鉱物資源。
原油。
それに人的資源。
日本が生き残るとしたら、「人的資源」しかない。
つまり「教育」。
が、教育は、その成果が出るのは、20年後。
30年後。
が、現在、世界中が、日本の教育以上のことをしている。
こんな状況で、この先、この日本は、どうやってこの国際社会を生き抜いていくというのか。
考えれば考えるほど、気が重くなる。
……私はあの、「ゆとり学習」や「総合的な学習」で、教育に自由な気風が生まれると信じていた。
が、結果は、みなさんご存知のとおり。
その逆。
多くの教師は、「何をしていいかわからない」と、しりごみしてしまった。
引っ込んでしまった。
その結果、教育の内容が、かえって沈滞し、後退してしまった。
そこでたとえば近くのK市では、小学校の教員を幼稚園で、研修させた。
いろいろな試みは、なされた。
が、どれだけ効果があったのか。
私は知らない。
日本よ、日本人よ、もっと新しいことをしよう。
新しいことにチャレンジ、していこう。
そういうバイタリティが、子どもを動かす。
子どもの世界に、活力を与える。
その一例として、どうか、私の「公開教室」を見てほしい。
子どもたちがもつ、本来のエネルギー、つまり爆発するようなエネルギーを感じてほしい。
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
から「BW公開教室」→「2012年」へ。
世界の人がまねできないような教育をする。
日本が生き残るには、それしかない。
キバを抜かれた「豆腐型人間」ばかり育てて、どうする?
どうなる?
なお、ギリシアのつぎは、この日本だぞ!
わかっているか!
●意識を失う
「九死に一生」という。
まさに、それを経験した。
数日前、夜中にトイレに起きた。
そのときのこと。
用をすまし、つづくガラス戸をしめたとたん、おかしな気分に襲われた。
生まれてはじめて覚えた、気分だった。
軽い不快感。
瞬間「こんな不快感を覚えるくらいなら、死んだほうがいい」と。
脳の中に、乾いた砂がザラザラと落ちてくるような不快感だった。
が、そのあとのことは覚えていない。
まったく覚えていない。
気がついたときには、ガラス戸を背中に、(……というか枕のようにして)、横たわっていた。
つぎの瞬間、ポタポタと血が落ちてくるのが、自分でもわかった。
手を伸ばすと、そこに冷たいガラスの破片があることがわかった。
私は1枚ずつ、割れたガラスを顔のまわりからはずした。
どれも長さが30~50センチもあった。
痛みはまったく感じなかった。
血だけが、ポタポタと落ちていた。
●「気を失ったみたい……」
「どうしてこんなところで寝ているのだろう」と、思った。
思ったが、ともかくも、私は廊下で寝ていた。
が、気を取り直すと、ワイフを呼んだ。
「A子、A子……」と。
ワイフがやってきて、電気をつけた。
ワ「どうしたの……?」
私「気を失ったみたい……」と。
ワイフは残ったガラスを、枠(わく)からはずした。
それを見届け、私はゆっくりと頭を離した。
私はその場で倒れ、ガラス戸に頭を叩きつけたらしい。
幸い切ったのは、両耳だけ。
あとはガラスの破片をはずすとき、両手を少し切った。
それだけ。
こういう事故で死ぬ人は多いという。
●血圧
床に横になると、すぐ血圧を計った。
上が128、下が76だった。
私の平常値は、上が110、下が70前後。
そのときですら、私には異常値だった。
つまり倒れたときは、もっと高かったはず。
暖かい布団から出て、冷え切ったトイレに行ったのがまずかった。
しかしそんなことで失神したのは、生まれてはじめて。
話には聞いていた。
が、生まれてはじめて。
知人などは、今年にはいってからだけでも、数回、同じような経験をしているという。
●死の模擬体験
臨死体験ではない。
模擬体験。
その模擬体験をした。
その結果、私はつぎのことを知った。
(1)死ぬ瞬間は、何もこわくないということ。
(2)意識がなくなったあとは、何も覚えていないということ。
(3)意識を失う前と、回復したあとは、連続的につながっているということ。
途中だけが、ビデオをカットしたように、抜け落ちる。
(4)あの世らしきものは、まったく見えなかったということ。
どうであれ、60歳を過ぎると、とたんにこういう経験が、多くなる。
それまで経験したことのないような「経験」を経験する。
失神もそのひとつ。
ふだんは血圧の低い私でも、その範囲で高血圧状態になる。
その瞬間には、血圧が140~50近くにまで、はねあがっていたのかもしれない。
低血圧症でも、時と場合によっては、高血圧症の人と同じような病気になることもあるらしい。
……ということ。
油断は禁物。
それがそのとき、よくわかった。
(補記)
映画などでは、よく失神シーンが出てくる。
だれかに殴られ、そのまま失神してしまう、とか。
あれと同じに考えてよいのかどうかは、知らない。
印象としては、似たようなものではないかと思う。
ただここで言えることは、こういうこと。
私たちは死ぬことを、健康な間は、恐れる。
しかし死ぬ瞬間というのは、恐ろしく穏やかであるということ。
脳の構造そのものが、そうなっているからではないか。
つまり脳が、恐怖心を自ら遮断してくれる。
長い進化の過程で、そういうメカニズムができたらしい。
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2012年2月20日月曜日
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